領収書の印刷方法や注意点・パソコンなどで印刷しても有効になるのか解説
更新日: 2024.10.7
公開日: 2022.4.25
jinjer Blog 編集部
領収書を発行する際には、作成・印刷の際に注意しなければならないことが多々あります。
せっかく作成した領収書が使用できないということを避けるためにも、領収書を作成・印刷する際には事前にどのような点に注意しておくべきかをきちんと把握しておかなければなりません。
また、領収書のフォーマットを自作しているようなケースもあるかもしれませんが、そういった領収書は正式な領収書として認められるのでしょうか。
この記事では、領収書を印刷する方法や領収書を印刷する際の注意点、パソコンなどで印刷した領収書は有効かどうかなどについて、説明します。
2023年からのインボイス制度の施行にともなって、領収書やレシートもインボイス制度に適切に対応しなければなりません。
とはいえ、「そもそも内容が複雑で難しい…」「情報収集したけど、いまいち理解できてない」「対応するために、具体的になにをしたらいいのかわからない」などお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
そのような方にむけて、基本的なインボイス制度の概要や対象となる事業者、具体的な対応方法までとにかくわかりやすくまとめたルールBOOKをご用意いたしました。
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1. 自社で印刷した領収書も信憑書類になる
領収書には法的に決められたフォーマットはありません。そのため、自社で作成したオリジナルの領収書を印刷している場合でも、信憑書類として有効です。
ただし、領収書に記載すべき項目や書き方にはルールがあります。それを満たしていない場合は信憑書類として認められない可能性があるため、注意が必要です。
必要な項目や印刷する際の注意点は後述するため、これから自作の領収書を作成する場合や既存の領収書フォーマットを確認したい場合はぜひご活用ください。
2. 領収書の印刷方法
領収書を印刷する場合は、印刷方法と記載内容に注意する必要があります。ポイントを押さえて、有効な領収書を作成しましょう。
2-1. 領収書の作成頻度に合わせて印刷方法を変える
領収書を作成・印刷する方法には、いくつかの方法があります。
領収書が必要な取引を日常的に大量に行うのであれば、専用のシステムを導入して作成・印刷する方が、コストも手間も抑えることができます。
逆に、たまにしか領収書を切るような機会がない場合は、複写式の手書きの領収書を利用するということも考えられます。
定期的に繰り返す取引で、内容自体はほぼ同じで宛名や日付だけを変えて作成・印刷することが多いという場合は、エクセルなどのテンプレートを用いて作成・印刷するという方法がおすすめです。
領収書を作成する機会がどの程度あるかに応じて、適切な方法を選ぶとよいでしょう。
2-2. 各所の記載内容や表記に誤りがないように注意する
領収書を作成する際には、以下の内容を必ず記載する必要があります。
- 代金を受け取った日付
- 支払者の企業名や氏名
- 但し書き
- 金額
- 収入印紙
- 発行者の住所や氏名
これらの項目がきちんと記載されているかどうかを確認したうえで、領収書を発行しましょう。
①代金を受け取った日付
代金を受け取った日付を空白にしたままで印刷してしまうと、日付を勝手に記入されたり、都合のよい使い方をされたりする可能性があります。
②支払者の企業名や氏名
支払者の企業名や氏名に関しては、(株)などと略さずに正式名称で記載しなければなりません。
③但し書き
但し書きは何の代金を支払ったかを明確にするためのものです。
空白のままでは正式な領収書と認められないので、忘れずに記載します。
④金額
印刷する形の領収書の場合は、金額を改ざんされて悪用されてしまう可能性は低いですが、念のため数字の頭に「¥」や「円」を、数字の後ろに「ー」や「※」などを記載するようにしましょう。
⑤収入印紙
収入印紙は、受け取った金額に応じたものを貼り付ける必要がありますが、詳しくは後ほど紹介します。
⑥発行者の住所や氏名
発行者の住所や氏名に関しても、偽造を防ぐために印章を押すようにするのが一般的です。
領収書は税務上重要な書類なので、悪用されることのないように、必要事項の記載には細心の注意を払いましょう。
3.領収書を印刷する際の注意点
領収書を作成して印刷する際の注意点としては、主に以下のようなことが挙げられます。
- 各所の記載内容や表記に誤りがないように注意する
- 金額に応じて収入印紙を貼付する
- 再発行の場合は再発行であることが分かるようにする
それぞれの注意点について、説明します。
3-1. 各所の記載内容や表記に誤りがないように注意する
領収書の記載項目は、不足がなくても内容に誤りがあれば信憑書類として認められなくなる可能性が高いです。
金額や日付、但し書きや企業名などはもちろんですが、収入印紙の有無まで確認して間違いのない内容で作成するようにしましょう。
3-2. 金額に応じて収入印紙を貼付する
上述したように、領収書には受け取った金額に応じた収入印紙を貼付する必要があります。
受け取った金額と必要な印紙税額の対応は、以下の通りです。
受け取った金額 | 印紙税額 |
5万円未満 | 非課税(印紙不要) |
5万円以上~100万円以下 | 200円 |
100万円以上~200万円以下 | 400円 |
200万円以上~300万円以下 | 600円 |
300万円以上~500万円以下 | 1,000円 |
500万円以上~1,000万円以下 |
2,000円 |
1,000万円以上~2,000万円以下 | 4,000円 |
2,000万円以上~3,000万円以下 | 6,000円 |
3,000万円以上~5,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円以上~1億円以下 | 20,000円 |
1億円以上~2億円以下 | 40,000円 |
2億円以上~3億円以下 | 60,000円 |
3億円以上~5億円以下 | 100,000円 |
5億円以上~10億円以下 | 150,000円 |
10億円超 | 200,000円 |
受取金額の記載なし | 200円 |
印刷した領収書に収入印紙を貼付しなかった場合、本来納めるべきだった印紙税額の3倍の金額を、過怠税として支払わなければならなくなる可能性があるので、必ず貼付しましょう。
3-3. 再発行の場合は再発行であることが分かるようにする
領収書を紛失してしまったなどの理由で、取引先から領収書を再発行してほしいという依頼が来ることがあります。
注意したいのは、領収書は経費処理の際にも用いられる書類であるという点です。万が一、紛失したと言っていた書類が取引先の手元にある場合、元の領収書と再発行された領収書の両方を用いることで経費を二重計上し、支払うべき税金を減らすこともできてしまいます。
そのため、領収書の再発行を依頼された場合は、支払明細書や出金伝票などのような領収書の代わりになる書類の発行を打診し、再発行には基本的には応じないようにするのが賢明です。
取引先との関係性なども踏まえて、領収書を再発行するべきと判断する場合は、「再発行分」などの記載を行って、再発行されたものであるということが分かるような形で印刷しましょう。
4. 領収書を電子化して印刷の手間を省くことも可能
領収書の発行枚数が多い場合、発行や管理に時間と労力を割かれることになります。
頻繁に領収書を作成する機会がある場合は、メール送信用のフォーマットを用意しておいたり、経費精算システムで自動作成をおこなったりするなど、効率化を目指すようにしましょう。
領収書の電子化に成功すれば、郵送するための切手の費用や印刷費用などが節約でき、経費削減にもつながります。
また、迅速な発行と送信もでき、管理もしやすくなることで領収書に関連する業務負担を減らし、人件費や残業時間の削減にもつながる可能性があります。
5. 領収書は必要事項をきちんと把握して作成・印刷しよう
領収書を作成して印刷する際は、代金を受け取った日付や金額といった必要事項が網羅されているかを、きちんと確認するようにしましょう。
領収書が悪用されないために、金額の改ざんを防いだり再発行分であることをきちんと明記したりといった対策も、重要です。
パソコンで自作した領収書であっても、領収書として認められる要件をきちんと押さえていれば、領収書として問題なく利用することが可能です。
2023年からのインボイス制度の施行にともなって、領収書やレシートもインボイス制度に適切に対応しなければなりません。
とはいえ、「そもそも内容が複雑で難しい…」「情報収集したけど、いまいち理解できてない」「対応するために、具体的になにをしたらいいのかわからない」などお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
そのような方にむけて、基本的なインボイス制度の概要や対象となる事業者、具体的な対応方法までとにかくわかりやすくまとめたルールBOOKをご用意いたしました。
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