マンダラチャートとは?目標達成に役立つ作り方と活用例を紹介
公開日: 2025.8.8 jinjer Blog 編集部

「マンダラチャートが何のためのフレームワークかわからない」
「マンダラチャートをどのように業務に活かしたらよいかわからない」
上記のお悩みはありませんか。マンダラチャートは、プロ野球の大谷翔平選手が使ったことでも知られる目標達成のために利用するフレームワークです。
本記事では、マンダラチャートのメリットや活用例、作り方を解説します。マンダラチャートの作り方を学んで、効率よく目標を達成しましょう。
人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。
1. マンダラチャートとは

マンダラチャートとは、なりたい自分やビジネスゴールなど目標達成のために利用するフレームワークです。9×9、計81マスで構成されており、そこに目標達成に必要な施策や行動を書き込みます。
細かい要素まで実際に書き込んでいくことで、今とるべき行動や解決すべき課題を明確化可能です。
経営コンサルタントの松村寧雄氏が考案したとされており、プロ野球の大谷翔平選手が高校時代に作成していたことで話題になりました。
マンダラチャートの語源は仏教用語の「曼荼羅(マンダラ)」で、中心から外側に向かって模様が広がっている図像です。マンダラートとよばれることもあります。
2. マンダラチャートの4つのメリット

マンダラチャートのメリットは以下のとおりです。
- 目標達成の方法を明確化できる
- 細かい行動計画が作れる
- 思考の整理ができる
- 新しいアイデアが生まれやすい
2-1. 目標達成の方法を明確化できる
マンダラチャートのメリットは、目標達成に必要な方法や道筋を明確にできる点です。
マンダラチャートでは、目標の達成に必要な施策や具体的なアクションを細かく書き出します。目標達成のために今何をすればいいのかがわかりやすいため、効率的に行動可能です。
現在地がわからなくなったときや、次にすべき行動に迷ったときもマンダラチャートを確認すればよいため、つまずきを予防できます。
2-2. 細かい行動計画が作れる
マンダラチャートのメリットは細かい行動計画が作れる点です。
マンダラチャートでは合計81個のマスに目標達成の方法を書き込みます。マスを埋める過程で必要な行動を熟考するため、タスクの抜け漏れの予防が可能です。
手当たり次第にさまざまな方法で目標を達成しようとする場合と比べて、具体的で漏れのない行動計画を作成できます。
2-3. 思考の整理ができる
マンダラチャートは思考の整理がしやすい点もメリットです。
マンダラチャートでは81マスを使って頭の中を可視化します。アイデアを実際にマスに書き込むことで、それぞれの施策の具体性や優先順位などを整理可能です。
あとから見直すことで、改善点や追加で実施すべきアクションにも気づけるでしょう。
マンダラチャートを使ってアイデアを可視化することにより、頭の中で考えるだけよりも目標の達成に有効な行動を取りやすくなります。
2-4. 新しいアイデアが生まれやすい
マンダラチャートを使えば、一人でもさまざまなアイデアを出せるメリットがあります。
通常、ブレインストーミングなどアイデアを出し合うときはグループで実施するものです。しかし、個人的に達成したい目標や単独でおこなうプロジェクトなどは、自分一人でアイデアを出さなければいけません。
マンダラチャートは、81マスを埋める過程で、普段あまり思いつかないようなアイデアが生まれることもあります。複数人で考えているときのようなクリエイティブな発想が一人でもしやすくなるため、アイデアに行き詰った際に使ってみましょう。
3. マンダラチャートの3つの欠点

マンダラチャートの欠点は以下のとおりです。
- 経験値が少ないと作りにくい
- 上辺だけの行動計画になることがある
- 柔軟な行動ができなくなることがある
3-1. 経験値が少ないと作りにくい
マンダラチャートは、達成したい目標に関する分野の経験が少ないと作りにくいデメリットがあります。
経験や知識が不足している場合、目標達成に必要なアイデアを十分掘り下げられません。結果81マスを埋めることが難しく、無理やりひねり出した的外れな要素を書き込むおそれがあります。
まったく新しい分野に取り組む場合は、質の高いマンダラチャートの作成は難しいでしょう。
3-2. 上辺だけの行動計画になることがある
マンダラチャートは、書き込んだ各要素の深掘りが足りず、上辺だけの行動計画になるデメリットがあります。
マンダラチャートは各要素を自分で分析し、具体的に書き込まなければいけません。十分な分析ができないと、上辺だけの質の低い行動計画になるおそれがあります。
要素の分析には思考力や知識が必要なため、マンダラチャートを作る前にほかのツールやフレームワークも活用するとよいでしょう。
3-3. 柔軟な行動ができなくなることがある
マンダラチャートを使った結果、柔軟な行動ができなくなるデメリットもあります。
マンダラチャートは、固定化された枠組みに沿って取るべき行動を決めるフレームワークです。目標によっては81マスでは足りないこともあるでしょう。
しかし、必要な要素を無理に81マスに収めた結果、自分の行動を制限し、柔軟に動けなくなるおそれがあります。
作成したマンダラチャートは定期的に見直し、追加すべき要素がないか確認しましょう。
4. マンダラチャートの活用例

マンダラチャートの活用例は以下のとおりです。
- 目標管理
- アイデアの整理
- スケジュール管理
- ToDoリスト作成
- 営業活動
マンダラチャートは目標管理やアイデアの整理だけでなく、スケジュール管理やToDoリスト作成にも使えます。1週間や1ヵ月で成し遂げたいことを中心のマスに書き、周りを1日単位ですべきことで埋めていけばよいのです。
また、営業成績で悩んでいる場合は、マンダラチャートで課題を整理していくと足りないスキルや知識を明らかにできます。
5. マンダラチャートの作り方

マンダラチャートの作り方は以下のとおりです。
- 達成したい大目標を中央のマスに書き込む
- 大目標の周りの8マスに、大目標の達成に必要な小目標を書き込む
- それぞれの小目標を中心にした8マスに小目標の達成に必要な施策を書き込む
例えば、「従業員のエンゲージメント向上」を大目標とした場合で説明してみましょう。
周りの8マスには「公平でわかりやすい給与体系の作成」や「スキルアップ支援の充実」などの小目標を書き込みます。
次に、「公平でわかりやすい給与体系の作成」が中心になるように新たな9マスを作ってください。周りの8マスには、「昇給条件の制定」や「インセンティブの導入」など、具体的な施策を書き込みます。
同様に、次は「スキルアップ支援の充実」を中心にして新たな9マスを作ってください。周りの8マスには「オンラインコースの提供」や「キャリアコンサルタントとの面談」などを書き込みましょう。
8つすべての小目標で実施し、最終的に81マスのマンダラチャートを作ります。
6. マンダラチャートを作るときの4つのポイント

マンダラチャートを作るときのポイントは以下のとおりです。
- できる限り具体的に書く
- 客観性を意識する
- 無理にマスを埋めない
- 定期的に再考する
6-1. できる限り具体的に書く
マンダラチャートを作るときのポイントは、できる限り具体的に書くことです。抽象的な表現だと行動への反映が難しく、目標達成につながりません。
例えば「オンラインコースの受講増加」ではなく、「オンラインコースの受講20%増加」のように数字を取り入れましょう。
数字も含めて書き込むと、目標に対しての現在地も把握しやすくなります。
6-2. 客観性を意識する
マンダラチャートを作るときは客観性を意識することもポイントです。客観的なマンダラチャートを作ることで効果的な行動計画を立てられます。
とくに施策を考えるときは、なぜその施策が有効なのかデータや事例などの根拠を示せるよう意識してください。
「なんとなく」や「こうしたほうがよさそう」などの感覚や主観ではなく、客観的に効果のあるマンダラチャートを作りましょう。
6-3. 無理にマスを埋めない
マンダラチャートを作るときのポイントには、無理にマスを埋めないことも挙げられます。無理にマスを埋めようとすると、具体性や関連性、現実性に欠けた要素を書き込みがちだからです。
マスを埋められないときは、そもそもの大目標が不適切であったり、小目標が非現実的であったりします。
マスを無理に埋めるのではなく、目標の見直しをしましょう。
6-4. 定期的に再考する
マンダラチャートを作るときは定期的に再考することもポイントです。進捗や状況に合わせて見直し、必要に応じて書き直すことでより質の高いマンダラチャートになります。
目標にもよりますが、数ヵ月から1年を目安に現状に合わせて内容を再考しましょう。
7. マンダラチャートを使って目標を達成しよう

マンダラチャートとは81マスで構成された目標達成のために利用するフレームワークです。目標の達成に向けた細かい行動計画が作れたり、思考の整理ができたりするメリットがあります。
マンダラチャートを作るときは、できる限り具体的で客観的な要素を書き込むようにしましょう。現状に合わせて定期的に見直すことも大切です。
マンダラチャートの作り方を理解し、目標の達成や課題の解決に役立ててください。
人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。
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