年功序列と成果主義はどう違う?それぞれのメリットや特徴を詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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年功序列と成果主義はどう違う?それぞれのメリットや特徴を詳しく解説

年功序列で評価される人達

日本の人事評価制度には、従来日本企業での伝統的な人事制度として扱われてきた「年功序列」のほかに、1990年代以降に導入が進んだ「成果主義」などがあります。

それぞれの人事評価制度には大きな違いがあり、制度内容が企業経営に大きな影響を及ぼす点は否定できません。

本記事では、年功序列と成果主義の違いについて触れるとともに、それぞれの人事評価制度におけるメリット・デメリットを紹介します。

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人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

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1. 年功序列と成果主義とは

偉い立場の人まずは年功序列と成果主義にはどのような違いがあるのか、それぞれの性質や評価の基準を具体的に知っておきましょう。

1-1. 年功序列とは

年功序列とは、従業員の年齢や勤続年数にあわせて役職や賃金を決定する人事制度です。

年功序列が生まれた背景には、戦後日本の高度成長期において、長期的な視点による人材育成計画として取り入れた企業が多かったことから、広く普及していったということがあります。

年功序列では、勤続年数や年齢を重ねた従業員ほど、経験やノウハウが蓄積されているという考えから、組織への貢献度も高いとされています。しかし、長期間勤務をしていても実績が伴わないケースや、若い世代でも能力のある従業員が評価されないなどの問題点もあります。

1-2. 成果主義とは

一方、成果主義とは、仕事の成果や実力、業務を遂行する過程に基づいて評価をおこない、役職や賃金を決定する人事制度を指します。

成果主義では、勤続年数や学歴、年齢などに関係なく、成果さえ出すことができれば昇給や昇格が可能です。しかし、勤続年数が長い従業員であっても、成果が出ていなければ降格や減給の可能性もあり得ます。

実力重視の評価制度であるため、目立つ能力があったり、目に見えて成果を出していたりする従業員ほど出世がしやすいです。一方で数字や形にならない貢献をしている従業員が評価されないことがあり、不公平感を生み出さないように工夫が必要です。

2. 年功序列と成果主義の違いを比較

チェック

年功序列と成果主義にはどのような違いがあるのか、評価基準や人件費など、企業経営に影響の大きい部分を中心に比較してみましょう。

年功序列 成果主義
評価の基準 勤続年数や年齢。勤続年数や年齢が高くなるほど評価され、給与や役職にもそれが反映される 実務上の実績や目標達成度、その過程など。年齢や学歴、勤続年数などは考慮されず、会社にどれくらい貢献しているかで評価される
公平性 勤務している部署や職種による差がないという公平性がある。しかし、業績を上げても評価されないため、能力の高い人ほど不満を持ちやすい 実力に応じた評価がされるため、公平性が保たれる。しかし、数字になりにくい成果やサポート力の評価が曖昧になりやすい
人件費 社員が高齢化しやすく、その分人件費も上がるため高くなりやすい 能力に応じて給与が決まるため、適切な人件費を保ちやすい
定着率 勤続年数が長くなるほど待遇がよくなるため高い傾向にある 能力がない人はふるい落とされ、能力が高い人は転職することがあるため、低い傾向にある
評価者の負担 評価基準がシンプルなため負担は少なめ 従業員それぞれに個別の評価が必要なため負担は大きくなりやすい

年功序列と成果主義にはこのような違いがあり、一概にどちらが良いとは言えません。人件費においては、年功序列の方が高くなる傾向にあります。しかし、成果主義の定着率の低さから採用コストが増大する可能性もあり、結果的に人件費が高くなるケースも少なくありません。それぞれの評価制度の利点と課題を理解して運用することが大切です。

次項では年功序列と成果主義のメリットとデメリットを解説していきます。

3. 年功序列のメリット・デメリット

評価する人

まずは年功序列のメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。定着率が高く、シンプルな評価制度という点が年功序列の大きな特徴です。

3-1. 年功序列のメリット

年功序列のメリットとして、以下の3点が挙げられます。

①従業員の帰属意識と定着率が向上する

年功序列の1つ目のメリットとして、従業員の企業への帰属意識が高まり、定着率が向上することが挙げられます。

年功序列の制度では、勤務を長く続けるほど昇進や昇格の可能性が高くなるため、自然と企業への定着率も向上します。また、同じ企業で働き続けることで、従業員への安心感にもつながり、従業員の企業への愛着も高まることが離職率低下にも一役買う側面もあります。

②人事評価がわかりやすい

年功序列における2つ目のメリットとして、人事評価のシステムが複雑化しにくく、管理しやすいという点が挙げられます。年功序列の制度では、勤続年数と年齢が高くなるほど、賃金や役職が上昇する仕組みとなっているため、評価の基準が明確になります。

また、従業員の勤続年数が長くなるため、個々の従業員の能力や特性などを把握しやすく、適材適所の人材配置も容易です。

③従業員の育成計画を構築しやすい

3つ目のメリットとして、従業員の育成計画を構築しやすいという点が挙げられます。

年功序列の制度では、新入社員の離職率が低くなる傾向にあるため、採用時や育成にかかった時間や費用が無駄になることもありません。

また、勤続年数が長くなることで、従業員の長期的な育成計画を構築しやすいという利点もあります。

3-2. 年功序列のデメリット

一方、年功序列のデメリットとして、以下の3点が挙げられます。

①従業員の高年齢化によって人件費が高騰しやすい

年功序列の1つ目のデメリットとして、従業員の高年齢化による人件費の高騰が挙げられます。年功序列では、従業員の勤続年数が長くなる傾向にあり、賃金が年を追うごとに増えていくため、人件費の負担が高くなります。

また、年功序列では、組織への定着率も高くなるため、新入社員を採用するごとに従業員数は増加し、あわせて人件費も増加していくことになります。年々増加する人件費は、企業にとって大きな負担となる点は見逃せません。

②生産性の向上への前向きな取り組みが難しい

年功序列における2つ目のデメリットとして、評価が成果と無関係になっていることから、生産性の向上に対する前向きな取り組みが難しいという点が挙げられます。自己研鑽や企業への貢献をしていなくても、長く働けば自然と給与が上がってしまうため、競争心が生まれにくく刺激がない状態になりやすいわけです。

そのため、従業員が業務に対する目的意識やチャレンジ精神を持ちづらく、モチベーションも低下しやすいという傾向があります。

③向上心の高い若手の人材が離職しやすい

年功序列の3つ目のデメリットとして、安定した仕事ができるというメリットがあるものの、向上心の高い有能な若手の人材ほど離職しやすいという点があります。

勤続年数の長い年配の従業員ほど優遇されていると感じた従業員は、一定以上の評価を上げたとしても不満を感じるケースがでてきてしまいます。その結果、成果主義の企業への転職やヘッドハンティングによる離職などが発生してしまうわけです。

4. 成果主義のメリット・デメリット

benefitsを指さす人

次に、成果主義のメリットとデメリットを紹介します。成果主義は成果を上げれば年齢や勤続年数に関係なく評価されるため、実力に応じた評価がされやすいです。一見すると公平な制度に感じられますが、問題点もあります。

4-1. 成果主義のメリット

成果主義のメリットとして、以下の3点が挙げられます。

①人件費が適正化される

成果主義の1つ目のメリットとして、人件費の適正化が挙げられます。

成果主義では、年功序列と異なり従業員の成果に基づいた人件費が支払われるため、企業への貢献度にあわせた適正な賃金が配分されます。

従業員の高齢化にともない人件費が増大することもないため、企業経営を圧迫することもありません。

②生産性の向上が期待できる

成果主義の2つ目のメリットとして、組織の生産性の向上が期待できるという点が挙げられます。

成果主義を導入すると、従業員は時間や無駄を削減し、作業の効率を上げて結果を出そうとします。従業員が作業の効率化を意識することで、成果につながる仕事ができるようになるため、結果的に組織全体の生産性の向上にもつながっていきます。

③人材の自発的成長が促進される

成果主義の3つ目のメリットとして挙げられるのが、人材の自発的成長が促される点です。

成果主義のもとでは、従業員自らが能力を高め、主体的な行動をとって結果を出していくことが求められます。従業員は、高い評価を得ようと自然とモチベーションを向上させ業務にあたるようになるため、成長につながりやすい環境が醸成されていきます。

4-2. 成果主義のデメリット

成果主義のデメリットには、以下の3点が挙げられます。

①評価基準の設定が難しい

成果主義の1つ目のデメリットとして、事務や研究など数字による評価が難しい職種では、評価基準の設定が難しいという点が挙げられます。

このような職種では、公平な評価基準を設けなければ、従業員が不満を感じ、モチベーションの低下につながる場合もあるため、注意が必要です。

②チームワークが低下しやすい

成果主義の2つ目のデメリットとして挙げられるのが、チームワークの低下です。

成果主義では、組織の成果よりも個人の成果を重視するため、チーム全体の連携が悪くなりやすい傾向にあります。その結果、業務に悪影響を及ぼすことも否定できません。

チーム内の人間関係を良好にし、最大限の成果を出すためにも、数値目標だけにこだわらない評価指標を盛り込む必要があります。

③従業員の離職率が増加しやすい

成果主義の3つ目のデメリットとして、従業員の離職率の増加が挙げられます。

成果主義では、従業員は成果を出し続けることが求められるため、仕事への安心感が得られず、常に強いストレスにさらされている状態になります。

結果が出ない従業員は、給与の減少や降格により、さらにストレスを感じやすくなってしまうでしょう。その結果、従業員の転職が増え、離職率も高まっていくと考えられます。

また、能力が高く成果を出している従業員は、より実力を発揮できる企業へ転職を考えるケースも少なくありません。

5. 年功序列と成果主義の特徴を理解して自社への導入を検討しよう

人事の人

従来日本の人事評価制度として定着してきた年功序列と、近年移行する企業が増えてきた成果主義では、制度内容に大きな違いがあります。

それぞれの制度におけるメリット・デメリットを理解したうえで、どのような形で自社への人事評価制度を導入するのか十分に検討するとよいでしょう。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

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