住民税決定通知書とは?見方や再発行の方法、ふるさと納税との関係も解説! - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

住民税決定通知書とは?見方や再発行の方法、ふるさと納税との関係も解説! - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

住民税決定通知書とは?見方や再発行の方法、ふるさと納税との関係も解説! - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

住民税決定通知書とは?見方や再発行の方法、ふるさと納税との関係も解説!

住民税の絵

自治体から1年に1度交付される「住民税決定通知書」には、納税額だけでなくさまざまな情報が記載されています。しかし「どこを見れば自分に必要な情報が得られるのかがわからない」と悩む方も多いでしょう。

まれに、通知書の記載が間違っている場合もあります。内容はしっかりチェックしなければなりません。

本記事では、住民税決定通知書の用途や種類、入手方法、見方、チェックすべきポイントと再発行方法を解説しています。住民税決定通知書について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

【税金計算のミスという不安から解放されたい方へ】

給与計算業務は税務リスクや労務リスクと隣り合わせであるため、

・税額が合っているか不安
・税率を正しく計上できているか不安
・自社に合った税金計算方法(システム導入?代行依頼?)がわからない

というような悩みをお持ちのご担当者様は多いと思います。

そのような方に向け、当サイトでは所得税と住民税の正しい計算方法、税金計算時によく起きるミスとその対策をまとめた資料を無料で配布しております。

本資料にて、税金計算のミスを減らしたり、効率化が図れる給与計算システムの解説もあるので、税金計算をミスなく効率的に行いたいという方は、こちらから「所得・住民税 給与計算マニュアル」をダウンロードしてご覧ください。

税金計算ebook

1. 住民税決定通知書とは

荷物をかかえている

住民税決定通知書とは、前年1月1日~12月31日の所得に対しての、住民税の税額を通知する書類です。正式名称は「市町村税・道府県民税 税額決定通知書」といいます。

地域によっては「税額通知書」とよばれる場合もあります。個人事業主やフリーランスの場合に送付されるのは「税額決定兼納税通知書」です。

「道府県民税」と「市町村民税」を総称して住民税といいます。同税は、地域の教育・社会福祉・道路・公園の建設、管理など、身近な行政サービスをまかなう財源です。

個人は「個人住民税」・法人は「法人住民税」として、その年の1月1日現在に住所がある自治体へ納税しなければなりません。

2. 住民税決定通知書の用途

資料を確認している

住民税決定通知書とは、自分の住民税の税額をチェックするためのものです。しかし個人の年収がわかるので、公的機関による年収の証明書としても利用できます。

住民税決定通知書が利用される例は以下の2つです。

  • 住宅ローン・カードローンの申込手続き
  • ふるさと納税による控除額のチェック

それぞれの用途について以下で詳しく解説します。

2-1. 住宅ローン・カードローンの申込

住民税決定通知書は、住宅ローン・カードローンの申込みの際に必要となる場合があります。銀行をはじめとした金融機関は、借入人に返済能力があるかを確認しなければならないからです。

住民税決定通知書からは、納税している住民税の金額だけでなく前年の年収も確認が可能です。そのため、源泉徴収票と同様に住民税決定通知書も、借り入れの際に必要な提出書類の一つとしてみなされています。

夫婦での収入を合算して住宅ローンの借り入れをする場合には、それぞれの住民税決定通知書が必要となります。収入合算でなく、一人ずつローンを組む「ペアローン」を利用する場合にも提出を求められる場合が多いでしょう。

2-2. ふるさと納税による控除額のチェック

前年にふるさと納税をおこなった方は、住民税決定通知書で控除が反映されているかを確認する必要があります。税額控除額の欄をチェックして、ふるさと納税した金額が反映されているかを確認しましょう。

概要欄には、ふるさと納税の内容が記載されています。確定申告をする必要のないワンストップ特例制度を利用した方は、以下の場合に特例制度が無効になるので注意しましょう。

  • 確定申告書・個人住民税の申告書を提出した
  • 5団体を超える自治体にふるさと納税した
  • 給与収入が2,000万円以上の場合
  • ワンストップ特例制度に記載した住所が現在の住所と異なる場合

以上の条件を知らなくても、住民税決定通知書を確認すれば、控除が反映されていないことに気付けます。

ワンストップ特例制度が無効になっている場合には、改めて確定申告をするか、個人住民税の申告をおこなわなくてはなりません。

参照:ふるさと納税ワンストップ特例制度について|中央区

3. 住民税決定通知書の種類

チェックマークをつけている

住民税決定通知書の種類は、特別徴収と普通徴収の2つです。

種類 対象者 納付方法
特別徴収 会社員 給与から天引き
普通徴収 会社員以外
(個人事業主・フリーランス)
納付書で支払う

それぞれについて詳しく解説します。

3-1. 特別徴収用の住民税決定通知書

特別徴収は、従業員から源泉徴収している事業者が、従業員の代わりに個人住民税を納付します。特別徴収で送付されてくる書類は、特別徴収義務者用と納税者用の2種類です。

それぞれの違いは記載項目です。特別徴収義務者用の通知書には、複数の従業員の納税者情報と住民税額がまとめて記載されています。一方で納税者用の通知書には、前年の所得額や納税額、各種控除額の記載があります。

納税の手続きにおいて、企業は「特別徴収税額決定通知書」に記載されている6月から翌年5月の住民税額を、従業員の給与から天引きをおこなってください。そのうえで、徴収住民税を毎月翌月10日に自治体へ支払いましょう。

3-2. 普通徴収用の住民税決定通知書

個人事業主やフリーランスの方は普通徴収です。通知書に同封されている納付書を使って住民税を納付します。

普通徴収の納付方法は、一括か4期分割のどちらかです。一括の場合の納付期限は6月末となっています。4期分割の場合は、第一期が6月末・第二期が8月末・第3期が10月末・第4期が翌年1月末です。

もし会社員が副業をしている場合には、給与所得以外の所得に対して普通徴収での納税も可能です。

4. 住民税決定通知書はいつ届く?入手の仕方

星を指さしている

住民税決定通知書は、種類によって入手方法と時期が異なります。

種類 入手方法 届く時期
特別徴収 勤め先が従業員に渡す 5~6月
普通徴収 自宅に送付される 6月

特別徴収の場合は企業が納付手続きをするため、従業員には納税者用の通知書のみを配布します。

普通徴収の場合には、通知書と納付書が一緒に送られてきます。個人事業主やフリーランスは、通知書とともに送られてきた納付書を使って、納税手続きをおこないます。

5. 住民税決定通知書の見方

重要ポイントに注目する

住民税決定通知書の見方を以下の5つの欄に分けて解説します。

  • 所得欄
  • 所得控除欄
  • 課税標準
  • 税額欄
  • 納付欄

5-1. 所得欄

所得欄には、前年1年間の収入が以下のような形で記載されています。

給与収入 会社が支払った給与の総支給額(年収)
給与所得 年収から給与所得控除を引いた金額
その他の所得計 給与収入以外の収入
総所得金額 給与所得とその他とその他の所得計を合わせた金額

給与所得は、年収によって金額が決まります。

5-2. 所得控除欄

所得控除欄に記載されているのは、配偶者控除・扶養控除・社会保険控除など14種類の控除です。所得控除の合計は、「所得控除合計」に記載されています。

5-3. 課税標準欄

課税標準の欄には、課税対象となる所得が記載されています。「総所得金額」とは、総所得金額から所得控除合計を引いた金額です。その他に、山林所得や分離短期・長期譲渡、株式等の譲渡などの所得金額が把握できます。

5-4. 税額欄

税額欄には、道府県民税と市町村民税のそれぞれの税額が記載されています。課税所得に住民税の税率をかけた金額が、「税額控除前所得割額」です。ふるさと納税や住宅ローン控除などがある場合には、税額控除前所得割額から「税額控除額」が引かれます。

均等割額は、道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円と全国一律で税額が基準です。基準額は、それぞれの自治体で変更可能なので、住んでいる地域によって額が異なります。

最終的に、税額控除額と均等割額を合わせた金額が「特別徴収税額」です。

なお、 東日本大震災を踏まえて、各自治体が実施する防災費用を確保するために2014年から2023年までの10年間、道府県民税・市町村民税ともに500円ずつ引き上げとなっています。

5-5. 納付欄

納付欄は、毎月の給与から差し引かれる住民税額が記載されています。

基本的には。特別徴収税額を12か月で割った金額が毎月の給与から徴収する分です。ただし、均等に割り切れずに端数ができる場合は、端数分を6月分に含めて調整します。

6. 住民税決定通知書のチェックすべきポイント

ポイント

住民税決定通知書が届いたら、以下の点をチェックしましょう。

チェックする欄 チェックポイント
所得欄 給与収入、給与所得の金額が合っているかを確認する
所得控除欄 生命保険控除・配偶者、扶養親族が合っているか、医療費控除の申告漏れがないかを確認する
税額欄 ふるさと納税・住宅ローン控除が反映されているか確認する

内容をチェックすると、思わぬ間違いや申請漏れが発見される場合があります。修正可能なので、内容に疑問を持った際にはまず市区町村に問い合わせましょう。

7. 住民税決定通知書を紛失した場合の再発行方法

本を読んでいる様子

住民税決定通知書を無くした場合には、再発行できません。届いたら内容を確認し、紛失しないようわかりやすい場所に保管してください。

税額や控除などの内容をどうしても知りたい場合には、所得・課税証明書を発行しましょう。

住宅ローンやカードローンの申請手続きに必要な場合にも、所得・課税証明書で代用可能です。ただし、発行には手数料がかかるので注意してください。

なお、マイナンバーカードを持っていれば、窓口発行のほかにもコンビニのマルチコピー機で発行できる自治体もあります。休日でも発行できるので、窓口になかなか足を運べない方には便利なサービスです。

8. 住民税決定通知書を正しく扱おう

同じ方向を見つめて喜ぶ男性たち

住民税決定通知書には、さまざまな情報が記載されています。特にふるさと納税や医療控除の申請をした方は、控除が反映されているかをしっかりチェックしましょう。

よくわからないからと言って内容を確認しないと、申告漏れや記載ミスを見つけられません。本来よりも多く納税する可能性もあるので注意が必要です。

通知書は再発行ができないので、紛失しないようわかりやすい場所に保管するよう心がけましょう。紛失した場合には、所得・課税証明書が代わりの書類となりますが、発行に手数料がかかります。

【税金計算のミスという不安から解放されたい方へ】

給与計算業務は税務リスクや労務リスクと隣り合わせであるため、

・税額が合っているか不安
・税率を正しく計上できているか不安
・自社に合った税金計算方法(システム導入?代行依頼?)がわからない

というような悩みをお持ちのご担当者様は多いと思います。

そのような方に向け、当サイトでは所得税と住民税の正しい計算方法、税金計算時によく起きるミスとその対策をまとめた資料を無料で配布しております。

本資料にて、税金計算のミスを減らしたり、効率化が図れる給与計算システムの解説もあるので、税金計算をミスなく効率的に行いたいという方は、こちらから「所得・住民税 給与計算マニュアル」をダウンロードしてご覧ください。

税金計算ebook

OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

勤怠・給与計算のピックアップ

新着記事