工数管理とは?メリット・デメリットとツールの選び方をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

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工数管理とは?メリット・デメリットとツールの選び方をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

工数管理とは?メリット・デメリットとツールの選び方をわかりやすく解説

男性

業務の効率化や適切なコスト管理のために、工数管理の導入を検討している企業も多いでしょう。

「工数管理とは具体的にどのようなものなのか」

「工数管理は自社に合っているのか」

「工数管理は時代遅れなのか気になる」

以上のように考え、工数管理に対する知識を深めたいと考えているのではないでしょうか。

工数管理とは、「工数」という指数を使ってプロジェクトの進捗状況やコスト、各タスクを管理することです。従業員のおこなった業務が直接利益に結びつく業種に向いている、業務管理の手法といえます。

本記事では、工数管理の基本情報、メリット・デメリット、ツールの選び方をまとめました。自社の非効率な業務システムに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

入社手続きや従業員情報の管理、 人事業務を効率化する方法

人事労務担当者の実務の中で、従業員情報の管理は入退社をはじめスムーズな情報の回収・更新が求められる一方で、管理する書類が多くミスや抜け漏れが発生しやすい業務です。

さらに、人事異動の履歴や評価・査定結果をはじめ、管理すべき従業員情報は多岐に渡り、管理方法とメンテナンスの工数にお困りの担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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1. 工数管理とは

男女

工数管理とは、一つのプロジェクトにかかる時間や人数を「工数」を使ってわかりやすく表し、管理することです。

工数とは、ある仕事にかかる時間と必要な人数を表す指標となります。工数の単位は以下のとおりです。

工数の単位 意味
人時(にんじ) 1人あたりの作業時間の単位
人日(にんにち) 1人あたりの作業日数の単位
人月(にんげつ) 1人あたりの1ヵ月の作業単位

工数は、以下の計算式で求められます。

工数=仕事を終わらせるのに必要な時間×人数

仕事に必要な時間や人数を工数で表すと以下のようになります。

仕事の所要時間と人数 工数 人数・時間を変えた場合
1人で10時間かかる 10人時 2人で5時間かかる
5人で10日かかる 50人日 2人で25日かかる
3人で3ヵ月かかる 9人月 9人で1ヵ月かかる

工数がわかれば、人数や所要時間を変えても、同じだけの仕事量をすぐに算出できるでしょう。工数管理は、専用のツールやExcel(エクセル)などを使っておこないます。

2. 工数管理の目的

女性

工数管理の主な目的は以下のとおりです。

  • 適切な見積りを算出する
  • 業務の偏りをなくす
  • 各スタッフが受け持つ業務とその進度を把握する

工数管理を活用すれば、プロジェクトにかかる工数を把握でき、精度の高い見積りを作成できます。だれがどのタスクを担当しているかもすぐにわかるので、特定のスタッフに業務が集中することなく、平等に業務を分散できるでしょう。

また、各スタッフが担当しているタスクの進捗状況も簡単に把握できます。作業に遅れが生じている場合でも早めに対処できるでしょう。

3. 工数管理が役立つ業種

二人の男性

工数管理が役立つ業種は、従業員の生産性が企業の利益にそのままつながる業種です。具体的には、以下のような業種が挙げられます。

  • システム業
  • 広告業
  • クリエイティブ業
  • イベント業
  • 建設業
  • 士業
  • コンサルティング業

接客業や飲食業など顧客対応が主となる業種は、工数管理に向いていません。

4. 工数管理のやり方

データ

工数管理を取り入れる際の手順は以下のとおりです。

  1. 工数管理表を作成する
  2. 工数管理表に進捗状況を入力する
  3. 工数管理表の集計・分析をする

それぞれの段階を詳しく解説します。

4-1. 工数管理表を作成する

工数管理を実施するためにまずやるべきことは、工数管理表の作成です。

専用のツールを使用する場合には、すでに工数管理表が用意されています。しかし、Excelを使って工数管理する場合には、自社で管理表を作成しなければなりません。

一から作成するのが難しい場合には、Microsoftの公式ページで紹介されているテンプレートを活用するのがおすすめです。

工数管理用表の用意ができたら、プロジェクトに必要なタスクを整理し、タスクごとに必要な時間を算出しましょう。それぞれのタスクに開始日と終了日を設定し、スタッフを配置すれば完成です。

4-2. 工数管理表に進捗状況を入力する

プロジェクトに関わるスタッフは、工数管理表にタスクの進捗状況を入力します。

まとめて入力するのではなく、毎日入力することが必要です。データがずれていると、正確な管理ができず、信頼できるデータが抽出できません。

Excelを使って工数管理をしている場合には、メンバー同士でのリアルタイムのデータ共有ができない点に注意する必要があります。

工数管理表の専用ツールを使えば、いつでも最新の進捗状況が確認できるのでとても便利です。

4-3. 工数管理表の集計・分析をする

データが入力されたらデータを集計・分析し、次のプロジェクトに活用しましょう。各タスクにかかった時間がわかれば、ほかのプロジェクトの工数管理表や見積りを作成する際により精度の高いものを作成できるためです。

スタッフの工数を確認すれば、それぞれのスタッフの作業速度を可視化できます。同一のスタッフがこなしたそれぞれのタスクにかかる工数を比較すれば、そのスタッフの得意分野・苦手分野も把握できるでしょう。

5. 工数管理を取り入れるメリット

メリット

工数管理を取り入れる主なメリットは以下のとおりです。

  1. 業務効率化につながる
  2. プロジェクトの利益を把握しやすくなる
  3. 見積もりの精度が向上する
  4. プロジェクト体制を最適化できる
  5. 進捗を管理しやすくなる

各メリットを詳しく解説します。

5-1. 業務効率化につながる

工数管理は、業務効率化につながります。工数管理表を見れば、予定どおりに進んでいるタスクと遅れているタスクを即座に把握できるでしょう。

遅れが生じているタスクに対して早めに対処すれば、全体の遅れを回避できます。予定よりも余裕があるタスクもわかるので、人員の再配置もスムーズに実施可能です。

また、プロジェクトに要する過不足のない人数がわかるので、無駄なく無理もなくプロジェクトを遂行できるでしょう。

5-2. プロジェクトの利益を把握しやすくなる

工数管理を取り入れることで、プロジェクトの利益を把握しやすくなります。

一般的にプロジェクトの利益は受注金額から費用を差し引いて算出します。外注費や材料費などの経費は把握しやすいものの、人件費ほかの労務費は把握しづらいでしょう。工数管理を導入すれば、プロジェクトごとの人件費をしっかりと把握できるため、正確な利益を導き出しやすくなります。

また、従業員の時間意識やコスト意識が向上しやすいため、利益向上にもつながります。

5-3. 見積もりの精度が向上する

工数管理によって、過去の実績として工数を正確に記録・蓄積することで、次回以降の見積もりに反映しやすくなります。過去にかかった工数をベースに、より現実的な作業量や工期を見積もることができるため、過大・過小な見積もりを抑えて、利益やスケジュールの管理を最適化できます。

5-4. プロジェクト体制を最適化できる

工数管理によって誰がいつ、どのタスクに、どれくらいの時間をかけているかを把握可能です。そのため、工数管理を活用すれば、プロジェクトの進め方やチーム編成を見直しやすくなります。適切な人員配置でプロジェクト体制を見直せば、生産性向上も期待できます。

5-5. 進捗を管理しやすくなる

作業状況を工数という具体的な数値で可視化できるため、どのタスクがどの程度進んでいるかを即座に把握することが可能です。計画との差異が明確になることで、進捗遅延や工数の増加に対して早期に対策を打つことができ、スケジュール通りにプロジェクトを進行しやすくなります。

6. 工数管理を取り入れるデメリット

デメリット

工数管理を取り入れる主なデメリットは以下のとおりです。

  • コストがかかる
  • 従業員の負担が増える

それぞれのデメリットを詳しく解説します。

6-1. コストがかかる

工数管理を取り入れた場合、必ず一定のコストがかかります。

専用のツールを取り入れれば各システムの使用料が発生するでしょう。Excelで工数管理をしたとしても、工数管理のための人員を配置すれば人件費が発生します。

Excelの場合、専用のツールよりも手作業で対応しなければならない部分が多く、より人の手が多くかかることも理解しておくべきです。

6-2. 従業員の負担が増える

工数管理を取り入れると、従業員の負担が増えます。

工数管理は管理者による運用だけでなく、スタッフ一人ひとりのこまめな入力が必要です。新しくツールを取り入れる際、スタッフがツールについて学習しなければならないのも、負担の一部と考えてください。

また、工数管理に関するミーティングを実施する場合にも、スタッフへの負担が発生します。工数管理による負担が、スタッフのモチベーション低下につながる場合もあるので注意しましょう。

スタッフの不満が高まらないよう、工数管理を導入する際には目的や必要性を説明することが求められます。スタッフ側にも利点があることをわかってもらえれば、スタッフも進んで工数管理に協力してくれるでしょう。

7. 工数管理を成功させるポイント

ポイント

工数管理によるメリットを引き出すには、次のようなポイントを押さえて成功につなげましょう。

  • 工数の予定と実績を管理する
  • 工数の項目を細かくしない
  • 標準単価を決めてリアルタイムで分析する
  • 予期せぬ事態に対応する体制を整える
  • ECRSの4原則を把握する

7-1. 工数の予定と実績を管理する

工数管理では予定と実績の管理が欠かせません。予定と実績がどれだけ乖離していたかを分析すれば、次回以降の工数予測と見積もり作成、人員配置に役立ちます。どんどんと工数予測の精度を高めるために、予定と実績の乖離を常にチェックしていきましょう。

7-2. 工数の項目を細かくしない

工数管理において、工数を入力するのは現場の従業員です。そのため、工数の項目が細かいと従業員の業務負担につながりかねません。特に工数管理を導入したばかりでは、従業員に大きな負担が生まれます。また、工数管理が細かいと、入力ミスにもつながりやすいでしょう。

工数管理を成功させるには、経営者や管理者が本当に必要かどうかを精査して項目を設定しましょう。

7-3. 標準単価を決めてリアルタイムで分析する

工数管理でコストの見える化を実現するためには、標準単価を決めましょう。「1時間あたり〇円」といったように、標準単価を設定し、リアルタイムで確認すれば、赤字リスクを早期に検知して対策を立てやすくなります。

7-4. 予期せぬ事態に対応する体制を整える

工数管理では当初想定していなかった作業や問題が発生することがあります。予期せぬ事態が発生してしまうと、当初の計画での進行が難しくなり、工数管理に影響を及ぼしてしまいます。そのため、予備の工数を確保して、予期せぬ事態に対応できるようにしましょう。

7-5. ECRSの4原則を把握する

工数管理ではECRSの4原則を把握しておくことが大切です。ECRSとは以下の頭文字から成る考え方です。

  • Eliminate(排除)
  • Combine(結合と分類)
  • Rearrange(交換)
  • Simplify(簡素化)

それぞれについて解説します。

7-5-1. Eliminate(排除)

工数管理においては、不要な作業や重複しているタスクを洗い出し、取り除くことも必要です。無駄な作業がなくなると、工数を大幅に削減できます。

7-5-2. Combine(結合と分類)

タスクによっては、似ていながらも別々になっているケースがあります。そのため、似ているタスクをまとめる、共通の手順を一括管理することで、処理の効率を高めます。その結果、無駄な重複を避け、作業工程を最適化します。

7-5-3. Rearrange(交換)

作業の順番や担当者が原因で進捗が遅れている可能性があります。そのため、配置や手順を見直して効率を上げましょう。必要に応じて役割分担を再編成することで、作業時間を削減できます。

7-5-4. Simplify(簡素化)

工数が複雑になっていると管理が煩雑になりかねません。そのため、複雑なプロセスはできるだけシンプルにし、ツールやテンプレートを活用して作業工程を短縮しましょう。手間を減らすことで、より正確な工数管理と迅速な対応が可能になります。

8. 工数管理に役立つツール

データ

工数管理に役立つツールとして以下が挙げられます。

  • Excel
  • 工数管理ツール
  • ERP

それぞれの特徴を解説します。

8-1. Excel

Excelは多くの企業で使用しているため、すぐに工数管理に取り掛かれます。表計算機能を活用して、簡易的に工数を把握可能です。しかし、手動入力や高度な分析には時間と労力がかかり、大規模プロジェクトでは管理負担が増大する可能性があります。

8-2. 工数管理ツール

工数管理ツールは工数管理に特化した機能を備えたツールです。リアルタイムでタスクや担当者を管理できるため、全体の進捗を把握しやすくなります。ECRSの4原則を反映しやすいため、作業効率の大幅改善が期待できます。ツールによっては無料で利用可能です。

8-3. ERP

ERPは統合基幹業務システムと呼ばれ、企業の経営資源を統合して管理し、業務効率化を図るシステムです。

ERPで工数管理することで、会計や人事など他部門のデータと連携できるため、一元管理することで正確なコスト管理が可能になります。

9. 工数管理ツールの選び方

キューブ

工数管理ツールを選ぶ際には、以下のポイントに着目しましょう。

  • 誰でもスムーズに操作できる
  • 必要な機能が備わっている
  • 予算内に収まっている
  • セキュリティ機能が備わっている
  • 自社にとって適切なサポートが受けられる

9-1. 誰でもスムーズに操作できる

工数管理ツールは誰でもスムーズに操作できるかどうかを確認しましょう。操作が複雑すぎると定着が進まず、結局は属人的な管理に逆戻りする恐れがあります。そのため、シンプルで、学習コストを抑えられるツールを選んで現場の負担を軽減につなげましょう。

9-2. 必要な機能が備わっている

工数管理ツールを選ぶ際は必要な機能が備わっているかどうかの見極めがポイントです。タスク管理や自動集計、レポート出力など、業務フローに合った機能が使いやすいかを確認しましょう。不要な機能ばかりが充実していても、導入後の運用が複雑化しやすいので注意が必要です。

9-3. セキュリティ機能が備わっている

工数管理のデータには社外秘の情報も含まれています。そのため、セキュリティ機能が備わったツールを選びましょう。
例えばアクセス権限の設定やデータ暗号化など、情報漏洩リスクを最低限に抑える機能が備わっているかどうかがポイントです。

9-4. 予算に見合っている

工数管理ツールを導入する際は導入費だけでなく運用コストも見据えた総合的な費用対効果の検討が必要です。例えば機能やサポート体制が自社のニーズを満たしていれば、多少の初期投資でも長期的なメリットを得やすくなるでしょう。

10. 工数管理を取り入れて業務を最適化しよう

女性

工数管理は、工数とよばれる指標を使い、1つのプロジェクトにかかる時間や人数を管理することです。工数管理を活用すれば、スタッフにとっても企業にとってもさまざまなメリットを享受できるでしょう。

工数管理は、業務効率化やスタッフの時間意識やコスト意識の向上につながり、最終的には企業全体の利益につながります。

スタッフに大きな負担なく、企業の利益につなげるためには、自社に合ったツールを選ぶことが大切です。工数管理を取り入れて、業務を最適化しましょう。

入社手続きや従業員情報の管理、 人事業務を効率化する方法

人事労務担当者の実務の中で、従業員情報の管理は入退社をはじめスムーズな情報の回収・更新が求められる一方で、管理する書類が多くミスや抜け漏れが発生しやすい業務です。

さらに、人事異動の履歴や評価・査定結果をはじめ、管理すべき従業員情報は多岐に渡り、管理方法とメンテナンスの工数にお困りの担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな人事労務担当者の方には、Excel・紙管理から脱却し定型業務を自動化できるシステムの導入がおすすめです。

◆解決できること

  • 入社手続きがオンラインで完結し、差し戻し等やりとりにかかる時間を削減できる
  • システム上で年末調整の書類提出ができ、提出漏れや確認にかかる工数を削減できる
  • 入社から退職まで人事情報がひとつにまとまり、紙やExcel・別システムで複数管理する必要がなくなる

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