雇用保険被保険者資格取得届は郵送できる?提出先や添付書類など方法を解説
更新日: 2026.3.31 公開日: 2022.1.12 jinjer Blog 編集部

雇用保険被保険者資格取得届は、窓口だけでなく郵送での提出も可能です。ハローワークへ出向く時間を削減できる一方、特定の法人には電子申請が義務付けられているなど、注意すべき点もあります。
本記事では、郵送時の具体的な手順や必要書類、提出期限に加え、個人情報保護のための送付方法やトラブル時の対応策を詳しく解説します。業務効率化に向けた適切な申請方法を確認しましょう。
目次
従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。
◆この資料でわかること
- 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
- 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
- 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
- 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?
この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1. 雇用保険被保険者資格取得届は郵送できる


雇用保険被保険者資格取得届は郵送により提出ができます。ハローワーク(公共職業安定所)の窓口へ出向く時間が確保しにくい場合、郵送による手続きは実務負担を軽減する有効な方法といえるでしょう。
ただし、一部の企業には電子的提出が義務付けられている点に注意が必要です。
1-1. 雇用保険被保険者資格取得届を郵送するメリット
雇用保険被保険者資格取得届を郵送により提出する場合、ハローワークへ出向く必要がないため、移動時間や窓口での待ち時間を削減できます。
また、窓口の開庁時間に合わせて訪問する必要がなく、書類の準備や発送は担当者のスケジュールに応じておこなえる点もメリットです。
とくに、人事・労務担当者が少人数の企業や、ハローワークが遠方にある事業所では、郵送手続きを活用することで業務負担の軽減につながります。
1-2. 【注意】一定の法人は電子申請が義務化されている
次の「特定の法人」に該当する場合、雇用保険被保険者資格取得届は原則として電子申請による提出が義務付けられています。
- 資本⾦等の額が1億円を超える法人
- 相互会社
- 投資法人
- 特定目的会社
これらに該当する法人は、ハローワークの窓口や郵送による提出ではなく、電子申請により手続きをおこなう必要があります。
ただし、電気通信回線の故障や災害などのやむを得ない事情により、電子申請が困難である場合には、例外的に窓口や郵送による提出が認められることがあります。
参考:2020年4⽉から特定の法人について電子申請が義務化されます。|厚生労働省
関連記事:雇用保険被保険者資格取得届の電子申請のメリットや手続きの流れ
2. 雇用保険被保険者資格取得届の郵送方法


雇用保険被保険者資格取得届を郵送で提出する場合は、送付先や提出期限、同封物などに不備があると受理が遅れるおそれがあります。そのため、あらかじめポイントを押さえておくことが重要です。
参考:資格取得届の提出期限及び提出時の添付書類等について|厚生労働省
2-1. 郵送先は「事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)」
雇用保険被保険者資格取得届の郵送先は、事業所の所在地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)です。
被保険者本人の住所地ではなく、あくまで事業所の所在地を基準に管轄が決まる点に注意が必要です。
管轄を誤ると書類が返送される可能性があるため、事前にハローワークの公式情報などで確認しておくと安心です。
2-2. 提出期限は「資格取得日の属する月の翌月10日まで」
雇用保険被保険者資格取得届を郵送で提出する場合の期限は、被保険者となった日(資格取得日)が属する月の翌月10日までです。
例えば、4月1日に入社した従業員が雇用保険の加入要件を満たしている場合、資格取得日は4月1日となるため、翌月である5月10日までに雇用保険被保険者資格取得届を提出する必要があります。
なお、郵送による提出では、消印日ではなく、ハローワークに到着した日が受理日となります。提出期限を過ぎて遅延扱いとならないよう、余裕をもって早めに手続きをおこなうことが重要です。
関連記事:雇用保険の加入条件とは?雇用形態ごとの条件や手続き方法を解説
2-3. 返信用封筒の添付が不可欠
雇用保険被保険者資格取得届を郵送で提出する場合は、切手を貼付した返信用封筒の同封が必須です。これは、手続き完了後に受け取る書類が返送されるためです。返信用封筒を同封していない場合、書類が返送されない、または手続きに時間を要する可能性があります。
返信用封筒は、「A4用紙」を折らずに返送できる「角2封筒(角形2号)」を使用するのが望ましいです。また、返信用封筒には、郵便番号を明記したうえで、確実に受け取れる住所・事業所名(または氏名)を正確に記載することが重要です。
なお、貼付すべき切手の料金について、ハローワーク飯田橋では「特定記録郵便以上の料金」と案内されています。ただし、この取り扱いはハローワークごとに異なる場合があるため、事前に所轄のハローワークへ確認しておくと安心です。
2-4. 実際に郵送する際は送付状を同封する
実際に雇用保険被保険者資格取得届を郵送で提出する際は、送付状を添付しましょう。送付状には、同封している書類の内容と枚数を必ず記載します。次のような情報を記載しておくと、ハローワークでの確認がスムーズになります。
- 事業所名(担当者名)
- 連絡先(電話番号やメールアドレスなど)
- 届出書類の名称と枚数
- 返却希望がある書類の名称(賃金台帳や出勤簿など) など
原則として、送付状や返信用封筒のほかに添付書類は不要です。ただし、事業主として初めて資格取得届を提出する場合や、提出期限を過ぎて届出をおこなう場合などには、次のような書類の提出を求められることがあります。
- 労働者名簿
- 出勤簿(タイムカード)
- 雇用契約書 など
なお、送付状について決まった様式はありませんが、インターネット上では送付状の様式を公開しているハローワークのサイトもあります。送付状の必要性や記載内容に不安がある場合は、事前に所轄のハローワークへ確認しておくとよいでしょう。
3. 雇用保険被保険者資格取得届の入手方法


「雇用保険被保険者資格取得届」の様式は、管轄のハローワークの窓口で様式を受け取れるほか、ホームページからもダウンロードが可能です。
3-1. ハローワークの窓口で入手する
窓口で雇用保険被保険者資格取得届を入手する場合は、管轄しているハローワークの窓口まで出向いて書類を受け取る必要があります。
窓口の職員に雇用保険被保険者資格取得届が欲しい旨を伝えましょう。
3-2. ハローワークインターネットサービスで入手する
雇用保険被保険者資格取得届の様式は、事業所の所轄であるハローワークの窓口で受け取れますが、「ハローワーク インターネットサービス」からも様式をダウンロードできます。そして、様式のみのダウンロードと、必要事項を記入してダウンロードする2つの方法から選ぶことが可能です。
ただし、ダウンロードしたものを使用する場合、その内容は専用の機械によって読み取られるため、次の方法で正しくダウンロードし、印刷する必要があります。
- 用紙はA4サイズの白色用紙を使用すること
- 必ず読み取り用の基準マーク(3点の■)を印刷すること
- 印刷は「等倍(100%)」でおこなうこと
- 印刷にズレやぼやけ、かすれなどがないこと
以上に注意をしてハローワークインターネットサービスを活用しましょう。
4. 雇用保険被保険者資格取得届を郵送する際の注意点


雇用保険被保険者資格取得届を郵送で提出する場合、郵送方法や書類の取り扱いを誤ると、「受理されない」「個人情報が漏洩する」などのリスクがあります。ここでは、郵送時に特に注意すべきポイントを解説します。
4-1. ゆうパックや宅配便は使用不可|信書に該当する郵送方法に注意
雇用保険被保険者資格取得届は、特定の受取人に対して事実を通知する文書であり、郵便法上の「信書」に該当します。
そのため、ゆうパックや宅配便など、信書を取り扱えないサービスでは送付できません。
郵送する際は、レターパックなど信書を送付できるサービスを利用しているかを確認しましょう。
4-2. 個人情報(マイナンバーなど)の漏洩を防ぐため追跡可能な方法で送る
雇用保険被保険者資格取得届には、マイナンバー(個人番号)をはじめ、氏名・生年月日、賃金や労働時間などの雇用に関する重要な個人情報が記載されます。
郵送方法として普通郵便を利用することも可能ですが、万一の郵送事故が発生した場合、機密性の高い情報が漏洩し、トラブルにつながるおそれがあります。そのため、郵送の際は、次のような配達状況を確認できる追跡可能な郵送方法を選択することが望ましいでしょう。
特定記録郵便
簡易書留
一般書留
なかでも簡易書留や一般書留は、引受け・配達の記録が残るうえ、補償も付いているので、より安心して利用できます。
参考:書留|郵便局
4-3. 封筒のサイズや宛名の書き方に気を付ける
雇用保険被保険者資格取得届はA4サイズの書類で、機械による読み取り処理がおこなわれます。そのため、書類が折れたり、記載内容が判別しにくくなったりしないよう、A4用紙を折らずに封入できる「角形2号(角2)封筒」を使用するのが一般的です。
また、可能であれば、書類はクリアファイルに入れて保護しておくと安心です。あわせて、書類が確実にハローワークの担当部署へ届くよう、宛名は「雇用保険適用課」などの担当部署名を含めた正式名称で記載し、郵便番号を含む所在地も省略せずに記入しましょう。
さらに、封筒の表面には「雇用保険手続関係書類 在中」と赤字で明記しておくと、重要書類であることが伝わりやすくなります。さらに、封筒の裏面または表面左下には、提出元である事業所の名称・所在地・連絡先(電話番号)を記載しておきましょう。
4-4. 郵送前後のコピー・控えを適切に保管する
雇用保険被保険者資格取得届を郵送する前に、必ずコピーを取って社内で保管しておきましょう。あらかじめ控えを残しておくことで、記載内容に不備があった場合でも、ハローワークからの問い合わせにスムーズに対応できます。
また、マイナンバーが記載された書類は、誤交付や誤送付防止の観点から、原則として後日の返却に応じてもらえません。そのため、万一に備えて事前にコピーを保管しておくことが重要です。
さらに、郵送後に返送される控え書類には重要な情報が記載されている場合があります。紛失や劣化を防ぐため、適切な方法で整理・保管しておきましょう。なお、郵送による申請の場合、手続き完了までにおおむね1週間~3週間程度を要します。
4-5. 雇用保険被保険者証が交付されたら従業員へ速やかに渡す
雇用保険被保険者資格取得届が受理されると、後日「雇用保険被保険者証」が交付されます。ただし、過去に雇用保険へ加入したことがある場合は、すでに被保険者証が発行されているため、原則として新たに交付されません。
雇用保険被保険者証が企業に届いたら、記載内容に誤りがないかを確認したうえで、従業員へ手渡し、または確実に受け取れる方法で交付しましょう。あわせて、交付日や交付方法を社内記録として残しておくと、後日の確認時にも安心です。
関連記事:雇用保険被保険者証とは?いつ必要になるかや再発行できるかどうかも解説!
5. 郵送以外の申請方法なら窓口かオンラインで


雇用保険被保険者資格取得届の申請方法は、郵送以外にもハローワークの窓口やオンラインでの申請も可能です。
ここからはハローワークでの窓口の申請方法とオンラインの申請方法について説明します。
なお、特定の法人(資本金が1億円を超える法人など)に該当する場合は、電子申請が義務付けられている点に注意しましょう。
5-1. ハローワークの窓口から申請する方法
雇用保険被保険者資格取得届をハローワークの窓口で申請する場合は、事業所の所轄のハローワークでおこないます。雇用保険の各種手続きをおこなっている窓口があるため、そこに雇用保険被保険者資格取得届や必要に応じた各種書類を提出します。
窓口での申請の場合、基本的に届出が受理されれば即日で次の書類が交付されます。
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)
- 雇用保険被保険者証
- 雇用保険被保険者資格喪失届
基本的に、2の「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」と3の「雇用保険被保険者証」は従業員に渡すこととなっています。
5-2. e-Govからオンライン申請をする方法
雇用保険被保険者資格取得届は「e-Gov ポータル」とよばれる各府省へのオンライン申請や届出などができるサイトから電子申請をすることが可能です。
電子申請の場合は、申請画面から必要事項を入力して手続きをおこないますが、提出期限については通常の提出期限(対象となる従業員の入社月の翌月10日まで)と同じです。
なお、申請の手続きが終わり審査が終了すると、あらかじめ登録しておいたメールアドレスに、電子公文書のダウンロード先が記されたメールが送られてきます。そして、そこから、次の3つの書類をダウンロードできます。
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)
- 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)
- 雇用保険被保険者証
なお、現在「e-Gov電子申請」ではパソコン(アプリケーション)からしか申請手続きはできません。処理状況の確認などであればスマートフォンでも対応しています。このように電子申請を活用すれば、お手元の電子機器から申請や進捗の把握が可能となり、場所や時間を選ばずに手続きが完結させられるため、導入する企業も増加傾向にあります。
当サイトでは、このような手続きのペーパーレス化を検討されている方に、初めての電子化導入時でも失敗しないポイントを解説したガイドブックを無料配布しています。実際に、「電子申請やペーパーレス化の導入に向けてまずは何から始めていいのかわからない…」という方の役に立つ資料ですので、参考にしたい方はこちらからダウンロードして、ご活用ください。
関連記事:雇用保険被保険者資格取得届の電子申請のメリットや手続きの流れ
6. 雇用保険被保険者資格取得届に関するよくあるトラブルと対応策


雇用保険被保険者資格取得届の手続きでは、前職との手続き状況や届出内容の誤りなどにより、思わぬトラブルが発生することがあります。ここでは、実務上よくある代表的なトラブルと、その具体的な対応策を解説します。
6-1. 前職の資格喪失手続きが未処理だった場合の対応
新たに入社した従業員について雇用保険被保険者資格取得届を提出したところ、前職の雇用保険資格喪失手続きが完了しておらず、ハローワークから指摘を受けるケースがあります。
この場合、雇用保険の資格が重複している状態となるため、そのままでは資格取得手続きが進められません。
対応策としては、まず従業員本人に前職の退職日や手続き状況を確認し、前職の事業所に資格喪失届の提出を依頼してもらいます。前職側で資格喪失手続きが完了した後、あらためて資格取得届が受理される流れとなります。
なお、前職の事業所がすでに倒産している場合や連絡が取れない場合には、必要書類や対応方法についてハローワークへ相談し、指示を仰ぐとよいでしょう。
関連記事:雇用保険被保険者資格喪失届とは?必要になるケースや書き方・提出方法を解説!
6-2. 資格取得手続き後に誤りが判明した場合の対応
雇用保険被保険者資格取得届の申請でよくあるのが、雇用保険被保険者証が交付された後に、氏名の漢字や生年月日、資格取得日などの記載誤りに気付くケースです。
このような場合は放置せず、速やかに管轄のハローワークへ連絡しましょう。誤りの内容によっては、「雇用保険被保険者資格取得(喪失)等届訂正(取消)願」の提出を求められることがあります。
訂正の際は、誤って届け出た内容と正しい内容を記載し、所轄のハローワークへ提出することで対応できます。また、訂正内容を確認するため、マイナンバー・労働者名簿・賃金台帳・出勤簿などの関係書類の提出を求められるのが一般的です。
不要な手戻りを防ぐためにも、事前にハローワークへ事情を説明し、必要書類を確認したうえで手続きを進めることをおすすめします。
参考:雇用保険に関する届出書類の訂正・取消に必要な書類|厚生労働省
関連記事:雇用保険被保険者資格取得届の記入を間違えたときの訂正方法
7. 従業員情報の電子化で手続きはスムーズになる


雇用保険被保険者資格取得届の申請方法には、「郵送」「窓口」「オンライン」の3つがあります。郵送の場合、ハローワークへ出向く必要はありませんが、返信用封筒の準備など一定の手間がかかります。一方、窓口申請は即日交付が可能な点がメリットですが、来所や待ち時間が発生することもあります。
近年の社会情勢や利便性、コスト削減の観点から考えると、今後はオンライン申請による手続きが主流になっていくと考えられます。社内で従業員情報の電子化が進めば、こうした手続きも、よりスムーズかつスピーディーにおこなえるようになるでしょう。



従業員の入退社、多様な雇用形態、そして相次ぐ法改正。社会保険手続きは年々複雑になり、担当者の負担は増すばかりです。
「これで合っているだろうか?」と不安になる瞬間もあるのではないでしょうか。
とくに、加入条件の適用拡大は2027年以降も段階的に実施されます。
◆この資料でわかること
- 最新の法改正に対応した、社会保険手続きのポイント
- 従業員の入退社時に必要な手続きと書類の一覧
- 複雑な加入条件をわかりやすく整理した解説
- 年金制度改正法成立によって、社会保険の適用条件はどう変わる?
この一冊で、担当者が押さえておくべき最新情報を網羅的に確認できます。煩雑な業務の効率化にぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
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