ランチミーティングは違法?労働時間に該当するケースや注意点を解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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ランチミーティングは違法?労働時間に該当するケースや注意点を解説

サラダと女性

「ランチミーティングは違法?」

「ランチミーティングは労働時間に該当する?

上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。

ランチミーティング自体は違法ではありません。しかし、ランチミーティングを実施した場合は、参加者に別途休憩時間を与えなければ違法と見なされる可能性があるため、注意が必要です。

本記事では、ランチミーティングが違法になるケースや労働時間との関係性を解説します。従業員に適切な休憩時間を与えられるよう、ランチミーティングと労働時間の関係性を理解しましょう。

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1. ランチミーティング自体は違法ではない

ミーティング

ランチミーティングを実施すること自体は違法ではありません。食事をしながら会議や意見交換ができるため、さまざまな企業で活用されています。

また、通常の会議よりも和やかな雰囲気で実施できるため、参加者同士がディスカッションしやすく、人間関係を円滑にする効果があるとして採用している企業もあります。

しかし、本来ランチタイムは従業員の休憩時間であり自由時間のため、ランチミーティングは強制できません。従業員を参加させる場合は、別途で休憩を与えなければ労働基準法違反と見なされる可能性があるため注意が必要です。

2. ランチミーティングが違法となる例

NG

ランチミーティングが違法となる例は、以下のとおりです。

  • ランチミーティング時間以外に正当な休憩時間を与えない
  • ランチミーティングへの参加を強制する
  • ランチミーティングへの不参加を理由に従業員に不利益を与える

2-1. ランチミーティング時間以外に正当な休憩時間を与えない

ランチミーティングを実施したにもかかわらず、参加者に別で休憩時間を与えない場合、違法と見なされる可能性があります。労働基準法で、休憩のルールは以下のように定められているためです。

労働時間 休憩時間
6時間まで 休憩なし
6~8時間 45分以上
8時間を超える場合 60分以上

ランチミーティングで従業員の休憩時間、つまり自由な時間が無くなる場合、労働時間と見なされます。別途で休憩時間を与えている場合は、ランチミーティングが必ずしも違法にはなるとは限りません。

参考:労働基準法 | e-Gov 法令検索

2-2. ランチミーティングへの参加を強制する

ランチミーティングへの参加を強制し、別途休憩時間を与えない場合、労働基準法違反と見なされる可能性があります。強制参加の場合、労働時間として見なされるためです。

また、従業員が参加を断っているにもかかわらず、しつこく誘う行為は強制参加となるだけでなく、パワーハラスメントと見なされる可能性があるため注意が必要です。立場を利用して従業員がランチミーティングを断れない状況をつくることは、ハラスメントと見なされることがあります。

2-3. ランチミーティングへの不参加を理由に従業員に不利益を与える

ランチミーティングへの不参加を理由に評価を下げるなど、従業員に不利益を与えるのも不適切です。不参加を理由に評価を下げる行為は、公平性を欠いた行為と見なされる可能性があります。

ランチミーティングの参加の有無が直接評価に影響をおよぼす場合は、「業務」として正式におこないましょう。従業員に事前に周知しつつ、柔軟に対応する姿勢が求められます。

3. ランチミーティングと労働時間の関係性

時計

ランチミーティングは、労働時間と見なされる可能性があります。とくに、強制参加の場合は労働時間として扱われ、休憩時間にはカウントされません。

従業員が企業の指揮命令下にあると判断される状況では、休憩時間として認められないためです。自由参加である場合でも、ミーティング内容が業務に関連している場合は、労働時間として扱われる可能性が高くなります。

また、食事中の従業員に業務の指示をしたり、打ち合わせをしたりすることも労働時間と扱われる可能性があります。

ランチミーティングは、労働時間として扱われる可能性が高いため、参加者に別途休憩時間を与えなければなりません。正当な休憩時間を与えれば、ランチミーティングそのものは違法ではありません。

4. ランチミーティングを導入する流れ

階段を上がる男性

ランチミーティングを導入する流れは、以下のとおりです。

  1. 明確な目的やテーマを設定する
  2. 従業員のスケジュールを確認する
  3. 適切な会場を選ぶ

4-1. 明確な目的やテーマを設定する

ランチミーティングを導入する際は、明確な目的やテーマを設定することが重要です。目的やテーマを明確にすることで、参加者は事前準備ができます。目的に沿った討論ができるので、限られた時間が有意義な時間になるでしょう。

反対に、目的やテーマが不明瞭なまま開催すると議論が進みません。貴重な時間が無駄になるだけでなく、ランチミーティングを実施する意味そのものを見失う可能性があります。

4-2. 従業員のスケジュールを確認する

明確な目的やテーマを設定したら、ランチミーティングを開催する日程を決めるために従業員のスケジュールを確認します。主要な参加者が欠席しないよう適切な日時を決めることで、ミーティングの目的を達成しやすくなります。

重要な話題が含まれる場合、関連する業務担当者が参加できないと情報共有が不十分になるため、可能な限り日程を調整しましょう。参加者が多い場合は、スケジュールを共有できるカレンダーツールなどを利用すると便利です。

4-3. 適切な会場を選ぶ

目的やテーマ、日程を決めたら、適切な会場を選びます。ランチミーティングの開催場所は、主にオフィスと飲食店どちらかの選択肢になるでしょう。

オフィスと飲食店、それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。

開催場所 メリット デメリット
オフィス ・移動時間がないため、スケジュール管理がしやすい

・プライバシーが確保される

・必要な機器や資料を活用して実施できる

・環境に変化がないため、新しいアイデアや創造性が生まれにくい
飲食店 ・おいしい食事を楽しみながら実施できるため、参加者のモチベーションが高まる

・オフィスと環境が変わるため新たなアイデアが生まれやすい

・プライバシーの確保が難しい

・周囲のお客さんへの配慮が必要

・大人数の場合、予約が必要なケースが多い

それぞれのメリット・デメリットを理解し、最適な場所を選ぶことが大切です。オフィス以外でプライバシーを守りたい場合は、飲食店の個室を利用したり、レンタルスペースを活用したりするとよいでしょう。

5. ランチミーティングの注意点

虫眼鏡

ランチミーティングを実施する際の注意点は、以下のとおりです。

  • 休憩時間を別途与えることを参加者に周知する
  • プライバシーが守られる場所を選ぶ
  • 参加者に食事制限がないか確認する

5-1. 休憩時間を別途与えることを参加者に周知する

ランチミーティングを実施する際は、休憩時間を別途与える旨を参加者に周知しておくことが重要です。ランチミーティングが労働時間に該当することを知らない従業員も存在するためです。

適切な休憩時間を与えることを伝えれば、ランチミーティングの参加率の向上にもつながるでしょう。

5-2. プライバシーが守られる場所を選ぶ

機密情報を取り扱うランチミーティングを実施する際は、プライバシーが守られる場所を選びましょう。飲食店などで周囲に人がいる場所でおこなうと、情報漏洩のリスクがあります。

そのため、飲食店でランチミーティングを実施する際は、トークテーマを慎重に選ぶ必要があります。機密情報を扱う場合は、個室やレンタルスペース、自社の会議室を利用するなどの工夫が必要です。

5-3. 参加者に食事制限がないか配慮する

ランチミーティングを実施する際は、参加者に食事制限がないかどうか事前に確認しておくことも大切です。具体的には、以下のような点に配慮するとよいでしょう。

  • アレルギーはないか
  • 既往歴による食事制限はないか
  • 宗教上の理由で食べられないものはないか
  • ベジタリアンやビーガンではないか

とはいえ、参加者全員の要望に応えるのは難しいでしょう。そのため、可能な範囲で対応することが大切です。飲食店によっては、事前に事情を説明することで対象者のみ別メニューで対応してくれる場合もあります。

6. ランチミーティングの実施時は適切な休憩時間を与えよう

ランチ

ランチミーティングそのものは違法ではないため、実施しても問題はありません。しかし、参加者に適切な休憩時間を別途与えなければ、違法と見なされる可能性が高くなるため注意が必要です。

また、ランチミーティングと労働時間の関係性を、正しく従業員に周知することも重要です。従業員がランチミーティングとはどのようなものか正しく理解すれば、参加率も上げられるでしょう。

ランチミーティングを実施する際は、法令違反にならないよう、参加者に適切な休憩時間を与えましょう。

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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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