領収書の日付の意味と間違えて記載したときの処理方法を解説

領収書は金銭や有価証券を受領した事実を証明する証拠書類です。

そのため、取り扱いには十分に注意する必要があるのですが、ときには日付など間違えて記載してしまうことがあるでしょう。

本稿では、領収書の日付の意味と、間違えたときの訂正方法、再発行の注意点など解説します。

3分でわかる!「領収書の電子化を実現するためのノウハウBOOK」

経費精算書類の電子化が注目を集めている中で「申請書や領収書を電子化したいけど、何から手を付けたらよいのかわからない。。。」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

そのような方のために、今回「領収書を電子化するためのノウハウ資料」をご用意いたしました。

資料には、以下のようなことがまとめられています。

・領収書電子化のルール
・領収書電子化のメリット
・経費精算システムを使用した領収書の電子化

領収書の電子化を実現するために「領収書の電子化を実現するためのノウハウBOOK」をご参考にください。

1. 領収書に記載すべき6つの項目

領収書は用紙のサイズや形に決まりはありません。

しかし、消費税法上では領収書の要件として、ここで紹介する以下の項目の情報を記載することを求められます。

1-1. 日付

受取側(支払者)から、金銭や有価証券を受領した日付を記載する項目です。なお、日付は「いつ」受領したかを証明する重要な項目であるため、年だけ、月日だけ、のように省略してはいけません。

西暦や和暦のどちらからでもいいので、必ず「年月日」をすべて記載します。

1-2. 宛名

受取側が誰なのかを記載する項目です。

会社であれば社名や担当者名、個人事業主であれば屋号や代表者名を記載します。

消費税法上は「上様」でも問題ないのですが「誰なのか」が分からないと税務調査で問題視されることがあるため、基本的には正確に記載するものです。

1-3. 但し書き

提供された商品の内容を記載する項目です。

飲食店であれば「飲食代として」、書店であれば「書籍代として」と商品がひと目で分かるようにします。

「お品代として」という表記をよく目にしますが、これでは内容が不確かなため税務調査の際に不正を疑われる可能性があります。

1-4. 受領金額

発行側(提供側)が、金銭や有価証券を受領した金額を記載する項目です。

金額は税込を基準に、内訳に税抜も記載して、3桁ごとに「,」で桁区切ります。

さらに、あとで金額が改ざんされないよう、数字の頭に「¥」「\」「金」など、末尾に「ー」「也」などを記載しておきます。

1-5. 収入印紙

金銭や有価証券の受領金額が「5万円以上」の場合には、印紙税がかかるため、収入印紙を貼付します。

仮に、印紙税がかかる領収書に収入印紙を添付し忘れると、印紙税法違反となり本来の印紙税額の3倍(収入印紙が200円なら、600円)の「過怠税」が課せられるので注意しましょう。

1-6. 発行者情報

発行側(提供側)の情報を記載する項目です。

会社であれば社名や店舗名を、個人事業主であれば屋号や代表者名を、それぞれの住所と連絡先も記載します。

社名や屋号だけでも十分ですが、問題が発生したときにすぐ連絡できるよう住所と連絡先も記載するのが一般的です。

2. 領収書の日付がもつ2つの意味

領収書に記載される項目には宛名や但し書き、受領金額などあるわけですが、とくに重要なのが「日付」です。

では、領収書の項目でどうして「日付」が重要なのかをご説明します。

2-1. その日に受領したという証拠

国税庁の「金銭又は有価証券の受取書、領収書」には、「受取書とはその受領事実を証明するために作成し、その支払者に交付する証拠証書」とあります。

つまり、領収書とは受取側(支払者)から、金銭や有価証券を確実に受領したことを証明する証拠書類なわけです。

仮に、双方で問題が発生したときには、領収書の内容が解決のための証拠になります。

宛名や但し書き、受領金額なども重要な項目ではありますが、問題ではまずは「いつ」からその領収書が有効なのかが争点の基準となるため、「日付」はとくに欠かせない項目なのです。

2-2. 社内の不正を監視する予防線

経費精算の際に、社員に領収書の提出を義務化していない会社は少なくありません。

その場合には「出金伝票」と呼ばれる書類に、支払いをした日付や取引相手の名前、金額、目的、商品の内容などをこと細かに記載することで、領収書の代わりとして経費精算はできます。

しかし、出金伝票は社員が自由に記載できる可能性のある書類です。

私的な食事代を接待費として、出張の移動費を水増しして請求されるかもしれません。

その点、請求書があれば金額と内容、そして何より日付から「いつ」のものなのかが明確なので不正を予防できます。

2-3. 領収書の日付は後日でも大丈夫?

原則として、領収書は金銭や有価証券を受領した際に発行する書類です。

しかし、発行側が領収書を持参し忘れていたり、反対に受取側が請求し忘れたりして発行されないこともあります。

2-4. 「仮領収書」を発行できる

発行側が領収書を持参し忘れていたりなどして、正式な領収書を発行できない場合には、その場では手書きなどで「仮領収書」の発行が可能です。

後日、仮領収書を正式な領収書として発行しましょう。

なお、日付は仮領収書と正式な領収書で統一するのが一般的ですが、それぞれの作成日としても大丈夫です。

ただし、国税庁は「印紙税は、契約の成立とか金銭の受領等の事実そのものを課税対象とするものではなく、これらの事実を証明する目的で作成される文書を課税対象とする」としています。

つまり、仮領収書もまた課税対象となり、さらに正式な領収書を発行するとなると、仮領収書と正式な領収書の両方に収入印紙の貼付が必要で、印紙税は二重にかかるわけです。

2-5. 後日に、領収書の発行を請求できる

飲食店などで取引先と会食をしていると、領収書の発行をつい請求し忘れることがよくあるものです。

民法486条に「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる」とあるように、受取側には領収書の請求権があります。

つまり、その場で領収書を受け取らなくても、後日、受取側は領収書を請求できるのです。

ただし、民法486条はあくまで「請求できる権利」であり、発行側に発行の義務は明記されていません。

そのため、受取側から領収書を請求されても、発行側は後日の発行を拒否できます。

国税庁:仮領収書

https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/inshi/19/32.htm

e-GOV 法令検索:明治二十九年法律第八十九号 民法

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

3. 領収書の日付を間違ったときにはどうする?

領収書の日付は西暦か和暦で「年月日」を記載するだけと難しいものではありません。

しかし、それでも書き間違えることはあるものなので、日付の訂正の方法をご紹介します。

3-1. 訂正の方法は「二重線」と「訂正印」

日付に限らず、領収書で書き間違えたら、その箇所に「二重線」を引き、その上に社印か担当者印で「訂正印」をすれば訂正できます。

あとは、訂正箇所の周囲に正しい内容を記載するだけです。

なお、修正テープなどで訂正箇所を塗りつぶしても、訂正したとは認められません。

3-2. 日付の訂正は基本的にすべきではない

二重線を引き、その上から訂正印をすれば、確かに日付を訂正はできます。

しかし、日付は何らかの問題が発生したときに、その領収書が「いつ」から有効なのかを証明する重要な証拠です。

そのため、たとえ日付を書き間違えたのだとしても、基本的には訂正するべきものではなく、領収書がまだ発行前なのだとしたら、新しい用紙を用意して書き直すことをおすすめします。

3-3. 再発行を依頼されたときはどうすればいい?

領収書は訂正でも十分に注意して処理すべきですが、それ以上に再発行では慎重な対応が求められるものです。

では、具体的にどうすればいいのかですが、状況によって異なります。

3-4. 発行側が原因の場合は速やかに再発行する

発行側の原因で領収書の記載内容に問題がある場合には、それが発行側が気づいたのであれ、受取側から指摘されたのであれ、速やかに訂正ないし再発行をするのがマナーです。

3-5. 受取側の都合の場合は慎重に対応すべき

受取側の一方的な都合で再発行を依頼された場合には、記載内容を再度確認し、間違いがないのであれば基本的には応じない方が良いでしょう。

経費の架空計上など不正に利用される可能性があります。

なお、どのような理由にせよ、領収書を再発行する際には、上記のような不正などで問題に巻き込まれることがないよう、必ず、受取側から前に発行した領収書を回収しておきます。

4. 領収書の訂正は可能ですが書き直しがおすすめ

本稿では、領収書の日付の意味や、書き間違えたときの訂正の方法、注意点などをまとめてきました。

日付はその領収書が「いつ」から有効なのかを証明する重要な証拠です。

訂正箇所に「二重線」を引き、その上から「訂正印」をすれば日付も訂正できます。

そして、再発行して書き直しもできますが、安易にすると後々の問題の素なので、慎重に対処する必要があります。

領収書を電子化して経費精算を効率化しよう

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近年、人手不足などの背景からバックオフィス業務の効率化が多くの企業から注目されています。

経費精算業務における申請書類や領収書は保管義務があるため、ファイリングや管理にストレスを感じる方も少なくないでしょう。

そして、どうにか「経費精算関連書類」を電子化したいけど、どうしたらいいかわからないとお悩みの方も少なくないでしょう。

また、最近では「電子帳簿保存法の改正」もあり、書類の電子化をより業務に活用できるようになりました。今後電子化を進めたいとお考えの方は具体的に電子化した際の業務をイメージしておきましょう。

【システムを利用した経費精算で実現できること】

・領収書をはじめ、あらゆる経費精算関連書類を電子化できる
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など、経理業務全体の効率化につながります。

「領収書を電子化したいけど、何から手を付ければよいかわからない」という経理担当者様のために、領収書の電子化におけるルールや電子化した際の業務イメージをまとめたノウハウ資料を用意しました。

経理の働き方改革を成功させるため、ぜひ「領収書の電子化を実現するためのノウハウBOOK」をご参考にください。