深夜残業が多い人に必要な健康診断とは?診断項目や基準、回数を解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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深夜残業が多い人に必要な健康診断とは?診断項目や基準、回数を解説

健康診断

深夜労働とは、午後10時から翌日午前5時までの時間帯の労働を指します。
上記時間帯に、「週1回以上、または月4回以上」働く従業員は、健康管理に特に留意するため、6ヵ月に1回の健康診断が必要です。

この記事では人事担当者向けに、深夜残業が多い人に必要な健康診断と、健康診断の項目、健康診断を受ける頻度、目安となる深夜残業の回数を解説します。

深夜残業をしたら健康診断は必要?

深夜労働では健康診断が必要と知っていても、「どれくらいで必要になるの?」「深夜労働がメインではなく、残業が深夜帯に及んでしまった場合も必要?」など、具体的な基準を把握できていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方に向け、当サイトでは深夜労働・深夜残業で健康診断が必要になる基準や、受けさせるべき健康診断の項目について、本記事の内容をまとめた資料を無料で配布しております。

深夜労働に対する健康診断の扱いに不安のある方は、こちらからダウンロードしてご確認ください。

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1.深夜残業が多い人に健康診断が必要な理由

理由

そもそも深夜残業とは、「深夜業」に分類される、午後10時から翌日午前5時までの時間帯(厚生労働大臣が必要であると認める場合は、午後11時から午前6時まで)にさせる残業のことを指します。

「深夜業」は労働安全衛生規則第13条第1項第2号に掲げる業務であるため、事業者は、深夜労働(夜勤)や、深夜残業に一定基準以上従事する従業員に対して、「特定業務従事者健康診断」の実施が必要です。

「特定業務従事者」とは水銀やヒ素など危険物を取り扱う作業に従事するものや、坑内での業務に従事するものなどが含まれます。[注1]

[注1]厚生労働省「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」(参照 2021-10-18)

1-1.深夜業は生活リズムの乱れから体調悪化が懸念されるため

深夜業が「特定業務従事者」に含まれる理由は、通常の生活リズムとは異なる状態で労働することから、心身の調子を崩しやすいと判断されるためです。

2019年、国際がん研究機関(IARC)は「サーカディアンリズムを乱す交代勤務」を、「おそらく発がん性がある」行為とし上げています。これは、4段階中2番目に高い行為です。[注2]

その他にも夜勤勤務のある職業では、睡眠障害、メタボリックシンドローム、生活習慣病、自立神経の乱れなどのリスクが高まるとされています。
そのため、深夜業では、一般的な労働時間で勤務する従業員以上に、健康状態を適切に把握する必要があるためです。

また、「特定業務従事者健康診断」は、シフト制で深夜業に従事する従業員や、夜勤のある業種だけが対象となる訳ではありません。
例えば、深夜残業で毎日のように23時頃まで働いている従業員がいれば、その従業員も、健康診断の対象となると考えられます。

[注2]公益社団法人 日本看護協会「国際がん研究機関(IARC)による発がん性リスク」(参照 2021-10-18)

1-2.過重労働者には医師による面接指導も必要

月80時間を超える時間外・休日労働を行い、さらに疲労の強い従業員から申し出があれば、産業医の面接指導も必要です。

また、月80時間を超えた場合、事業者は

・労働者本人に通知する。
・産業医に作業環境・労働時間・深夜業の回数・時間数等の情報を提供する。

などの処理も求められます。

1-3.深夜残業が多い人は「時間外労働の上限規制」にも留意

さらに、2019年4月施行(※1)の「時間外労働の上限規制」により、原則「月45時間・年360時間以上」の残業はできません。
また、特別な事情があり、労使の合意があっても年720時間以内、複数月平均80時間以内(※2)、月100時間未満(※2)の残業しか認められません。

※1:中小企業は2020年4月から
※2:休日労働を含む

深夜残業が多い従業員は、健康はもちろん、上記法規制に接触しないように留意することも必要です。

2.深夜残業が多い人の健康診断の内容11項目

チェックシート

深夜残業が多い従業員であっても、「一般定期健康診断」の内容と同じものを受ければ問題ありません。(労働安全衛生規則第44条)
具体的な検査項目は下記のとおりです。[注3]

1. 既往歴及び業務歴の調査
2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3. 身長(※)、体重、腹囲(※)、視力及び聴力の検査
4. 胸部エックス線検査(※) 及び喀痰(かくたん)検査(※)
5. 血圧測定
6. 貧血検査(血色素量、赤血球数)(※)
7. 肝機能検査(GOT、GPT、γ―GTP)(※)
8. 血中脂質検査(LDLコレステロール,HDLコレステロール、血清トリグリセライド)(※)
9. 血糖検査(※)
10. 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)
11. 心電図検査(※)

(※)の項目は、医師が不要と認める場合、省略できます。

・身長:20歳以上の者
・腹囲:35歳を除く40歳未満の者、BMI20未満の者、妊娠中の女性
・胸部エックス線検査:40歳未満で右記に該当しない者。
・5歳毎の節目年齢の者、結核の定期健康診断に該当する施設で働いている者、じん肺健康診断の対象とされている者。
・喀痰(かくたん)検査:胸部エックス線検査を省略された者。左記検査で、結核発病の恐れがないと判断された者。
・貧血検査:35歳未満の者、36~39歳の者。
・肝機能検査:同上。
・血中脂質検査:同上。
・血糖検査:同上。
・心電図検査:同上。

また、医師が必要と判断した項目については、追加も可能です。

[注3]厚生労働省.「労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~」(参照 2021-10-18)

3.深夜残業が多い人は6ヵ月に1回(年2回)の健康診断が必要

健康診断

深夜残業が多い「特定業務従事者」に該当する従業員は、6ヵ月以内に1回の健康診断が必要です。
また、深夜残業の多い部署に移動してきたときは、配置換えの際にも健康診断が必要となります。

3-1.健康診断健の対象となる従業員

また、定期健康診断は、従業員が一人でもいる場合、会社負担で受けさせなければいけません。
対象となる従業員は下記のとおりです。

・正社員
・更新により1年以上働いている(または予定がある)契約社員
・正社員の所定労働時間の4分の3以上働いているパート・アルバイト従業員

これらの従業員に対して、健康診断を実施する必要があり、さらに深夜残業が多いなら、年2回の実施が必要です。

4.6ヵ月に1回(年2回)の健康診断が必要となる深夜残業の目安

的に向かってはしごを上る

6ヵ月に1回の健康診断が必要となる深夜残業の目安は「1週に1回以上」または、「1月に4回以上」とされています。

4-1.恒常的に深夜残業を行っているなら健康診断が必要

始業時刻が13時、就業時刻が22時の従業員が毎日30分~1時間程度の残業をしているなど、深夜残業を恒常的に行っている場合、年2回の健康診断が必要です。

なお、深夜残業はあくまでも「22時を超えた残業」で判断されるため、残業時間の長短では判断されません。

4-2.「6ヵ月を平均して1ヵ月に4回以上」深夜残業があれば対象となる

恒常的に深夜残業を行っていなくても、半年に24回以上深夜残業をすれば、年2回の健康診断の対象となるため注意しましょう。

例えば、繁忙期に22時を超える残業が偏ったとしても、半年以内に定期健康診断の受診が必要と考えられます。

4-3.月3回以内の深夜残業なら健康診断は不要と考えられる

深夜残業の回数が月3回以内に収まっているなら、法律上、年2回の健康診断は不要と考えられます。

ただし、深夜残業が月3回以内でも、同月内に早朝勤務(午前5時以前の始業)が複数回あり、深夜帯の勤務が計4回を超えるなら、年2回の健康診断が必要と考えられます。

5.深夜業や長時間残業をこなす従業員の健康管理に留意しよう

健康

深夜労働の時間帯に働くと、概日リズムに反するため、通常の労働以上に健康リスクが高まります。

また、深夜労働は、残業が深夜に及んだ場合にも当てはまるため注意しましょう。特に、長時間労働が常態化している従業員は、心身に故障を来たす恐れもあります。

深夜労働や残業時間を適切に管理し、従業員の体調管理に努めましょう。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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