電子化できない書類とは?書面の電子化のポイントを解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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電子化できない書類とは?書面の電子化のポイントを解説

2021年5月12日の参議院本会議で、デジタル改革関連法案が可決され、2021年9月に施行されました。さまざまな文書の押印義務や書面化義務が廃止されるなど、社会全体が「書面の電子化」に向けて大きく動き出しています。

しかし、文書によっては、デジタル改革関連法施行後も、電子化できないものがあります。

この記事では、電子化できる書類と電子化できない書類を整理し、書面の電子化を進めるためのポイントを解説します。

「この書類は電子化できる?できない?」
【弁護士監修】でデジタル改革関連法を徹底解説!

2021年9月に施行されたデジタル改革関連法で、様々な書類の電子化が解禁されました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるの?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、法改正や電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトではデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

新たに電子契約できるようになった書類について法的根拠をもとに解説しているほか、電子契約を用いた実際の業務フローや電子署名の導入手順までを網羅的に解説しており、これ一冊で電子契約について理解できるため、書類の電子化に興味があるという方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

 

1.書面の電子化

ペーパーレス化の一環として、書面の電子化に取り組む企業が増えています。書面の電子化に関係する法改正もおこなわれ、電子データで作成した請求書や契約書などを印刷せずに保存できるようになりました。

なぜ書面の電子化が必要なのでしょうか。ペーパーレス化のメリット・デメリット、書面の電子化を推進する際のポイントを解説します。

1-1.書面の電子化とは

書面の電子化とは、請求書や契約書などの文書を電子データで保管することです。書面の電子化には「電子化文書」「電子文書」の2種類があります。

電子化文書:紙の文書を後で電子化し、電子データで保存する
電子文書:電子データで文書を作成し、交付をおこなう

電子化文書と違い、電子文書には印刷や製本の手間がかからないため、業務効率化につながります。近年、働き方改革や新型コロナ対策としてテレワークが急速に普及しました。

しかし、テレワーク中は紙の書類・資料のやりとりが難しく、三菱東京UFJリサーチ&コンサルティングの調べでも、38.5%の企業が「紙の書類・資料が電子化されていない」点を課題に挙げています。[注1]

そのため、書面の電子化を推進し、社内外の相手と電子文書でやりとりをおこなう企業が増えています。

[注1] 三菱UFGリサーチ&コンサルティング:テレワークの労務管理等に関する実態調査(速報版)

関連記事:電子契約とは?|メリットとデメリット、おすすめサービスを解説 | jinjerBlog

1-2.書面の電子化と法律

書面の電子化には、「e-文書法」「電子帳簿保存法」の2つの法律が関わっています。e-文書法とは、法令によって書面での保管が義務づけられた書類(決定保存文書)に対し、電子データでの保管を認める法律です。

そのなかでも、取引に使う領収書や契約書など、国税関係書類の保管要件を定めた法律が電子帳簿保存法です。電子帳簿保存法の対象となるのは、「真実性の担保」「可視性の担保」の2つの要件を満たした場合です。

真実性の担保
・訂正や削除をおこなった場合、真実関係が記録できること
・認定タイムスタンプを付与すること

可視性の担保
・ディスプレイや印刷時にはっきり出力できるようにすること
・取引年月日、勘定科目、取引金額など、その帳簿の種類に応じた主要な記録項目を検索条件として設定可能にすること

とくに重要なのが、書類が作成された年月日を刻印する認定タイムスタンプです。なお、2020年に電子帳簿保存法が改正され、一定の条件を満たす場合、認定タイムスタンプの付与は発行者側のみがおこなうことになりました。

1-3.電子化するメリット・デメリット

書面の電子化のメリットは「業務効率化」「コスト削減」の2点です。紙の書類・資料でやりとりすると、書面の印刷・製本や郵送に手間がかかります。また、書類・資料を完全に電子化すれば、印刷費や郵送費を削減できます。

一方、請求書や契約書の電子化には、電子契約サービスなどのシステム導入が必要です。導入費用やランニングコストがかかるため、費用対効果を計算しましょう。

1-4.書類を電子化するためのステップ

全社的に書類の電子化をおこなう場合、事前に計画を立てましょう。

1.電子化の目的・目標を設定する
2.電子化する書類、電子化しない書類を整理する
3.電子化したデータの保管方法や運用ルールを決める

まずは電子化の目的・目標を設定し、ゴールに達成することで自社にどんなメリットがあるか考えましょう。最初は電子化する書類、電子化しない書類を整理し、必要な書類にのみターゲットを絞ることも大切です。

また、現場の混乱を防ぐため、電子化したデータの保管方法や運用ルールも周知徹底しましょう。

2.電子化できる契約書例

現行の法体系で、書面化義務が存在しない、あるいは法改正によって撤廃された契約書は次の通りです。

▼通常業務で使う契約書
雇用契約書・請負契約書・売買契約書・秘密保持契約書・業務委託契約書・労働条件通知書

▼商取引で使う契約書
取引基本契約書・継続的商品売買契約書・代理店契約書・特約店契約書・フランチャイズ契約書

▼不動産業界で使う契約書
入居更新契約書・仲介契約書・工事請負契約書・下請法第3条書面

関連記事:NDA(秘密保持契約書)は電子契約でも締結できる?安全性は大丈夫?
関連記事:業務委託契約書は電子契約できる?|文書の電子化に関する法律も紹介

3.電子化できない契約書例

段階的に電子化が進んできているものの、依然として書面化義務が残った書面も存在します。たとえば、宅地建物取引業法で規定された宅建業者の媒介契約書や、不動産売買の重要事項証明書が代表例です。

ここでは書面での作成・交付が義務付けられた書類や、電子化自体は可能なものの、特定の条件が設けられた書類を解説します。

3-1.保証契約書は電子化可能

賃貸借契約などで取り交わす保証契約書は、書面化が必要だとされる場合がありますが、電子化できます。誤解の原因として、民法446条2項により、保証契約は「書面でしなければ、その効力を生じない」とされている点が挙げられます。

また、保証契約書はe-文書法の対象でもありません。しかし、民法446条3項では保証契約を電磁的記録(PDFなど)で取り交わす場合、「書面によってされたもの」とみなすとしているため、実際に電子化可能です。

3-2.法令により電子化に一部規制が残る文書

依然として電子化できない書類が存在するのは、e-文書法や電子帳簿保存法、デジタル改革関連法案などの改革にもかかわらず、書面化義務などの一部規制が残ったままの法令があるためです。

ここでは、「書面化義務が残り現時点では電子化できない文書」「書面電子化に相手の承諾等が必要な文書」「特定方式の電子署名の利用が要求される文書」の3つをリストアップします。

3-3.書面化義務が残り現時点では電子化できない文書

法改正により、将来的には書面化義務の緩和が予定されているものの、現時点で電子化できない文書は次の通りです。

【2023年6月(相手方の承諾が必要)】
特定商取引法
契約締結時等に交付すべき書面(契約書・重要事項説明書など)、クーリングオフ書面

また以下の宅建業法と借地借家契約書に関しましては、2022年5月をもって電子化が可能になりました。

【改正法の施行:2022年5月】

宅建業法
34条2:不動産売買の媒介契約書
35条5項及び7項:不動産売買や賃貸借契約の重要事項説明書
37条:不動産売買や賃貸借契約の契約書面

借地借家法
22条:定期借地契約書
38条1項:定期建物賃貸借契約書
38条2項:定期建物賃貸借の説明書面

2022年5月施行の上記書面の電子化は解禁されていますので、法改正の内容を確認したいという方に向け、当サイトでは、デジタル改革関連法や先述した不動産関係の法改正の内容を解説した資料を無料で配布しております。

今回の法改正で電子化できるようになった書類、具体的な対応を解説しておりますので、不動産業界のご担当者様は、こちらから「デジタル改革関連法 不動産関連書類の電子化解禁マニュアル」をダウンロードしてご確認ください。

3-4.書面電子化に相手の承諾等が必要な文書

また、電子化自体は可能なものの、相手方の承諾が必要な文書もあります。

建設業法
19条3項:建築請負契約の契約書 承諾必須
24条の7第3項:設計受託契約や工事監理受託契約の重要事項説明書 承諾必須
24条の8第2項:設計受託契約や工事監理受託契約の契約等書面 承諾必須

旅行業法
12条の4及び5:旅行契約の説明書面 承諾必須

マンション管理適正化法
72条及び73条:マンション管理業務委託契約書 承諾必須

労働基準法
15条1項:労働条件通知書面 (希望した場合)

派遣法
34条:派遣労働者への就業条件明示書面 (希望した場合)

3-5.特定方式の電子署名の利用が要求される文書

書面自体の電子化が可能であるにもかかわらず、特定の方式での電子署名が義務付けられた文書もあります。処方箋を電子化する場合、医師法施行規則21条などに基づき、厚生労働省の認めた保健医療福祉分野PKI(HPKI)の電子証明書が必要です。

なお、デジタル改革関連法の成立につづき、書面の電子化に一部制約が残る領域でも、段階的に規制緩和が進んできています。たとえば、電子処方箋についても、規制改革推進会議医療・介護ワーキンググループを中心に一部条件の緩和が検討されています。

4.電子化できる書類とできない書類をしっかり把握しましょう

書面の電子化を進めるためには、電子化できる書類、電子化できない書類を整理することが大切です。デジタル改革関連法が施行され、多くの書類の押印義務や書面化義務が廃止された一方で、電子化できない書類も存在します。

この記事で紹介した電子化できる書類のうち、メリットが大きいものや、現場の負担が大きいものから段階的にペーパーレス化を進めましょう。

「この書類は電子化できる?できない?」
【弁護士監修】でデジタル改革関連法を徹底解説!

2021年9月に施行されたデジタル改革関連法で、様々な書類の電子化が解禁されました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるの?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、法改正や電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトではデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

新たに電子契約できるようになった書類について法的根拠をもとに解説しているほか、電子契約を用いた実際の業務フローや電子署名の導入手順までを網羅的に解説しており、これ一冊で電子契約について理解できるため、書類の電子化に興味があるという方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

デジタル関連法案

【監修者】井上通夫(行政書士)

【監修者】井上通夫(行政書士)

大手信販会社、大手学習塾などに勤務した後、2008年に福岡市内で行政書士事務所を開業。主に相続・遺言、民事、法務(内容証明・契約書・離婚協議書等)、会社設立、在留資格等の案件を扱い、9社の公益法人(社団・財団 法人)の顧問を担当。福岡県行政書士会所属。

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