電子帳簿保存法で電子化した領収書の原本って破棄していいの? | jinjerBlog

電子帳簿保存法で電子化した領収書の原本って破棄していいの?

電子帳簿保存法が2020年に改正されたことにともない、多くの企業が領収書を電子化するようになりました。

しかし電子帳簿保存法の概要やルールについてあまり詳しくは知らないという方もいるでしょう。

そこで電子帳簿保存法の概要や領収書の取り扱いのルールについて解説します。

【調査レポート】2022年「改正電子帳簿保存法」に向けた各社の現状とは?

一部猶予が与えられた改正電子帳簿保存法ですが、各社の対応状況はいかがなのでしょうか。
そこで電子帳簿保存法に対応したシステムを提供するjinjer株式会社では「改正電子帳簿保存法対応に向けた課題」に関する実態調査を実施いたしました。

調査レポートには、

・各企業の電帳法対応への危機感
・電帳法に対応できていない理由
・電帳法の対応を予定している時期
・電帳法対応するための予算の有無について

などなど電子帳簿保存法対応に関する各社の現状が示されています。

「各社の電帳法の対応状況が知りたい」「いつから電帳法に対応しようか悩んでいる」というご担当者様はぜひご覧ください。

電帳法調査レポート

1. 電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法は、正式には「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」という名称で、領収書などの書類を電子的に保存する根拠となる法律です。

では電子帳簿保存法の概要や目的について見ていきましょう。

1-1. 電子帳簿保存法は領収書の電子データによる保存を認める法律

電子帳簿保存法は、これまで紙で保存しておかなければならなかった領収書などの重要書類を、電子データとして保存することを認める法律です。

電子帳簿保存法によって領収書はもちろんのこと、賃借対照表や損益計算書、契約書、現金出納帳、売掛金元帳といったさまざまな書類を電子的に保存することができるようになりました。

電子帳簿保存法は1998年に施行され何度か改正されてきましたが、2020年10月にさらなる規制緩和が行われたことで、領収書などの電子データ化の導入を検討する企業が増加するのではないかと期待されています。

1-2. 2020年10月改正のポイント

電子帳簿保存法の2020年10月改正のポイントは

  • キャッシュレス決済において利用明細のデータが領収書の代わりになること
  • ユーザーがデータを改変できないことを条件に受領者のタイムスタンプが不要になること

の2点です。

これまでキャッシュレス決済では、紙の領収書をスマートフォンなどで撮影して3日以内にタイムスタンプを付与する必要がありました。しかし法改正により、利用明細や決済データを領収書の代わりにすることができるようになったので、キャッシュレス決済は完全にペーパーレスで経費精算が行えるようになります。

さらに受領側のタイムスタンプが不要になったことにより、経理担当者の負担も大幅に軽減されることとなりました。

関連記事:【令和3年】電子帳簿保存法とは?基礎知識・改正点・対応方法を解説

2. 従来の領収書原本の取り扱いルール

電子帳簿保存法が改正される前は、紙の領収書を長期間保管しておかなければなりませんでした。

では従来の領収書原本の取り扱いルールについて見ていきましょう。

2-1. 保管方法:原本はすべて保管

従来領収書の原本は、すべて保管しておかなければなりませんでした。

企業は法人税を支払わなければならないので、どのくらいの経費があったかを証明するために領収書はとても重要な書類です。そのため経理担当者は膨大な時間をかけて領収書を整理し保管していたことでしょう。

保管方法は会社によって異なりますが、多くの場合月別や勘定科目別に封筒に入れていたり、ノートにすべての領収書を日付順に貼りつけたりしています。

加えて近年、領収書の保管を簡単に行えるようポケットがついたファイルなども販売されているので、そうしたアイテムを使って領収書を保管している会社もあります。

領収書は日付順に並べておく必要はなく、月ごとに管理されていれば十分です。

2-2. 保管年数:法人7年、個人事業主の青7年・白5年

領収書の原本の保管年数は、法人と個人事業主によって変わります。

法人の場合、法人税法により領収書の原本の保管年数は7年と定められています。

個人事業主で、青色申告の確定申告を行っている場合も、法人と同様に7年間領収書を保管しておかなければなりません。一方白色申告を行っている個人事業主は、保管年数が短くなり5年間です。

ただし個人事業主も、帳簿などは7年保管しなければならないので領収書もあわせて7年間保管しておくとより安心です。

3. 電子化した領収書の原本の保存期間は?

では電子帳簿保存法を適用して領収書を電子化した場合、原本はどの程度の期間保存しておかなければならないのでしょうか。原本の保存期間は、タイムスタンプの有無によって変わります。

ではそれぞれの保存期間について見ていきましょう。

3-1. タイムスタンプを利用している場合

タイムスタンプを利用している場合、原本の保存期間は最長で1年です。領収書の電子データの保存期間は従来どおり7年間です。

紙ベースで領収書を管理していたときは領収書の保管スペースが限られていたので、7年経ったらすぐに原本を破棄していたかもしれません。

しかし電子データで領収書をハードディスクやクラウドに保存すればほとんどスペースを取らないので、より長期にわたってデータを保存することも可能です。

一方原本に関しては、1年に少なくとも1回行われる定期検査まで保存しておく必要があります。

3-2. タイムスタンプを利用していない場合

タイムスタンプを利用していない場合、領収書の電子データは有効となりません。

電子帳簿保存法では領収書を電子化する条件としてタイムスタンプの利用を義務付けているからです。

タイムスタンプは、そのタイムスタンプが付与されてから書類が改ざんされていないことを証明するためのものなので、非常に重要です。

もしタイムスタンプを利用していないのであれば、その書類が改ざんされていないことを証明できません。したがってスキャナ保存したり、スマートフォンで撮影したりしても電子データとして認められません。

原本は従来どおり法人や青色申告を行っている個人事業主であれば7年間となります。

4. 電子化した後の領収書の原本はいつ廃棄していい?

領主書を電子化した後、いつ原本を破棄することができるのでしょうか。

領収書の保管作業の負担を減らすためにも、原本を破棄できる時期について見ていきましょう。

4-1. タイムスタンプを利用している場合

領収書の電子化にタイムスタンプを利用しているとしても、すぐに原本を破棄できるわけではありません。電子化された領収書が電子帳簿保存法に則って運用されているかを確かめなければならないからです。

領収書に記載された日付や宛名、金額が明瞭であるか、改ざんされていないかなどをチェックする必要があります。これは電子帳簿保存法により、1年に1回以上行うと定められている定期検査でチェックされます。

定期検査は一般的に経理担当者や税理士が行いますが、この定期検査が終了すれば領収書の原本は破棄しなければなりません。領収書を電子化した場合、電子化したデータが原本と見なされるので、紙の原本は破棄しなければならないことに注意が必要です。

4-2. タイムスタンプを利用していない場合

タイムスタンプを利用していない場合、そもそも電子帳簿保存法で定められている要件を満たしていません。

そのため電子データの有無にかかわらず、領収書を7年間保管する必要があります。

保存期間が終了すれば、領収書の破棄が可能です。

5. 電子化した後の領収書の原本は適切に処理しよう

電子帳簿保存法によって多くの領収書を電子化できるようになりましたが、だからといってすぐに原本を破棄してよいわけではありません。

領収書の原本はタイムスタンプの有無や定期検査の結果などを考慮して、破棄するかどうかを決定します。

領収書の原本は電子帳簿保存法に則って適切に処理しましょう。

関連記事:【2021年】電子帳簿保存法の緩和で変わる領収書の管理と注意点

6. 電子化した後も定期検査までは領収書の原本は重要な書類である

領収書を電子化しても、その電子データが有効であることが分かるまで原本はとても重要な書類です。破棄する前には、本当に破棄してよい領収書なのかを再度確認するよう心がけましょう。

2020年、2022年の電子帳簿保存法改正を
わかりやすく総まとめ!

1998年に制定された電子帳簿保存法ですが、2020年10月や2021年の改正によって企業が電子帳簿保存法に対応するハードルが格段に下がりました。

しかし、電子帳簿保存法に対応すれば業務が効率化されると言っても、要件や法律そのものの内容、対応の手順など理解しなければならないことは多いです。

「どうにか電子帳簿保存法を簡単に理解したいけど、自分で調べてもいまいちポイントがわからない・・・」とお悩みの方は「5分で読み解く!電子帳簿保存法まとめbook」をぜひご覧ください。

資料では

・電子帳簿保存法の内容に関するわかりやすい解説
・2020年10月と2022年の最新内容のポイント
・今後電子帳簿保存法に対応していくための準備や要件

など、電子帳簿保存法に関する内容を総まとめで解説しています。

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