目標とは?目的との違いや設定するためのポイントを紹介
更新日: 2025.2.18
公開日: 2023.5.30
OHSUGI
目標の設定は事業活動で重要視される要素のひとつです。ビジネスにおける目標は事業活動の成否を判断する指標として機能するだけではなく、社員一人ひとりの行動に一貫性を持たせる役割もあります。なお、目標設定をおこなう際は、事業活動における目標と目的の違いを正しく理解しておくことが大切です。
本記事では、目標と目的の違いやビジネスにおける目標の重要性、また目標を達成するためのポイントなどについて解説します。
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人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
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1. 目標と目的の違い
ビジネスにおける目標の重要性を理解するためには、まず「目標」と「目的」の違いを理解しておくことが大切です。2つの違いを簡単に表でまとめると以下の通りとなります。
目標 | 目的 | |
特性 | 具体的で定量的 | 抽象的で定性的 |
時間軸 | 短期または中期的な視点 | 長期的な視点 |
要素 | 目的達成のために数値化されたターゲット | 企業や個人の理念や方針 |
評価のしやすさ | 評価がしやすい | 評価がしにくい |
ここでは目標と目的それぞれの意味や、その関係性をさらに詳しく解説します。
1-1. 目的は、最終的に自分が実現したいこと
目的とは、英語で表すと「goal」になり、最終的に成し遂げたい事柄を意味する言葉です。有名になりたい、会社を大きくしたいといった将来のヴィジョンも目的になり得ます。つまり、目的とは自分が達成したいことであり、同時に何のためにその行動をするのかの根源的な理由となるものです。
1-2. 目標は、目的を達成するための指標
一方、目標には目的を達成するための指標という意味があります。英語で表現すると「target」や「object」です。目的だけ決めてもその達成度合いを知るための指標がなければ成果を測ることができず、また目的の達成に向けた効果的なアクションも起こせません。目的を達成するためには、何をどれくらいおこなえばよいかという定量的に測定可能な目標が必要です。
ダイエットを例にすると、その目的は痩せることです。しかし、具体的な指標がなければどのような結果を持って、痩せたといえるのか分かりません。またどの程度痩せればよいのかも決まっていないため、一貫した行動も起こせません。
そのため、例えば2ヵ月で5kg体重を落とすなどの具体的な目標を定めます。具体的な目標を決めることで、その達成に向けて運動量や食事制限に工夫を凝らせるようになります。
2. ビジネスにおける目標の例
ビジネスにおける目標とは、組織や個人が達成すべき具体的な成果や数値のことです。原則としてビジネス目標は経営戦略に基づきます。経営戦略とは企業が目指すヴィジョン、つまり目的の達成に向けた基本計画です。ビジネス目標は経営戦略で掲げられる目的を達成するために設定されます。
以下、企業が掲げる主な目的と、それに対する目標の例です。
経営戦略の目的 | 目的に対する目標の例 |
売上高の増加 | 前期の売上高を前年比で10%増加させる |
新規顧客獲得数の増加 | 月間の新規顧客獲得数を前年比で20%増加させる |
コスト削減 | 今後1年以内に製造コストを前年比で5%削減する |
従業員満足度の向上 | 今年度の従業員満足度を前年比で10%向上させる |
3. 目標を設定するメリット
事業活動を効率的に進めるためには、業務の指標となる目標を適切に設定しなければなりません。ここではビジネスで目標設定をする理由を解説します。目標設定の重要性を改めて考えてみましょう。
3-1. 事業活動の成果を測定できる
目標の設定により事業活動の成果を定量的に測定できるようになります。売上高を増加させるといった漠然とした目的を示しただけでは、社員はどの程度の売上を目指すべきか分かりません。そのため、売上を前年比10%増加させるのような具体的な目標を設定し、日々の業務の成果を客観的に観測できる形にする必要があるのです。
3-2. 社員の行動に一貫性が生まれる
目標の設定には、社員の行動に一貫性を持たせるという役割もあります。目標とは目的を達成するための指標です。明確な目標を示すことで、社員はその目標に向けて行動できるようになります。社員が目標に沿って行動する限り、業務の方向性がぶれることはありません。
3-3. 目標達成に向けたアクションプランを検討できる
目標は、よりよい結果をもたらすためのアクションプランを検討する基盤となります。明確な目標であるほど、目標達成のためのより具体的なアクションプランの策定が可能です。数値に基づいたアクションプランを策定することによりリソースの無駄が省かれ、より効率的に目標を達成できるようになります。
4. 目標の立て方
目標を立てるメリットは理解できたものの、具体的な立て方が良く分からないという方も少なくないでしょう。そこで、ここでは目標の基本的な立て方をご紹介します。3つのステップに分けて解説するので、ぜひ参考にして下さい。
4-1. 目標の種類を把握する
目標の種類は、「発生型目標」と「設定型目標」の2つに大きく分けることができます。
発生型目標とは、既に発生している課題を解決するための目標です。例えば「残業が多いので業務のやり方を見直す」などが挙げられます。設定型目標は、自らの意志で設定するストレッチ目標を指します。一例を挙げると「営業成績を前年比10%アップさせる」などです。
発生型目標の場合、課題解決という目標設定の基準が明確となっているため、上司や同僚からの合意形成が容易です。一方で、設定型目標の場合は、目標設定の定義が分かりづらいため、周囲から合意を得るために「なぜその目標にするのか」といった説明が必要となってきます。
4-2. 達成する具体的な内容を決定する
目標を設定する際は、具体的な内容かつ数値化できる目標にすることが重要です。目標内容を具体的にすることで、後から達成度を容易に計測することが可能となります。事務職など数値化が難しい職種もありますが、極力数値化できるように目標を立てましょう。
また、目標の難易度も定めておく必要があります。高すぎる目標設定はモチベーションが低下する恐れが生じ、逆に低すぎても、達成感を得ることができず個人やチームの成長につながりません。現在の能力よりも少し負荷がかかる程度のレベルにしておくと良いでしょう。
4-3. 目標の達成期限を決める
目標の具体的な内容が定まったら、目標の達成期限を決めます。中長期的な目標の場合は、半年や四半期など中間目標を設定するのが望ましいでしょう。
目標達成までの期限を細かく設定しておくことで、最終目標に到達するまでのモチベーション維持に役立ちます。また、不測の事態によって軌道修正を余儀なくされた際も、計画の修正がしやすくなります。
5. 目標を達成するための3つのポイント
ビジネス目標を達成するためには、ただ単に仕事を頑張ればよいというものではありません。大切なのは、目標達成に向けて計画的なアクションを起こすことです。ここではビジネス目標を達成するためのポイントを3つ紹介します。3つのポイントに加えて、目標設定シートや目標達成シートを作成するのもおすすめです。
関連記事:目標管理シートの書き方を例文付きでわかりやすく紹介
関連記事:目標達成シートを作るメリットや作成方法をわかりやすく解説
5-1. 目標達成に向けたアクションプランを策定する
1つ目のポイントは、アクションプランの策定です。ビジネス目標の殆どは企業の成長や課題の克服を目的に設定されます。今までと同じように仕事をしていても目標は達成できるものではなく、闇雲に頑張っても達成できるものでもありません。目標を達成するためには従来とは異なるアプローチが必要です。
目標達成に向けたアクションプランを策定する際は、まずは与えられた目標の内容を精査しましょう。その上で目標達成に必要なタスクやタイムスケジュールを考え、計画に落とし込んでいきます。上司や他のチームメンバーからも意見を募り、より具体的な計画にブラッシュアップしていきましょう。
5-2. 進捗をモニタリングする
2つ目のポイントは進捗のモニタリングです。念入りにアクションプランを策定したとしても、全てが計画通りに進むとは限りません。定期的に成果を測定し、想定通りの結果が得られているか確認することが重要です。
想定した結果が得られていないときはその原因を探り、場合によってはプランの修正も視野に入れましょう。トライ&エラーを繰り返しながらPDCAサイクルを回すことで、目標の達成に近付いていきます。
5-3. 結果を評価する
3つ目のポイントは結果の評価です。目標を達成できなかった場合は必ず課題を洗い出し、次の計画で改善できるようにしましょう。また、目標を達成できた場合でも、好結果をもたらした要因を把握することが重要です。結果の振り返りを忘れずにおこなうことで、次回以降、より精度の高いアクションプランを策定できるようになります。
6. 目標設定の手法
目標設定の手法として以下が挙げられます。
- SMARTの法則
- ベーシック法
6-1. SMARTの法則
SMARTの法則とは次の5つの頭文字を取ったフレームワークです。
- 具体的(Specific)
- 測定可能(Measurable)
- 到達可能(Achievable)
- 関連性(Relevant)
- 時間制限のある(Time-bound)
SMARTの法則に則って目標を設定することで、達成に向けた行動を取りやすく、従業員のモチベーションを維持やすいというメリットがあります。一方、SMARTの法則は変化が早い市場では効果を発揮できない傾向にあります。そのため、市場の変化に合わせて柔軟に目標を変えていくことが大切です。
6-2. ベーシック法
ベーシック法は基本的な目標設定方法です。ベーシック法は次の4つで構成されます。
- 目標項目
- 達成基準
- 期限設定
- 達成計画
ベーシック法における目標項目は以下の4つに分けられます。
- 向上・強化
- 改善・解消
- 維持・継続
- 創出・開発
複数の項目を選ぶと集中できないため、ひとつに絞るようにしましょう。
7. 目標達成には目標管理も重要
目標達成のためには目標管理も重要です。ここでは、目標管理の代表的な手法「MBO(目標管理制度)」と「OKR」2つの手法の特徴をそれぞれ詳しくご紹介します。
7-1. MBO(目標管理制度)
MBO(目標管理制度)とは「Management By Objectives」の略で、古くから活用されている目標管理の手法です。社員が自発的に目標設定をおこない、目標達成の度合いで評価を実施します。
目標を上から指示するのではなく、社員自らが考えて設定するため、モチベーションが続きやすいのがメリットです。また、達成すべき指標や期限が明確になっており、評価者の主観が入りづらいことから、評価に対する従業員の納得感が得られやすいのも、MBOの特徴と言えるでしょう。
7-2. OKR
OKRは、達成すべき目標(Objectives)と目標達成に向けた成果(Key Results)の2つの要素で構成された目標管理のフレームワークです。企業の目標とすり合わせながら個人や部署の目標設定をおこない、作成した目標に対して定量的な成果指標を2~5つ程度設定します。
OKRでは企業の目標とリンクさせて目標設定するため、方向性を統一できるのが特徴です。また、チャレンジングな目標設定が求められるため、社員の意欲を刺激して生産性の向上につなげることができます。
8. 企業が目指すビジョンを意識して目標を設定しよう
目標とは目的を達成するための指標であり、行動の指針となるものです。事業活動では企業の経営戦略に基づいて個々の目標が設定されます。目標の達成はあくまで企業がなりたい姿に近付くための手段であり、それ自体が目的ではありません。ビジネスにおける目標は、必ず企業が目指すヴィジョンを意識して設定しましょう。
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人事評価制度は、健全な組織体制を作り上げるうえで必要不可欠なものです。
制度を適切に運用することで、従業員のモチベーションや生産性が向上するため、最終的には企業全体の成長にもつながります。
しかし、「しっかりとした人事評価制度を作りたいが、やり方が分からない…」という方もいらっしゃるでしょう。そのような企業のご担当者にご覧いただきたいのが、「人事評価の手引き」です。
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