過少申告加算税とは?計算方法や過少申告加算税がかからない場合などを解説
更新日: 2025.1.31
公開日: 2022.8.2
jinjer Blog 編集部
確定申告の申告納税額が本来の額よりも少なかったときには、加算税の一種である過少申告加算税が課税されます。
例え、確定申告を期限内に済ませている場合であっても、申告内容に間違いがあったときには加算税が課税されることになるので注意しましょう。
今回は、過少申告加算税とはどのような場合に課税される加算税なのか、また過少申告加算税の計算方法、過少申告加算税が課されないケースなどを解説していきます。
関連記事:加算税とは?主な種類や税率、納付義務、端数計算の方法について解説
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1. 過少申告加算税とは?
確定申告の納税額が少ない場合、加算税が課されます。
加算税には、過少申告加算税や無申告加算税、不納付加算税などがありますが、重加算税というものもありより重いペナルティが課されるので注意が必要です。そのため、確定申告をおこなう担当者の方は、加算税について正しい知識を持っておかなければなりません。
ここでは、過少申告加算税や重加算税について解説します。
1-1. 申告した納税額が少なすぎる場合に課税される
過少申告加算税とは、確定申告の際の申告納税額が実際より少ない場合に課税される加算税です。
加算税には過少申告加算税のほかに、期限内に申告できなかったときに課せられる無申告加算税、期限内に税金を納付しなかったときに課せられる不納付加算税などがあります。
ただし、申告を期限内に済ませ、税金を支払ったという場合でも、その申告内容が本来の税額より少なかったときには過少申告加算税の対象になってしまいます。
1-2. より重い重加算税が課税されることもある
過少申告加算税はあくまで、ミスによる税額の計算間違いや見解の違いがあったときに課せられることになっています。
納めるべき税金を故意に隠蔽したり、意図的に偽ったりしたことがあきらかになったときには、過少申告加算税ではなくよりペナルティーの重い重加算税が課税されます。
重加算税のリスクを防ぐには、計算ミスや計上漏れなど、過少申告が起きていることに気付いたときにはできるだけ早めに修正申告することが重要です。自主的な修正申告をすれば、過少申告加算税を課税されずに済むことがあります。
なお、過少申告加算税には行政制裁や罰金、ペナルティーといった意味合いがあります。そのため、過少申告加算税を支払ったあとに法人税の計算で損金に参入することはできません。
2. 過少申告加算税の計算方法
過少申告加算税の税額は、増差額×10%という計算式で求められます。ただし、増差税額のうち、当初に申告した税金または50万円のうち大きい方の金額を超過するときには、その税率が15%になります。
例えば当初申告した税額が200万円、修正後の課税額が700万円となる場合、当初の申告額は50万円よりも高いため「200万円」が適用されるので、200万円を超える部分の税率は15%に設定されます。
修正申告の税金から当初申告した税額を引いた増差額は500万円となり、この増差額から当初の税金である200万円を超える300万円の部分には15%の税率が適用されるので以下のような計算式になります。
【増差額が合計500万円の場合】
200万円(増差額)×10%
300万円(増差額)×15%
つまり、500万円のうち200万円の部分は10%の税額で計算するため20万円、残りの300万円の部分は税率15%で45万円となり、トータルすると過少申告加算税は65万円となります。
なお、増差額は本来支払う税金であるため、免除されず納める必要があります。この場合であれば、増差額の500万円に過少申告加算税の65万円、さらに延滞税を加えた金額を追加で納税することになります。
このように、1つの間違いで大幅に課税させられる可能性があるため、間違いに気づいたらすぐに申告するとともに、間違いがおきないよう注意することが大切です。そのためにも、経理業務を流れ作業にせず、業務をおこなう理由や関連する法律への理解を深めましょう。
3. 過少申告加算税がかからない場合とは?
過少申告加算税は、条件に合致していれば課税されずに済むことがあります。その条件とは、「更生を予知しないで修正申告をしたとき」や「正当な理由があるとき」などが挙げられます。
ここでは、過少申告加算税が課せられない条件を解説します。
3-1. 更生を予知しないで修正申告をした場合
国税通則法第65条第5項には、更生を予知しないで修正申告をしたときには過少申告加算税が課されないと明記されています。つまり、税務調査を受ける前の段階で自主的に修正をおこなえば、過少申告加算税はかからないということです。
税務署の調査を受けたあとで修正申告をしたり、税務署から申告税額の更生をうけたりしたあとではこのルールは適用されないので注意が必要です。
納める税金が少なすぎたり還付される税金が多すぎたりしたときには、気付いた段階でできるだけ早く修正することが大切です。
3-2. 正当な理由がある場合
国税通則法第65条第4項には、正当な理由がある場合には過少申告加算税が課されないと規定されています。
正当な理由とは、納税者を責めることができないような客観的な事情のことをいいます。納税者のせいではない場合には過少申告加算税の課税が不当または酷になるため、課税されないという判断が下されるのです。
正当な理由の一例は、納税者が税務署で申告内容について尋ねたときに、職員が間違った指導をしたケースが挙げられます。納税者が適切な資料を提示し他にも関わらず職員側が誤指導をしたときには、正当な理由があると認められるのです。
ほかに、税法の解釈が改変されて修正申告が必要になった場合や、国税局勤務者が編集あるいは監修した解説書の記載に従って作られた納税書類を提出したときにも「正当な理由」と認められるのが一般的です。
ただし、こういった場合において正当な理由があるという立証や主張をおこなうのはあくまで納税者側なので、正しい知識を持っておくことが大切です。
3-3. 過少申告加算税が5,000円未満だった場合
過少申告加算税をはじめとした加算税には、少額不徴収というルールが設けられています。
国税通則法第119条第4項によると、加算税を算出したときに5,000円未満だったときには、課税が免除されることになっているのです。
増差額の一万円未満が端数切捨てになるのと同じで、少額不徴収となった場合も課税自体はされているという扱いになります。
4. 過少申告加算税には延滞税が発生する
税金の支払いが遅れると、延滞税というものが発生します。これは、過少申告加算税がかかるということは、不足している税金分を払っていないということになるため、ほとんどの場合、延滞税も発生します。
つまり、過少申告加算税以外にもお金を払わなければならないということです。
ここでは、延滞税とはどのようなものか、免除されるケースと合わせて解説します。
4-1. 延滞税とは
延滞税は、法定期限までに支払うべき税金を納付しなかった場合に発生します。
また、法定期限後に修正や更生、決定の処分を受けた際に、税額が不足していた場合にも発生することがあります。
延滞税の計算は定められた期日の翌日から納付されるまでの日数で計算されます。延滞日数が長ければ長いほど延滞税は高額になっていきますが、延滞税が1万円に満たない場合は発生しないことになります。
4-2. 延滞税が免除されるケース
税務調査によって過少申告加算税が課税されるときには、超過した期間に応じた延滞税を同時に課されることになります。
延滞税は罰則ではなく、あくまで申告の遅れに対する課税ということになります。そのため、かなりの期間を過ぎてから税務調査を受けたときや税務調査が長期にわたったときには、延滞税が過少申告加算税の数倍という金額に膨れ上がるケースもあるものです。
この問題を解消するために、税法では加算税や延滞税を一部免除するルールを設けています。
加算税は、最大で75%まで免除されますが、納税者が税務調査に協力的であったり良識をもち指示に従ったりすることが条件となります。
また、正当な理由で納税が遅れた場合には、延滞税の利息の免除を申請することも可能です。
免除は受けられないとしても、税務調査の最中に予測される税金を支払い、延滞税の発生を止めるという方法もあります。税務調査後の制裁措置の影響が大きいと予測されるときには、早い段階で対処した方がダメージが軽減されるのです。
5. 過少申告加算税や延滞税を発生させないために正確な申告をしよう
過少申告加算税とは、本来納めるべき税額より納税額が少なかったときに課せられる税金です。税額の計算方法は国税通則法に定められており、指摘を受けた場合にはルールに従って追加納付をおこなう必要があります。
ただし、過少申告に気付いた段階で自主的な修正申告をすれば課税されないことがあります。また、金額が少額だった場合には、過少申告加算税が免除されるケースもあります。
とはいえ、過少申告が起きているにもかかわらず放置したときには、延滞税がかさんでしまう可能性も考えられるので気をつけましょう。
過少申告加算税や延滞税を発生させないためには、税金の申告内容に問題があると気付いた時点で、できるだけ早く対処するのはもちろん、そもそも発生しないよう正確な申告をすることが重要です。
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