売上原価とは?仕訳のポイントや計算方法を詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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売上原価とは?仕訳のポイントや計算方法を詳しく解説

かかるお金、経費

経理や財務の業務においては、関わる用語を適切に理解することが必要ですが、非常に多くの用語が出てくるため、ときには意味がこんがらがってしまうことがあるかもしれません。

よく用いられる用語のひとつに「売上原価」がありますが、売上原価に関しても適切に認識しておく必要があります。

また、仕訳を行う際に適切に処理できるように、仕訳方法を把握しておくことも重要です。

本記事では、売上原価とは何か、売上原価の計算方法や仕訳方法について説明します。

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1. 売上原価とは?

はてなマークの周りに人がたくさん集まっている

売上原価とは、売れた商品の仕入れや製造にかかったすべての費用のことを指します。

営んでいる事業の業態によって、売上原価に含める費用の範囲は変わりますが、基本となる考え方は同じです。

売上原価は売上総利益に直接影響する非常に重要な項目なので、正確に把握しておかなければなりません。

2. 売上原価の計算方法

電卓で計算

売上原価は、以下の式で算出することができます。

売上原価=期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高

それぞれの用語の意味は、以下のとおりです。

期首商品棚卸高:期首の時点で在庫として残っている商品の総額
当期商品仕入高:当期に仕入れた商品の合計額
期末商品棚卸高:期末の時点で在庫に残っている商品の総額

例として、以下のような条件のもとで売上原価を算出してみましょう。

・商品Aの仕入れ価格:1,000円
・期首の時点で在庫として残っている商品Aの個数:80個
・当期に仕入れた商品Aの個数:40個
・期末の時点で在庫に残っている商品Aの個数:20個

この場合、期首商品棚卸高、当期商品仕入高、期末商品棚卸高はそれぞれ以下のように算出されます。

期首商品棚卸高:1,000円×80個=80,000円
当期商品仕入高:1,000円×40個=40,000円
期末商品棚卸高:1,000円×20個=20,000円

そのため、売上原価は「80,000円+40,000円-20,000円=100,000円」となります。

3. 売上原価の仕訳方法

仕訳

売上原価の仕訳方法は1通りではなく、以下に挙げるいずれかの方法で仕訳を行うことが可能です。

・三分法
・売上原価対立法
・分記法
・総記法

それぞれの仕訳方法について、説明します。

3-1. 三分法

三分法は、原価・売上・在庫を別の勘定科目で管理する仕訳方法です。

決算整理後の仕入勘定が売上原価の金額を直接表すため、非常にシンプルで分かりやすいのが特徴です。

ただし、期中の原価管理を行えない点には注意しておきましょう。

仕入れ価格1,000円の商品を10個仕入れて、1,500円で8個売り上げた場合の仕入れ時および売上時の仕訳は、それぞれ以下の通りです(以降の仕訳においてもこの例を用います)。

【仕入れ時】

借方 仕入 10,000 / 貸方 現金預金 10,000

【売上時】

借方 現金預金 12,000 / 貸方 売上 12,000

3-2. 売上原価対立法

売上原価対立法は、売上原価勘定で売上原価を直接管理する方法です。

三分法とは異なり、期中でも売上原価がひと目で確認できる点がメリットです。

ただし、売上を計上する度に都度売上原価を算定することになるため、仕訳数が多くなるのはデメリットと考えられます。

仕入れ時および売上時の仕訳は、それぞれ以下の通りです。

【仕入れ時】

借方 商品 10,000 / 貸方 現金預金 10,000

【売上時】

借方 現金預金 12,000 / 貸方 売上 12,000
   売上原価   8,000      商品   8,000

売上が発生するたびに売上原価を計上するため、三分法とは少し異なった仕訳の表記となります。

3-3. 分記法

分記法は、「商品販売益」という勘定科目を用いて、期中から原価管理を行う仕訳方法です。

売上原価を直接示す勘定科目はないため、残高勘定を用いた計算を行う必要があります。

仕入れ時および売上時の仕訳は、それぞれ以下の通りです。

【仕入れ時】

借方 商品 10,000 / 貸方 現金預金 10,000

【売上時】

借方 現金預金 12,000 / 貸方  商    品  8,000
                商品販売益  4,000

1個販売するごとに500円の利益になる商品が8個売れているので、商品販売益は500円×8=4,000円となります。

3-4. 総記法

総記法も、「商品販売益」という勘定科目を用いて仕訳を行いますが、原価管理は期中に行わずに期末にまとめて行います。

期中に売上原価を管理できないだけでなく、期末に計算した残高でも売上原価を直接示す勘定科目がありません。

このため、売上原価を管理するという観点から考えると、少々使い勝手の悪い仕訳方法と言えます。

仕入れ時および売上時の仕訳は、それぞれ以下の通りです。

【仕入れ時】

借方 商品 10,000 / 貸方 現金預金 10,000

【売上時】

借方 現金預金 12,000 / 貸方 商品 12,000

分記法とは異なり、商品販売益に分記することなく商品勘定のみで売価を記録します。

そのため、商品勘定からは原価だけでなく、商品販売益が減額されていることになります。

これらの仕訳はどれを用いてもかまいませんが、一度行った仕訳方法で今後も仕訳を継続することになります。

そのため、感覚的に理解しやすい仕訳方法や手続きが少ない仕訳方法を選んだほうが、業務は楽になります。

ただ、普段用いない仕訳方法を知ることは、現在利用している仕訳方法に対する理解を深めることにもつながるので、余裕があれば4パターンの仕訳方法を把握しておくのがおすすめです。

4. 売上原価は適切に認識して適切に仕訳を行うことが重要

重要

売上原価とは、売れた商品の仕入れや製造にかかったすべての費用のことを指し、営んでいる事業の業態によって含める費用の範囲は若干変わります。

「期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高」という式で算出することが可能で、損益計算書などを作成する際には、売上原価を適宜求める必要があります。

売上原価の仕訳方法には、三分法・売上原価対立法・分記法・総記法の4種類があり、それぞれ仕訳方法が若干異なります。

どれを利用して仕訳を行ってもかまわないので、感覚的に理解しやすい方法を選ぶことで、業務を効率的に進められるでしょう。

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MEGURO

MEGURO

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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