ペーパーレスFAXとは？FAX廃止のメリットや方法は？

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人事・労務管理

更新日: 2025.8.2　公開日: 2025.8.2 jinjer Blog 編集部

ペーパーレスFAXとは、複合機やコピー機などのFAXで送受信する書類を、PDF形式のデータとして管理できるサービスや製品の総称のことです。ペーパーレスFAXを使用すれば、FAXで書類を送受信するときに、紙媒体の書類として印刷する必要がなくなります。また、ペーパーレスFAXは、システムによってさまざまな機能が搭載されています。

たとえば、クラウド上で書類を管理したり、自動仕分けや自動返信をおこなったりすることも可能です。

1. 従来のFAXの問題点
2. ペーパーレスFAXのメリット
3. ペーパーレスFAXのデメリット・注意点
4. FAXそのものを廃止するという手も
5. 自社に合う方法でペーパーレス化を実現しよう！

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1. 従来のFAXの問題点

これまでのように、通常のFAXを使用する場合、紙代・印刷代などのコストがかかります。また、FAXの使用頻度が多い場合には、仕分けやファイリングに手間がかかります。紙の書類が膨大になると、必要なFAX書類を探すのに時間がかかる可能性もあります。

さらに、席からFAXが遠い場合には、移動にも時間がかかり、本来の業務に割ける時間が減ってしまい、業務効率の低下を招く恐れがあります。ほかにも、FAXで受信した書類は、紛失・盗難などのセキュリティリスクがあります。そして、オフィスにFAX書類は届くため、自宅や外出先などではチェックできないという問題点があります。このような課題を解決するためにも、ペーパーレスFAXが注目されています。

2. ペーパーレスFAXのメリット

ここでは、ペーパーレスFAXのメリットについて詳しく紹介します。

2-1. FAXも使いつつ、ペーパーレス化できる

取引先などとFAXでやり取りする仕組みを採用している場合には、簡単にはFAXそのものを廃止できないかもしれません。

また、業界や業種によっては、シンプルに使いこなせるFAXを重宝していることもあります。ペーパーレスFAXでは、FAXも使いながら、ペーパーレス化を推進できます。そのため、部署や業務などによって、柔軟に使用することが可能です。

2-2. 紙の書類管理の手間を省くことができる

FAXで受信した書類は、適切に仕分けや保管をしなければならないこともあります。膨大な量の書類を受信する場合には、管理に手間がかかります。ペーパーレスFAXを使用すれば、自動で仕分けをおこなえるため、手作業でファイリングする必要はなくなり、業務効率の向上が期待できます。

また、受信した書類を電子データとしてクラウド上で管理できるため、検索機能などを使用して、スピーディーに目的の書類を探し出すことが可能です。

2-3. 紙や印刷代などを削減できる

これまでのFAXでは、印刷が必要になるため、紙代やインク代などのコストがかかります。また、印刷した紙の書類を保管するスペースも必要になります。ペーパーレスFAXを導入すれば、紙に印刷せず、電子データとして管理できるため、印刷コストを削減することが可能です。また、紙の書類の保管スペースを減らせるため、オフィススペースを有効活用することができます。

2-4. 情報漏洩や紛失などの防止につながる

FAXで受信する書類が紙媒体である場合、紛失や盗難にあったり、誤って廃棄してしまったりする恐れがあります。ペーパーレスFAXを使用すれば、紙に印刷せず、電子データとして扱うことが可能です。

たとえば、個人や部署単位のメールアドレスを宛先として受信設定することができます。そのため、情報漏洩や紛失などのリスクを減らして、セキュリティを強化することが可能です。

2-5. 場所や時間を問わず確認できる

これまでのFAXでは、紙の書類として受信するため、自宅や外出先では内容を確認できず、オフィスに出社しなければならないこともあります。

ペーパーレスFAXであれば、受信した書類を電子データとして管理できるため、PCやスマホなどの端末とネット環境があれば、場所や時間を問わず、内容を確認することが可能です。そのため、テレワークなどの多様な働き方の実現にもつながります。

3. ペーパーレスFAXのデメリット・注意点

ここでは、ペーパーレスFAXのデメリットや注意点について詳しく紹介します。

3-1. 機器やソフトの導入コストがかかる

ペーパーレスFAXを導入するには、従来使っていたFAXの代わりに、スキャナーや専用ソフトなどのIT機器やツールが必要になることもあります。たとえば、手書きの書類を送信したい場合には、スキャナーで書類を読み取り、データ化してから送信する必要があります。

また、FAX書類のペーパーレス化を推進するにあたって、自社のニーズにあったツールを選定する必要があります。このように、ペーパーレスFAXを導入する際には、初期コストがかかるというデメリットがあります。

3-2. 業務フローやルールの変更などが必要

ペーパーレスFAXを導入するにあたって、業務フローを変更したり、運用ルールを策定したりする必要があります。運用方法が変化することに対して、不満を覚える従業員もいるかもしれません。ペーパーレスFAXを導入する場合には、目的やメリットに加えて、業務フローの変更点やペーパーレスFAXの使用方法を従業員にきちんと周知することが大切です。

4. FAXそのものを廃止するという手も

ここまで、ペーパーレスFAXのメリットや導入について解説してきましたが、もしも通信手段としてFAXを利用する必要がなければ、FAX自体を廃止するというのも一つの手でしょう。

4-1. 外務省ではFAXを原則廃止に

たとえば、外務省では2021年6月に原則としてFAXを廃止し、メールなどに変更するようになりました。業務の効率化や紙の使用量の削減、テレワークの推進などが目的とされています。デジタル大臣を務める自由民主党の河野太郎衆議院議員は、FAXを利用すると物理的に担当者が来なければならないと、会見で指摘をしています。

今後は、環境保全への関心の高まりもあり、さまざまな企業や官公庁などでFAX廃止の流れが進む可能性もあります。

参考：外務省、“ほぼ”FAX廃止→原則メールに　企業では意外と現役？