試用期間でも社会保険は必要?加入対象や罰則について解説 | jinjerBlog

試用期間でも社会保険は必要?加入対象や罰則について解説

新入社員が相談をしている

就職する際に多くの企業が設けている試用期間。試用期間中と通常の労働契約との違いは、広い範囲での解雇が可能だという点です。
それ以外は通常と同等ですが、社会保険についてはどうなっているのでしょうか。
結論から言うと、試用期間中であっても要件さえ満たしていれば社会保険に加入させる義務があります。

そこで今回は、試用期間中の社会保険の加入について、加入対象や違反した場合に起こりうることについて解説します。

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1. 試用期間でも社会保険は必要?

社員がPCをもっている

試用期間中でも、給料が発生する雇用形態なら社会保険の加入義務は発生しています。
加入義務が発生するのはいつなのでしょうか。

1-1. 加入義務が発生する日

加入義務が発生するのは、原則として入社した初日。
社会保険未加入の労働者がいる場合、社員個人だけでなく会社にも大きなリスクが発生するので必ず間違えないようにしましょう。

手続き方法は正規雇用と同様です。

2. 試用期間の社会保険への加入対象

メモをしている

本採用を前提とした試用期間。原則一日目から加入義務が発生しています。
そのほか加入対象について説明します。

2-1. 加入義務が発生する要件

会社だからといって必ずしも社会保険加入義務が発生するわけではありません。

・株式会社などの法人事業所(事業主一人だけの会社も含む)
・従業員が常時5人以上在籍する個人事業主(一部業種を除く)

以上の要件を満たすことにより、強制適用事業所となり、例外なく社会保険加入義務が発生します。

2-2. 試用期間が短い場合

例えば試用期間が2カ月だったら社会保険に加入しなくてよい。そんな話しを見たり聞いたりしたこともあるのではないでしょうか。
これは裏技として知られている話で、試用期間が終了してから加入すると保険料が安くなると言うもの。

しかしこれは2カ月以内の契約で、延長する見込みがない場合に限っての話しになります。
短期の有期契約の場合のみ社会保険加入の義務が発生しないのです。

試用期間が2カ月だったとしても、その後の正式雇用を予定しているため条件に当てはまらないため、社会保険の加入義務は発生しています。

2-3. パートとアルバイト

パートやアルバイトなどの短時間労働者としての雇用の場合にも試用期間はあります。
この場合社会保険加入義務発生条件が変わるので、条件等を解説します。

2-3-1. 勤務日数または時間が75%以上

職場でのフルタイム正社員の勤務日数や勤務時間が関係します。
一ヶ月の勤務日数と一日または一週間内の勤務時間がフルタイム正社員と比較して4分の3以上(75%以上)だった場合。

これは勤務日数と勤務時間両方が正社員の75%以上でないと対象になりません。

例えば勤務日数が正社員と同じでも勤務時間が4分の3に満たないと適用対象外です。
逆の勤務時間が長くても日数が満たない場合も同様に、対象になりません。

2-3-2. 事業所の規模によって変わる

上記の条件を満たせなかった場合でも、会社の規模などによって加入できる可能性があります。

すでに社会保険対象の社員が501名以上いる特定適用事業所になっている会社の場合。
または半数以上の社員の同意を得た任意適用事業所。
このどちらかの事業者の場合、次の4つの条件をすべて満たすことで社会保険に加入可能になります。
・一週間当たりの所定労働数が20時間超
・残業代や交通費を除く一ヶ月の賃金が88,000円以上
・雇用見込みが1年以上
・学生じゃない(夜間・通信・定時制はOK)
以上全て満たす必要があります。ひとつでも満たしていない場合は対象外です。

3. 社会保険加入対象外の条件

オフィスのものが宙に浮かんでいる

給与を支払っている以上は試用期間中であれ労働者は社会保険に加入する義務があります。
正社員のケースでいうと、健康保険・厚生年金保険への加入が必須になって、試用期間だからと求められる要件はありません。

しかし、以下のように社会保険に加入できない要件もあるので注意が必要です。
・日々雇い入れられる場合(一カ月を超えて引き続き雇用される場合は除きます)
・2カ月以内の期間を定めて雇用されている場合(2カ月を超えて引き続き雇用されるに至った場合は除きます)
・事業所または事務所で所在地が一定しない場合
・季節的業務に雇用される場合(継続して4カ月を超える雇用の場合は除く)
・臨時的事業の事務所等で雇用される場合(継続して6カ月を超える雇用の場合は除く)
・国民健康保険組合の事業所に臨時に雇用される場合
・後期高齢者医療の被保険者が臨時雇用される場合

などです。他にも対象外になる要件はいろいろあります。
つまり臨時の雇用、季節雇用、高齢者の場合には社会保険に加入できないと理解しておけば
わかりやすいです。

社会保険には健康保険、厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険があり、適用除外の要件はそれぞれ違うので、その都度確認するようにしましょう。

4. 試用期間に社会保険に加入していない場合の罰則

天秤に罰則金が乗っている

次は未加入の場合の罰則について説明します。

4-1. 追徴金支払い

調査により加入義務があるにもかかわらず加入していなかったことが明らかになった場合、追徴金の支払いと罰則を受けることになります。

追徴金は2年間にさかのぼって徴収されます。毎月きちんと支払う場合と追徴金として徴収される場合、どちらも支払う金額は変わりません。
しかし追徴金は2年分まとめて支払う必要があります。未加入者が多かった場合、一回に支払う金額が膨大なものになる場合もあり、会社経営の観点から考えると大きな痛手となるでしょう。

また、罰則に関しては、健康保険法第208条により、試用期間であっても社会保険に加入させるように義務付けられているので、未加入の場合は違法になります。
未加入の企業側に6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられることになるのです。

4-2. 延滞金支払い

社会保険に加入していても保険料の支払いがされていなかった場合もあります。この場合は延滞金がかかってきます。

支払期間を過ぎても納付していない場合は督促状が届きます。督促状に記載されている期日を過ぎても未納だと、経過した日数に応じた延滞金が課されます。

5. 良好な職場環境を作るためにも社会保険加入要件を把握

グッドサインをしている

試用期間中の社会保険加入に関しての解説をしました。
基本的に社会保険には加入するものだという認識でいると良いでしょう。
その中で例外的な条件があると理解し、実際に照らし合わせてみることで加入しないで良いかどうかがわかります。
社会保険に関する違反を避けることで、企業にとって不利益はなくなります。
企業と労働者がお互いに気持ちよく働くために、社会保険加入要件について知っておいてください。

 

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