社内でペーパーレス化が進まない理由とは?要因と対策を解説
更新日: 2025.8.3 公開日: 2025.8.3 jinjer Blog 編集部

ペーパーレス化とは、あらゆる紙媒体の書類を電子化し、紙を使用しないようにすることです。ペーパーレス化は、企業のビジネス活動にさまざまなメリットをもたらすだけではなく、環境保全など社会全体にとっても重要な取り組みといえます。
また、ペーパーレス化は、多様な働き方の実現といった政府が主導する働き方改革を実現するためにも大切な役割を担います。
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1. ペーパーレス化のメリット


ペーパーレス化を推進することで、さまざまなメリットを得ることができます。たとえば、紙代やインク代、印刷代などを減らせるため、コスト削減が期待できます。また、電子データの場合、検索機能を使用でき、時間や場所を問わずアクセスできるため、業務効率の向上にもつながります。
さらに、電子データであれば、個人やグループ単位でアクセス権限の設定を実施できるため、セキュリティを強化することが可能です。
そして、紙媒体の書類で業務をおこなっている場合、オフィスに出社しなければならないこともあります。しかし、ペーパーレス化により、電子データでやり取りができれば、テレワークなど、多様な働き方にも対応できます。
2. ペーパーレス化は進んでいない?


ペーパーレス化は、IT技術の発展や働き方改革、法改正の影響により、進みつつあります。しかし、日本では紙文化やハンコ文化が根強く残っており、諸外国と比べるとペーパーレス化はまだまだ進んでいないのが現状です。
ペーパーレス化が進まない理由には、紙媒体の書類を電子化するメリットが感じられないなどさまざまです。そして、ペーパーレス化が進まないことによる課題もあります。
2-1. ペーパーレス化が進まない場合の課題は大きい
推進が難しいペーパーレス化ですが、もし、ペーパーレス化が思うように進まない場合の問題点・課題は大きいと言えます。もしも紙の使用量を削減できなければ、業務効率の改善が見込めないでしょう。
また、企業の経済活動だけではなく、森林伐採による地球温暖化など、環境に対して悪影響を与える恐れがあります。
また、ペーパーレス化が進まないことにより、多様な働き方に対応できず、地方や海外などの優秀な人材を確保できないという課題もあります。
3. ペーパーレス化が進まない原因とは


ここでは、ペーパーレス化が進まない具体的な理由について詳しく紹介します。
3-1. 社員がツールに対して不安を感じており、理解を得にくい
ペーパーレス化を推進するには、クラウドサービスなどのITツールを導入しなければならないこともあります。しかし、従業員によっては、紙での取り扱いに慣れてしまい、新しくITツールを使用することに不安を感じている可能性があります。
また、IT機器の操作を苦手に感じており、ツールが導入されたとしても、上手く使いこなせないと考えている従業員もいるかもしれません。そのため、ITツールの導入に関して、従業員からの同意が得られず、ペーパーレス化を推進できないことがあります。このように、ペーパーレス化が進まない原因として、従業員のITツールに対する不安やITリテラシーの課題が挙げられます。
3-2. 紙で残さなければならない文書がある
電子帳簿保存法やe-文書法など、電子保存が認められる書類を定めた法律があります。2022年1月に電子帳簿保存法の改正など、近年では法改正の影響もあり、電子保存のできる書類は増えています。
しかし、現時点では紙で保存しなければならない書類もあります。たとえば、電子帳簿保存法の帳簿の保存要件を満たしていない書類は、電子化して管理できず、紙の書類のまま管理する必要があります。
そのため、電子化できる書類と電子化できない書類に分けると、管理が煩雑になってしまい、かえって業務効率が下がってしまうという恐れがあります。このように、ペーパーレス化が進まない原因として、文書によっては電子化できないことが挙げられます。
3-3. 導入にコストがかかる
ペーパーレス化を推進するには、ITツールの導入やネット機器の整備などをおこなわなければなりません。導入するITツールの例として、オンラインストレージやコミュニケーションツール、ワークフローシステム、セキュリティソフトなどが挙げられます。
ペーパーレス化の目的やメリットを理解していない企業や、保守的な文化のある企業は、導入にかかるコストに障壁を感じ、ペーパーレス化の実施をためらう企業もあるかもしれません。
このように、導入コストの観点から、ペーパーレス化の推進に踏み切れていない企業は少なくないでしょう。
4. ペーパーレス化が進まない場合の対処法


ここでは、ペーパーレス化が進まない原因に対する対処法について詳しく紹介します。
4-1. ペーパーレス化に対する社員の不安や誤解を解く
従業員がペーパーレス化を進めることに前向きではない場合には、従業員の不安や誤解を取り除けるような取り組みをおこなうのがおすすめです。ペーパーレス化を実施することによって、従業員にどのようなメリットがあるのかをきちんと説明することが重要といえます。
たとえば、ペーパーレス化により、生産性や働き方がどのようによくなるのかを具体的に説明しましょう。また、従業員の不安や誤解を解くために、ペーパーレス化にともない導入するITツールの操作方法を事前に周知したり、ITリテラシーを高めるために研修やセミナーを実施したりするのがおすすめです。
そして、経営層がペーパーレス化の目的やメリットを正しく理解し、取り組みをリードしていくことで、円滑にペーパーレス化を進めることができます。
4-2. 部分的な紙の電子化から始める
一度にいきなりペーパーレス化を進めようとすると、対象となる部署や業務範囲が大きくなり、導入の難易度が上がってしまう場合もあるでしょう。そのため、ペーパーレス化をいきなり全社的に実施するのではなく、取り組めそうな部分から電子化を進めるのがおすすめです。
たとえば、会議資料を当日に人数分用意するのではなく、メールやチャットを通じて事前に共有し、参加者が各自必要に応じて印刷すれば、紙の使用量を減らせます。
また、部署によっては、紙を使用せずとも業務をおこなえることもあるかもしれません。その場合は、デモンストレーションとして小さな単位でペーパーレス化の導入を実施してみるのもおすすめです。
このように、部分的に紙の電子化を進めることで、社内にノウハウを蓄積しながら、ペーパーレス化を推進することができます。
そして、今後も電子帳簿保存法の改正など、電子化の要件が緩和され、電子化できる書類が増える可能性もあります。そのため、法改正などの最新情報をきちんとチェックすることが大切です。
4-3. 紙の廃止によるコスト削減とツール導入コストを比較する
導入コストを気にしてペーパーレス化を実施できない場合には、紙を廃止することによる削減されるコストと、ITツールを導入する際にかかるコストを比べてみるのがおすすめです。
これらを比較する理由は、ITツールを導入すると、どれだけコストを削減できるのかをわかりやすく理解できるためです。そして、紙を廃止することによる削減されるコストが、ITツールを導入するコストよりも大きい場合には、ペーパーレス化を実施してみましょう。
このように、実際にペーパーレス化を実施した場合の費用対効果を見積もることで、安心して導入に踏み切ることができます。
また、社内にペーパーレス化に関するノウハウなどがない場合には、コンサルティングを受けるなど外部のサービスを利用してみるのもおすすめです。
5. ペーパーレス化が進まない原因を理解して、適切な対策をおこなおう!


ペーパーレス化を推進すれば、コストの削減や生産性の向上、セキュリティの強化、企業のイメージアップなど、さまざまなメリットを得ることができます。
しかし、ペーパーレス化はまだまだ進んでいないのが現状です。
従業員のITツールの操作への不安や、導入にかかるコストといったペーパーレス化が進まない原因があります。
従業員にペーパーレス化をおこなうことによるメリットを理解してもらう機会を設けたり、ペーパーレス化を実施する際の費用対効果を検証したりするなど、自社の課題にあわせて適切な対策をおこなうことが大切です。



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