号俸とは?等級との違いや決め方・注意点をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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号俸とは?等級との違いや決め方・注意点をわかりやすく解説

人によって給与が異なる図

号俸とは、従業員の給与を決定するための仕組みの一つです。号俸制度を適切に運用できれば、賃金管理の効率化や公平性の担保につながる一方、設計を誤ると従業員のモチベーション低下を招くリスクもあります。

本記事では、号俸と等級の違いをはじめ、号俸の決め方・上がり方のポイント、導入のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

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1. 号俸(ごうほう)とは

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号俸の読み方は「ごうほう」です。号俸制度とは、従業員の勤続年数や年齢、業務経験、評価などに応じて号俸を設定し、その号俸に基づいて基本給を決定する賃金制度を指します。

あらかじめ給与テーブルが定められているため、賃金水準や昇給額を管理しやすい点が特徴です。

1-1. 号俸と等級の違い

号俸制度は、従業員の給与を「等級」と「号俸」の組み合わせによって決定します。

等級は、役割や責任の大きさ、求められる能力などに応じて従業員を区分するものです。一方、号俸は同じ等級内における給与水準を細かく設定するための仕組みです。

例えば「3等級10号俸」のように表し、等級で役割のレベルを、号俸でそのレベル内の給与額を決定します。一般的には、昇格すると等級が上がり、毎年の評価や勤続年数などに応じて号俸が上がる仕組みになっています。

号俸表(俸給表)とは

国家公務員の給与決定に使われる号俸表は、俸給表ともよばれるもので内閣人事局によって公開されています。

横軸に等級や役職などが記載されており、縦軸が基本給です。民間の企業で号俸制を取り入れる場合も、等級と給与の関係がわかる号俸表を作成すると給与決定がスムーズになります。

参考:国家公務員の給与(令和8年版)|内閣官房内閣人事局

1-2. 号俸制度が向いている企業とは

号俸制度は、従業員数が比較的多く、給与制度を体系的に運用したい企業に向いています。

特に、毎年の昇給ルールを明確にしたい企業や、従業員のキャリア形成に合わせて給与を管理したい企業では導入効果が期待できます。

一方で、個人の成果を給与へ直接反映したい企業や、職種ごとに市場価値や専門性による給与差が大きい企業では、号俸制度だけでは柔軟な賃金設定が難しい場合があります。

そのため、自社の人事方針や評価制度との相性を確認したうえで導入を検討することが重要です。

2. 号俸の決め方・上がり方のポイント

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号俸は、勤続年数や人事評価、保有スキル、資格などを基準として決定されるのが一般的です。毎年の定期昇給によって号俸を上げる企業もあれば、評価結果や昇格に応じて昇給幅を変える企業もあります。

ここでは、号俸の決め方・上がり方のポイントを紹介します。

2-1. 等級ごとの号俸数を設定する(目安は5等級15号俸)

号俸制度を設計する際は、まず各等級に何段階の号俸を設けるかを決めます。

号俸数が少ないと昇給額の調整が難しくなり、従業員の成長を給与に反映しにくくなる可能性があります。一方で、号俸数が多すぎると制度が複雑になり、運用負担が増えるおそれがあります。

等級数や号俸数に決まった基準はありませんが、一例として5等級程度の等級区分を設け、各等級に10~20号俸程度を設定するケースがあります。

自社の組織規模やキャリアパス、昇格頻度などを踏まえ、無理なく運用できる制度設計を検討することが重要です。

2-2. 等級間の給与逆転を防ぐ

給与テーブルを作成する際は、下位等級の従業員の給与が上位等級の従業員を上回る不合理な給与逆転が生じないよう注意が必要です。

例えば、下位等級の最高号俸が上位等級の最低号俸を上回っている場合、昇格しても給与がほとんど上がらない、あるいは下がってしまうケースが生じる可能性があります。

このような状況は従業員の納得感を損ない、昇格意欲の低下につながりかねません。そのため、各等級の給与レンジには適切な差を設け、昇格時に処遇向上を実感できる給与体系を構築することが大切です。

2-3. 市場水準を踏まえて給与テーブルを作成する

給与テーブルは社内のバランスだけでなく、外部の市場水準も考慮して設計する必要があります。市場相場とかけ離れた給与水準では、人材の採用・定着に影響を及ぼす可能性があります。

給与テーブルを作成する際は、賃金統計や民間の給与調査データ、同業他社の求人情報などを参考に、自社の業界や地域における賃金相場を把握しましょう。そのうえで、経営状況や人件費予算とのバランスを考慮しながら、自社に適した給与水準を設定することが重要です。

また、最低賃金の改定や物価上昇、人材市場の変化などにより、適切な給与水準は変動します。一度作成した給与テーブルを固定するのではなく、定期的に見直しをおこない、競争力のある処遇を維持することも重要です。

3. 号俸制のメリット

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号俸制を導入すると、給与額の決定基準が明確になるため、企業は人事管理を効率化しやすくなり、従業員も自身の給与が決まる仕組みを把握しやすくなります。ここでは、号俸制を導入する主なメリットを解説します。

3-1. 賃金や昇給額の管理がしやすい

号俸制を取り入れるメリットとして、賃金の額を管理しやすい点が挙げられます。

号俸制では「どの号俸に該当するか」を確認すれば、各々の月額の賃金を導き出せるため、従業員ごとの成果や業績に応じて細かく昇給させている場合よりも比較的容易に管理ができます。

また、昇給時の計算が容易になり、将来的な人件費の見通しを立てやすい点もメリットです。さらに、賃金管理が明確になることで給与計算ミスを防ぎやすくなり、従業員から給与に関する問い合わせがあった際も、根拠をもとに迅速に対応できます。

3-2. 賃金管理の公正性を証明しやすい

号俸制では、昇給や給与決定のルールを明確に定められるため、賃金決定の公平性を示しやすい点がメリットです。

例えば「勤続年数」や「評価基準」などの号俸が上がる条件を明確にすれば、従業員へ給与決定の根拠を説明しやすくなります。

評価者の主観だけで給与が決まることを防ぎやすくなるので、従業員間の不公平感を抑え、納得感のある人事制度を構築しやすくなります。

3-3. 従業員が仕組みを理解しやすい

号俸制のメリットとして、従業員が給与の決まり方を理解しやすい点も考えられます。自分の給与明細を号俸表・俸給表と照らし合わせれば、現在の給与額がどのような基準で決定されているのかを把握しやすくなるためです。

給与決定の基準が明確になれば、従業員は自身の処遇に対する納得感を得やすくなります。また、昇給条件や必要なスキルを確認しやすいので、今後のキャリア形成や目標設定にも役立ち、結果として従業員のモチベーションの向上にもつながるでしょう。

4. 号俸制のデメリット

ブロックで注意点を表している

号俸制には、勤続年数を重視した年功的な運用になりやすい点や、個人の成果・能力を給与に反映しにくい点などのデメリットがあります。ここでは、号俸制を導入・運用する際に押さえておきたいデメリットを詳しく解説します。

4-1. 業績変動への対応が難しい

号俸制では、あらかじめ定めた号俸表に基づいて基本給が決まるので、企業の業績や経営状況の変化を給与へ柔軟に反映しにくい傾向があります。

例えば、業績が大きく悪化した場合でも、ルールに沿って号俸が上がる仕組みになっていると、人件費の調整が難しくなる可能性があります。反対に、業績が好調な場合でも、個人や部門の大きな貢献を給与へ迅速に反映しにくいケースもあるでしょう。

そのため、号俸制を運用する際は、昇給基準の見直しや賞与・一時金などの仕組みを組み合わせ、経営状況に応じて柔軟に処遇できる制度設計が重要です。

4-2. 個々の能力や成果が適切に評価されにくい

号俸制の評価基準に勤続年数や年齢など、本人の努力だけでは変えにくい要素が含まれている場合、成果を上げても給与へ十分に反映されない可能性があります。

特に、成果を大きく上げた従業員と、期待される成果を出せていない従業員の昇給幅が同じような運用になると、優秀な人材のモチベーション低下や、キャリアアップを目指す従業員の不満につながる可能性があります。

そのため、号俸制を導入する際は、人事評価の結果に応じて昇給幅を調整する仕組みを設けたり、役割や能力を基準とした等級制度を組み合わせたりするなど、従業員の貢献度を適切に給与へ反映できる制度設計が重要です。

5. 号俸制を実施する際の注意点

資料を確認している

給与や昇給制度は従業員の意欲や企業への信頼に直結する重要な仕組みです。そのため、号俸制の導入にあたっては、運用のしやすさだけでなく、従業員の納得感にも配慮して慎重に設計することが重要です。ここでは、号俸制を導入する際の注意点を解説します。

5-1. 昇給の仕組みを明確にする

号俸制を適切に運用するためには、昇給ルールをあらかじめ明確に定めておくことが重要です。

例えば「勤続年数に応じて毎年何号俸昇給するのか」「人事評価の結果が昇給にどの程度反映されるのか」といった基準を具体的に設定しましょう。これにより、従業員は自身の給与の上がり方を把握しやすくなり、制度への納得感も高まります。

一方で、昇給条件が曖昧な場合には不公平感が生じるおそれがあるので、制度設計の段階で透明性を確保しておくことが求められます。

5-2. 成果主義的な視点も加味する

号俸制は勤続年数に応じて昇給する仕組みなので、運用によっては年功的になりやすく、成果や能力が給与に反映されにくくなります。そのため、勤続年数だけでなく、成果主義の要素を適切に取り入れることが重要です。

例えば、号俸の昇格要件に人事評価結果を組み込み、一定の評価を獲得した従業員のみ昇給幅を拡大したり、昇格を早めたりする方法があります。また、基本給は号俸制で運用しつつ、個人や部門の業績に応じた評価手当を支給すれば、能力や成果を処遇に反映できるでしょう。

成果が適切に評価へ反映される仕組みを整えれば、従業員は自身の努力や貢献が正当に認められていると感じやすくなります。その結果、組織へのエンゲージメント向上にもつながり、生産性の向上や離職率の抑制にも効果が期待できるでしょう。

6. 号俸制の内容や課題を十分に理解して自社への採用を検討しよう

電卓で計算する

号俸制を導入すれば、賃金水準や昇給額の管理がしやすくなり、給与決定の基準も明確になるので、公平性や透明性が高まり、従業員の納得感も得やすくなります。

一方で、運用が画一的になると年功的な傾向が強まり、業績や個人の成果を柔軟に反映しにくい点には注意が必要です。そのため、メリットとデメリットを踏まえつつ、自社の方針に合わせて成果主義や等級制度などを組み合わせ、無理のない給与体系を整えることが重要です。

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