【人事労務向け】社内アンケートのテンプレート集|目的別の設問例と運用コツを解説
公開日: 2026.3.10 jinjer Blog 編集部

社内アンケートを実施する際に、「どのような設問を立てれば意図した回答が得られるのか」「従業員に負担をかけずに本音を引き出すにはどうすればいいのか」と悩む人事労務担当者の方は少なくありません。せっかく時間をかけて設問を用意しても、回答の質が低く集計後の施策につなげられなければ、準備にかかった工数が無駄になってしまいます。
この記事では、人事労務の現場ですぐに使える目的別の社内アンケートのテンプレートと、具体的な設問例を豊富に紹介します。この記事を読むことで、設問設計の工数を大幅に削減できるだけでなく、従業員の満足度や課題を正確に把握するための運用のポイントが理解でき、組織改善に直結する効果的なアンケートが実施できるようになるでしょう。
従業員の定着率の低さが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
しかし、従業員満足度をどのように測定すれば良いのか、従業員満足度を知った後どのような活用をすべきなのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方に向けて当サイトでは、「従業員満足度のハンドブック」を無料でお配りしています。
従業員満足度調査の方法や調査ツール、調査結果の活用方法まで解説しているので、従業員のモチベーション向上や社内制度の改善を図りたい方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
1. 【目的別】社内アンケートの項目テンプレート


社内アンケートと一口に言っても、その目的によって最適な設問は大きく異なります。ここでは、人事労務部署で特に出番の多い3つのカテゴリに分けて、具体的なテンプレートを紹介します。そのままコピーして、自社の状況に合わせて調整してご活用ください。
1-1. 従業員満足度(ES)調査のテンプレート
従業員満足度調査は、職場環境や待遇、人間関係に対する本音を探るためのものです。現状の組織課題を可視化するために、以下の項目を盛り込みましょう。
- 現在の業務内容にやりがいを感じていますか?
- 職場の人間関係は良好だと思いますか?
- 会社の福利厚生制度に満足していますか?
- 上司とのコミュニケーションは円滑ですか?
1-2. 社内イベント・研修後の事後アンケート
イベントや研修の効果を測定し、次回以降の改善に繋げるためのテンプレートです。
- 今回の研修内容は業務に役立つと感じましたか?
- 講師の説明は分かりやすかったですか?
- 時間配分は適切でしたか?
- 今後、どのようなテーマの研修を希望しますか?
1-3. 職場環境・コンプライアンスに関する調査
ハラスメントの早期発見や、メンタルヘルス不調の予防を目的とした重要な調査です。
- 職場で不適切な言動を見聞きしたことはありますか?
- 時間外労働の量は適切だと感じますか?
- 心身の健康状態について不安なことはありますか?
2. 従業員が「回答しにくい」と感じる5つの要因と改善策


社内アンケートの回答率と精度を高めるには、テンプレートをそのまま使うのではなく、自社に合わせた聞き方の工夫が重要です。この章では、人事労務担当者が陥りがちな「回答しにくい社内アンケート」の特徴とそれを避けるためのコツを解説するので、自社に当てはまるものを参考にしてみてください。
2-1. 設問数が多すぎる、または内容が重すぎる
アンケートを開いた瞬間にスクロールが終わらないほどの設問が並んでいると、回答者の意欲は一気に下がりがちです。特に「自由記述欄」が多すぎる場合、業務の合間に回答する従業員にとっては大きな負担となり、未回答のまま忘れられてしまう原因になります。
【改善のポイント】
-
「3分〜5分以内」で終わる設計にする: 設問数は最大でも15〜20問程度に絞ります。
-
進捗バーを表示する: Googleフォームなどのツールを使う場合、「今どのあたりか」が視覚的にわかると離脱率が下がります。
-
自由記述は「任意」にする: 必須項目が多いと心理的負担が増すため、記述式は最小限にし、任意回答に設定しましょう。
2-2. 「二重質問(ダブルバーレル質問)」になっている
ひとつの設問で2つの事柄を同時に聞いてしまうケースです。
例:「上司の指示は的確で、フィードバックの頻度は適切ですか?」
これでは、「指示は的確だが、フィードバックは少ない」と感じている人はどちらを選べばよいか分からず、回答を迷わせてしまいます。
【改善のポイント】
-
1設問1要素(ワンクエスチョン・ワンメッセージ): 「上司の指示」と「フィードバック」を聞きたいなら、必ず2つの設問に分けます。
-
主語と述語を明確にする: 「何について答えてほしいのか」が直感的に伝わるよう、一文を短くシンプルに構成します。
2-3. 匿名性が不明確で「評価」への不安がある
特にハラスメントや職場環境に関する調査で、「誰が答えたか特定されるのではないか」「本音を書くと人事評価に響くのではないか」という不安を抱かせる設計です。ログイン必須のフォームや、少人数の部署で属性(年代・性別など)を細かく聞きすぎると、心理的ハードルが高まり、無難な回答(「どちらともいえない」など)ばかりが集まる原因になります。
【改善のポイント】
-
「非記名」かつ「属性の細分化」を避ける: 10人未満の部署で「部署・性別・年代」をすべて入力させると個人が特定できてしまいます。集計単位を「営業部門」など大きく括る配慮が必要です。
-
外部ツールの活用と宣言: 「このデータは統計的に処理され、個人の特定や評価への利用は一切おこなわない」という文言を、冒頭に太字で記載するとよいでしょう。
2-4. 設問の意図が曖昧、または専門用語が多い
例えば「ワークライフバランスを向上させるためのレジリエンスをどう考えますか?」といった、人事業界の専門用語や抽象的な言葉を使った設問は基本的にNGです。読み手が言葉の定義を考えなければならない設問は、回答ミスや離脱を招きます。
【改善のポイント】
-
誰でもわかる言葉を使う: 「エンゲージメント」→「会社への愛着や貢献意欲」、「コンプライアンス」→「法令や社内ルールの遵守」など、日常的な言葉に置き換えます。
-
具体的なシチュエーションを提示する: 「職場環境はどうですか?」ではなく、「現在の職場の『温度や照明、騒音などの作業環境』に満足していますか?」と具体例を添えます。
2-5. 「回答しても何も変わらない」と思われている
これが最も社内アンケートの回答率が下がる根本的な原因といえます。過去にアンケートを実施した際に、結果のフィードバックやそれに基づいた改善結果が従業員から見えないと、自分にとってメリットがないと判断されてアンケートの回答率や質は下がってしまうでしょう。
【改善のポイント】
-
前回の改善実績を周知する: 「前回のアンケート結果に基づき、休憩室のリニューアルをおこないました」といった実績を、今回の実施告知とセットで伝えます。
-
フィードバックのスケジュールを公表する: 「集計結果は○月に社内報で公開し、改善案を○月に発表します」と出口を明確にすることで、参加意欲を高めることができます。
3. 社内アンケートの回答精度を高めるポイント


社内アンケートの回答精度を高めるには、いくつかのポイントがあります。回答者の負担を最小限に抑えつつ、分析に耐えうる質の高いデータを集めるためには、形式とスケジュールの管理が重要です。
3-1. 選択肢(リッカート尺度)と自由記述の使い分け
基本的には「非常に満足」から「非常に不満」までの5段階評価(リッカート尺度)を用いると、定量的な分析が可能になります。すべてを自由記述にすると集計が困難になるため、記述欄は「具体的な改善案がある場合のみ」といった補足的な位置づけにするとよいでしょう。数値化できる部分は選択肢に、背景を知りたい部分は記述式にと役割を明確に分けます。
3-2. 適切な回答期間の設定とリマインド
回答期間は長ければよいというものではありません。1週間から10日程度に設定し、締め切り前の適切なタイミングでリマインドを送ることが最も効果的です。
リマインドは全体へ一斉に送るのではなく、未回答者にのみ送付できるツールを活用すると、既回答者の不快感を避けつつ、最終的な回収率を最大化できるでしょう。
4. 社内アンケート実施後の流れ


アンケートの真の目的は、集計ではなくその後の「アクション」にあります。集めた声を放置せず、適切に処理するフローをあらかじめ構築しておきましょう。ここをおろそかにすると、次回以降の協力が得られなくなります。
4-1. データの分析と課題の優先順位付け
回収したデータは、まず全体平均と部署ごとの数値を確認し、特異なスコアが出ている箇所を特定します。不満が集中している項目や、低コストで即座に改善可能な項目から着手することで、従業員に改善のスピード感をアピールできます。主観を排除し、数値データに基づいた現状把握をおこなえば、経営層への提案においても説得力が増すでしょう。
4-2. 結果の公開とアクションプランの提示
集計結果は、可能な限り全従業員へフィードバックします。良い結果だけでなく、課題として挙がった点についても誠実に共有することが信頼につながります。あわせて「いつまでに、どのような対策を講じるか」というアクションプランを具体的に示すことで、アンケートが単なる「聞きっぱなし」ではないことを証明し、健全な組織風土の醸成に寄与します。
5. 社内アンケートで効果的な組織改善を


社内アンケートは、人事労務担当者が現場の声を取り入れるための強力なツールです。適切なテンプレートを活用し、回答者の心理的負担を取り除く設計をおこなうことで、形だけに終わらない価値のある調査が可能になります。まずは今回紹介したポイントを参考に、従業員との対話の第一歩としてアンケートを設計してみてください。



従業員の定着率の低さが課題の企業の場合、考えられる要因のひとつに従業員満足度の低さがあげられます。
従業員満足度を向上させることで、従業員の定着率向上や働くモチベーションを上げることにもつながります。
しかし、従業員満足度をどのように測定すれば良いのか、従業員満足度を知った後どのような活用をすべきなのかわからないという人事担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
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