報告書とは?作成依頼の目的・シーンや書き方をわかりやすく解説
更新日: 2024.5.10
公開日: 2024.5.10
OHSUGI
「報告書を依頼するときの注意点を知りたい」
「従業員に効率よく報告書を作成してほしい」
上記のような悩みを抱えていないでしょうか。従業員のなかには、報告書に対して苦手意識を持っている方も少なくないはずです。
本記事では、報告書の概要や目的・基本的な書き方について解説します。まずは、依頼する側が報告書を作成する際のポイントを知っておくことが大切です。
ポイントをしっかり押さえておけば、従業員にわかりやすく伝えられるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
目次
「承認までの流れが遅い」「今誰が稟議を持っているのかがわからない」「承認のためだけに出社しなければいけない」 などのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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1. 報告書とは
報告書とは、特定の事柄について報告する内容を記した文章のことです。一般的に、自分より立場が上の人に対して使用されます。
ビジネスマナーのホウレンソウ、つまり「報告・連絡・相談」においても報告書は大切な要素です。正確な情報共有やスピーディーな作成が求められ、調査結果や業務結果など、さまざまなシーンで必要とされます。
しかし報告書は、受け取った相手が書面のみで内容を理解できなければ作成する意味がありません。そのため、簡潔にわかりやすく作成することが重要です。
2. 報告書の作成を依頼する目的
報告書の作成を依頼する主な目的は「情報の共有」です。共有した情報を元に、今後の業務に活かせるでしょう。
また、報告書の作成は社内向けだけではなく、社外向けに依頼することもあります。だれに向けて作成するかによって、目的が異なるため注意しましょう。
対象 | 目的 |
社内向けの報告書 | ・担当者の業務の進捗状況や情報、経験を共有
・報告書の内容を元に、次回の業務に反映 |
社外向けの報告書 | ・信頼関係の構築や回復 |
社内外どちらに提出する場合でも、内容のわかりやすさが求められることに変わりはありません。また、円滑な情報の共有や、トラブル発生時に迅速に対応するためにもスピーディーさが求められます。
報告書は、従業員の仕事の成果やどのようなスキルを習得したかの判断材料にもなるため、人事評価に役立てることも可能です。
3. 報告書の作成を依頼するシーン
報告書の作成を依頼するシーンの例は以下のとおりです。
- 議事録を作成したいとき
- 会計や経理の管理状況を知りたいとき
- 業務の進捗状況を知りたいとき
- 研修やセミナーを実施したとき
- トラブルが発生したとき
- 調査やアンケートを実施したとき
- 社外への報告書が必要となったとき
3-1. 議事録を作成したいとき
議事録を作成したいとき、報告書の作成を依頼します。会議や打ち合わせの内容をまとめた議事録も報告書の一つです。
議事録は、会議に出席していない関係者にも伝わりやすいように作成しなければいけません。会議内容を正確に伝達し、共有することが目的です。
そのため、「決定事項」と「TODO」を正確に記載してもらう必要があります。
3-2. 会計や経理の管理状況を知りたいとき
年間の収支状況や資金管理について知りたいとき、報告書の依頼をおこないます。具体的には、収支会計報告書や支払い報告書などが挙げられるでしょう。
会計や経理関係の報告書は、企業の資金管理を目的とした重要な書類です。
3-3. 業務の進捗状況を知りたいとき
業務の進捗状況を知りたいときも報告書を依頼します。具体的な報告書の種類は以下のとおりです。
- 営業日報
- 営業週報
- 営業月報
- 案件報告
進捗状況を共有し振り返ることで、以降の業務に活かせるでしょう。要点を整理し、課題や反省点を振り返って解決策を記載してもらうことが大切です。
3-4. 研修やセミナーを実施したとき
研修後の報告書の依頼も欠かせません。研修報告書は、研修内容を共有し効果を検証するために大切です。
研修にはさまざまな種類がありますが、どのケースでも研修報告書の作成を依頼することが多いでしょう。研修で何を学んだのか、研修を受けた従業員の「所感」が重要です。
3-5. トラブルが発生したとき
トラブルが発生した場合も報告書の依頼をします。トラブル発生時は急を要するケースが多いため、スピーディーかつ正確な報告書を依頼しなければいけません。
例えば、不良品を出荷した場合、クレームが発生する事が考えられます。原因や謝罪状況、再発防止の予防策などの内容を重視した報告書が必要となるでしょう。
社外向けの報告書として依頼するケースもあります。とくに、クレーム対応は顧客との関係にも大きく影響するため、事実にもとづきスピーディーかつ適切な作成を依頼しなければいけません。
3-6. 調査やアンケートを実施したとき
調査やアンケートを実施したときも報告書を依頼します。集計結果だけではなく、調査概要も含めて記載してもらいましょう。
数字やグラフを用いながら、事実を客観的に見て作成することが重要です。社内で活用することもありますが、社外に公開する場合もあります。
3-7. 取引先への報告書が必要となったとき
取引先への報告書が必要になったときも報告書の作成を依頼します。取引先との価格相談や打ち合わせでの使用、またトラブルが発生した際に報告書が必要となるでしょう。
重要事項をまとめた報告書や、取引先の信用調査報告書などを依頼する場合もあります。
4. 報告書の書き方の基本的なルール
報告書の書き方の基本的なルールを解説します。
- 報告書の基本的な構成
- 報告書の基本的な項目
まずは、報告書を作成する従業員に基本的な構成と項目を理解してもらいましょう。
4-1. 報告書の基本的な構成
報告書の基本的な構成は以下のとおりです。
- 課題
- 要旨
- 詳細内容
報告書の基本的な構成は、「課題」を最上部としてピラミッド構造になっています。上にいくほど内容を簡潔に要約し、下にいくほど詳細な説明が必要です。
また、だれに向けて作成するのか意識してもらう必要があります。とくに、立場が上の人は多忙なことが多いでしょう。より簡潔に一目見ればわかる報告書を作成することを意識させなければいけません。
4-2. 報告書の基本的な項目
報告書の基本的な項目は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
提出日 | 報告書を提出する日付 |
宛名 | 相手の氏名と役職 |
差出人 | 作成者の氏名と所属 |
タイトル | 報告書の内容
タイトルを見て内容がわかるように記載 |
要旨 | 報告書の概要
簡潔に箇条書きでまとめる |
詳細内容 | 見出しと説明文の形式で詳述
具体的な経緯や事例など報告書の核となる部分 |
補足 | 追加の伝達事項や補足があれば記載 |
基本的に上記の項目は記載することが一般的です。必要に応じて項目を追加するとよいでしょう。
5. 報告書の例文・テンプレート
報告書は、企業によって異なる場合もありますが、基本的な構成はどの報告書も同じです。以下の経緯報告書を参考にしてみてください。
◯年◯月◯日
◯◯部◯◯課 担当 ◯◯ ◯◯様 ◯◯部◯◯課 ◯◯ ◯◯ ◯◯に関する経緯報告書 ◯◯年◯月◯◯日に発生いたしました△△△の件につきましては、下記のとおり経緯をご報告いたします。 記 ・◯◯年◯月◯◯日 ◯◯時◯◯分頃 弊社▲▲が・・・・の状況確認のため××社ご担当◻︎◻︎様へご連絡。 ・◯◯年◯月◯◯日 ◯◯時▲▲分頃 ・・・・により△△△について◯◯であったことが判明。 ・◯◯年◯月◯◯日 ▲▲時●●分頃 弊社▲▲よりお詫びのため、貴社ご担当■×様へご連絡 原 因:◯◯であったことにより・・・のため 今後の対応:◆◆を●●することにより、▲▲を改善していく 以上 |
6. 従業員に報告書を作成させる際のポイント
従業員に報告書を作成させる際のポイントは以下のとおりです。
- 5W2Hを意識させる
- 表現を統一させる
- 簡潔で読みやすい文書を意識させる
- 事実を客観的に記載させる
- テンプレートを活用させる
6-1. 5W2Hを意識させる
報告書は、5W2Hを意識して作成してもらいましょう。5W2Hとは以下の単語の頭文字を取ったフレームワークのことです。
5W | 2H | ||
Who | だれが | How | どのように |
When | いつ | How much | どのくらい・いくらで |
Where | どこで | – | – |
What | 何を | – | – |
Why | なぜ | – | – |
5W1Hのフレームワークも存在しますが、5W1Hには「How much」がありません。ビジネスシーンにおいて、価格や費用は非常に重要な要素となります。
そのため、報告書の内容によっては5W1Hではなく、5W2Hを意識するよう指導しましょう。5W2Hを意識することで、重要な情報の漏れを防ぎ、具体性が増した報告書を作成できます。
6-2. 表現を統一させる
報告書では、「表現が統一されているか」は非常に重要な要素です。「ですます調・である調」の併用をしないよう、従業員に注意を促しましょう。
語尾を統一していないと、読みにくい文章になります。社外に提出する場合、心証が悪くなるリスクもあるため注意してください。
提出前に再確認する癖をつけさせましょう。
6-3. 簡潔で読みやすい文書を意識させる
報告書は「簡潔で読みやすい文書」を意識して作成してもらいましょう。一般的にビジネス文書は「簡潔で内容がすぐに理解できるもの」が好まれています。
つまり、読み手は報告内容の「結論」を求めているのです。文書を作成する際には、PREP法を活用してみてください。
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:結論
論理的に説明ができ、主張が早く伝わる点がメリットです。
PREP法は、報告書だけではなくさまざまなビジネスのシーンで活用できるため、覚えておいて損はありません。
6-4. 事実を客観的に記載させる
報告書を作成する側の主観や推測は避け、事実を客観的に記載してもらいましょう。具体的な数字を用いれば、情報をより正確に記載できます。
所見と混同しないよう、客観性を意識させることが大切です。とくに、社外へ提出する報告書は事実と相違はないか、ビジネスマナーに則っているかなど必ず確認しましょう。
なお、専門用語は社外や上層部に伝わらない可能性があるため、使用を控えることをおすすめします。
6-5. テンプレートを活用させる
報告書を依頼する際は、テンプレートの活用が便利です。報告書の作成にはスピーディーさが求められます。そのため、一から作成するのは非効率です。
また、提出が遅れると信用を失う可能性もあります。必要事項を埋めていくテンプレートは効率がよく、報告書の形式が崩れる心配もありません。
7. 報告書の書き方をわかりやすく伝えて人材育成に役立てよう
報告書は、正確かつスピーディーな作成が求められます。従業員が報告書を作成するポイントをしっかり押さえていれば、完成度の高い報告書を期待できるでしょう。
報告書に対する苦手意識を解消することで、従業員の成長にもつながります。報告書の作成方法を従業員にわかりやすく伝えて、人材育成に役立ててください。
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