諸会費とは?該当する費用や混同しやすい勘定科目を紹介 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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諸会費とは?該当する費用や混同しやすい勘定科目を紹介

集会に参加する人達

諸会費は、業務に直接関係する団体への会費を経費計上する際に使用する勘定科目です。
諸会費該当するものとしては、同業組合や商工会議所、職能団体、中小企業協同組合、自治会、法人会、青色申告会などの会費があります。

交際費や寄附金、租税公課は諸会費と混同しやすい勘定科目です。
会計処理の際は注意しましょう。

今回は、諸経費について、該当する費用や混同しやすい3つの勘定科目について解説します。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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1. 諸会費とは?

比較 はてな

諸会費とは、会社の業務に関係する同業組合や自治会、法人会、商工会議所、町内会などの団体に支払った会費を仕訳するための勘定科目です。
社会奉仕や遊興、親睦を深める目的の団体への会費など、業務と直接関係ないものは諸経費ではなく「接待交際費」「交際費」「寄附金」などの勘定項目で処理します。

1-1. 諸会費の課税区分は原則「不課税」

消費税の課税対象を判断基準には、対価性があるかどうかが大きく関わっています。[注1]
ここでいう対価性とは、提供を受けるサービスや譲り受ける物品などに対し、請求された金銭を支払うことです。

諸会費は同業組合の会費や町内会費など、直接的な対価を得る取引ではないため、そのほとんどが不課税です。

同じ「会費」という名目であっても、業務用クレジットカードの年会費、セミナーや講習会の会費などは対価性があるとして、消費税の課税対象となります。

この2つの項目は、目的によっては諸会費として仕訳することもあるため、注意が必要です。

諸会費に該当する会費のなかには、実際には対価性があるかどうかをの判断が難しいものもあります。
判断に迷った場合は、税務署に相談するとよいでしょう。

[注1]No.6467 会費や入会金の仕入税額控除|国税庁

2. 諸会費に該当するもの

対象

諸会費に該当するものには、次のようなものがあります。

・医師会や弁護士会など職能団体の会費
・中小企業協同組合の会費
・同業組合の会費
・商工会議所など業界団体の会費
・商店会や町内会など地域の自治体の会費
・青色申告会の会費
・社会保険協会の会費
・法人会の会費

2-1. 業務に関わらなければ支払うことのない会費

医師会や弁護士会をはじめとした職能団体、同業組合、中小企業協同組合、商工会議所なの会費は、事業の関わらなければ払うことのない支出であり、対価性もありません。
そのため、所得税基本通達37-9により、支払った年の分の会費を諸会費として計上できます。[注2]

青色申告会の会費や社会保険協会の会費についても、業務を遂行するうえで必要な支出と認められているため、諸経費として計上できます。

気をつけなければならないのが、支出した会費のうち、繰延資産に該当する費用が含まれている場合です。
繰延資産とは、支出した費用の中に、将来収益を生む可能性が高い資産のことです。

該当する費用分はいったん資産として計上し、数年かけて償却します。

例えば、同業者団体への入会金のうち、他人に地位を譲渡できないもの、脱退する際に入会金が全額返金されないものに関しては、繰延資産に該当します。

[注2]租税公課|国税庁

2-2. ゴルフクラブやリゾートクラブの年会費は経費計上できない

たとえ事業のために利用していたとしても、ゴルフクラブやリゾートクラブの年会費は経費として認められないことが多いため、注意が必要です。
所得税法の第37条では、必要経費として認められる条件として、事業と直接関係があること、業務に必要な支出であることと定めています。[注3]

ゴルフクラブやリゾートクラブを接待の場であったとしても、それが直接業務に関わることとは断定できません。

ただし、100%事業用であることの証明や、事業での必要性について合理的な説明ができる場合は、必要経費として認められるケースもあります。

[注3]所得税法 第三十七条|e-Gov法令検索

3. 諸会費と混同しやすい勘定科目

注意マーク

諸会費と混同しやすい勘定科目に、交際費・寄附金・租税公課の3つがあります。

3-1. 交際費

交際費とは、と取引先との交渉をスムーズに進めたり、関係性を深めることに目的にした食事会や贈答品、接待などにかかった費用を経費計上するための勘定項目です。

ロータリークラブやライオンズクラブなどは、社交の場としての要素が強いため、支払った会費を諸経費として仕訳できません。
このように、直接業務と関係しない会費については、諸会費ではなく交際費として計上します。

なお、取引先との打ち合わせや会議に必要な経費に関しては、交際費ではなく「会議費」という勘定項目で計上します。

3-2. 寄附金

団体への会費のなかには、諸会費や交際費ではなく、「寄附金」の勘定項目で経費計上すものもあります。
寄附金と諸会費は、どちらも対価性のない支出に対して使用する勘定項目ですが、寄附金は業務とは直接的な関係がない寄付行為の仕訳に使用します。

寄附金に該当する会費は次のとおりです。

・公共財団法人への賛助会費
・認定NPO法人への賛助会費
・社会福祉法人への会費
・独立行政法人への会費

認定NPO法人をはじめ、特定の団体へ寄附金を支払った場合、その費用分は寄附金控除の優遇処置を受けられます。
寄附金控除の額や手続き方法は、個人事業主か法人かで大きく異なります。

寄附金に該当する費用を支出した場合は、国税庁のHPなどで詳細を確認しておきましょう。

3-3. 租税公課

3つめは、租税公課です。
この勘定科目は、事業活動をするうえで発生した税金や交付金、会費などを計上するために使用します。

該当する費用には、固定資産税や不動産取得税、自動車税、事業者税ほか、印鑑証明書や住民票の発行手数料、商工会議所や同業者組合の会費などがあります。

業務に関係する団体への会費について、租税公課と諸会費では使い分けるための明確な区別がありません。
仕訳の際、どちらの勘定項目を使用しても構いませんが、一度決めた勘定科目継続して使用し、毎年同じように会計処理をすることが重要です。

なお、国税庁発行の「青色決算書の手引き」では、会費を租税公課に仕訳していますが、実際には会費は諸経費、租税公課は税金に関する勘定科目として使用するのが一般的です。

4. 諸会費に該当するかどうかの判断基準は業務との関係性

労働基準法

同業組合や商工会議所など、事業に直接関係する団体に支払った会費は、諸会費として経費計上できます。
諸会費に不課税が適用されるかどうかは、対価性の有無によって決まります。

勘定科目のなかでも、交際費・寄附金・租税公課は諸会費を混同しやすいため、それぞれの違いについて把握しておきましょう。

とくに租税公課は、諸会費同様商工会議所や同業者組合などの会費の仕訳に使用され、明確な区別がありません。
会費の会計処理について、どちらの勘定項目を使用しても間違いではありませんが、継続性の原則の観点からも、一度決めた勘定科目は継続して使うことが重要です。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

「経理担当になってまだ日が浅く、会計知識をしっかりつけたい!」
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などなど会計の理解を深める際に前提の基礎知識となる勘定科目や仕訳がよくわからない方もいらっしゃるでしょう。

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MEGURO

MEGURO

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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