時短勤務はいつまで取れる?期間や延長の可否を育児・介護の制度別に解説

短時間勤務制度(以下、時短勤務)は、育児・介護休業法により定められた制度です。育児や介護目的で時短勤務の申し出があれば、1日の所定労働時間を短縮する対応が義務付けられています。
本記事では、育児・介護それぞれの対象者と取得期間、2025年法改正のポイント、就業規則の定め方、フルタイムへの復帰時の注意点などを解説します。
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目次
1. 時短勤務(短時間勤務制度)とは?


時短勤務とは、育児・介護休業法第23条に基づき、従業員が申し出ることで1日の所定労働時間を原則6時間に短縮できる制度です。企業側は、対象となる従業員からの申し出を原則として拒否できません。
時短勤務は、育児と介護で適用できる期間が異なります。育児目的の場合は、子どもが3歳に達する日までが措置義務の対象期間です。一方、介護目的の場合は、利用開始から連続する3年以上の期間が義務とされています。
なお、業務の性質上やむを得ず時短勤務を適用できない場合は、法律で定められた代替措置を講じることで時短勤務制度の義務が免除される場合があります。詳細は「4-2. 時短勤務の代替措置にテレワーク追加」で解説します。
2. 育児による時短勤務の対象者と取得できる期間


育児・介護休業法では、3歳未満の子どもを養育する従業員に対し、時短勤務制度を設けることが事業主に義務付けられています。ここでは、育児による時短勤務の対象者の要件と、法定の取得期間を詳しく解説します。
参考:短時間勤務等の措置|育児休業制度特設サイト(厚生労働省)
2-1. 育児による時短勤務の対象者
育児による時短勤務の対象者は、原則として「3歳未満の子どもを養育している従業員」です。正社員・契約社員・パートなど雇用形態は問いません。1日の所定労働時間がすでに6時間以下の場合や、制度の適用期間中に育児休業(産後パパ育休を含む)を取得中の場合は対象外となります。
ただし、労使協定の締結により、次の従業員は対象から除外できます。
- 日々雇用される者
- 当該事業主に継続して雇用された期間が1年未満である者
- 1週間の所定労働日数が2日以下の者
- 業務の性質または業務の実施体制に照らして短時間勤務制度を講じることが困難と認められる業務に従事する者
なお、対象となる子どもは1人に限りません。2人以上の子どもがいる場合、上の子が3歳を超えていても、1人でも3歳未満であれば時短勤務を取得できます。上の子が3歳の誕生日を迎えたことを機に打ち切らないよう、兄弟姉妹の年齢を含めた確認をしましょう。
2-2. 取得できる期間:子どもが3歳に達する日まで
育児による時短勤務の法定期間は、子どもが「3歳になる誕生日の前日まで」です。育児休業取得後に職場復帰した場合も同様で、復帰後から3歳の誕生日前日まで利用できます。
なお、「3歳に達する日まで」とは、民法の考え方に基づき、誕生日の前日です。実務では「3歳の誕生日の前日まで」と明確に規定し、就業規則へ記載しましょう。
2-3. 独自の時短制度で法定を超えた設定も可能
企業独自の制度として、法定期間を超えた時短勤務を認めることも可能です。厚生労働省の令和6年度雇用均等基本調査によると、育児のための所定労働時間短縮措置として「短時間勤務制度」を導入している企業は70.0%にのぼります。
企業規模を問わず整備が進んでおり、法定期間を超えた独自の延長制度を設ける企業も増えています。延長の目安となる主なライフステージは次のとおりです。
- 小学1年生まで:入学直後は下校時刻が早く、保育園時代のような長時間の預かりがないため、学童保育や学校生活に慣れるまで保護者のフォローが必要です。
- 小学3年生まで:学童保育に在籍中も、退室時間に合わせて親が迎えに行けるよう早く退勤したいニーズがあります。
- 小学6年生まで:多くの自治体で学童保育の対象は小3までのため、小4以降は放課後の預け先確保が難しくなります。離職防止のため、小6修了まで適用を認める企業も増えています。
また、2025年10月施行の法改正により、3歳から小学校就学前の子を養育する従業員に対して柔軟な働き方のための措置を講じることが義務化されました。詳細は、「4. 2025年法改正の時短勤務への影響」で解説します。
3. 介護による時短勤務の対象者と取得できる期間


介護を理由とする時短勤務は、育児の場合とは異なり、明確な終了期限が設けられていない点が特徴です。ここでは、介護による時短勤務の対象者の要件と、法定の取得期間を解説します。
3-1. 介護による時短勤務の対象者
介護による時短勤務の対象者は、「要介護状態にある家族を介護している従業員」です。ここでいう「要介護状態」とは、負傷・疾病・身体上・精神上の障害により、2週間以上の期間にわたって常時介護を必要とする状態をいいます。
対象となる家族の範囲は、配偶者・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫です。育児と同様に、労使協定を締結した場合は継続雇用1年未満の従業員などを除外できます。
なお、介護の場合は育児とは仕組みが異なり、事業主は①短時間勤務制度、②フレックスタイム制、③始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げ(時差出勤)、④介護サービス費用の助成のいずれか1つ以上を設ければよく、必ずしも短時間勤務制度単独での提供が義務ではありません。
また介護の短時間勤務制度は、1日の所定労働時間の短縮に限らず、週・月単位での労働時間・日数の短縮や、労働者が個々に勤務しない日・時間を請求できる制度も含まれます。
3-2. 取得できる期間:利用開始日から連続する3年以上の期間
介護による時短勤務は、「利用開始日から連続する3年以上の期間に、2回以上利用できる」と法律で義務付けられています。育児とは異なり、明確な終了期限が設けられておらず、少なくとも3年以上・複数回利用できるよう制度を整える必要があります。
「3年」というのは最低ラインであり、介護の状態が続く限り延長しての運用も可能です。また、「2回」は就業規則で2回を上限とする規定は認められますが、1回のみにはできません。
なお、介護は突発的に必要となるケースもあるため、申請期限は育児よりも短く「2週間前」とするのが一般的です。
参考:短時間勤務等の措置|介護休業制度特設サイト|厚生労働省
4. 2025年法改正の時短勤務への影響


2025年施行の育児・介護休業法改正では、時短勤務に関連して対応すべき新たなポイントがいくつか盛り込まれました。ここでは時短勤務にかかわる改正点をピックアップして解説します。
育児・介護休業法改正の全体像について知りたい方は、関連記事もご覧ください。
関連記事:2025年の育児・介護休業法改正のポイントは?2025年4月・10月の施行内容と企業の対応をわかりやすく解説
4-1. 3歳から小学校就学前の柔軟な働き方を実現するための措置
2025年10月施行の法改正では、3歳から小学校就学前の子どもを育てる従業員向けに、柔軟な勤務制度の整備が義務化されました。具体的には、5つの措置のうち2つ以上を選択して講じなければなりません。従業員は企業が講じた措置の中から1つを選択して利用できます。
①始業時刻の変更等(フレックスタイム制、時差出勤)
②テレワーク等(月に10日以上利用できるもの)
③保育施設の設置運営等(企業内保育所の設置やベビーシッター費用補助など)
④就業しつつ子を養育することを容易にするための休暇(養育両立支援休暇)の付与(年10日以上)
⑤短時間勤務制度(原則1日6時間勤務とする措置を含むもの)
従来は時短勤務の義務対象が3歳未満でしたが、企業が⑤の時短勤務を措置に選択し、従業員が利用を希望した場合には、小学校就学前まで時短勤務を利用できるようになります。
ただし、企業が5つの選択肢から⑤を含まない2つを選択した場合(例:①時差出勤+②テレワーク)、その企業の従業員は3歳以降に時短勤務を利用できない可能性があるので注意が必要です。
関連記事:2025年10月施行!柔軟な働き方を実現するための措置の内容と企業の対応事項を解説
4-2. 時短勤務の代替措置にテレワーク追加
2025年4月施行の法改正では、3歳未満の子を養育する従業員に対する時短勤務制度において、業務の性質上やむを得ず時短勤務を適用できない場合の「代替措置」にテレワークが新たに追加されました。
- 従来の代替措置:①育児休業に関する制度に準ずる措置、②始業時刻の変更等
- 改正後の代替措置:①に加え、③テレワーク(月10日以上)も選択可能
4-3. 育児時短就業給付金の新設
2025年4月より、雇用保険の改正により「育児時短就業給付金」が新設されました。2歳未満の子どもの養育のために時短勤務を利用する従業員の経済的負担を軽減する仕組みです。
対象となるのは雇用保険の被保険者で、過去2年以内に一定期間雇用保険に加入していた従業員など、一定の要件を満たす場合に限られます。
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内容 |
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対象者 |
雇用保険被保険者で2歳未満の子を養育するため時短勤務中の従業員 |
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給付額 |
時短勤務中に支払われた賃金の10%相当 |
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支給限度額(月額) |
47万1,393円(2026年7月31日まで) |
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注意点 |
時短勤務中の賃金+給付額が上限額を超える部分は支給なし |
詳しい支給要件や対象者、申請方法は次の記事にてご確認ください。
関連記事:育児時短就業給付はいくら支給?対象者・申請方法と注意点を解説
5. 就業規則に定めるべき時短勤務に関する内容とは


時短勤務は、就業規則にその取り扱いを明文化しなければなりません。就業規則でルールを明確にしておかないと「制度を知らずに申請できなかった」などトラブルになるおそれがあるため注意しましょう。
5-1. 時短勤務の期間を就業規則で定める
育児・介護に関する時短勤務は法律上の制度ですが、自社で利用できる期間や条件を就業規則で明示することが大切です。時短勤務利用時に賃金の変更がある場合は、その旨も記載する必要があります。
また、就業規則の新規作成や変更の際には、労働者代表からの意見書取得と管轄の労働基準監督署への届け出を忘れずにおこないましょう。
関連記事:就業規則の変更を届出る際の提出方法と気をつけるべき4つの注意点
5-2. 時短勤務の申請期限を就業規則で定める
時短勤務が始まると、担当業務の引き継ぎや代替要員の確保が必要なため、余裕をもって申請してもらいましょう。
申請期限は法律上の定めがなく自由に設定できますが、育児の場合は「1ヵ月前」、介護の場合は突発性を考慮して「2週間前」が一般的です。
5-3. 就業規則への記載例
就業規則に時短勤務の内容を記載する際の文言例を紹介します。記載方法に規定はありませんが、従業員にもわかりやすい内容であることが重要です。自社の運用に合わせて適宜、編集してください。
- 育児時短勤務の期間の記載例
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第〇条(育児短時間勤務)
- 3歳に満たない子を養育する従業員は、申し出ることにより、就業規則第◯条の始業時間および終業時間について、以下のように変更することができる。
始業時間:午前9時 終業時間:午後4時 - 育児時短勤務を利用する者は、1回につき、1ヵ月以上1年以内の期間について申請することができる。
- 育児短時間勤務を利用する際は、原則として当該勤務予定日の1ヵ月前までに、短縮を開始する日と終了する日を明らかにし、育児短時間勤務申出書により企業に申し出なければならない。
- 3歳に満たない子を養育する従業員は、申し出ることにより、就業規則第◯条の始業時間および終業時間について、以下のように変更することができる。
なお、期間は「労働者との話し合いにより決定する」などでも問題ありません。
また、3歳以上でも時短勤務を利用できるように定めたい場合は、別途「企業が認めた場合、小学校〇年修了まで育児短時間勤務を利用できる」などと記載します。
- 介護時短勤務の期間の記載例
-
第〇条 (介護短時間勤務)
要介護状態にある家族を介護する従業員は、申し出ることにより、当該家族1人当たり利用開始の日から3年の間で2回までの範囲内で、就業規則第◯条の所定労働時間について、以下のように変更することができる。
始業時間:午前9時 終業時間:午後4時- 介護短時間勤務を利用する際は、原則として当該勤務予定日の2週間前までに、短縮を開始する日と終了する日を明らかにし、介護短時間勤務申出書により企業に申し出なければならない。
回数は、期間内で2回以上と定められているため、就業規則で2回までと定めても問題ありません。ただし、企業独自に1回とすることはできません。
5-4. 管理監督者への適用の注意点
労働基準法上の管理監督者は、労働時間の規定が適用除外のため、育児・介護休業法上の短時間勤務制度の取得も対象外です。ただし、厚生労働省は「管理監督者であっても短時間勤務制度に準じた措置の導入は可能であり望ましい」としています。
ただし、管理監督者に時短勤務相当の措置を認める場合、安易に時間比例で給与を減額すると「実態は管理職ではない」と判断されるおそれがあります。その結果、割増賃金の支払い義務が生じるリスクもあるでしょう。
このようなリスクの回避方法として、所定労働時間の短縮を認めつつ賃金は減額せず据え置くことや、本人合意のもと短縮時間相当を減額した金額を時短期間中の賃金とする、などが考えられます。管理監督者本人の意向を十分に確認し、法律上の扱いを維持したまま柔軟な働き方を実現できないか検討しましょう。
6. 時短勤務を利用する従業員に伝えたい注意点


時短勤務の利用開始前に、給与や年金への影響を従業員が正しく理解できるよう、入社時や育休復帰面談などのタイミングで次の点を案内しましょう。
6-1. 給与の減額
時短勤務中は所定労働時間が短縮されるため、「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づき、短縮された時間分に応じて給与が減額されます。これは不利益取扱いには該当しません。
例えば、所定労働時間が8時間の場合に6時間の時短勤務を選択した場合、月給の概算は「時短勤務中の月給=フルタイム時の月給×(6時間÷8時間)」と計算されます。ただし、賞与・手当の計算方法は企業によって異なるため、事前に確認が必要です。
なお、2025年4月に新設された「育児時短就業給付金」により、2歳未満の子を養育している雇用保険被保険者は減額された賃金の10%相当が給付されます。見落としている従業員も多いため、制度の存在と申請方法をあわせて案内するとよいでしょう。
関連記事:育児時短就業給付とは?対象者と支給額・期間や申請方法を解説
関連記事:時短勤務の給料計算方法は?減額率の考え方と育児時短就業給付金や実務上の注意点
6-2. 将来の年金受給額への影響
時短勤務中は給与が下がることで標準報酬月額も低下し、将来の厚生年金受給額に影響する可能性があります。長期にわたって時短勤務を利用する従業員には、将来の年金額が変わり得ることを事前に伝えるとよいでしょう。
ただし、3歳未満の子を養育するための時短勤務の場合、「養育期間の従前標準報酬月額みなし措置」の申請により、時短勤務前の標準報酬月額を基準に年金額が計算されます。この措置は事業主経由での申請が必要なため、対象従業員には「この手続きにより年金額が保護される」と具体的に伝え、申請を促しましょう。
関連記事:養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置とは?申請期間や必要書類を解説
7. 時短勤務からフルタイム勤務に戻す際の注意点


申請した期間中であっても、本人の申し出があればフルタイム勤務への変更は可能です。従業員の状況変化に柔軟に対応するとともに、次の4点に注意しましょう。
7-1. フルタイムへの希望は速やかに対処する
従業員から「フルタイムに戻りたい」との申し出があった場合は、できるだけ速やかに対処しましょう。その際、子どもや介護の状況などフルタイム復帰後の体制が整っているかを本人と話し合い、問題がなければ早めに手続きを進めます。正当な理由のない時短勤務の継続強要は、不利益取扱いに該当するため迅速な対応が必要です。
7-2. 不利益な取扱いの禁止
前述のとおり、育児・介護休業法では時短勤務の申請・利用を理由とする不利益な取扱いを禁止しています。次のような行為は不利益取扱いとして違反です。
- 解雇・雇止め
- 契約更新回数の上限引き下げ
- 退職強要・正社員からパートタイム労働者への雇用形態変更の強要
- 降格
- 減給・賞与等の不利益な算定
- 昇進・昇格の人事考課における不利益な評価
- 不利益な配置転換
- 労働者の意に反した所定外労働制限・時間外労働制限・深夜業制限・所定労働時間短縮等の強制適用
なお、短縮された労働時間分に応じた賃金・賞与などの減額はノーワーク・ノーペイの原則により不利益取扱いに該当しません。
7-3. 労働者の配置に関する配慮
家族に介護や育児が必要な者がいる従業員に対して、転勤や部署換えなどの配置換えをおこなう際には、「配慮義務」が法律で定められています。
具体的には、本人の意志を汲み取ること、家族の介護・育児の状況の把握、転勤後の介護・育児の代替手段の有無の確認などが求められます。「通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる」転勤命令は、裁判で無効とされた事例(ネスレ日本事件)もあるため、必ず本人の意思と状況を確認したうえで判断しましょう。
参考:全情報|全基連(公益社団法人全国労働基準関係団体連合会)
7-4. 給与・社会保険料などの変更
時短勤務からフルタイムへの変更の際は、次のような項目に変更が発生します。
- 所定労働時間の変更
- 残業代の発生
- ボーナスの査定
- 社会保険料の変更
特に注意が必要なのが社会保険料です。時短勤務中からフルタイムへ変更すると標準報酬月額が変更となる可能性があります。人事担当者は切り替え時期に合わせて適切に対応しましょう。
関連記事:時短勤務時の給料はどうなる?知っておきたい減額率の考え方
関連記事:時短勤務における社会保険の取り扱いや間違えやすいポイント
7-5.短時間正社員制度の活用
時短勤務はあくまで期間限定の措置であり、期限後はフルタイムに戻るか退職するしかないと考えてしまうかも知れません。しかし、「短時間正社員制度」を活用すれば、育児・介護がひと段落した後も「フルタイムは難しいが短時間なら働き続けたい」という従業員に対応できます。
短時間正社員制度は、フルタイム正社員と同様の無期雇用・直接雇用を維持しつつ、所定労働時間を恒常的に短縮する働き方で、育児・介護による時短勤務とは異なり期限がありません。導入にあたっては、賃金・賞与・昇格などの取り扱いをフルタイム社員の待遇との均衡に配慮したうえで、就業規則に明記しましょう。
時短勤務中の従業員に対し、上司が悪意なく「そろそろフルタイムに戻れそうですか」と声をかけるケースは珍しくありません。こうした言動は不利益取扱いに該当するリスクがあるため、現場管理職への周知も人事担当者の重要な役割です。
また、フルタイム復帰後に「やはり時短に戻りたい」という申し出も起こりえます。復帰面談で今後の働き方の双方向の確認が、後々のトラブル防止につながります。
8. 時短勤務制度を導入して働きやすい環境を整えよう


時短勤務の法定期間は、育児の場合は子どもが3歳に達する日まで、介護の場合は利用開始から連続する3年以上の期間です。2025年の法改正では、3歳から小学校就学前の子どもを持つ従業員への柔軟な措置が義務化され、育児時短就業給付金も新設されました。
このように国も制度面・経済面でバックアップを強化しています。その中で、企業は率先して時短勤務制度を整備・周知し、従業員が育児と仕事を両立しやすい職場環境づくりが求められているといえるでしょう。
制度を正しく運用し活用してもらうためには、就業規則への明文化と従業員への周知が不可欠です。時短勤務制度をただ導入するだけでなく、従業員が活用できる環境を作り、働きやすい企業をつくっていきましょう。
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