相対評価は時代遅れ?メリット・デメリットを徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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相対評価は時代遅れ?メリット・デメリットを徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

相対評価は時代遅れ?メリット・デメリットを徹底解説

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相対評価は、他者との比較によって評価する手法で、企業や学校で用いられてきました。さまざまなメリットがある評価手法ではありますが、比較で自分の評価点が決まる納得ができない人も多く、制度を見直す組織も増えてきています。

しかし、一度導入した人事評価を変更するのは担当者の業務負担が大きく、制度変更を従業員に周知するのも時間がかかるため、悩んでいる担当者の方も多いのではないでしょう。

この記事では、相対評価は本当に時代遅れなのか、見直すべきなのかなどのポイントやメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

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人事評価は、従業員のモチベーションや生産性に直結するため、正しく制度化され運用されていることが欠かせません。労働人口の減少が問題視される昨今では、優秀な人材を採用し定着させること、従業員エンゲージメントを高めることが、企業の成長に繋がるためです。

しかしながら「工数がかかる割には、人事評価をうまく制度化できていない」「制度自体はあるけれど、評価結果を活かせていない」」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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1.相対評価とは?

パソコンで評価する

相対評価とは、企業や学校といった集団において、個人の能力や成績などを他者と比較して評価することです。たとえば、学校で生徒の成績をAランク・Bランク・Cランクの3つに分けるケースを考えてみましょう。

相対評価を用いる場合は、各ランクの人数を事前に決めておきます。そして、生徒を成績順に並べ、上から順にランクを割り振っていきます。Aランクは10人、Bランクは20人などと決まっているため、生徒が特定のランクに偏ることはありません。最終的にバランスのよい評価分布になることが相対評価の大きな特徴です。

1-1.相対評価と絶対評価の違い

相対評価は、学校であればクラスや学年ごと、会社であれば部署やチーム内などで個人と他者を比較して評価する手法です。つまり、人同士を比較して評価点をつけるので、全員が同じ評価にならないというのが相対評価になります。

一方、絶対評価というのは、他者と比較するのではなく、会社や管理者が決めた基準を満たしているかどうかで評価する手法です。例えば、「Aランク:目標達成額300万円以上」という売上基準が合った場合、300万円以上を売り上げた従業員はすべてAランクという評価になります。極端にいえば、従業員10人が全員300万円以上を達成していれば、10人全員が「Aランク」で同じ評価になるということです。

順位付けがされる相対評価と違い、絶対評価は従業員自身の努力次第で「他者より下のランクになる」ことがなく公平性が保ちやすくなります。「公平性が保ちやすい」というのは人事評価においてとても大事なことですが、職種や業務によっては合わない場合もあるので、いちがいに「絶対評価の方が良い」とはいえません。

2.相対評価は時代遅れ?

謎マークの積み木

日本では、相対評価を用いて社員を評価する企業がほとんどでした。ただ、「頑張っても評価されない」「逆に頑張らなくても評価が上がる」などの問題もあり、相対評価を見直す企業も増えてきています。

個人の成長度合いがわかりにくいことも、相対評価の問題のひとつです。相対評価では他者との比較のみで判断するため、個人の成績やスキルを正しく評価するのが難しく、不満が発生するケースもあります。近年は、相対評価による問題を解決するために、絶対評価を取り入れる企業も増えてきました。

ただし、相対評価にもさまざまなメリットがあるため、完全に時代遅れというわけではありません。評価制度を導入するときは、社員の納得感を得ながらモチベーションを高めることを考える必要があります。

どのような評価手法を選択すべきかは、企業の規模や社員構成などによって異なります。次の項目からは、相対評価のメリット・デメリットを紹介しますので、評価手法選びの参考にしてください。

3.相対評価を用いる3つのメリット

嬉しそうに笑う女性

相対評価には、下記のようなメリットがあります。

  • 評価者の手間がかからない
  • 企業の競争力が高まる
  • 人件費などの管理がしやすい

ここでは、これら3つのメリットについて詳しく解説していきます。

3-1.評価者の手間がかからない

相対評価には、評価者の手間がかからないというメリットがあります。

絶対評価では、評価の基準が細かく設定されており、評価者は基準に照らし合わせて項目がクリアできているかを確認しなければなりません。しかし、相対評価は、他の従業員と比較してその従業員がどの程度の成績をだしているかで判断します。基本的には、従業員の順位付けをしていくという評価方法になるため、評価の知識や経験がなくても正しい評価ができます。

細かい基準もなく、検証する手間もかからないので、評価者にかかる負担を軽減することも可能です。

3-2.企業の競争力が高まる

競争力が高まることも、相対評価のメリットのひとつです。

相対評価においては組織内で順位を付けるので、自然と従業員間で競争意識が生まれます。よい評価を得るためには組織内で他者よりも成果を出す必要があるため、メンバー全員が努力するような雰囲気になるでしょう。

上司がわざわざ働きかけなくても、メンバーそれぞれが自ら能力やモチベーションの向上に努めるようになるというのもメリットです。

3-3.人件費などの管理がしやすい

人件費などの管理がしやすいことも、相対評価のメリットといえるでしょう。

相対評価では、各ランクに割り振る人数が制限されているため、仮に全員がよい結果を出していたとしても、全員が上のランクを獲得できるわけではありません。

絶対評価の場合は、全員が高いランクを獲得することもできるため、特別賞与や昇給などが頻繁に発生し人件費の負担が増えてしまうケースもあります。

相対評価は、各ランクの報酬が決まっており、従業員がバランスよく分布する手法なので、人件費を管理しやすく、報酬に関する業務負担を減らすことも可能です。

4.相対評価を用いる3つのデメリット

困った顔の積み木

相対評価には、下記のようなデメリットがあります。

  • 個人にフォーカスした評価が難しい
  • チーム内の協働意識が下がる場合がある
  • 個人の成長度合いがわかりにくい

メリットもありますが、このようなデメリットもあるため注意しなければなりません。

ここでは、各デメリットの詳細を解説しす。

4-1.個人にフォーカスした評価が難しい

相対評価のデメリットとして、個人にフォーカスした評価が難しいことが挙げられます。

相対評価では、メンバーに順位を付けて上から順にランクを割り振っていくだけであるため、個人のスキルや能力はあまり重視されません。

優れた能力やスキルをもっており、高成績を収めていたとしても、ほかのメンバーと比較して劣っていれば、得られるランクは下がってしまいます。頑張っても評価されないと、モチベーションが低下してしまう可能性もあるため注意が必要です。

逆に、とくに能力やスキルがなく、成績が悪かったとしても、ほかのメンバー全員の能力が低ければ、上のランクを獲得できてしまうケースもあります。そのため、頑張らなくても高評価を得られることで、労働や成長の意欲が低下してしまう人もいるというのは大きなデメリットといえるかもしれません。

4-2.チーム内の協働意識が下がる場合がある

相対評価は、競争意欲を生み出す一方で、チーム内の協働意識が低下するかもしれないというデメリットもあります。

例えば、自分よりも成績のよい社員がいた場合、その相手の邪魔をすることで成績を下げ、自分の成績を上げようという気持ちが芽生える可能性もあります。

さらに、役立つ情報を共有しなかったり、コミュニケーションを避けたりする可能性もあるでしょう。せっかく評価制度を導入しても、社員同士で足を引っ張り合うことになれば、企業としてもメリットはありません。

相対評価を用いる場合は、チーム内の競争意欲を高めつつ、協力して働けるようなマネジメントをする必要があります。

4-3.個人の成長度合いがわかりにくい

個人の成長度合いがわかりにくいことも、相対評価のデメリットのひとつです。

いくら成長していても、他者との比較で高い評価を得られないケースもあります。しかし実際には、一定の基準を超える能力を保有しており、企業の売上や事業拡大に貢献している社員もいるかもしれません。

相対評価によって集団の中に埋もれてしまい、正当な評価を受けられない社員は、不満を抱えて離職してしまう可能性もあります。少子高齢化や労働力不足が進むなか、優秀な人材の確保は企業の大きな課題です。評価制度によって人材を失うことがないよう、十分に注意しましょう。

5.相対評価を理解して社員のモチベーションを高めよう!

てっぺんに着いた人

今回は、相対評価の特徴やメリット・デメリットについて解説しました。相対評価には、「評価者の手間がかからない」「人件費をコントロールしやすい」などのメリットがあります。ただし、「個人にフォーカスした評価が難しい」「社員の成長度合いがわかりにくい」というデメリットもあり、相対評価から絶対評価に変更する企業も増えてきました。

とはいえ、どちらの評価手法を選ぶべきかは、企業の規模や目的によって異なります。相対評価も絶対評価もそれぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴をよく理解して自社に合った評価手法を採用しましょう。人事評価に対する不満が多い場合は、評価制度を見直したり運用方法を改善したりして、従業員のモチベーションを高めていくことが大切です。

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人事評価は、従業員のモチベーションや生産性に直結するため、正しく制度化され運用されていることが欠かせません。労働人口の減少が問題視される昨今では、優秀な人材を採用し定着させること、従業員エンゲージメントを高めることが、企業の成長に繋がるためです。

しかしながら「工数がかかる割には、人事評価をうまく制度化できていない」「制度自体はあるけれど、評価結果を活かせていない」」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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