帳簿を作成する理由や各種の特徴・違いをやさしく解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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帳簿を作成する理由や各種の特徴・違いをやさしく解説

帳簿

帳簿は、日々の取引を把握したり会社の経営状態がすぐにわかるようにすることを目的に作成されます。。会社法では株式会社に対して帳簿の作成と保存の義務が定められています。また、個人事業主であっても、青色申告や白色申告で控除を受ける際に必要になるために、帳簿を作成する必要があります。

本記事では帳簿の特徴や必要性、帳簿の種類、さらに帳簿の手間を削減する方法など、わかりやすく解説します。

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1. 帳簿(会計帳簿)とは?

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帳簿とは、事業において日々のお金の流れ・取引内容などを細かく記録し、事業全体の状況や会社の資産を明確にするための書類です。これらは会計帳簿ともよばれます。

帳簿は2014年以降、企業のみならず、個人事業主やフリーランスで収入を得る人等、全ての事業者に作成が義務付けられています。また、会社法では株式会社に対し、帳簿の作成だけでなく、決算期末から10年間は保存を義務付けています。

1-1.帳簿の必要性やメリット

帳簿を作成する必要性には「法令遵守のため」という目的も、もちろん含まれます。

それだけでなく、帳簿の作成は企業経営にとっても大きなメリットがあります。帳簿を作成することで、日々の取引が可視化され、会社の財政状況や経営状況を把握することが可能になります。また、決算期に作成される貸借対照表や損益計算書等の決算書類は日々の取引を記帳した帳簿を元に作成されるので、帳簿の作成は経営方針を固める際にも不可欠です。

例えば、金融機関から融資を受ける際には、正確な財務諸表を提出する必要があります。自社の経営状態を正しく詳細に説明しなくてはならない場合、帳簿がないと説明は困難です。帳簿があれば、帳簿を提出する財務諸表が正確に作成されたものであることを証明できます。

また、月ごとの売り上げの推移や前年度の同時期との比較なども帳簿を作成していると簡単におこなえます。どのような商品が売れているのかがわかれば、営業利益率や売上高経常利益率などもわかるため、経営に反映ができるでしょう。

2. 帳簿は主要簿と補助簿に分類される

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帳簿は、大きく分けると下記2つの種類に分類されます。

1.主要簿
2.補助簿

主要簿はどんな企業でも必要不可欠な帳簿です。主要簿には、社内で発生した全ての取引を記帳します。一方、補助簿は必要に応じて主要簿を補うために作成する帳簿で、企業によって必要な物だけを選んで作成します。

個人事業主の場合、青色申告と白色申告とが存在し、申告の種類によって提出する帳簿が異なります。

2-1.主要簿の種類と概要 

主要簿には、日々社内でおこなわれる全ての取引を日付順で記帳していきます。主要簿には下記の3つがあります。主要簿は青色申告の場合であっても必要になる帳簿ですので、正確に作成しましょう。

仕訳帳
日々の仕訳を日付順で記録、借方・貸方に振り分けて金額を記入する帳簿です。取引を借方、貸方に振り分け、適当な勘定科目と金額を記入します。
資産の増加や費用の発生は借方に、負債や純資産の増加や収益の発生の場合は貸方に記載します。仕訳帳は総勘定元帳の元になる重要な帳簿です。

日記帳
日付順で日々の取引内容を記録する帳簿です。もし仕分けや書類の作成に不備があっても、日記帳を付けていればどの取引でミスが起こったのか見つけることができるため、ミスを防ぐ意味でも作成しましょう。

総勘定元帳
仕訳帳に記載した内容を売上や仕入などの勘定科目ごとに記入する帳簿です。決算資料の作成に必要な帳簿で、企業の業績確認や経営方針の決定に関わる重要な書類のため、正確に作成することが求められます。

2-2.補助簿の種類

決算書の作成は主要簿だけでおこなえますが、補助簿を作成することで、より詳しく日々の取引内容を把握できます。
例えば、全体の売上ではなく得意先別の売上が知りたいという場合、補助簿に得意先元帳を作っていればすぐにわかるでしょう。もし補助簿を用意していない場合、総勘定元帳を基に該当する取引を判断する必要があります。

以下が主な補助簿の種類です。事業内容・業種によって必要な補助簿は異なります。

現金出納帳
現金取引の収支を記載する帳簿です。現金の入出金がいつあったか、残高がいくらなのかを把握するための補助簿で、現金管理は非常に重要なので、補助簿とはいえ企業では必須の帳簿となっています。

預金出納帳
預金口座の収支を銀行・口座別にまとめて記録した帳簿です。預金の入出金を記録するための補助簿で、現金と同様に預金入出金は重要なので、独立した帳簿を作成しましょう。

支払手形記入帳
支払手形1枚ごと、金額・支払期日・受取人等を記録した帳簿です。

受取手形記入帳
受取手形1枚ごと、金額・支払期日・受取人等を記録した帳簿です。

商品有高帳
受け入れ・払い戻し・残高をそれぞれ商品別に記録した帳簿です。

仕訳先帳簿
仕訳先ごとに取引をまとめた帳簿です。

得意先帳簿
得意先ごとに取引をまとめた帳簿です。

仕入帳
毎日の仕入れ高を詳しく記録した帳簿です。仕入帳は、仕入れをおこなった際に記録します。仕入れの個数や単価、仕入れ先など主要簿には記載されない内容を記録するため、仕入れたものを管理するうえで重要です。

売上帳
毎日の売上を詳しく記録した帳簿です。商品などを販売した場合に記録します。販売個数や単価、どんな商品がどこに売れているかといった売上帳独自の情報もあるため、主要簿と同じぐらい重要です。

経費帳
必要な経費を記録する帳簿です。

固定資産台帳
減価償却産・繰越資産等をまとめた帳簿です。

売掛帳
販売したサービスや商品の代金の回収状況を管理する帳簿です。

買掛帳
後払いの代金の支払状況を管理する帳簿です。

3. 帳簿の書き方

書き方

帳簿の書き方には、単式簿記と複式簿記が存在します。単式簿記と複式簿記は下記の特徴があります。

単式簿記:基本的に収支のみを記帳します。記録自体がシンプルで、簡単なものになります。
複式簿記:取引を複数の勘定科目で記載する方法です。

個人事業主は青色申告、白色申告をそれぞれおこなう際に必要になる帳簿が異なるので注意が必要です。白色申告の場合は単式簿記での会計帳簿の作成で問題ありません。

一方で青色申告は、より厳格な会計報告が求められるため、青色申告で65万円の控除を受けるには、複式簿記で損益計算書や貸借対照表を作成しましょう。青色申告でも単式簿記での記帳による申告は可能ですが、その場合の控除額は10万円になります。

関連記事:青色申告の帳簿の書き方は複式簿記?注意点や帳簿の保存期間も解説

3-1. 帳簿の作成手順

複式簿記の場合、帳簿は下記の流れで作成されます。

①発生した取引の日付や内容を整理する。
②仕訳をおこない、仕訳帳や各種補助簿に記帳する。
③総勘定元帳に転記し、利益や損失を計算する。

各種帳簿の例を用いながら、それぞれの工程でおこなうべきことと、各帳簿の書き方を確認しましょう。

3-2.①発生した取引の日付や取引の内容を整理する

領収書や通帳の項目から取引内容を整理します。支払方法によって記入する帳簿が異なる場合もあるため、現金なのか、クレジットカードなのか支払方法によっても領収書を分類しておくと良いでしょう。

3-3.②仕訳をおこない、仕訳帳や各種補助簿に記帳する

取引内容をもとに、日付順で仕訳帳に記帳をおこないます。仕訳帳は下記のような構造になっています。

仕訳帳フォーマット

①日付:取引が発生した日付を記載
②摘要:勘定科目や取引の詳細を記載
③元帳:総勘定元帳の該当ページ数を記載
④借方:仕訳の借方金額を記載
⑤貸方:仕訳の貸方金額を記載

仕訳帳に記帳するのと同時に支払方法や、受取方法、取引先毎に必要な補助簿への記帳もおこないましょう。
例えば、現金出納帳を補助簿として設けている企業で、仕入が現金での仕入が発生したとすればこの仕訳帳の記入と同時に現金出納帳の記帳が発生するでしょう。

現金出納帳は下記のようなフォーマットになっていることが一般的です。

現金出納帳フォーマット

①日付:取引が発生した日付を記載
②摘要:勘定科目や取引の詳細を記載
③入金:現金が入金であった場合には金額を記載
④出金:現金を出金した場合には金額を記載
⑤残高:取引をおこなった後の現金の残高を記載

今回は現金出納帳を例に挙げましたが、買掛の取引だった場合には買掛帳に記帳したり、仕入先帳簿を作成している場合には仕入先帳簿に記帳したりと各企業の作成している補助簿の種類によって記帳するべき帳簿は異なります。

3-4.③総勘定元帳へ転記し、利益や損失を計算する。

仕訳帳を基に総勘定元帳を作成します。総勘定元帳は勘定科目毎にページを設けて作成する帳簿のため、「借入金」や「普通預金」など経営に直結する勘定科目の残高が確認しやすくなります。決算期には総勘定元帳を基に利益や損失を把握し、経営方針の策定をおこないます。

総勘定元帳は下記のようになっています。

総勘定元帳フォーマット

①日付:取引が発生した日付を記載
②摘要:勘定科目や取引の詳細を記載
③仕丁:仕訳帳の該当ページ数を記載
④借方:仕訳の借方金額を記載
⑤貸方:仕訳の貸方金額を記載
⑥残高:取引取引をおこなった後の資産の残高を記載

3-5. 帳簿の締め切り

帳簿は決算期に合わせ、減価償却や税申告のために締め切りをおこなう必要があります。帳簿を締め切ることで、企業は1年間の財政状況を把握したり事業成績を確認することが可能になります。

資産や負債、純資産は次期に繰り越しますが、収益と費用は1年ごとの利益や事業成績を表すものであるため、次期は0からスタートします。

帳簿の締め切りには大陸式と英米式が存在します。実務上では、英米式が採用されることがほとんどで、大陸式は全ての勘定科目を振分仕訳する方法であるのに対し、英米式は、費用と収益の残高は損益勘定に振り替え、資産、負債、純資産に関しては仕訳帳を経由せずに総勘定元帳で締め切ります。

帳簿を締め切ったら、仕訳帳、総勘定元帳などの各帳簿の記録をもとに貸借対照表や損益計算書等の決算書類を作成します。

関連記事:帳簿の締め切りとは?4つの手順を徹底解説

4. 帳簿の保存期間と保存が必要な書類とは

電子保存

帳簿の保存期間もしっかりと守る必要があります。帳簿の保存期間は税法や会社法で定められています。

・会社法:10年
・法人税法:7年

保存する帳簿の種類は、総勘定元帳・仕訳帳・現金出納帳・売上帳・仕入帳などです。帳簿と一緒に取引に関する書類である棚卸表や貸借対照表、損益計算書や契約書・領収書なども含まれます。

保存は原則として紙ですが、初めからパソコンで帳簿や書類を作成している場合は、一定の条件を満たしている場合に限ってサーバ・CDなどの電子データでの保存が許されています。

以前は電子保存に事前申請は必要でしたが、2022年1月以降は国税庁の定める要件を満たす形で保管されていれば、事前申請不要で電子データ保存が可能になりました。また、電子取引のデータに関しては全て電子データでの保管が義務付けられました。

関連記事:法人における帳簿の正しい保存期間や適切な保存方法とは

5. 会計ソフトを用いて帳簿の作成・保存の手間を削減

減少

帳簿は主要簿・補助簿とさまざまな帳簿があり、毎日の業務に加えてさらに帳簿への記帳までおこなうとなると、手間がかかります。できる限り手間を省いて、ミスなく、簡単に帳簿をつけたい場合は会計ソフトを利用することも検討しましょう。

会計ソフトを導入することで取引を入力するだけで、自動で複数の帳簿に転記されます。帳簿ごとに記録する必要はありません。導入にコストはかかるかもしれませんが、その後の手間が省けることを考えれば、十分に回収できるはずです。

結果として今まで帳簿作成をしていた担当者の時間が空き、その他の業務を任せられるようになれば業務の効率化もアップします。さまざまな会計ソフトが販売されているため、会社にとって必要な帳簿に合わせて会計ソフトを選びましょう。

5-1.帳簿の電子保存

原則、紙での保管が義務付けられていた帳簿ですが、1998年、帳簿の電子保存を認める電子帳簿保存法が施行されました。法改正での各種規制の緩和と、昨今のペーパーレス化の煽りを受けて、帳簿を電子保存する企業は年々増加しています。

電子帳簿保存法で認められている保存方法には「電子帳簿保存」と「スキャナ保存」、そして「電子データ保存」という3つがあり、書類によって保存方法が定められています。

電子データ保存に関しては2021年より義務化されており、今後電子帳簿保存やスキャナ保存も義務化されることが予想されています。

帳簿は保存期間が7年もしくは10年と長期にわたるため、紛失のリスクや保管に場所が必要であるといった問題があります。帳簿を電子保存することでこれらのリスクを解消することができるため、システムを選定する際には、データの電子保存に対応しているかどうかも一緒に確認すると良いでしょう。

6.会計帳簿の閲覧請求権

重要

会社法第433条では、決算書類の内容の真偽の確認の必要がある場合など、正当と認められる要因がある場合には、会計帳簿の閲覧を請求する権利を定めています。閲覧請求権が認められている株主は議決権のある株式数の3%以上の議決権を有する株主のみです。

ただし、閲覧請求権を行使された場合であっても、請求者の目的が不当であった場合には請求を拒否することができます。閲覧請求を受けても慌てることがないよう、日々の取引を正確に記帳しておくことが大切です。

7. 帳簿は経営状態をチェックに欠かせない存在

書類を管理する女性

帳簿は会社の経営に欠かすことができません。決算をするためだけでなく、会社の経営状態をチェックするために必要不可欠です。

帳簿には主要簿と補助簿があります。補助簿と聞くとそれほど重要ではない帳簿というイメージがありますが、実は主要簿と並ぶくらい重要な補助簿もあります。

帳簿は義務だからと記録するのではなく、帳簿を有効活用して会社の経営に役立てることを意識して作成しましょう。

会社にとって必要な帳簿の種類は異なります。経営をしっかりと把握するためにどんな帳簿が必要なのかをしっかりと確認し、手間を削減して作成できる体制を整えましょう。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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