退職金制度の基本や計算方法・金額相場を詳しく紹介 | jinjerBlog

退職金制度の基本や計算方法・金額相場を詳しく紹介

計算する様子

退職従業員に対して金銭を支給する「退職金制度」は多くの企業が導入しています。しかし、この退職金制度を根本から理解している人はあまり多くありません。

そこで本記事では、退職金制度の基本や計算方法、金額相場などを解説します。自社に最適な退職金制度を導入するためにも、ぜひ最後までご覧ください。

▼退職金そのものの知識についてまずは抑えたい方はこちら
労働基準法に退職金の規定はある?金額の決め方を詳しく解説

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1.退職金制度の基本

制度

まずは退職金制度の基本知識を解説します。

1-1.退職金制度とは退職従業員に対して金銭を支給する制度

退職金制度とは、企業側の雇い主が退職従業員に対して金銭を支給する制度のことを指します。
退職金制度が一般的な言葉ですが、正式名称は「退職給付制度」です。

この退職金制度の支給方法については、退職時に1度だけ支給する「退職一時金制度」と、一定金額を定期的に支給する「退職年金制度」の2種類があります。

また、退職金が支給されるタイミングは定年退職時のみではなく、自己都合による中途退職や解雇、死亡等などのケースもあります。

1-2.退職金制度の導入率

厚生労働省が公表した「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」の調査によると、従業員10〜299人の都内中小企業における退職金制度について「制度あり」と回答した企業は65.9%、「制度なし」と回答した企業は20.9%でした。[注1]

また、「制度あり」と回答した企業のうち、71.8%が「退職一時金のみ」と回答しています。
一方、「退職一時金と退職年金の併用」と回答した企業は23.3%でした。

これらのことから、多くの企業が退職金制度を実施してはいるものの、ほとんどの企業が退職一時金のみを採用していることがわかります。

[注1]厚生労働省「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」

1-3.退職金制度は法律上における義務はない

多くの企業が実施している退職金制度ですが、実は法律上における支払い義務はありません。
退職金を支払うかどうかは就業規則や労働協約で定めることができるため、すべては企業側の裁量次第なのです。

さらに、支給内容も企業ごとに設定できることから、一律の決まりや義務は設けられていません。

2.退職金制度の種類

様々な種類の紙

続いて、退職金制度の種類について解説します。
それぞれの特徴を理解するためにも、ぜひ確認しておきましょう。

2-1.退職一時金制度

退職金制度の種類1つ目は、「退職一時金制度」です。
退職時に一括で金銭を支給する制度であり、最も一般的な退職金制度となります。

ただし、この「退職一時金制度」を実施するためには、一括で支払うだけの金銭的な余裕が必要です。
また、現金での積み立てとなることから、積立金が課税されてしまう点にも注意しましょう。

2-2.確定給付企業年金制度

退職金制度の種類2つ目は、「確定給付企業年金制度」です。
「確定給付企業年金制度」は確定した退職金が給付される制度であり、生命保険などを活用して年金資金の管理・運用を行います。

そのため、掛金を損金扱いにできる税制上のメリットが見込めますが、資金運用の失敗や金額が不足するなど一定のリスクが伴います。

2-3.中小企業退職金共済

3つ目の退職金制度として、「中小企業退職金共済」を解説します。

「中小企業退職金共済」は従業員ごとに掛金の設定が可能です。
この際の掛金は全額非課税になるため、金銭的に余裕がない企業でも退職金制度を導入できます。

ただし、掛金の設定・変更は従業員からの同意が必要なので、経営状況に合わせて掛金を自由に変動させることができないという難点があります。

なお、本制度は「自社単独で退職金制度を設けることが困難である中小企業」しか加入できないことから、大企業は導入できません。

2-4.企業型確定拠出年金制度(企業型DC)

退職金制度の種類4つ目は、「企業型確定拠出年金制度(企業型DC)」です。
この「企業型DC」は企業側が毎月掛金を積み立てていき、従業員自らが年金資金を運用します。

従業員自らが資金運用を実施する点から、企業側が全責任を負わなくても良いというメリットがあります。
資金運用まで手が回らない中小企業が導入しやすい退職金制度です。

3.退職金の金額相場

計算に必要な道具とお金の画像

退職金制度の基本や種類がわかったところで、退職金の金額相場をみていきましょう。

厚生労働省が発表した平成30年度の「退職給付(一時金・年金)の支給実態」によると、退職金の金額は最終学歴や勤続年数によって平均額が異なっています。
条件ごとに1つずつみていきましょう。

[注2]厚生労働省「退職給付(一時金・年金)の支給実態」

3-1.大学・大学院卒の平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上が対象)

大学・大学院卒の平均退職給付額は下記のとおりです。

・定年退職:1,983万円
・会社都合:2,156万円
・自己都合:1,519万円
・早期優遇:2,326万円

3-2.高校卒の平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上が対象)

高校卒の平均退職給付額は職種によっても異なります。

■管理・事務・技術職

・定年退職:1,618万円
・会社都合:1,969万円
・自己都合:1,079万円
・早期優遇:2,094万円

■それ以外の職業

・定年退職:1,159万円
・会社都合:1,118万円
・自己都合:686万円
・早期優遇:1,459万円

4.退職金制度の対象者

対象を表す図

続いて、退職金制度の対象者を解説します。
退職金制度の対象者は、正規で雇用されている従業員が一般的です。

企業によっては有期雇用契約の従業員でも、退職金制度が受けられるケースもありますが、満期慰労金などの別名称として設けられていることが多いです。

ただし、これら退職金制度の対象者は企業の就業規則や裁量次第であるため、企業によって対象者が異なります。

5.退職金の計算方法

電卓で計算する様子

次に、退職金の計算方法をみていきましょう。
計算方法を把握しておくことで、トラブルなく退職金制度を導入できるはずです。

退職金の計算方法は、勤続年数と退職時の賃金を掛け算する方法と、独自の計算式を用意する方法があります。
また単純な勤続年数だけでなく、退職する理由によって退職金の計算方法を変える企業が多いです。

なお、「中小企業退職金共済」のような退職金制度などは計算方法があらかじめ決まっているため、導入する際は管理する団体へ事前に確認しましょう。

6.退職金にかかる税金

税金

最後に、退職金にかかる税金を解説します。
退職金にかかる税金は受け取り方によって異なるため、それぞれを詳しくチェックしましょう。

一時金として退職金を受け取るのであれば、「退職所得」として所得税と住民税が課税されます。
しかし、退職所得控除が適用されることから、税負担が軽くなるように設定されています。

一方、年金で退職金を受ける場合は「雑所得」としてほかの公的年金収入と合算され、公的年金収入の合計が400万円以下で一定の条件を満たしていれば、確定申告をする必要はありません。

まとめると、退職金にかかる税金は次の通りです。

・一時金の場合:退職所得として「申告分離課税」が発生する
・年金の場合:雑所得として「総合課税」が発生する

7.自社にとって最適な退職金制度を導入しよう

様々なサービスが乱立する様子

退職金制度は、企業側の雇い主が退職従業員に対して支給する制度であり、企業側が退職金を支払うかどうかを自由に決めることができます。

ただし、退職金制度を導入している企業は多く、優秀な従業員を雇用したいのであれば検討する必要があります。
ぜひ本記事で解説した退職金制度を理解し、自社にとって最適な退職金制度を導入しましょう。

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