電子帳簿保存法とe-文書法って何が違うの?関係性は?疑問を総まとめ - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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電子帳簿保存法とe-文書法って何が違うの?関係性は?疑問を総まとめ - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

電子帳簿保存法とe-文書法って何が違うの?関係性は?疑問を総まとめ

税務上の重要文書や商法・証券取引などで保管が必要な文書を電子化保存できれば、文書の保管場所にも困らず、大量の文書のなかから必要な情報をすぐに検索して取り出せて便利です。

従来は紙媒体でしか保存を認められていなかった文書を電子化するには、e-文書法についての理解を深めることが必須です。

今回はe-文書法とはどのようなものか、また電子帳簿保存法との違いについて解説いたします。

【調査レポート】2022年「改正電子帳簿保存法」に向けた各社の現状とは?

一部猶予が与えられた改正電子帳簿保存法ですが、各社の対応状況はいかがなのでしょうか。
そこで電子帳簿保存法に対応したシステムを提供するjinjer株式会社では「改正電子帳簿保存法対応に向けた課題」に関する実態調査を実施いたしました。

調査レポートには、

・各企業の電帳法対応への危機感
・電帳法に対応できていない理由
・電帳法の対応を予定している時期
・電帳法対応するための予算の有無について

などなど電子帳簿保存法対応に関する各社の現状が示されています。

「各社の電帳法の対応状況が知りたい」「いつから電帳法に対応しようか悩んでいる」というご担当者様はぜひご覧ください。

電帳法調査レポート

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1. e-文書法とは

e-文書法は2005年に施行された法律で、商法や税法で保管が義務付けられた文書の電子保存を認める法律です。

法人税法や会社法・商法・証券取引法などで保管が義務付けられている文書・帳簿・請求書・領収書などが対象となります。

従来は紙媒体での保存が義務付けられていた文書について、電子化ファイルによる保存を容認する法律で、電子文書法とも呼ばれています。

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2. e-文書法で電子化できる書類、できない書類は?

e-文書法では、対象となる文書と対象外の文書があります。

【対象となる文書】
*財務・税金関係書類:会計帳簿・領収書・請求書・納品書・見積書・注文書・契約書など
*会社関連書類:定款・株主総会や取締役会議事録など
*企業決算に関する重要書類:貸借対照表・損益計算書など

【対象外の文書】
*緊急時にすぐ解読可能である必要性が高いもの(船舶に備える手引書など)
*きわめて現物性が高いもの(許可証・免許証など)
*条約による制限があるもの

文書を電子化するためには、法令要件を満たす必要があります。

要件を満たせば、書類を紙媒体のままファイリングする必要はなくなり、膨大な書類を保管するスペースも削減できます。また、電子化でデータの検索性が高くなるでしょう。

関連記事:【2022年】電子帳簿保存法の緩和で変わる領収書の管理と注意点

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3. 電子帳簿保存法とe-文書法の違い

e-文書法と似たような法律に電子帳簿保存法(1998年施行)がありますが、この2つの法律の大きな違いは「適用文書の範囲」です。

3-1. e-文書法は、複数の監督省庁が管轄する法律(約250)が対象

医療や保険関係、証券や建築に関係する保存義務のある法定文書が対象です。電子化の申請や認可は不要です。

一方、電子帳簿保存法は財務省と国税庁が管轄する法律に関する文書に適用されます。

国税関係や注文書・請求書など電子化に関する施行規則やガイドラインがあり、電子化に際しては税務署長などに申請し、承認を受ける必要があります。

電子帳簿保存法は2005年のe-文書法施行と併せて一部改正され、その後も2015年、2016年、2019年と改正されています。

電子化の対象や電子署名・タイムスタンプの要不要、原本の保管義務やスキャンする際の機器についてもスマホやデジカメが認められるなど、電子保存しやすく変化しています。

3-2. 電子化する際に承認が必要かどうか

e-文書法と電子帳簿保存法の違いの一つは、電子化する際に税務署長から承認を受ける必要があるかどうかです。

電子帳簿保存法の場合は、申請して承認を受けなければなりません。

ただこちらは2021年の電子帳簿保存法改正により、税務署長への事前承認制度が廃止されます。
2022年の施行からは申請が不要になる点に注意しておきましょう。

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4. e-文書法の要件に関するポイント

e-文書法の要件は関連する各府省令によって異なります。

ここでは例として、経済産業省による4つの技術的基本要件についてご紹介します。

電子化保存に際してこれらの要件すべてを満たす必要はなく、見読性以外は対象文書の種類によって要件が変わるケースがほとんどです。

4-1. 見読性

電子化されたデータについて、必要なときにすぐに表示・書面出力が可能な状態であることが求められます。

パソコンのモニターに表示できたり、プリンターで出力した場合の解像度や階調が適切で明瞭でなくてはなりません。可視性と表現されることもあります。

4-2. 検索性

必要なデータをすぐに引き出せて、文書に活用できるように検索性が高い状態で保管されなくてはなりません。

4-3. 完全性

保存期間中にデータの滅失や毀損が発生しないよう措置が取られている必要があります。内容の改変・消去を防ぎ、発生した場合はその事実がわかるようにします。

電子署名とタイムスタンプの使用により、原本が正しい日付で、ありのままに保存されている(改ざんされていない)と証明されなくてはなりません。

4-4. 機密性

不正アクセスができない措置がされていることが必要です。許可されていない人物によるデータへのアクセスを抑止しなくてはなりません。

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5. e-文書法は商法・税法上保管義務のある文書を電子化保存するための法律

e-文書法は、商法・税法などで保管が必要な文書をスキャンなどで電子化保管するための法律です。

電子帳簿保存法との区別は、「適用する文書の種類「電子化する際に申請・認可が必要かどうか」です。電子帳簿保存法では申請・認可が必要なのに対して、e-文書法では不要です。

e-文書法の要件は、対象となる文書を管轄する各府省令によって変わりますが、見読性・検索性・完全性・機密性などがあります。

とくに、必要時にすぐに明瞭な状態で表示・出力できる見読性が重要です。

e-文書法によって、保管義務がある重要文書が電子化保存可能になりました。

文書のファイリング、保管する手間が省け、膨大なデータのなかから必要な情報を抽出しやすくなるというメリットが考えられます。

2020年、2022年の電子帳簿保存法改正を
わかりやすく総まとめ!

1998年に制定された電子帳簿保存法ですが、2020年10月や2021年の改正によって企業が電子帳簿保存法に対応するハードルが格段に下がりました。

しかし、電子帳簿保存法に対応すれば業務が効率化されると言っても、要件や法律そのものの内容、対応の手順など理解しなければならないことは多いです。

「どうにか電子帳簿保存法を簡単に理解したいけど、自分で調べてもいまいちポイントがわからない・・・」とお悩みの方は「5分で読み解く!電子帳簿保存法まとめbook」をぜひご覧ください。

資料では

・電子帳簿保存法の内容に関するわかりやすい解説
・2020年10月改正の内容と2022年の施行内容のポイント
・今後電子帳簿保存法に対応していくための準備や要件

など、電子帳簿保存法に関する内容を総まとめで解説しています。

「電子帳簿保存法への対応を少しずつ考えたいが、何から始めたらいいかわからない」という経理担当者様は「5分で読み解く!電子帳簿保存法まとめbook」をぜひご覧ください。。

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古屋匠憲

古屋匠憲

バックオフィス業務効率化のコンサルティングを経て、 現在はjinjer Blogの運営に携わっています。 法務・経理・総務を中心に管理業務の知見をもとに、現場の目線にあったコンテンツをお届けします。よくある課題から、単純な疑問まで担当者のお悩みを解消できるよう運営します。

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