退職手続きで企業がおこなうべき対応とは?手続きの流れ・円滑に進めるポイントを解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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退職手続きで企業がおこなうべき対応とは?手続きの流れ・円滑に進めるポイントを解説

辞表を出す従業員が退職する際、退職前と退職後でそれぞれ適切な対応が求められます。本記事では退職手続きの流れや必要な手続き、円滑に進めるためのポイントを解説します。

退職届を出されたら、何から手をつけるべき? トラブル回避のためのポイント

「急な退職で引継ぎが間に合わない」「有給休暇の消化をめぐりトラブルに…」
従業員の退職手続きは、一歩間違えると大きな問題に発展しかねません。法的な知識を再確認し、貴社のリスク管理体制を整えませんか?

◆この資料でわかること

  • 民法・労働基準法に沿った退職手続きの基本ルール
  • 引継ぎ拒否や有給消化など、よくあるトラブルへの対処法
  • そのまま使える退職届のフォーマット例

円満な退職手続きとトラブルの未然防止のために参考になりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

1. 退職手続きの基本的な流れ

虫眼鏡

企業がおこなうべき退職手続きの基本的な流れは、以下のとおりです。

  • 退職の意思表示を確認したうえで退職日・最終出勤日を確定する
  • 退職届を受理する
  • 業務の引き継ぎを実施する
  • 退職者への必要な手続きを説明する
  • 返却物や必要書類を回収する
  • 退職後の法定手続きを実施する
  • 必要書類を発行し、交付する

退職手続きは、従業員からの申し出があった時点でスタートします。

返却物の回収や法定期限内の各種手続きなど、企業として対応すべき項目が多いため、あらかじめ準備しておくことが大切です

上記の流れを参考に、計画的に準備を進めましょう。

2. 【会社側】退職前に対応が必要な手続き

カレンダー

退職前に対応が必要な手続きは、以下のとおりです。

  1. 退職日・最終出勤日の確定
  2. 退職者への手続き説明
  3. 健康保険証や備品など貸与品の回収
  4. 退職所得の受給に関する申告書の回収
  5. 年金手帳の返却

2−1. 退職日・最終出勤日の確定

従業員から退職の申し出を受けたら、まずは退職日および最終出勤日を確定しましょう

会社側が退職日を一方的に決めることは原則として認められてはおらず、民法第627条第1項により申し出から2週間が経過すれば退職は可能とされています。したがって、従業員が希望する日を尊重するのが基本です。

日程を決める際は、以下の点を踏まえて双方が納得できる形で調整しましょう

  • 従業員の希望
  • 有給休暇の残日数
  • 業務の引き継ぎ状況

参考:民法|e-Gov法令検索

2−2. 退職者への手続き説明

退職者に対して必要な手続きをきちんと説明しておくことも重要です。返却してもらうものや、退職時・退職後に提出する書類は多いため、一覧表などにまとめて資料として渡しておくと親切でしょう。

なお、企業によっては、退職者に対して「誓約書の締結」を求めるケースもあります。退職後に会社の機密情報を漏らしたり、トラブルを引き起こしたりすることを防ぐためです。

2−3. 健康保険証や備品など貸与品の回収

退職までに、会社から貸与していた物品は漏れなく回収しましょう。未返却は情報漏洩などのリスクがあるため、確実に回収してください。

以下は、退職時に返却が必要となる主な貸与品の例です。

  • 健康保険証(本人・扶養家族分)
  • 名刺、社員証
  • パソコン、スマートフォンなどのIT機器
  • 鍵、セキュリティカード
  • 制服、作業着、安全靴
  • 業務関連の書類・データ

なお、健康保険証は退職日までは使用できます。そのため、退職以降に郵送で返却してもらうのが一般的です。

2−4. 退職所得の受給に関する申告書の回収

退職金を支給する際は、「退職所得の受給に関する申告書」の提出を退職者に依頼しましょう。申告書があることで、退職所得控除が適用され、適正な税額で課税されます。

万一、申告書の提出がない場合、退職金の全額に20.42%の所得税が課税されるため注意が必要です。

提出期限は退職金の支給日までですが、退職後は連絡が取りにくくなる可能性もあります。そのため、退職日までに回収するのが確実です。

2−5. 年金手帳の返却

退職時に年金手帳を会社で預かっている場合は、従業員へ返却しましょう。転職先で基礎年金番号の確認が必要になることがあります。

なお、年金手帳は2022年4月1日をもって廃止され、再発行はおこなわれていません。すでに交付済みの手帳を保管している場合は確実に返却する必要があります。

3. 【会社側】退職後に対応が必要な手続き

書類

退職後に対応が必要な手続きを、以下の流れで説明します。

  1. 社会保険の資格喪失手続き|退職日翌日から5日以内
  2. 雇用保険の資格喪失手続き|退職日の翌々日から10日以内
  3. 住民税の徴収方法変更|退職月の翌月10日まで
  4. 必要書類の発行・交付|離職票・健康保険資格喪失証明書など

3−1. 社会保険の資格喪失手続き|退職日翌日から5日以内

従業員が退職した際は、健康保険および厚生年金保険の資格喪失手続きを、退職日翌日から5日以内におこなう必要があります

以下は手続きの概要です。

必要書類 健康保険・厚生年金被保険者資格喪失届
提出期限 退職日の翌日から5日以内
提出先 事務センターまたは管轄の年金事務所
添付書類
  • 資格確認書
  • 健康保険被保険者証(本人分および被扶養者分)
  • 高齢受給者証など

※全国健康保険協会の被保険者の場合。交付されている場合に限る。

提出方法
  • 電子申請
  • 郵送
  • 窓口持参

例えば、1月31日付で退職した場合、資格喪失手続きの期限は2月5日です。

資格喪失の手続きは期限が短いため、退職日が決まり次第、早めにスケジュールへ組み込んでおきましょう。

3−2. 雇用保険の資格喪失手続き|退職日の翌々日から10日以内

従業員が退職した際は、退職日の翌々日から10日以内に、「雇用保険被保険者資格喪失届」を管轄ハローワークに提出する必要があります

離職票の交付を希望する場合は、あわせて離職証明書などの関連書類も準備し、同時に提出しましょう。

以下は、手続きの概要です。

必要書類 雇用保険被保険者資格喪失届
提出期限 退職日の翌々日から10日以内
提出先 管轄ハローワーク
必要書類
  • 離職証明書
  • 出勤簿またはタイムカード
  • 離職理由が確認できる書類の写し

※離職票の交付を希望する場合

提出方法
  • 電子申請
  • 郵送
  • 窓口持参

例えば、3月31日付で退職した場合、提出期限は4月11日までです。

期限を過ぎると、離職票の発行や失業給付の申請が遅れる可能性があるため、余裕をもって手続きを進めましょう。

3-3. 住民税の徴収方法変更|退職月の翌月10日まで

住民税を給与から特別徴収(天引き)していた場合、従業員が退職した際は、徴収方法変更の手続きが必要です

退職月の翌月10日までに、従業員の住所地の市区町村へ「給与支払報告に係る給与所得者異動届出書」を提出します。

状況 会社の手続き
転職先あり 「異動届出書」に特別徴収継続のチェックを入れ、退職者に交付(転職先に提出)
転職先なし|1〜4月退職 最終給与や退職金から5月分までを一括徴収(難しい場合は普通徴収)
転職先なし|5月退職 特別徴収のまま納付
転職先なし|6〜12月退職 原則、普通徴収。希望があれば一括徴収も可。

退職月や状況に応じて、住民税の取り扱いが変わるため、上記の内容を参考に漏れのない対応を心がけましょう。

3-4. 必要書類の発行・交付|離職票・健康保険資格喪失証明書など

従業員が退職した際は、次の書類を目安の期日までに発行・交付しましょう

書類名 発行・交付の目安
健康保険被保険者資格喪失確認通知書 退職日から15日以内
離職票 退職から1ヵ月以内(希望者のみ)
源泉徴収票 退職から1ヵ月以内
退職証明書 退職から2年以内(希望者のみ)

上記の書類は原則、郵送で交付します。事前に本人へ説明し、送付先の住所も確認しておきましょう。

4. 【従業員側】で対応が必要な退職手続き

はてなマーク退職時は企業側だけでなく、従業員本人にも対応が求められる手続きがあります。事前に内容を周知しておくことで、双方の認識ズレや手続き遅れを防ぐことができます。

ここでは、従業員に案内しておきたい主な退職手続きを解説します。

4-1. 退職届の提出

退職日が決まったら、従業員には就業規則に従って退職届の提出をしてもらいます。提出期限も規定があれば就業規則に沿って対応してもらいましょう。

なお、退職の意思表示は口頭でも有効です。ただし、トラブル防止のため書面での提出が望ましいでしょう。

4-2. 業務の引き継ぎ

退職届を受理したら、すみやかに業務の引き継ぎに移ってもらいます。適切な引き継ぎがおこなわれないと、業務の停滞や生産性の低下につながるおそれがあります。

引き継ぎをスムーズに進めるためには、次のような流れを意識しましょう。

  • 担当業務の洗い出し
  • 引き継ぎスケジュールの作成
  • 引き継ぎ資料の作成
  • スケジュールに従って後任者へ引き継ぎを実施

なお、引き継ぎは、口頭のみでは不十分です。必ず文書で引き継ぎ資料を作成してもらうよう従業員に依頼しましょう

4-3. 取引先への挨拶

後任者が決まっていたら紹介も兼ねて、取引先への挨拶をおこないます。退職日の2~3週間前に挨拶をおこなうのが一般的ですが、会社によって挨拶の仕方が異なるため、会社の慣例に従って取引先への挨拶をおこなってもらいましょう。

取引先への挨拶は、直接訪問か電話またはメールで実施します。取引先との良好な関係を維持する上でも、従業員には丁寧に挨拶をおこなってもらいましょう。

4-4. 貸与品の返却・身の回りの整理

貸与品があれば、期日までに返却してもらいます。この際、貸与品の一覧をチェックリストにまとめて従業員に渡しておくと、返却漏れを防ぐことができるため安心です。社用PCやスマートフォン、タブレットなどデータ消去が必要な貸与品については、あわせて操作方法を指示しておきましょう。

また、後任者がスムーズに業務に就けるように、デスク回りやロッカーの中なども退職日までにきれいに整理整頓してもらいます。

4-5. 退職後の公的手続き

退職後すぐに再就職するか否かで、健康保険や年金、雇用保険の手続き方法が変わってきます。いずれも退職する従業員本人に対応してもらう必要がありますが、問い合わせを受ける可能性もあるため、手続きの流れについても把握しておきましょう。

4-5-1. 健康保険の手続き

退職後すぐに再就職する場合は、健康保険資格喪失証明書を再就職先に提出してもらい、健康保険の加入手続きをおこないます。

すぐに再就職しない場合は、以下いずれかの方法で健康保険に加入する手続きをおこなわなくてはいけません。

加入方法 手続き先 期限 必要書類
国民保険 住民票のある市区町村役場 離職日の翌日から14日以内 ・届出人の本人確認書類

・職場の健康保険をやめたことが分かる書類(健康保険資格喪失証明書など)

任意継続(退職日前に2か月以上の加入期間が必要で、最長2年加入が可能) 協会けんぽまたは健康保険組合 離職日の翌日から20日以内 ・任意継続被保険者資格取得申請書

この他にも、年収が130万円以下であれば、家族の扶養に入る方法もあります。必要な手続きに関しては、家族が加入する協会けんぽまたは健康保険組合に直接確認をしてもらいましょう。

4-5-2. 年金の手続き

退職後すぐに再就職する場合は、再就職先で年金の手続きをおこないます。再就職までに期間があく場合でも同月内であれば、再就職先での年金手続きとなります。

上記以外の人は、国民年金への加入手続きが必要です。住民票のある市区町村役場で退職の翌日から14日以内に、本人確認書類や年金手帳、退職の事実が分かる書類(離職票など)を持参のうえ、手続きをおこなってもらいましょう。

4-5-3. 雇用保険の受給手続き

次の就職先が決まっておらず、雇用保険(失業保険)を受給する場合は、従業員本人がハローワークで手続きをおこないます

手続きをするにあたっては以下の書類が必要です。

  • 雇用保険被保険者離職票-1・2
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード、個人番号記載の住民票のいずれか)
  • 身元確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、官公署が発行した身分証明書など)
  • 最近撮影した写真2枚(正面上三分身、縦3.0cm×横2.4cm)※マイナンバーカードを提示する場合は不要
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

なお、申請手続きをするには、離職日以前の2年間に12ヶ月以上被保険者期間があることが要件となっています。また、ハローワークに申請手続きをすると同時に、求職の申込みも必要となっていますので、ハローワークの指示に従って手続きしてもらうよう案内しましょう。

参照:雇用保険の具体的な手続き|ハローワーク

5. 退職手続きを円滑に進めるポイント

ポイント

退職手続きをスムーズに進めるためには、あらかじめ仕組みを整えておくことが重要です。

担当者が多く関わる分、手続きの抜け漏れや期限遅れが発生しやすいため、管理のしやすさがポイントになります。

ここでは、退職対応を効率化し、ミスを防ぐための3つの工夫を紹介します。

5-1. チェックリストを作成する

退職手続きはやることも多く、対応漏れが起こりやすい業務です。そこで、必要な手続きを一覧化したチェックリストを作成しておくと手続き漏れを防げるのでおすすめです。

たとえば「退職届の受理」「貸与物の返却」「社会保険・雇用保険の資格喪失届」などを時系列で整理しておくと、漏れや遅れを防げます。担当者や期限も併記すれば、進捗確認もしやすくなります。

また、従業員用にも貸与物をまとめたチェックリストを渡しておけば、返却漏れの防止だけでなく、双方の確認負担を軽減できるでしょう。

5-2. スケジュールを見える化する

退職日までの流れをカレンダーや表で共有し、各手続きの期限を明確にしておきましょう。この際、Google カレンダーなどシステム上でスケジュールを共有できる仕組みがあると、スムーズに関係部署や担当者との連携が行えます

特に社会保険や税金など法定期限のある届出は、早めの準備が欠かせません。スケジュールを可視化しておけば、担当者間での連携も取りやすくなります。また、退職間近に急な変更が生じても、スケジュールの調整がしやすくなるでしょう。

5-3. 電子申請を活用する

社会保険や住民税の手続きは、電子申請を活用することで大幅に効率化できます。紙の書類や郵送を省略でき、入力ミスや提出遅れの防止にもつながります。

健康保険や厚生年金、雇用保険の資格喪失の手続きは、e-GOVでオンライン申請することが可能です。また、住民税もeLTAXを通じて徴収方法の変更手続きをすることができます。

これらの電子申請システムと連携した労務管理システムと併用することで、さらに退職手続きを効率化することができるでしょう。

6. 退職手続きに必要な手続きを把握して漏れなく対応しよう

辞表

退職手続きは、従業員から退職の申し出があった時点でスタートします。
引き継ぎや手続きの説明、貸与品の回収に加え、退職後も社会保険や税の届出などが続くため、漏れなく対応することが大切です。
手続きをスムーズに進めることで、従業員との信頼関係や企業の信用向上にもつながります。この記事を参考に、必要な対応を確実に進めてください。

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jinjer Blog 編集部

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