コンピテンシー評価の書き方は?項目や記入例を詳しく紹介 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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コンピテンシー評価の書き方は?項目や記入例を詳しく紹介

人事面談

コンピテンシー評価は、優れた業績を残したハイパフォーマーの行動特性(competency)を分析し、人事評価の物差しにする仕組みです。1970年代にコンピテンシーの概念が登場して以来、人事評価にコンピテンシーの考え方を取り入れる動きが広がっています。

本記事では、コンピテンシー評価シートに書く項目や注意点を記入例付きで紹介します。

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1. コンピテンシー評価シートに書く項目

チェック項目

コンピテンシー評価シートは、コンピテンシー評価の項目や達成度、フィードバックなどを1枚のページにまとめたものです。コンピテンシー評価シートを作成すれば、スムーズに従業員の人事評価をおこなえます。

コンピテンシー評価シートに書く項目は、以下の3つの方法で決めていきます。

実在型モデル 自社の業績優秀な従業員(ハイパフォーマー)にヒアリングをおこない、評価項目に落とし込む手法
理想型モデル 自社が理想とする人物像から逆算し、評価項目をゼロから作り上げていく手法
ハイブリッド型モデル 自社のハイパフォーマーの行動特性をベースにしながら、理想の人物像を評価項目に反映させる手法

コンピテンシー評価シートを作成するのが初めての人は、既存のコンピテンシーモデルを参考にしましょう。日本企業に適したコンピテンシーモデルには、経済産業省が作成した「社会人基礎力」のほか、霞が関ナレッジスクエアが作成した「KK2しごと力カテゴリ」があります。

ここでは「KK2しごと力カテゴリ」をベースにしながら、コンピテンシー評価シートに盛り込みたい項目を9つ紹介します。[注1]

[注1]「KK2コンピテンシー」とは|霞が関ナレッジスクエア

1-1. 自己認識力

自己認識力は「セルフ・コントロール」と「柔軟性」の2つの要素が組み合わさったコンピテンシー項目です。自己認識力に優れた人は、自分の感情の変化を客観的に見つめ、マイナスな感情が発生する原因を突き止められます。

チームが苦境に陥っても、マイナスな感情をプラスに転換し、セルフ・コントロールすることが可能です。また、他人の感情の機微を推察する能力にも長けているため、相手を思いやることもできます。

1-2. 感情マネジメント力

感情マネジメント力は自己認識力とよく似ていますが、自分の感情を客観的に理解したうえで、冷静にマネジメントをおこなう行動特性を指します。自己認識力に加えて「他者への働きかけ」と「関係構築」の2つの要素が組み合わさったコンピテンシー項目です。

感情マネジメント力に優れた人は、どのような状況でも建設的で冷静な判断を下し、チームに働きかけることができます。

1-3. 共感力

共感力は相手の視点に立ち、気持ちや考えを想像する力を指します。円滑な人間関係を築くうえで欠かせないコンピテンシー項目です。共感力は「対人関係力」や「関係構築力」「対人理解力」という言葉で表現されることもあります。

1-4. コミュニケーション力

コミュニケーション力は「発言力」と「傾聴力」の2つの要素を持ったコンピテンシー項目です。コミュニケーション力に優れた人は、自分が伝えたいことを整理し、話の構成をしっかり組み立てることができます。

また、相手の話に共感し、傾聴するのも得意です。コミュニケーション力は、営業部門のコンピテンシー評価によく使われています。

1-5. 状況把握力

状況把握力は偏見や先入観にとらわれず、周囲の状況を正確に把握するスキルを指します。

コンピテンシー項目としては、正確な情報を収集する「情報探求性」と、現状の課題を分析するための「課題発見力」「分析力」の3つの要素に分けられます。状況把握力は、管理職やチームリーダーに欠かせないコンピテンシー項目のひとつです。

1-6. 原因究明力

原因究明力は、問題やトラブルの内容を整理し、原因を正確に突き止める力を指します。トラブル解決の糸口を探り、すばやく対応策を考えるスキルも原因究明力の一部です。

また、トラブルに対処するだけでなく、再発防止に向けた仕組みづくりも重要です。そのため、原因究明力に「分析力」だけでなく、「対組織力」や「対人能力」などコミュニケーション力に関わる要素も含まれます。

1-7. 選択決定力

選択決定力は、チームのマネジメントに関わるコンピテンシー項目のひとつです。チームや個人にとって望ましい目標を思い描き、目標を達成するための適切な選択をおこなう力を指します。

選択決定力に優れた人は、リーダーシップを発揮したり、チームのイニシアティブをとったりするのが得意です。

1-8. リスク分析力

リスク分析力は想定されるリスクを洗い出し、対処法を具体的に考える力です。リスク分析力に優れた人がチームにいれば、計画の変更を余儀なくされるような障害に気づき、あらかじめ対策を立てることができます。

1-9. 実行力

実行力は目標達成に向けて、意欲的に行動する力を指します。実行力に優れた人は、目標達成に必要なステップを把握し、具体的な行動計画を立てることができます。やる気やモチベーション、積極性、興味・関心など、定量的に評価しづらい項目も含まれます。

2. コンピテンシー評価シートの書き方を記入例付きで紹介

チェックリスト

コンピテンシー評価を初めて導入する人向けに、コンピテンシー評価シートの書き方を記入例付きで紹介します。ここで取り上げるのは、営業職とエンジニア職のコンピテンシー評価の見本です。

2-1. 営業職のコンピテンシー評価の記入例

営業職のコンピテンシー評価として「コミュニケーション力」の記入例を紹介します。

コンピテンシー項目 コミュニケーション力
● 顧客の話に共感し、傾聴することができる(傾聴力)
● 伝えたいことを取捨選択し、話の構成を組み立てられる(発言力)
● 商品やサービスの魅力を的確にアピールできる(プレゼンテーション力)

2-2. エンジニア職のコンピテンシー評価の記入例

エンジニア職のコンピテンシー評価として「原因究明力」の記入例を紹介します。

コンピテンシー項目 原因究明力
トラブルの内容を整理し、原因を絞り込める(分析力)
トラブルの原因と想定されるもののエビデンスを取得できる(情報探求力)
再発防止に向けた仕組みづくりに取り組める(対組織力)

3. コンピテンシー評価シートを書くときの注意点

人事 注意

コンピテンシー評価シートは作成して終わりではありません。会社を取り巻く状況に応じて内容の見直しが必要です。また、評価をおこなう際も、振り返りがしやすいように評価理由の説明も必要となってきます。

ここでは、コンピテンシー評価シートを書くときの2つの注意点を解説します。

3-1. コンピテンシー項目は定期的に見直す

一年ごとや四半期ごとなど、期間を決めてコンピテンシー項目を見直す機会を設けましょう。

時間が経つにつれて、企業を取り巻くビジネス環境は変化していきます。市場の変化や、企業の成長ステージの変化により、従業員に期待する人物像が変わるケースも少なくありません。設定したコンピテンシー項目は定期的に見直すことが大切です。

3-2. 評価点数と理由をセットで書く

1~5の数字やA~Eのアルファベットを使用し、コンピテンシー評価の重み付けをおこないましょう。評価点数だけ記載するのではなく、点数を付けた理由もセットで記載することが大切です。

コンピテンシーをどれだけ実現できたか振り返る機会を設けることで、スキルやパフォーマンスの成長につながります。

4. コンピテンシー評価シートに書くべき項目は9つ

9つを指で表している

本記事では、コンピテンシー評価シートに書くべき項目を9つ紹介しました。

  • 自己認識力
  • 感情マネジメント力
  • 共感力
  • コミュニケーション力
  • 状況把握力
  • 原因究明力
  • 選択決定力
  • リスク分析力
  • 実行力

コンピテンシー評価シートを作成するときは、既存のコンピテンシーモデルを参考にしながら、自社の事業形態に合った評価項目を盛り込むことが大切です。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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