労働者派遣法第40条の2第4項に定められた期間制限について解説 | jinjerBlog

労働者派遣法第40条の2第4項に定められた期間制限について解説

制限

労働者派遣法第40条の2によると、派遣労働者は原則3年を超えて同一派遣先へ派遣できません。ただし、上記の派遣可能期間の制限には例外もあります。派遣元事業主に無期雇用されている派遣労働者や、60歳以上の派遣労働者が例外にあたります。厚生労働省の定める休業を取得した派遣労働者の代替派遣に関して、派遣可能期間が記載されているのは、労働者派遣法第40条の2第4項です。

今回は、労働者派遣法第40条の2第4項に定められた派遣可能期間の制限を解説します。さらに、派遣可能期間に関する注意事項も説明します。

▼そもそも労働者派遣法とは?という方はこちらをお読みください。
労働者派遣法とは?その内容や改正の歴史を詳しく紹介

1.労働者派遣法第40条の2第4項の内容とは?

本

まずは確認のため、労働者派遣法第40条の2第4項の条文を以下に示します。

第40条の2第4項
当該派遣先に雇用される労働者が労働基準法第六十五条第一項及び第二項の規定により休業し、並びに育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一号に規定する育児休業をする場合における当該労働者の業務その他これに準ずる場合として厚生労働省令で定める場合における当該労働者の業務に係る労働者派遣

引用:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 | e-Gov法令検索

労働者派遣法第40条の2は、労働者派遣の役務の提供を受ける期間を定めた法律です。

派遣先事業主は、派遣可能期間を超えて派遣元事業者から派遣労働者を受け入れてはいけません。派遣可能期間は、派遣労働者が派遣された日から概算して算出します。

労働者派遣法第40条の2のうち第4項では、休業・育児休業・介護休業などを取った派遣労働者は、派遣可能期間に関して記されています。

第40条の2第4項によると、上記のケースに当てはまる派遣労働者は、派遣可能期間を超えて派遣が可能です。

2.労働者派遣法第40条の2第4項に定められた期間制限

カレンダー

労働者派遣法第40条の2で定められている派遣可能期間は3年です。

第40条の2第5項の2
前項の派遣可能期間(以下「派遣可能期間」という。)は、三年とする。

引用:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 | e-Gov法令検索

基本的には、3年を超えて同じ派遣労働者を同一の派遣先部署へ派遣することはできません。

派遣可能期間の制限には、以下の例外があります。

・派遣元事業主に無期雇用される派遣労働者
・60歳以上の派遣労働者
・有期プロジェクト業務に就く派遣労働者
・1カ月の勤務日数が10日以下の日数限定業務に就く派遣労働者
・産前産後休業・育児休業・介護休業等の厚生労働省令で定められた休業を取得した派遣労働者

労働者派遣法第40条の2第4項では、産前産後休業・育児休業・介護休業等の厚生労働省令で定められた休業を取得した派遣労働者に対する派遣可能期間を定めています。上記の休業を取得した派遣労働者は、派遣可能期間3年の期間制限はかかりません。

3.労働者派遣法第40条の2第4項で定められた休業の種類

労働者派遣法第40条の2第4項では、以下の休業を取得した派遣労働者に代わり、同一業務を行う別の派遣労働者に派遣可能期間の制限はありません。

労働者派遣法第40条の2第4項で定められた休業の種類
参照:あなたも取れる!産休&育休|厚生労働省
参照:育児休業制度 |厚生労働省
参照:介護休業制度|厚生労働省

育児休業の対象者には、次の要件があります。

・同一事業主に1年以上継続雇用されていること
・子が1歳6カ月に達する日まで労働契約の期間が満了しないこと

また、介護休業の対象者は、以下の要件にあてはまらなければいけません。

・同一事業主に1年以上継続雇用されていること
・介護休業の取得予定日から起算して93日を経過する日から6カ月間に、労働契約の期間が満了しないこと

4.労働者派遣法第40条の2第4項に関する注意点

労働者派遣法第40条の2第4項の対象となる派遣労働者は、派遣可能期間3年の制限は受けません。ただし、派遣可能期間に関与する条文にはいくつか注意したいポイントもあります。

ここでは、労働者派遣法第40条の2第4項に関与する注意点を解説します。

4-1.事業所単位・個人単位の派遣期間制限

派遣可能期間には、事務所単位と個人単位の制限があります。それぞれの違いは、次のとおりです。

事務所単位と個人単位の制限

事務所単位・個人単位どちらも派遣可能期間は3年です。ただし、事務所単位の派遣期間制限は、個人単位よりも優先されます。

4-2.3年を超えての派遣継続は労働組合の意見聴取が必要

前述の事務所単位の派遣期間制限には例外があり、労働者派遣法第40条の2第4項に規定される派遣労働者を派遣する場合でなくても、派遣可能期間の延長ができます。

ただし、次の者からの意見聴取が必要です。

・派遣先事業所の過半数の労働者で構成される労働組合
・労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者

労働者派遣法第40条の2第5項の4によると、意見聴取しないと、3年を超えての派遣はできません。

4-3.抵触日の通知義務

派遣先事業主は、派遣元事業主への抵触日の通知義務があります。

抵触日とは、事務所単位あるいは個人単位の派遣可能期間を超えた日です。つまり、期間の延長がなければ、派遣期間制限3年が切れた翌日にあたります。

ただし、労働者派遣法第40条の2第4項にあたる場合は、派遣可能期間の制限はないため、抵触日の設定もありません。

抵触日はあらかじめ、派遣先事業主から派遣元事業主へ通知される筆威容があります。また、派遣元事業主から派遣労働者への通知も必要です。

5.労働者派遣法第40条を正しく理解しよう

電球

労働者派遣法第40条の2第4項では、産前産後休業・育児休業・介護休業を取得した派遣労働者に代わって、別の派遣労働者を派遣する場合の派遣可能期間を定めています。

派遣可能期間は原則3年ですが、厚生労働省が定める休業を取得する者の代替派遣労働者には、派遣期間制限は適用されません。