仕入戻しとは?仕訳方法や売上戻りとの違いを詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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仕入戻しとは?仕訳方法や売上戻りとの違いを詳しく解説

PCの上でおもちゃのトラックが荷物を運ぶ

仕入戻しとは、購入した商品について返品の必要が発生した際、取引の取り消しを行う勘定科目です。
今回は、仕入戻しや仕入戻しの仕訳方法、また仕入戻しと売上戻りの違いを中心に解説していきます。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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1. 仕入戻しとは?

頭にはてなマークを浮かべる女性

仕入戻しとは、注文した商品を何らかの理由で返品しなければならない場合に使用する勘定科目のことを指します。
具体的には、商品数が間違えて届けられたり、注文したものとは別のものが届いたりした場合、また商品に不具合があったなど、何らかの理由で仕入に間違いがあった際に行う返品処理の流れを会計する方法、と考えるとよいでしょう。
仕入戻しをする際には、仕入をした時とは逆の仕訳での処理を行います。仕入額と返品額が発生した取引について帳簿上に残しておくことにより、後から取引の詳細を確認するのに役立ちます。

2. 仕入戻しの仕訳方法

仕事をする女性

仕入戻しの仕訳では、仕入額と返品額についての取引を帳簿上に記録します。
仕入れた商品の返品を行うときは、仕入戻しを行い、貸方側に記載します。帳簿上は、借方と貸方を逆にした逆仕訳を行って、取引の取り消しを行います。

2-1. 商品を掛けで仕入れ返品する場合

ここでは、1万円分で仕入れた商品を返品する場合を例にとって考えてみましょう。
まず、1万円分の商品を掛けで仕入れた場合の仕訳方法を以下に示します。

借方 貸方
仕入 10,000円 買掛金 10,000円

次に1万円分の商品を返品する場合(仕入戻し)の場合の仕訳を示します。

借方 貸方
買掛金 10,000円 仕入 10,000円

 

2-2. 一部の商品に返品が発生した場合

返品が不具合のあった商品にのみ発生した場合は、一部返品の発生する商品の金額を仕入戻し勘定で記載します。
以下に、商品3万円分を購入したが、1万円分に不具合があり返品した、というケースで例を示します。

借方 貸方
買掛金 30,000円 仕入戻し 10,000円

3. 仕入戻しと売上戻りの違い

両手にはてな 悩む女性

一方、売上戻りとは、商品を販売したものの、欠陥や不良など何らかの不具合があり、商品が返却された場合、その返品された額を処理する勘定科目を指します。
仕入戻しは発注側の勘定項目となりますが、売上戻りは発注を受けた側の勘定科目にあたると考えておくとよいでしょう。
なお、売上戻りは、売上から差し引かれる返品額を帳簿上で明確にするためのものです。
通常、売上戻りは、損益計算書では売上高から控除して記載します。

4. 売上戻りの仕訳方法

勘定科目

売上戻りでは、販売した商品の売上を取り消す処理を行わなければなりません。
仕入戻しと同じく、取引の取り消し処理を行いましょう。
売上戻りの処理は、必ずしも勘定科目として残しておかなければならないという義務はありませんが、勘定科目として残しておくことで、返品額を後から確認しやすくなるというメリットがあります。
ここでは、2万円で売った商品を売上戻りにする場合の仕訳方法を紹介します。
まずは、商品を2万円で販売した際の仕訳を以下に示します。

借方 貸方
売掛金 20,000円 売上 20,000円

次に、2万円で販売した商品を売上戻りにした場合の仕訳を示します。

借方 貸方
売上 20,000円 売掛金 20,000円

 

5. 仕入戻し・売上戻りと似た仕訳

積み木を仕分けしている様子

仕入戻しや売上戻りといった、返品処理に似た仕訳には仕入値引・売上値引・返金といった3つの方法が挙げられます。
ここでは、これらの仕訳方法について紹介します。

5-1. 仕入値引

仕入値引は、設定されている価格から安く購入した場合に発生する仕訳を指します。
例えば、商品の不具合などで本来の価格から値引きをして貰う場合には、仕入値引の仕訳を行います。具体的には、仕入値引が発生するケースとして、品質不良があった場合や仕入れ量が不足していた場合、商品が破損していた場合などが挙げられます。
仕入値引が発生する場合、仕入高から値引額を差し引く処理を行います。仕入値引の勘定科目を利用することで、より詳細な会計処理を帳簿に残すことが可能です。
買掛金に免除があったときは、仕入高からの控除となり、仕入値引との区別がつきにくくなるため、勘定科目で取引を見返しやすくするなど工夫をするようにしましょう。
なお、仕入値引では、商品の返品は行わないものの、帳簿上は値引きされた金額の逆仕訳を行います。
以下に、3万円分の商品を仕入れて5千円分の値引きをしてもらった場合を例にとり、その仕訳方法について示します。

3万円分の商品を仕入れたときの仕訳

借方 貸方
仕入 30,000円 買掛金 30,000円

5千円分の値引きをしてもらったときの仕訳

借方 貸方
買掛金 5,000円 仕入 5,000円

5-2. 売上値引

仕入値引とは逆に、商品を販売後、客から値引きを要求された場合に発生する仕訳が売上値引です。
売上値引でも、値引きする額の取引の取り消し処理を行います。
ここでは、3万円で売った商品について、5千円分の値引きを要求された場合の仕訳方法を紹介します。

3万円分の商品を売ったときの仕訳

借方 貸方
売掛金 30,000円 売上 30,000円

5千円分の値引きをしたときの仕訳

借方 貸方
売上 5,000円 売掛金 5,000円

5-3. 返金

お金を渡す

返金は、販売した商品などで一旦支払ったお金を買い主へ戻すことを指します。
返金では、次の2つのケースが考えられます。

・取引キャンセルが生じた場合
・本来の金額より多い金額を支払った場合

以下、それぞれの返金のケースについて仕訳方法を紹介します。

・取引キャンセルが生じた場合
取引キャンセルが発生した場合には、代金の返金が必要になります。
返金の際は、逆仕訳で、取引そのものを取り消します。
例えば、3万円の商品を販売したものの、取引がキャンセルされた場合の仕訳方法は以下のとおりです。

3万円分の商品を販売したときの仕訳

借方 貸方
現金預金 30,000円 売掛金 30,000円

取引がキャンセルされて返金するときの仕訳

借方 貸方
売掛金 30,000円 現金預金 30,000円

・本来の金額より多い金額を支払った場合
本来の金額より多い金額が支払われた場合、余分に多く受け取った金額を預り金として仕分けします。
たとえば、5,000円の商品に対して5,500円の入金があった場合の仕訳方法は、以下のとおりです。

借方 貸方
現金預金 5,500円 売掛金 5,000円
預り金 500円

逆に、誤って本来の金額より多い金額が支払い、後で返金をしてもらう場合には、借方に未収入金として仕訳を行います。
具体的な仕訳方法は以下のとおりとなります。

借方 貸方
買掛金 5,500 現金預金 5,500円
未収入金 500円

6. 仕入戻しの仕訳方法を理解し正確な取引の記録を残そう

笑顔で働く女性

仕入戻しとは、商品の不具合があった場合や仕入に間違いがあった場合など、返品が発生する場合の会計処理で使用される勘定科目です。
実際に仕入戻しを行った場合には、後で取引内容を確認するためにも、正確な取引の記録を残すようにしましょう。
その際には、仕入戻しの仕訳方法について、正しい知識をもっておく必要があります。
本記事でご紹介した内容を参考に、仕入戻しの仕訳方法を理解し、売上の計上を行っていきましょう。

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jinjer Blog 編集部

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