エンゲージメントサーベイをクラウド化するメリットや手順を紹介
更新日: 2023.9.29
公開日: 2023.5.31
OHSUGI
エンゲージメントサーベイとは、企業と従業員の信頼関係(従業員エンゲージメント)を計測し、数値化するための手法です。従来は、紙のアンケートを作成し、エンゲージメントサーベイを実施するのが一般的でした。近年はさまざまなクラウドサービスが登場したことから、エンゲージメントサーベイのクラウド化も進んでいます。本記事では、エンゲージメントサーベイをクラウド化するメリットや手順を説明します。
関連記事:エンゲージメントサーベイとは?実施する意味・質問事項をわかりやすく解説!
目次
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従業員の定着率の低さなどが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
しかし、従業員満足度をどのように測定すれば良いのか、従業員満足度を知った後どのような活用をすべきなのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
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従業員満足度調査の方法や調査ツール、調査結果の活用方法まで解説しているので、従業員のモチベーション向上や社内制度の改善を図りたい方はこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1. エンゲージメントサーベイのクラウド化とは?
従来の人事労務業務と最新の技術を組み合わせる取り組みのことをHR Tech(Human Resources Technology)と呼びます。HR Techの一環として、注目を集めているのがエンゲージメントサーベイのクラウド化です。エンゲージメントサーベイをクラウド化することで、インターネットを通じて設問に回答したり、アンケートの集計作業を自動化したりできるようになります。
1-1. そもそもエンゲージメントサーベイとは
そもそもエンゲージメントサーベイとは、従業員が自社に対し、どの程度の愛着や信頼を感じているか(従業員エンゲージメント)を数値化するための調査です。経済産業省の調べによると、日本企業は従業員エンゲージメントが低く、国際的に見て最低の水準にあります。[注1]
地域 | 従業員エンゲージメントが高い人の割合 |
世界 | 20.0% |
米国/カナダ | 34.0% |
ラテンアメリカ | 24.0% |
南アジア | 24.0% |
東南アジア | 23.0% |
CIS | 23.0% |
東ヨーロッパ | 21.0% |
オーストラリア/ニュージーランド | 20.0% |
サハラ以南のアフリカ | 16.0% |
中東/北アフリカ | 16.0% |
東アジア | 14.0% |
西ヨーロッパ | 11.0% |
日本 | 5.0% |
従業員エンゲージメントが低下し、企業と従業員の相互理解が不足すると、生産性の低下や離職率の上昇につながります。こうしたリスクを数値化し、改善策を講じるための調査がエンゲージメントサーベイです。エンゲージメントサーベイを簡略化したもののことを「パルスサーベイ」と呼ぶこともあります。
[注1]「未来人材ビジョン」|経済産業省
1-2. エンゲージメントサーベイの「クラウド化」が進んでいる
近年、エンゲージメントサーベイのクラウド化が進んでいます。これまで、エンゲージメントサーベイは紙のアンケートを配布し、従業員の回答を集計する流れで行っていました。エンゲージメントサーベイのクラウド化とは、アンケートの作成・配布・回答のすべての流れをオンラインで完結させ、ペーパーレスを実現する取り組みを指します。たとえば、エンゲージメントサーベイをクラウド化すれば、従業員がスマホやタブレットで気軽にアンケートに回答できるようになります。クラウド化によって、エンゲージメントサーベイをより身近なものにすることが可能です。
2. エンゲージメントサーベイをクラウド化するメリット
エンゲージメントサーベイをクラウド化するメリットは3つあります。
- アンケートの作成や集計が容易になる
- 従業員の負担を軽減し、回答率を高められる
- テレワークやリモートワークに対応できる
紙ベースのエンゲージメントサーベイには、「手作業でアンケートの作成や集計を行うため、時間がかかる」「従業員の負担が大きく、通常業務に影響する可能性がある」といったデメリットがありました。エンゲージメントサーベイをクラウド化することで、従来の手法の課題を解決できます。また、テレワークやリモートワークに対応できるのもクラウド化のメリットです。
2-1. アンケートの作成や集計が容易になる
エンゲージメントサーベイをクラウド化すれば、アンケートの作成や集計がもっと簡単になります。従来は質問項目を設計し、アンケート用紙を印刷して、従業員全員に配布するのがエンゲージメントサーベイの流れでした。
- 質問項目を設計する
- アンケート用紙を作成する
- アンケート用紙を印刷・製本する
- 従業員にアンケート用紙を配布・郵送する
- 従業員がアンケート用紙に記入する
- アンケート用紙を回収し、集計する
しかし、紙ベースのエンゲージメントサーベイは非常に手間がかかります。アンケート用紙の回収後、結果を集計する必要がありますが、紙ベースの場合はすべて手作業です。しかし、エンゲージメントサーベイをクラウド化するサービスを利用すれば、アンケートの作成・回答・集計のすべてがオンラインで完結します。ツールによって異なりますが、アンケートのURLやQRコードなどを送付するだけで、従業員が回答することが可能です。また、結果の集計も自動で行われるため、人事労務部門の負担はほとんどありません。
2-2. 従業員の負担を軽減し、回答率を高められる
また、エンゲージメントサーベイをクラウド化すれば、従業員はスマートフォンやタブレットで手軽にアンケートに回答できます。従業員側の負担が軽減されるため、アンケートの回答率を高める効果が期待できます。
2-3. テレワークやリモートワークに対応できる
テレワークやリモートワークを導入している企業の場合、紙ベースのエンゲージメントサーベイの実施は困難です。アンケート用紙を郵送し、回収するだけでも手間がかかります。しかし、エンゲージメントサーベイをクラウド化すれば、従業員が働く場所にかかわらず、アンケート調査を実施できます。
3. エンゲージメントサーベイをクラウド化する手順
エンゲージメントサーベイをクラウド化する手順は、大きく3つに分けられます。
- サービスを選定する
- 質問項目をクラウドに移行する
- 社内で調査方法の変更を周知する
まずはエンゲージメントサーベイのクラウド化に必要なサービスを選定しましょう。GoogleフォームやGoogleスプレッドシートなど、無料のサービスを用いてエンゲージメントサーベイを実施することも可能です。しかし、より利便性を求める場合は、専用ツールを導入しましょう。eNPSやQ12など、代表的なエンゲージメントサーベイの手法に対応しており、テンプレートの項目を埋めていくだけでアンケートが完成します。すでに紙のアンケートを運用している場合は、質問項目をクラウドに移行しましょう。
クラウド化が完了したら、エンゲージメントサーベイのやり方が変わったことを従業員に周知する必要があります。従業員によっては、スマートフォンやタブレットの操作に不慣れな人もいるため、アンケートページへのアクセス方法や回答方法をきちんとレクチャーすることが大切です。
4. エンゲージメントサーベイはクラウド化が必要!
人事労務業務に先端技術を取り入れるHR Techの一環として、エンゲージメントサーベイのクラウド化に取り組む企業が増えています。エンゲージメントサーベイをクラウド化すれば、インターネットを通じてアンケートに回答することが可能です。従業員の負担が軽減され、アンケートの回答率の増加が期待できます。また、アンケートの作成や集計が容易になるのも、エンゲージメントサーベイのクラウド化のメリットのひとつです。エンゲージメントサーベイのクラウド化は、GoogleフォームやGoogleスプレッドシートなどの無料ツールでも実現できます。より多くの機能を求める場合は、専用ツールの導入を検討しましょう。紙ベースの管理を脱却し、エンゲージメントサーベイのクラウド化に取り組むことが大切です。
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従業員の定着率の低さなどが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
しかし、従業員満足度をどのように測定すれば良いのか、従業員満足度を知った後どのような活用をすべきなのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
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