人事マネージャーの役割は?仕事内容とスキルアップの方法を解説
更新日: 2024.1.16
公開日: 2023.6.23
OHSUGI
新卒や中途採用、人事評価、人材育成、各種研修など、人材の処遇に関するあらゆる業務をおこなう人事部門。その部門のリーダーである「人事マネージャー」には、どういった役割が求められるのでしょうか。
この記事では、人事マネージャーの役割・仕事内容をはじめ、スキルアップの方法や実績づくりの具体例などを紹介します。現在「人事マネージャー」を担当している方や、人事マネージャーのスキルアップを期待する経営者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
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1. 人事マネージャーの役割とは?
人事マネージャーとは、人事戦略を経営戦略とリンクさせ、企業の業績拡大を目指す人事部門にてマネジメント業務をおこなう役割のことです。人事部門の統率はもちろんのこと、経営層と人事部門の間でかじ取りを実施します。
「人事部=組織内の人材管理」といえるため、そのトップである人事マネージャーには、高いヒューマンスキルが必要です。
一般的に人事マネージャーのように、マネジメント業務が求められる役職の場合、年収が高くなる傾向にあります。そのため、人事職のキャリアアップにおいて目指す先のひとつとして人事マネージャーが挙げられます。
2. 人事マネージャーの仕事内容
ここでは、人事マネージャーの仕事内容を解説します。類似の職種として、しばしば「HRマネージャー」が取り上げられるものの、人事マネージャーとHRマネージャーは異なった性質をもちます。
中小企業やベンチャー企業では、人事マネージャーがHRマネージャー業を兼務する機会も多くあります。求人募集で「人事マネージャー募集」と記載がある場合に、実際に期待される役割にはHRマネージャー業を含むケースもしばしばです。
そのため、人事マネージャーの業務内容をチェックしたい場合には、これから紹介する「人事マネージャーの業務内容」のほかに、「HRマネージャーの業務内容」もチェックするとよいでしょう。
人事マネージャーは、以下のような「人材の処遇に関連する業務」をおこなう部署で、メンバーを統率します。
- 新卒採用/中途採用
- 人事評価
- 人材育成
- 各種研修
人事では社員を単純に「管理する対象」として捉える点が特徴です。
3. 人事マネージャーとHRマネージャーの違い
人事マネージャーと似たポジションとしてHRマネージャーが挙げられます。人事マネージャーは人材の処遇に関連する業務をおこなうのに対して、HRマネージャーは、HR(=人的資本)の最大活用にウエイトを置きます。加えて経営戦略も考慮し、業績アップにつながる施策を実施します。
施策の例1 | 評価制度を通じたモチベーションアップ | 評価結果への満足度調査を実施し、問題点があれば「社員を正しく評価し、納得できる内容」になるよう、制度の見直しを検討する |
施策の例2 | 適材適所への配置による生産性アップ | 社員のスキル管理を実施し、最適なポジションに配置したうえで、チーム全体に不足する能力の底上げができるよう「適切な教育プログラム」を用意する |
HRでは、人を「企業活動の発展に必要な資源」と捉える点が特徴です。そのため、HRに「人事」が含まれると考えればわかりやすいでしょう。将来のキャリアとして人事マネージャーを検討している場合はしっかりと把握しておきましょう。
4. 人事マネージャーと人事リーダーの違い
人事マネージャーと近しいポジションはHRマネージャーだけではありません。人事リーダーもそのひとつです。人事マネージャーは社員を管理する立場にあるのに対して、人事リーダーは、自身で目標や方針を定めて組織を牽引していくのが仕事内容です。
5. 人事マネージャーの昇進や転職で評価される経験
人事マネージャーとして昇進したい人や、転職時に人事マネージャーとして高く評価されたい場合には、以下のような経験を積むと有利です。
5-1. 多岐にわたるマネジメント経験
人事マネージャーは、チームを統率しながら企業の業績拡大を目指すため、人を適切に管理する必要があります。適切な管理には、各自の能力を見極めたうえで、最大化することも含まれます。そのため、人事マネージャーに「マネジメント能力」は不可欠です。
以下のような「多岐にわたるマネジメント経験」を要すると、強い武器となり得ます。
- 現場の業務とマネージャーを兼任するプレイングマネジメント
- 一人ひとりの進捗状況や成長を俯瞰し、納得度の高い評価を実現
- 社員やチームの的確な課題・方向性を定め、目標達成に向けて指導
多くのマネジメント経験があるほど、昇進や転職で評価されるでしょう。
5-2. 経営視点での戦略策定
人事マネージャーは、人事戦略を経営戦略とリンクさせ、企業の業績拡大を目指すことが求められます。そのため、経営視点での戦略策定の経験があると、人事マネージャーとしての説得力が増します。
必要な戦略を立てられるのはもちろんのこと、戦略の実施によって、社員やチームがどういった方向に進むかを予想できる俯瞰力も必要です。
また人事マネージャーは、人という「会社の将来を左右する要素」を扱うポジションであるため、経営戦略を踏まえ、時に経営層と話し合うこともあるでしょう。そのため、経営視点を軸とした提案力や交渉力も必要です。
5-3. 組織を成功に導いたコーチング経験
組織の成功に、人材育成は不可欠といえます。なぜなら、企業戦略を理解し、目標に向かって行動するのは現場の社員だからです。
人事マネージャーは、人材育成をすべくコーチングスキル経験があると、将来の可能性が広がります。コーチングとは、相手の話を傾聴したうえで必要な提案をし、相手の可能性や自発性を引き出す手法のことです。単に指示を与えて行動をさせるのではなく、各自の内面への働きかけが必要です。
コーチングを通じて組織を成功に導いた経験があれば、昇進や転職で注目をあびることも多いでしょう。
6. スキルアップや実績づくりの具体例
人事マネージャーとして活躍しつつ、さらに業務の幅を広げたい人に向けて、スキルアップや自己PRの方法をいくつか紹介します。
6-1. 「人材教育のスペシャリスト」としてセルフブランディング
人材を活用して組織の活性化を図ることが人事マネージャーの役目です。この業務で身につけた人材教育のノウハウは業種や規模を問わず多くの企業で役に立ちます。
自らのノウハウを体系化し、関連会社や社外に発信すれば、人材教育のスペシャリストとしてセルフブランディングができるでしょう。会社への貢献の先に、転職や独立を見据えているなら、ぜひスキルの見せ方にもこだわってみてください。
6-2. 社会保険労務士(社労士)資格の取得を目指す
人事マネージャーは、業務の延長で給与計算や勤怠管理といった、いわゆる労務分野に接するシーンも多くあります。その経験を活かして社会保険労務士(社労士)資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
社労士資格の知識は、どんな企業の人事部でも役に立ちます。人事のスペシャリストとして活躍の場を広げたいとお考えならぜひ勉強を始めてみましょう。
6-3. 経営層や経営者としてステップアップ
人事マネージャーは、人事戦略と企業戦略の結びつきを意識しつつ、日々の業務をおこないます。経営層とも頻繁に意見交換をするため、自然と経営に必要な視点が養われるでしょう。
実際に、人事マネージャーを経たあとに、取締役などに昇進するケースも珍しくありません。経営層メンバーとして活躍するキャリアパスを描くなら、人事マネジメントから、ほかの分野にも視野を広げていきましょう。
7. 人事の効率化を実現する「仕組みづくり」に着手して
人事マネージャーは、社員やチーム全体の底上げを目指し、企業の業績アップにつながるよう意識しつづける必要があります。業務内容や意識すべき点は多岐にわたりますが、中でも人事の効率化を実現する「仕組みづくり」は人事マネージャーが優先的に完了させたい取り組みです。
作業の効率化には、勤怠管理・給与計算・経費精算・人事労務など、人事に必要な業務を一緒に活用できるシステムが役に立ちます。事務作業の自動化によって担当者の負担が減るのはもちろんのこと、さまざまな業務データを一つのデータベースでチェックできるため、作業効率が大幅に上がるでしょう。現場をサポートする取り組みを続けて、頼れる人事マネージャーとしてさらにステップアップしませんか?
人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
本資料では、制度の種類や導入手順、注意点まで詳しくご紹介しています。
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