従業員満足度を向上させる7つの方法を詳しく解説
更新日: 2023.9.1
公開日: 2022.11.8
OHSUGI
内閣府による「人口減少と少子高齢化」によれば、15歳以上65歳未満の生産年齢人口は減少傾向にあり、2065年には4,529万人になるとされています。2020年と比較すると、2,877万人も減少しています。[注1]
このようななかで、企業には自社の社員の満足度を向上させることが求められています。
今回は従業員満足を向上させる方法とそのメリットを解説します。
[注1]内閣府「人口減少と少子高齢化」| 内閣府
目次
1. 従業員満足度とは?
従業員満足度とは、人間関係も含む社内の環境や業務、福利厚生、給与といった面において、従業員がどれだけ満足しているかを指す言葉です。
「Employee Satisfaction」とも呼ばれており、ESと略されることもあります。
1-1. 従業員エンゲージメントとの違い
従業員満足度に似た言葉として、従業員エンゲージメントが挙げられます。
従業員エンゲージメントは、従業員が業務に対して自発的に取り組めるかどうかの指標に対して、従業員満足は従業員が自社に対する満足の指標です。
2. 従業員満足度を向上させる方法
従業員満足度を向上させるには、労働時間削減やワークライフバランスの向上、福利厚生の充実といった方法が効果的です。
2-1. 労働時間の削減
従業員は残業や休日出勤などで労働時間が長くなってしまうと、自社への不満が募ってしまいます。そのため、労働時間を削減して従業員の満足度を高めましょう。
労働時間を削減する方法として、一部の業務をアウトソーシングする、各種ツールを導入する、業務を洗い出して無駄な業務をなくすといったことが挙げられます。
2-2. ワークライフバランスの向上
2007年に官民一体の仕事と生活の調和推進官民トップ会議で「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」が策定されたとおり、現代では仕事と生活の調和が求められています。[注2]
仕事と生活との調和がとれていれば、従業員の満足度向上も期待できます。
例えば、短時間勤務やテレワークといったように働き方に多様性を持たせたり、育児休暇や介護休暇制度を設けたりといった方法が効果的でしょう。
[注2]「仕事と生活の調和の実現に向けた取組の推進」| 厚生労働省
2-3. 従業員の希望とのミスマッチを減らす
従業員は、希望やビジョンを持って企業に入社します。そのため入社したものの、当初の希望やビジョンと異なる業務に就いてしまうと、モチベーションが低下してしまうかもしれません。このようなモチベーション低下を防ぐためにも従業員との定期的なミーティングで希望する業務をヒアリングして、人事に反映するといった工夫が必要です。
2-4. 従業員のコミュニケーションを円滑にする
従業員が活発にコミュニケーションできる企業であれば、満足度の向上が期待できます。
コミュニケーションをスムーズに行なうためにも、チャットツールや社内SNSの導入や従業員同士の交流の場を設けてみましょう。
また、会議において否定的な意見が出ると萎縮してしまう従業員がいるかもしれません。多様な意見が反映できるように、会議では否定的な意見を控えることも大切です。
2-5. 自社のビジョンを共有する
自社がどういったビジョンを持って企業活動をしているかを従業員に伝えることも、従業員満足度向上につながります。人事評価制度に自社の企業理念を業務に反映できているかを盛り込む、経営理念や沿革をまとめた資料を配布するといったことで、自社のビジョンが共有可能です。
2-6. 福利厚生を充実させる
福利厚生を充実させるためには、アウトソーシングで福利厚生サービスを採用してみましょう。ただし、従業員のニーズが反映された福利厚生サービスでなければ、満足度の向上にはつながりません。社員がどういった福利厚生を求めているのかを事前に把握したうえで、福利厚生サービスを採用しましょう。
また、通勤費補助、住宅手当といった補助金、手当を充実させることも従業員満足向上には効果的です。
2-7. 評価プロセスを明確にして共有する
従業員が報酬と業務が見合っていないと不満を感じているケースがあります。このようなケースの場合、ただ報酬を引き上げるだけではなく、どういったプロセスで人事評価をしているかを明確にして従業員に伝えましょう。
また、報酬だけではなく、目標を達成した社員を表彰するといった方法で従業員を評価することも大切です。
3. 従業員満足度を向上させることによるメリット
従業員満足度を向上させることで、企業には次のようにさまざまなメリットがあります。
- 生産性の向上
- 人材の定着
- 顧客満足度の向上
いずれも自社の利益向上につながるメリットといえます。
3-1. 生産性の向上
従業員満足度が高いことで生産性の向上が期待できます。従業員が自社に満足していれば、自発的に行動し積極的に業務に取り組んでくれるでしょう。
また、意欲あふれる社員がいることで、積極的にコミュニケーションをとり企業全体の生産性向上も期待できます。
3-2. 人材の定着
従業員は自社に満足していれば、その企業でずっと働いていたいと感じるでしょう。そのため、離職率が低下し人材の定着が期待できます。人材が定着することで新人社員にも適切な指導が行われるでしょう。
また、従業員からの紹介採用も期待できます。従業員が人材を紹介してくれれば、採用にかかるコストが軽減できます。
3-3. 顧客満足度の向上
従業員満足度が向上すれば生産性が向上し、サービスや商品の質も向上します。
その結果、サービスや商品を提供される顧客の満足度も向上するでしょう。
顧客満足度が高ければ利益向上にもつながります。
4. 従業員満足度が低いと組織としての結束力が弱まる
従業員満足度が低いと組織としての結束力低下が懸念されます。結束力が低下してしまうと、非協力的な体制になってしまい、生産性が低下してしまいます。生産性の低下は企業の利益悪化につながってしまうかもしれません。
また、生産性が低いと人材が定着せず常に人員不足に陥る可能性があるでしょう。人材が定着しないと採用にかかるコストが発生してしまいます。
5. 従業員満足度を高めて生産性を向上させよう
従業員満足度が向上することで、企業全体の生産性も向上します。そのためには、ワークライフバランスを向上させたり、労働時間を削減したりといった方法が効果的です。
従業員満足度を正しく理解して、従業員が安心してストレスがない状態で働ける環境を整えましょう。
従業員の離職を減らすためには、離職兆候をなるべく早くキャッチし、フォローすることが重要です。
パルスサーベイなら、従業員自身のコンディションについての簡単な質問に短いスパンで継続的に回答してもらうため、従業員の不満や不安をキャッチしやすく、離職につながる前にフォローが可能です。
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