仮払金を相殺処理する方法とは?具体例や計上方法を解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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仮払金を相殺処理する方法とは?具体例や計上方法を解説

仮払金 相殺

仮払金とは、後日精算予定の現金や小切手などを一時的に仕訳するときに使われる勘定科目です。
あくまでも「仮」の科目であるため、なるべく早めに相殺処理を行うことが必要となります。

今回は、仕訳で「仮払金」を計上したときの相殺処理の概要や具体的な処理方法、さらには仮払金を計上するときのポイントを紹介します。
仮払金を正しく処理し、健全な企業会計を保ちましょう。

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1.仮払金の相殺処理

勘定

仮払金はあくまでも「仮」の勘定であるため、そのままの勘定項目で残しておくことはできません。

なるべく早めに、妥当な勘定科目に振替を行いましょう。仮払金の相殺処理について紹介します。

1-1.仮払金の相殺処理とは

仮払金の相殺処理とは、仮払金として計上された項目を他の勘定科目に振り替え、仮払金を「0」にすることを言います。
仮払金は一時的な勘定科目であって、そのまま放置することは会計処理上好ましくありません。

帳簿チェックで「仮払金」の勘定科目を見つけたら、早急にその妥当性と「何に振り替えるべきなのか」を確認しましょう。

1-2.仮払金の相殺処理は決算日までに行う

仮払金は、外部から見ると「使途不明金」です。
そのまま放置しておくことは、企業の会計業務について不信感を与えることとなります。

金融機関や税務署の心証を悪くしないよう、少なくとも決算日までには必ず相殺処理を行うことが必要です。

会計担当者が特に気を付けたいのは「後でまとめて相殺処理しよう」といった考え方です。
仮払金の相殺処理は、過去の伝票や書類を付き合わせる作業となります。

一つひとつに手間が掛かり、ため込むほど処理が面倒になるでしょう。

焦って相殺処理を行えば、いらぬミスが多発してしまうかもしれません。
仮払金は、勘定科目が確定した時点で早めに相殺処理するのがベターです。

1-3.申請書と精算書を用意しておくと便利

仮払金の相殺処理をスムーズに行うなら、「申請書」「精算書」の様式を作成し、仮払いを求める人に記載してもらいましょう。

仮払金の相殺処理では、仮払いした日や金額が分かる書類・領収書などといった支払いが分かる書類が必要です。書類が散らばっている場合は、探すだけで一苦労となります。

仮払金を支給した時点で「申請書」を、収支が分かった時点で「精算書」を出してもらえば、仮払金の流れを追うのは容易です。
会計担当者が申請書と精算書をつき合わせれば、仮払金の相殺処理が終わります。

1-4.仮払金相殺処理の流れ

仮払金の発生から相殺処理までは、以下の流れとなります。

①仮払金の申請を受け付ける
②申請者に仮払金を渡す
③仮払金精算書を提出してもらう
④仮払金を仕訳し、帳簿上の相殺処理を行う

出張旅費等が必要となる場合、該当する社員に仮払金の申請書類を出してもらいましょう。
金額や用途・日時などをきちんと記載してもらえば、後日相殺処理がスムーズです。

書類を受け取ったら必要な金額を渡し、仮払金を計上してください。

また仮払金の使用が終わったら、お金を振り出した社員に対し「精算書」の提出を求めましょう。
これを元に仮払金の仕訳を行えば、相殺処理は完了です。

関連記事:仮払金の精算ルールについて申請・精算フローを踏まえて詳しくご紹介

2.仮払金の相殺処理の例

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仮払金の相殺処理の流れが分かったら、具体的な仕訳例を見ていきましょう。

ここからは「遠方の会議に出席する社員に50,000円の仮払いを行ったケース」の相殺処理の例を紹介します。

2-1.仮払いした場合の仕訳

借 方
仮払金|50,000円

貸 方
現 金|50,000円

社員に50,000円の出張費を渡した場合は、借方の勘定科目を「仮払金」で貸方を「現金」と記載します。
出張費を現金で渡すということは、会社の現金が50,000円減るということになります。貸方には50,000円と記載しましょう。

なお出張費は通常「旅費交通費」で記帳します。摘要欄には「旅費交通費の仮払い」などと記載しておいてください。

2-2.仮払金が余った場合の仕訳

仮払金はあくまでも「概算」のため、予算が余るケースもあり得ます。
この場合、「何のために」「いくら」使ったのか、詳細を報告してもらいましょう。

社員の報告を精査した結果「交通費20,000円」「現地での交際費10,000円」だった場合、仮払金の相殺処理は以下のようになります。

借 方
旅費交通費|20,000円
交際費|10,000円
現 金|20,000円

貸 方
仮払金|50,000円

帳簿の仮払金を相殺するため、仮払金は貸方に記入します。
金額は借方に立てた金額と同様に50,000円と記載しましょう。

また「交通費20,000円」「現地での交際費10,000円」だけでは、20,000円が使途不明です。
「現金」の勘定項目を立て、借方と貸方の金額が一致するようにそろえてください。

摘要欄には「仮払金の清算」と記載しておくのも忘れないようにしましょう。

2-3.仮払金が不足した場合の仕訳

出張費を仮払いしたものの、不足するケースもあります。
出張費用のトータルが「交通費40,000円」「現地での交際費30,000円」で「社員の手出しが20,000円」となった場合は、以下のように仕訳しましょう。

借 方
旅費交通費|40,000円
交際費|30,000円

貸 方
仮払金|50,000円
現 金|20,000円

出張費が借方・仮払金が貸方という仕訳は、通常の仮払金仕訳と同じです。
ただし社員が20,000円手出ししている点には注意しなければなりません。

借方・貸方がそろうよう、貸方に「現金」20,000円を計上する必要があります。

3.仮払金の計上方法

計上

仮払金の相殺処理を正しく行うには、仮払金が発生した時点で正しく計上しておくことが必要です。
仮払金の計上について、覚えておきたいポイントを紹介します。

3-1.そもそも仮払金とは

仮払金が発生するのは、社員の経費を会社が立て替える必要があるときです。
業務に関連する出張や備品の購入などは「出張してみないとトータルの費用が分からない」「購入してみないといくらになるか分からない」というケースがあります。

このような場合の「仮払金」は、記帳漏れを防ぐ上で有益です。
いったん金額を計上しておけば、帳簿上の収支は適切に揃います。

関連記事:仮払金の基本的な部分を賃借対照表における位置付けからやさしくご紹介

3-2.貸借対照表では「資産」に計上

社員に「お金を支給する」という性質上、仮払金を「支出」と誤解する人も少なくありません。
しかし実際のところ、仮払金は貸借対照表では、仮払金は「その他の流動資産」すなわち「資産」です。

最初に仮払金を計上するときは「貸方」に記載することを忘れないようにしましょう。

仮払金を試算とするのは、仮払金を「社員や役員に貸したもの」と考えるためです。
その後正しい勘定科目に振り分けて相殺処理を行えば、仮払いした金額は「経費」として扱えるようになります。

3-3.あくまでも「一時的」な勘定科目であることに注意

仮払金は非常に使い勝手のよい勘定項目ではありますが、必ず相殺処理を行って適切な勘定項目に当てはめなおさなければなりません。
くれぐれも長期間放置することがないように注意しましょう。

仮払金が常態化してしまうと、税務署は不正を疑います。
よくある不正のパターンとしては、仮払金が「役員や従業員の給与・報酬に充てられているケース」です。

調査が入り正しく税務処理が行われていないと判断されれば、修正申告・追徴課税もあり得ます。

また金融機関も、仮払金が多用されていることによい印象を持ちません。
融資に消極的になることが予想され、必要な場面で資金調達しにくくなる可能性があります。

遅くとも決算日までには、全ての「仮払金」の精算処理を行いましょう。

4.仮払金を正しく相殺処理しよう

人差し指を出す男性

仮払金は、「前もって予測した額面に基づいて渡される現金・小切手」に適用される勘定項目です。
出張や教材費の購入・セミナーへの参加など「終わってみないと経費が出ない」というシチュエーションで発生します。

仮払金の特徴は、あくまでも「仮」であることです。
仮払金として計上した金額と清算後の金額が一致しないことは多々あり、相殺処理は経費の詳細等を細かくチェックしながら行わなければなりません。

処理に手間取ることも予想されるため、仮払金が発生した際は速やかに処理を行うことを習慣付けましょう。
決算までには必ず全ての勘定項目を適切な項目に置き換え、正しい会計処理を行うことが必要です。

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jinjer Blog 編集部

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