業績評価制度「OKR」とは?導入するメリットや導入方法を紹介 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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業績評価制度「OKR」とは?導入するメリットや導入方法を紹介

OKRの積み木

業種によっては変化が著しい昨今、競争に負けないように目標を立てて企業を運営していくことは大切なことです。しかし、企業とはさまざまな価値観や異なる能力を持つ従業員の集合体でもありますから、そう簡単にまとめあげられるものではありません。

そこで近年注目を集めているのが「OKR」です。OKRとはどのような仕組みなのかや導入方法を解説していきます。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
組織マネジメントに課題感をお持ちの方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

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1. OKRとは?

目標の積み木

OKRとはObjectives and Key Results(目標と主要な結果)の略でアメリカのインテル社が発祥の目標の設定・管理方法のひとつです。大きな特徴は1~3カ月(四半期)ほどという、従来使われてきた計画方法より短いスパンで目標設定・追跡・評価・再設定を行います。

また企業と従業員が同じ目標を共有することで、部署に関係なく社内が透明化するのも大きな特徴です。そのため、企業と従業員の目標がずれることなく目標に向かうことができます。

最終的に定められたペースで計画を進行できるようになることがOKRのゴールです。OKRで誤解しないようにしたい点は、あくまで企業の目標達成のためのシステムであり、従業員の報酬と結び付けて考えるものではないことです。

OKRでは、企業や従業員の行動で得られる最終的な結果をObjectives(目標)とします。たとえば「1〜3カ月(四半期)で達成可能なもの」「モチベーションの向上を促すチャレンジングなもの」などが挙げられます。

またOKRでは、目標達成のために行ってきたそれぞれの施策の成果を具体的な数値水準で把握することをKey Results(成果指標)とします。成果指標の要素と特徴は、以下のとおりです。

  • 数値で測れる定量的なもの
  • 目標1つに付きKRは2~5個程度
  • 達成の見込みが50%ほどの目標であること
  • 60~70%達成すれば成功とする

2. OKRを導入するメリット

メリット

OKRにはさまざまなメリットがあります。以下にまとめてみました。

2-1. 企業の目指す方向性に一致させられる

OKRは企業の最重要項目であるObjectivesを掲げ、短いスパンで目標立てとフィードバックを繰り返します。従業員は企業の目指す最終形を深く理解し、自然と全員が同じ方向を向くことになるのです。

2-2. 状況への対応力が増す

OKRでの目標設定ではスパンが1~3カ月ほどと短く設定されます。結果として、人事や実際の収益目標の変更など不測の事態にも対応しやすい構造です。とくに状況が目まぐるしく変わりやすい業種に適応しやすいといえます。

2-3. 企業内の相互連携が増す

目標達成のためには組織内だけでなく、企業内の別の組織との連携も必要になるケースがあります。OKRでは企業内で目標が共有されているため、組織の垣根に関係なく最適のコミュニケーションを取ることができる点がメリットです。

2-4. 大胆な目標設定ができる

OKRでは基本的に目標の達成度合いは給料に反映しません。結果として思い切った目標設定も可能です。従業員各自が現状以上の目標を立てやすく、失敗しても経験を積むことができることから、成長も期待できます。

3. OKRを導入する方法

手順

OKRを導入するには手順を踏むことが大切です。正しい手順を踏むことで想定外のリスクを減らすことができます。リスクの少ない方法を以下にまとめました。

3-1. ステップ1:目的を確定する

OKRを導入する目的を明確にします。目的があやふやなままでは適切なObjectivesの設定ができません。Objectivesが不適切だとKey Resultsも悪影響を受け、最終的に意味のないものになってしまいます。

導入目的が不明瞭だと従業員に必要性を感じてもらえないだけでなく、モチベーションを下げてしまう危険性がある点も重要です。マイナスのイメージを持たれないよう明確な目的を決めましょう。

3-2. ステップ2:初期導入チームを選定する

まずは企業全体で始めるのを避けます。規模が大きすぎると細部の問題点が見つかりにくいだけでなく、従業員全員の納得を得るにも時間がかかりすぎるためです。

最初は小規模に初期運用を行うことで成功事例をつくることから始めます。初期導入チームを選定するときは、可能であれば複数選びましょう。イノベーションが必要だったり、ほかの部門や組織にかかわる機会が多かったりする部署がおすすめです。企業内への宣伝効果も狙えるようにOKRの恩恵を受けやすい部署を選びます。

3-3. ステップ3:OKR推進チームを編成する

OKRをスムーズに運用するために指揮を取る「OKR推進チーム」を編成しましょう。構成メンバーには企業側の意図の理解度が高く、さらにOKR導入によって多大な恩恵を受けられると思っている人員が適しています。

人員が揃ったら最終決定権を有する責任者であるリーダーと、リーダーと初期導入チームをつなぐサポート役のサブリーダーを選出してください。リーダーはOKRの導入目的を初期導入チームに浸透させ必要事項を決定します。サブリーダーはOKRの知識やルールを浸透させ、初期導入チームから意見を吸い上げるなどこちらも重要な役です。

またOKRをより効果的に行うために制度を整える必要が出てくることがあります。人事部の助力が必要になることも多いため、1人メンバーにいるとより安心です。

3-4. ステップ4:導入方針を決定し可視化する

OKR推進チームが発足したら導入方針を決定していきます。OKRを構成する階層の数やスパンの長さはここで決めておきましょう。ほかにも人事評価に結び付けるのか、チーム以外に各従業員にもOKRを設定するのかなど細部にわたって決定しておきます。

次に「ツリー構造」を使って全体を可視化しましょう。1つの階層から下に向かって枝分かれしていくフレームワークで企業と部署とのつながりを明確化します。

3-5. ステップ5:初期導入チームの運用を開始する

まずは目標を設定する必要があります。この目標は経営陣が決めるよりも、初期導入チームやOKR推進チームの従業員たちから意見やアイデアを取り入れながら決定するほうがよいです。

目標が決まったら運用を開始します。OKRの運用中には組織の団結力を高めるためや認識のずれの修正のため、そして情報の共有を目的として4つのイベントを定期的に開催することが大切です。

基本的に週頭には「チェックイン」を行います。チーム内の進捗や問題点に関して解決策を模索し、その週に取り組む内容を決定することで、チームの結束力やモチベーションを高めるのが目的です。

週終わりには「ウィンセッション」を行います。成果をたたえ合う一方で、失敗例や課題点の相談も行います。感謝の気持ちなどを積極的に発言し、チーム全体のモチベーションを上げましょう。

隔週から月次では「コンフィデンスミーティング」を行います。チームにとって目標の障害となっていることを話し合い、解決策を模索するのが目的です。

そして四半期の中間の時期に「四半期中間チェックイン(中間レビュー)」を行います。OKRのスパンの中間でのフィードバックで、本来の目標に向かって取り組めているかを確認するのが目的です。本来の目標を再確認し、軌道修正を行う大切な機会となります。

これらのイベントを行いながら初期導入チームでの運用で問題点や課題点を洗い出すことが大切です。自社に最も適したOKRを見極めるためにも可能な限り多くの方法やアプローチを試します。

3-6. ステップ6:フィードバック・改善をする

初期導入チームでの運用が一度区切りを迎えたらフィードバックを行います。OKRによってもたらされた効果や問題点、自社との相性などを確認しましょう。

フィードバックにはOKR推進チームをはじめ、企業の上層部や初期導入チームのメンバーにもアンケートを取りましょう。多角的に試験導入の結果を分析できるため、導入を継続するのであればよりよい改善策を模索できます。

また、改善策についてスムーズに話し合えるよう、フィードバックやアンケートの結果はしっかり可視化するのがおすすめです。

3-7. ステップ7:全体で運用を開始する

企業の目標や方向が決まったら本格的な運用に切り替えていきます。初期導入チームで得た教訓をもとに企業規模で展開していきます。

もちろん、システムそのものが変わるため、新たな問題が出てくることもあるでしょう。しかし、OKRはスパンが短いため、こまめにフィードバックして修正できます。

4. OKRは理解を深めながら浸透させていくのがおすすめ

理解するまでの工程

OKRは企業が一丸となって目標に向かうのに効果的なシステムといえます。ただし現在は別のシステムで運営しているとなると、浸透するまでにはかなりの時間が必要です。しかしOKRならではの協力し合いながら解決していく手法は、企業と従業員の連帯感を強めてくれるものでもあります。

いきなり企業全体を切り替える必要はありません。OKRへの理解を従業員にも深めてもらいながら、着実に取り組むとよいでしょう。

【従業員の評価、適切におこなえていますか?】

人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。

しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。

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大杉結希

大杉結希

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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