e-Gov(イーガブ)とは?使い方・できることをわかりやすく解説
更新日: 2022.12.9
公開日: 2022.2.11
HORIUCHI
リモートワークやペーパーレス化のニーズが高まる昨今、行政手続きの電子申請機能を備えたポータルサイト「e-Gov(イーガブ)」が注目されています。
既に一定の要件を満たした大企業では保険手続きの電子申請が義務化されており、各企業においてもe -Govで何ができるのか、電子申請にどのようなメリットがあるのかを押さえておくことが大切です。
今回は政府が運営する行政情報のポータルサイト「e-Gov」について分かりやすく解説します。
電子契約はコスト削減や業務効率の改善だけがメリットではありません。法的効力を持っていて、安全性が高いことをご存知でしょうか。契約締結や送信の履歴・証拠を残すという点でも、実は書面契約より使い勝手よく運用可能です。
電子契約は安全かどうか、導入メリット含めわかりやすい資料をジンジャーサインでご用意いたしましたので、ぜひダウンロードしてご活用くださいませ。
▼「【2022年保存版】電子契約の始め方ガイドブック」資料でお悩み解決!
・書面契約との違い
・法的有用性
・電子化できる契約書の種類
・導入メリット、効果 など
目次
1.e-Gov(イーガブ)とは
「e-Gov(イーガブ)」は総務省が運営する行政情報のポ―タルサイトです。
インターネットの活用による効率的な行政サービスの提供を目指す「電子政府」の総合窓口と位置付けられています。
e-Govでは各省庁が取り組む政策やその関連リンクなどを確認できるほか、サイト上から各種行政手続きの電子申請も可能です。
1-1.「情報の集約」と「行政手続きの簡素化」を目的とする
政府がe-Govを運営する目的として以下の2つが挙げられます。
● 国民が知りたい情報を1つのサイトに集約する
● 電子申請の窓口を一元化し、行政手続きを簡素化する
1つ目の目的は「行政情報の集約」です。
行政の総合窓口としての役割を担うe-Govでは、各省庁が発信する行政情報をカテゴリーごとに公表し、合わせて関連するウェブページへのリンクも掲載しています。
キーワード検索の機能も備えているため、e-Govから知りたい情報へのアクセスも容易です。
2つ目の目的は「電子申請による行政手続きの簡素化」です。
電子申請とは、従来のような紙媒体ではなく電子データで行う申請全般を指します。
何度も行政機関へ足を運ぶことなど、申請手順の無駄を省くと共に、e-Govでは複数の省庁の申請窓口が一元化されることが特徴です。
1-2.大手法人では保険手続きの電子申請が義務化
2020年4月より、所定の要件を満たす法人を対象として保険手続きの電子申請が義務化されました。
以下、電子申請の義務化が適用される企業・法人の要件を記載します。
● 資本金、出資金又は銀行等保有株式取得機構に納付する拠出金の額が1億円を越える法人
● 相互会社
● 投資法人
● 特定目的会社
また、電子申請が義務化される保険手続きは以下の通りです。
● 健康保険・厚生年金保険
– 被保険者報酬月算定基礎届
– 被保険者報酬月額変更届
– 被保険者賞与支払届
● 労働保険
– 年度更新に関する申告書(概算保険料申告書・改定保険証申告書・一般拠出金申告書)
– 増加概算保険料申告書
● 雇用保険
– 被保険者資格取得届
– 被保険者資格喪失届
– 被保険者転勤届
– 高年齢雇用継続給付支給申請
– 育児休業給付支給申請
e-Govは全ての国民に開かれたサービスですので、義務化の対象ではない企業でも電子申請の機能を利用できます。
積極的にe-Govを活用し、企業活動の効率化に役立てましょう。
2.e-Govによってできること、電子申請の種類
次に、実際にe-Govで何ができるのかを見ていきましょう。
ここではe-Govの主要な機能である「法令検索」「電子申請」「パブリック・コメント」の3つを解説します。
2-1.キーワードで「法令検索」ができる
e-Govの便利な機能のひとつが「法令検索」です。
e-Govでは、日本国憲法を始め日本で効力を持つあらゆる法律や政令、勅令などがデータベース化されています。
キーワードを指定することにより知りたい情報のみの抽出も可能です。
一般企業においても法務や人事など、法令に深く関わる業務では必須のサービスと言えます。
2-2.「電子申請」によりオンライン上で行政手続が完結する
企業活動にも深く関わる機能が「電子申請」です。
電子申請では全ての手続きがオンライン上で完結し、業務効率が飛躍的に向上します。
マイページでは最新の申請状況が確認できる確認できるため、行政手続きの管理も容易です。
申請漏れや二重申請といった業務上のミスを防止する効果も期待できます。
2-3.「パブリック・コメント」で政策に意見・要望を出せる
「パブリック・コメント」は政府が打ち出そうとする新たな政策や、公共機関が公表する新規計画に対し、国民がダイレクトに意見を投稿できる機能です。
匿名での提言も可能なため、気になる公募があれば意見を投稿してみましょう。
▼「【2022年保存版】電子契約の始め方ガイドブック」資料でお悩み解決!
・書面契約との違い
・法的有用性
・電子化できる契約書の種類
・導入メリット、効果 など
3.e-Govの電子申請を利用するメリット
e-Govの電子申請を利用する主なメリットは以下の4点です。
● 役所へ行かなくても行政手続きができる
● 24時間365日いつでも手続きの申請ができる
● 電子申請がワンストップで完結する
● 手続きの負担が減り会社の業務に余裕が生まれる
リモートワークやペーパーレス化のニーズが高まる現在の企業活動において電子申請はその重要度を増しています。
行政手続きにおいても積極的に電子申請を活用し、業務の効率化を目指しましょう。
3-1.役所に行かなくても行政手続きができる
全ての手続きがオンラインで完結する電子申請であれば、行政手続きのためにわざわざ役所に足を運ぶ必要がありません。
インターネット環境とPCを始めとした情報通信機器があれば、自宅やオフィスに居ながら行政手続きを進めることができます。
リモートワーク・在宅ワークを推進するためにも、e-Govの電子申請を積極的に活用していきましょう。
3-2.24時間365日いつでも手続きの申請ができる
電子申請であれば、役所の営業時間を気にすることなく24時間365日いつでも行政手続きの申請ができます。
行政手続きを申請するため、日中にスケジュールを調整する必要はありません。
また、飲食店を始め、特殊な業態で夜間の活動を主とする企業・事業主であっても、自社の都合に合わせて任意の時間で手続きを済ませることができます。
3-3.電子申請がワンストップで完結
e-Govは「電子政府の総合窓口」であり、管轄省庁が異なる手続きでもワンストップで対応可能です。
企業が行うべき各種保険手続きを始め、所在地や代表者の変更、従業員の雇用など、あらゆる手続きをe-Govのサービス内で完結させられます。
手続きごとに異なる申請先に出向いていた従来の行政手続きと比べると、作業にかかる負担は歴然の差です。
3-4.手続きの負担が減り会社の業務に余裕が生まれる
電子申請の活用により会社の業務に余裕が生まれ、人員や時間、予算といった経営リソースをより効率的に運用できます。
既に説明したように、e-Govの電子申請を活用すれば担当者の作業負担が軽減することはもちろん、「申請書作成のための用紙代」や「申請書提出のための交通費・郵送費」といったコストの削減も可能です。
4.e-Govで電子申請を行うための具体的な手順
最後にe-Govで電子申請を行うための手順を解説します。大まかな流れは以下の通りです。
1.電子証明書の取得
2.アカウントを取得する
3.ブラウザの環境設定
4.アプリのインストール
e-Govは国民主体で誰もが利用できるサービスとなることを前提に設計されたサービスであり、その利用手順も決して難しくありません。
政府が発行するマニュアル等も参考にしつつ、利用の準備を進めていきましょう。[注1]
4-1.電子証明書の取得
e-Govの電子申請では原則として「電子証明書」の使用を要件としているため、事前に取得しておきましょう。
電子署名とは電子ファイルの本人性を担保する仕組みであり、専門の第三者機関である認証局が発行します。
電子証明書の発行を依頼する認証局は、e-Gov電子申請での動作確認を済ませている事業者を選びましょう。
また、手続きによっては利用できない電子証明書もあるため、事前に各手続きを管轄する行政機関に確認しておくと安心です。
4-2.アカウントの取得
e-Govのサービスにログインするためのアカウントを取得しましょう。
新規アカウントはe-Govのウェブサイトで取得可能です。
また、企業向け法人サービスの共通アカウントであるGビズIDでのログインにも対応しています。
4-3.ブラウザの環境設定
サービスの利用を開始する前にブラウザの環境設定を確認しましょう。
ここでは以下の作業を実施します。
● ポップアップブロックの解除
● 信頼済みサイトへの登録(※Internet Explorer 11の場合のみ)
e-Govの電子申請サービスでは、ブラウザのポップアップブロックを有効にしていると適切な画面表示ができなくなる恐れがあります。
また、ブラウザとしてInternet Explorer 11を利用する場合、信頼済みサイトに登録されていないウェブサイトを表示した際に警告メッセージが表示されてしまいます。
4-4.アプリのインストール
ブラウザの設定を済ませた後、e-Gov電子申請のウェブサイトからアプリをインストールしましょう。
インストール完了後は実際にアプリを起動し、先に取得したe-Govアカウント、もしくはGビズIDを用いてログインをします。
マイページへアクセスできれば利用準備完了です。
実際に申請手続きを行う際はマイページから希望の手続きを選択します。
表示されたフォーマットに申請内容を入力し必要書類を添付、最後に提出ボタンをクリックすれば申請作業も終了です。
[注1]厚生労働省|e-Gov電子申請利用マニュアルの紹介
5.e-Gov電子申請を活用して業務効率化に役立てよう
e-Govは行政情報の総合窓口であると同時に、各省庁が管轄する行政手続きの電子申請を一括して担うサービスでもあります。
今後は大企業だけでなくより広範で行政手続きの電子申請が利用されることは間違いありません。
e-Govでできることを有効活用し、企業活動の効率化に役立てていきましょう。
電子契約はコスト削減や業務効率の改善だけがメリットではありません。法的効力を持っていて、安全性が高いことをご存知でしょうか。契約締結や送信の履歴・証拠を残すという点でも、実は書面契約より使い勝手よく運用可能です。
電子契約は安全かどうか、導入メリット含めわかりやすい資料をジンジャーサインでご用意いたしましたので、ぜひダウンロードしてご活用くださいませ。
▼「【2022年保存版】電子契約の始め方ガイドブック」資料でお悩み解決!
・書面契約との違い
・法的有用性
・電子化できる契約書の種類
・導入メリット、効果 など
電子契約のピックアップ
-
電子サインで契約書の法的効力は担保される?電子署名との違いもあわせて解説!
電子契約公開日:2022.06.22更新日:2022.12.09
-
電子署名とは?電子署名の仕組みや法律などわかりやすく解説
電子契約公開日:2021.06.18更新日:2024.05.08
-
電子署名の認証局の役割とは?|仕組みと種類をご紹介します!
電子契約公開日:2021.07.01更新日:2023.01.20
-
電子署名の社内規程のポイントをサンプル付きで解説
電子契約公開日:2021.10.05更新日:2022.12.08
-
脱ハンコとは?メリット・デメリットや政府の動きについて解説!
電子契約公開日:2022.06.14更新日:2023.01.25
-
BCP(事業継続計画)対策とは?重要性やマニュアル策定の手順をわかりやすく解説
電子契約公開日:2022.09.15更新日:2022.12.13
リーガルテック の関連記事
-
中小企業がBCP(事業継続計画)対策を策定する手順とポイント
電子契約公開日:2022.09.15更新日:2024.05.08
-
BCP対策とは?災害に対応するためのマニュアル作成を徹底解説
電子契約公開日:2022.09.15更新日:2022.12.13
-
BCP対策としてクラウドサービスを活用するメリットと選び方のポイント
電子契約公開日:2022.09.15更新日:2022.12.13