仮受金について処理の仕方や預り金・前受金との違いを徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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仮受金について処理の仕方や預り金・前受金との違いを徹底解説

仮受金

仮受金は支払い元が不明な入金や送金、どうして支払われたのかわからない入金や送金を処理する際に使う勘定科目です。仮受金をどのように扱えばいいのか、どのようなときに使っていいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は仮受金の概要や、似ている勘定科目との違い、仮受金の仕訳方法や具体的な仕訳例を紹介します。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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1.仮受金とは

検収書 とは

仮受金とは誰から入金や送金が行われたのかわからない、どうして入金や送金が行われたのかわからない、正確な入金・送金金額がわからないなど、使途や金額が不明な場合に使用する勘定科目です。

あくまで一時的な処理を行うための勘定科目ですので、後々正しい勘定科目に振替なければなりません。仮受金を使う機会は、入金があったけれど、請求書が見当たらないというケースなどです。請求書を探したら、正式な勘定科目に振替します。

1-1.貸借対照表での位置付け

仮受金は貸借対照表において、負債の部の流動資産の「その他」に分類されます。仮受金以外「その他」に含まれるのは、未払金や前受金などです。ただし、仮受金の総額が負債および純資産の合計額の5%と負債の合計額の5%以上の場合は、別に項目を設けて記載しなければなりません。

関連記事:仮受金の勘定科目は?財務諸表における位置づけについて

1-2.他の勘定科目との違い

仮受金と間違えやすい勘定科目や、借受金と同じ負債の部の「その他」に分類される勘定科目について解説します。

1-2-1.預かり金

預かり金は、一時的に取引先や従業員などから預かったお金で、代理で第三者に支払うか、後々還付するお金を処理するときに使用する勘定科目です。預かり金に該当するのは、従業員に代わって税務署に支払う源泉所得税や住民税を計上するときに使用されます。また、希望者が参加できるセミナー代金を会社が徴収し、参加者に代わって支払うときも、いったん預かり金として計上することになります。

預かり金も仮受金同様一時的な処理ですが、預かり金は使途や誰からの入金・送金かははっきりしています。また、還付もしくは本人に代わって支払いを行うお金に対して使う勘定科目です。仮受金は使途や入金元・送金元が不明の場合に使用しますし、そのお金を還付する予定はありません。

1-2-2.前受金

前受金は、商品やサービスの代金を前払いされた場合、代金の一部を手付金・頭金として支払われた場合に使う勘定科目です。売り上げとして計上するのは、実際に商品を引き渡した時か、サービスを提供したときになります。そのため、商品の引き渡しやサービスの提供を行っていないなら、「売上高」するのではなく、いったん前受金として処理しなくてはなりません。

「受」という漢字が使われているので混同しやすいですが、前受金は入金・送金された理由がはっきりしているので、使途や金額などが不明な仮受金とは異なります。

1-2-3.未払金

未払金は商品の購入は受けているものの、代金の支払いが完了していないときに処理する勘定科目です。代引きやクレジットカード利用で購入したもの、ローンで支払うものなどの処理に使用する勘定科目です。

未払金は商品を購入した側が代金をまだ支払っていないときに使用する勘定科目で、取引の理由は不明なものの、入金や送金を受ける側が使用する仮受金とは異なります。

1-2-4.仮払金

仮払金は、従業員が出張を行う際や高額の商品・サービス購入などの立替を行わなければならないとき、会社が先にお金を渡す際の処理に使う勘定科目です。

「仮」という漢字がついていて一時的な処理という意味では同じですが、会社側はお金を渡すので、入金や送金を受ける仮受金とは異なります。仮払金もあとで正確な金額で振替処理を行わなければなりません。

2.仮受金の仕訳方法

方法を考える様子

仮受金は、入金や送金などお金の受け入れがあった時点で処理します。取引先から内容不明の10万円が普通預金に入金された場合に仮受金の処理をするときは、以下のように仕訳を行いましょう。借方がお金の入金があった口座、貸方が仮受金です。

借方
普通預金|100000円

貸方
仮受金|100000円


入金を行った取引先に確認したところ、過去の売掛金の合計ということがわかりました。その場合はすぐに売掛金で振替処理を行います。

借方
仮受金|100000円
貸方
売掛金|100000円


仕訳した仮受金の内容がわかったので、貸方に仮受金を仕訳し、仮受金として負った負債10万円は減少します。

3.仮受金の具体的な仕訳例

計算書

仮受金で処理する場合の具体的な仕訳例を紹介します。

3-1.従業員から内容不明の15万円の送金があった

突然従業員から内容不明の15万円の送金があった場合は、振り込まれた口座に10万円が増えるので、借方を普通預金、貸方を仮受金として以下のように仕訳します。


借方
普通預金|150000円

貸方
仮受金|150000円


従業員に問い合わせたところ、新規獲得した顧客の商品支払い代金を従業員が代わって会社に送金したことがわかりました。この場合はまだ納品していない商品の代金を受け取ったことになるので、前受金で振替処理します。

借方
仮受金|150000円

貸方
前受金|150000円

3-2.誰かから8万円の送金があった

マンションの管理をしていて、契約者の名前ではない口座から家賃であろう金額が送金されてきた場合、振り込まれた額をいったん仮受金で処理します。

借方
普通預金|80000円

貸方
仮受金|80000円

住人に確認したところ、臨時で普段とは別の口座から送金してしまったということがわかりました。管理をしている会社が法人で本業で賃貸経営をしている場合は売上、本業ではない場合は受取家賃、個人の場合は本業なら売上、副業なら不動産所得で振替処理します。

借方
仮受金|80000円

貸方
売上|80000円

3-3.仮受金として処理していたがなんの取引か判明しない

内容不明の入金があったので決算までに調査を続けてみたが、結局なんの取引に対する入金かわからなかったという場合は、雑収入として振替処理します。振替するときの仕訳は以下のとおりです。

借方
仮受金|50000円

貸方
雑収入|50000円

4.仮受金で処理する場合の注意点

注意点

仮受金はあくまでも一時的な処理なので、決算の際には全てを振替処理しましょう。時間が経てば経つほど、なんのお金なのか調査するのが大変になってしまいます。できるだけ早めに調査するようにしてください。

決算書に仮受金が残ったままの状態では、税務署に疑われやすいです。税務署が調査した結果、取引先が商品代として支払っているのに、売上とせず仮受金になっていたら、計上漏れとみなされてしまいます。最悪の場合は重加算税が課されることもあるので注意しなければなりません。また、銀行に融資を受けたい場合も、仮受金がある決算書では査定が下がる可能性があるので気を付けましょう。

5.仮受金はあくまでも一時処理

計算する様子

「なんのために送金されたお金なのかわからない」ということは、ビジネスにおいて時々起きてしまうことです。そんなときの一時的な対応として仮受金での処理を行いましょう。仮受金として処理したらできるだけ早くなんのためのお金なのかを調査し、できるだけ早く振替処理を行うようにしてください。時間が経てば経つほどわからなくなります。すぐに判明しない場合も、忘れてしまわないように自分にリマインダーを設定しておくと安心です。

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jinjer Blog 編集部

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