試用期間とは?設定方法やトラブル対処法を解説 | jinjerBlog

試用期間とは?設定方法やトラブル対処法を解説

握手をしている

従業員を新たに雇った時に試用期間を設ける企業は多いです。
実際に業務に携わることで、その人のスキルや能力を見極めることができるのが試用期間を設けるメリット。
もちろんメリットだけではなくデメリットや注意点、トラブルなどもあります。

そこで今回は、試用期間の基礎知識、注意点やトラブル対処方法について解説します。

雇用契約の基本と対応方法を徹底解説!
「雇用契約手続きマニュアル」無料配布中!

従業員を雇い入れる際は、雇用(労働)契約を締結し、労働条件通知書を交付する必要がありますが、法規定に沿って正しく進めなくてはなりません。

当サイトでは、雇用契約の手順や労働条件通知書に必要な項目などをまとめた資料「雇用契約手続きマニュアル」を無料で配布しておりますので、「雇用契約のルールをいつでも確認できるようにしたい」「適切に雇用契約の対応を進めたい」という方は、是非こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

雇用契約のebook

1. 試用期間とは?

人が集まりはてなを表している

そもそも試用期間とはどのようなものなのでしょうか。本採用との違いなど基礎知識を含めて説明します。

1-1. 試用期間の基礎知識

会社として正社員を採用するときに、書類選考からはじまり面接を経て採用になることがほとんどです。
入社前の採用過程ではどうしても判断できない能力や適性などがあるでしょう。入社してから人となりと見極めて、損採用するかどうか決めるために設定する期間のことを試用期間としています。

法律上でいうと、試用期間中は「留保解約権付の雇用契約が成立している」と解釈されています。
つまり社会通念上相当の合理的な理由がない限りは試用期間後に留保解約権が行使されるため、本採用にならないケースはほとんどありません。

1-2. 何のためにあるのか

主な目的は、勤務してみてからでないとわからないことを確認するため。
例えば勤怠状況の悪さや、履歴書に書いてあった職歴や経歴との剥離、著しく仕事ができない、やる気を感じないなど、仕事ができない事態が生じないかどうかを確認する目的があります。

まず重要なのが、勤怠状況です。
遅刻や欠勤などが目立ったり、リモートワークの場合は求めているリモートワークができているかどうかをチェックします。

次に重要なのが、仕事ぶりです。
試用期間中に期待通りの実績をあげることは、慣れないこともあり難しいかもしれません。しかし、与えられた仕事にきちんと向き合う姿勢が見られれば、よほどのことが無い限りは著しく仕事ができないと言えないでしょう。

1-3. 本採用との違い

正社員として採用している場合、試用期間中でも本採用と待遇は変わらない場合がほとんど。企業によっては試用期間中の給与を低く設定している場合もありますが、この場合労働条件通知書や労働契約書などに明示する必要があります。
解雇する場合の条件も正社員と同じ扱いと考えましょう。

1-4. 試用期間と研修期間の違い

試用期間と間違えられやすいのが研修期間。しかし研修期間と試用期間は全く別のものなので、混同しないように注意してください。

研修期間とは、訓練や教育をするために設定されるものであり、趣旨が違うことがわかります。
試用期間は本採用になる前だけに設定されるものであり、逆に研修は入社後にも折に触れて度々経験することもあります。

企業によっては試用期間と研修期間の両方を設定している場合もあります。
また、新卒採用の場合は研修期間があっても、中途採用には設けない企業も多いです。

2. 試用期間を設定するときの注意点

赤い手帳とペンが置かれている

試用期間について説明しましたが、次に設定する際の注意点について説明します。
先述と重なる点も一部ありますが、詳しく説明するので参考にしてください。

2-1. 契約書に記載

労働者を雇用すると、企業は労働者に対して雇用条件を記載した「労働条件通知書」または「労働条件通知書兼雇入通知書」を作成・交付する必要があり、労働基準法第15条で定められています。

つまり試用期間を設けるのであれば、期間や賃金などの処遇についてを通知書もしくは契約書といった書面への記載をし、本人へ説明する必要があります。説明し納得されなければ試用期間に入ることはできません。
また、就業規則にも試用期間の有無や労働条件等について明記する必要があります。

2-2. 設定期間

試用期間の長さについて、法律上の決まりはないため、独自で設定していることがほとんどです。正社員の場合で言うと、大体が6カ月未満に設定されていることが多いです。

試用期間中の労働者の身分が不安定な立場にあるため、一年超に設定するのは長すぎると考えられます。
法律上の決まりが無いとは言え、設定期間が長すぎる場合、民法90条の公序良俗違反などに該当するとみなされる場合もあります。

正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトなどにも試用期間を設けることは可能ですが、性質から考えても正社員より短いケースが多いです。

2-3. 待遇

試用期間中は賃金が低く設定されている場合があります。この場合は法律で定められている最低賃金を下回らなければ問題ありません。
労働時間は他の労働者と同じとなり、残業した場合は残業代を支払う必要があります。

また、労災保険や雇用保険、社会保険などは本採用からではなく入社時からの加入が必要になります。試用期間中であっても被雇用者全員に労災保険の加入が必須で、そのほかの保険も未加入だと法律違反になってしまう可能性があるので注意してください。

2-4. 早すぎる判断禁物

試用期間はその人のスキルや勤務態度を確認する場ですが、すぐに「適性が無い」と見切りをつけないようにしましょう。
仕事を評価する機会を定期的に設けたり、指導するなどして改善の機会も与える必要があります。
改善の機会を与えず試用期間だからといって一方的に解雇すると、不当解雇とみなされるリスクもあるので気を付けてください。

3. 試用期間中のトラブル対処法

トラブルに驚いている

細心の注意をはらっていても、「話しが違う」「扱いが不当」などのトラブルに発展してしまうこともあります。試用期間中におこりやすいトラブルと対処方法を紹介します。

3-1. 本採用するかの判断がつきかねる場合

試用期間を延長したうえで本採用の可否を判断したいと考える場合があります。
例えば期間中に病気やケガなど諸事情によって長期間会社を休んだ場合などです。長期間会社を休むと、業務への適性を判断するという会社側の目的が達成されないことになります。
また、勤務態度に問題があり、もう少し様子を見たい場合などもあるでしょう。

このように試用期間の延長を望む場合は、合理的で客観的な理由があり本人の合意を得れば延長可能です。
就業規則等で延長規定が定められていて、その中の理由に該当していれば何も問題なく期間延長可能です。
延長を検討する場合、就業規則を確認し、本人との話し合いを設けて決定するようにしましょう。

3-2. 試用期間中に労働者が退職したいと言って突然出社しなくなった場合

試用期間中であれ会社の労働者です。就業規則などに退職の申し出に関する規定がある場合はその指定期日。無い場合は民法第627条にあるように、原則退職希望日の2週間前までに申し出る必要があります。

対処方法は「退職したいと言った直後に出社しなくなることは認められない」と伝える必要があります。
これは試用期間開始時に「退職したい場合の手続き方法」など書面などで伝えておくことである程度は防げます。

4. トラブル回避のために試用期間についてしっかり把握

グッドサインをしている

試用期間は企業にとっても労働者にとってもメリットのある制度です。しかし法令を守らないとトラブルの原因になりかねません。試用期間に関してのルールは複雑で間違っている方も多いのが現状です。この機会に正しい知識を身につけて、トラブルを事前に防ぐようにしましょう。

雇用契約の基本と対応方法を徹底解説!
「雇用契約手続きマニュアル」無料配布中!

従業員を雇い入れる際は、雇用(労働)契約を締結し、労働条件通知書を交付する必要がありますが、法規定に沿って正しく進めなくてはなりません。

当サイトでは、雇用契約の手順や労働条件通知書に必要な項目などをまとめた資料「雇用契約手続きマニュアル」を無料で配布しておりますので、「雇用契約のルールをいつでも確認できるようにしたい」「適切に雇用契約の対応を進めたい」という方は、是非こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

雇用契約のebook

関連タグ