療育手帳を取得して年末調整で障害者控除を申請する方法 | jinjerBlog

療育手帳を取得して年末調整で障害者控除を申請する方法

手帳

一定の条件に当てはまる障害者は、障害者控除の制度で所得税を控除してもらう権利があります。企業は年末調整の際に、申告書を提出して制度が適用されるようにしなければなりません。

まずは療育手帳や障害者控除の仕組みをご紹介します。

▼そもそも年末調整とは?といった方はこちら
年末調整の基礎知識|必要な人や手続きの流れを詳しく紹介

今年も年末調整がやってきた・・・
何とかして効率化したい!
システム化で変わる年末調整の2つのポイント解説BOOK!

年末調整をはじめとする必ず発生する業務の効率化は、企業全体の効率化に最も早く繋がります。

しかし、効率化といっても、これまでのやり方と異なることでイメージが湧きにくかったり、効率化が成功するのか不安なご担当者様も多いのではないでしょうか。

今回は「システム化で変わる年末調整の2つのポイント」を資料にまとめました。

年末調整をペーパーレス化した際の業務を具体的にイメージしたい方は、ぜひご覧ください。

資料は無料でご覧いただけます。

 

1. 療育手帳による障害者控除の概要

説明している様子

日本には障害者のために一定額の税金を控除する「障害者控除」という制度があり、以下3つの場合に、障害者控除が適用されます。

  • ・納税する方が障害者の場合
  • ・生計を共にしている配偶者が障害者の場合
  • ・扶養する家族に障害者がいる場合

なお、障害者控除を受けるためには、条件のいずれかに適合していなければなりません。

1-1. 療育手帳とは

実は障害者手帳というのは総称です。

障害者手帳には、以下3種類があります。

  • ・身体障害者手帳
  • 療育手帳
  • ・精神障害者保健福祉手帳

このうち療育手帳は「知的障害」を持つ子どもまたは大人に交付され、児童相談所と知的障害者更生相談所で認定を受けて交付される手帳です。交付そのものは都道府県知事や指定都市市長が行います。

療育手帳には区分があり、重度の障害だと「A」の区分に、A以外だと「B」の区分に分けられます。ただし、自治体によってはABの区分に加え、さらに細分化されている場合もあります。また、受けられるサービス内容も自治体によって異なるため、注意しましょう。

1-2. 障害者控除を受けるための療育手帳の条件と控除額

療育手帳を取得できる条件は次のとおりです。

◎重度Aの基準
知能指数がおおむね35以下で、次のいずれかに該当する。

  • ・食事、着替え、排便、洗面などの日常生活に介助が必要
  • ・異食や興奮などの問題行動がある
  • ・知能指数がおおむね50以下で、盲・ろうあ・肢体不自由などの障害がある

◎それ以外(B)の基準
重度A以外

これらの区分は障害者手帳に明記され、それによって適用される制度にも差があるので注意が必要です。

所得控除額も以下のように3種類あり、それぞれ個人の状況に合わせて適用されます。

  • ・障害者:27万円
  • ・特別障害者:40万円
  • ・同居特別障害者:75万円

療育手帳の場合だと、重度Aと認定された方は「特別障害者」に、それ以外のB区分だと「障害者」を受けることができ、それぞれ所得税が27万円、40万円控除されます。

2. 療育手帳によって障害者控除を受けたいときの年末調整の書き方

書類に記入する様子

年末調整は勤め先の企業が社員の所得税を計算し、過不足金を調整する制度です。

年末調整で障害者控除を申請するときは、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」にある、C欄「障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生」に記入します。

障害のある方が申告書を提出していない場合は、本人に確認をとりましょう。

なお、療育手帳を取得している人、あてはまる控除区分によって記入方法が異なるので、記入内容に十分注意します。

2-1. 本人が療育手帳を持っていて所得控除を申請する場合

一般の障害者の場合は、以下のように記載します。

  • ・障害者にチェックを記入する
  • ・本人+一般の障害者に〇を記入

一般の障害者の方が療育手帳を持っていて所得控除を申請する場合

  • ・障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

特別障害者の場合は、以下のように記載します。

  • 障害者にチェックを記入する
  • ・本人+特別障害者に〇を記入

特別障害者の方が療育手帳を持っていて所得控除を申請する場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

2-2. 扶養している家族が療育手帳を持っていて控除を受ける場合

一般の障害者の場合は、以下のように記載します。

  • 障害者にチェックを記入する
  • ・扶養家族・一般の障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

一般障害者を扶養している家族が療育手帳を持っていて控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける扶養家族の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

特別障害者(同居している場合)は、以下のように記載します。

  • ・扶養家族・同居特別障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

同居特別障害者を扶養している家族が療育手帳を持っていて控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける扶養家族の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

特別障害者(別居している場合)は以下のように記載します。

  • ・扶養家族・特別障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

特別障害者を扶養している家族が療育手帳を持っていて控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける扶養家族の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

2-3. 配偶者が療育手帳を持っていて控除を受ける場合

一般の障害者は以下のように記載します。

  • 障害者にチェックを記入する
  • ・同一生計配偶者・一般の障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

配偶者が療育手帳を持っていて、一般障害者の控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける配偶者の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

特別障害者(同居している場合)は以下のように記載します。

  • ・同一生計配偶者・同居特別障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

配偶者が療育手帳を持っていて、同居特別障害者の控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける配偶者の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

特別障害者(別居している場合)は以下のように記載します。

  • ・同一生計配偶者・特別障害者に〇を記入
    カッコ内には扶養家族の人数を記入する

配偶者が療育手帳を持っていて、特別障害者の控除を受ける場合

  • ・ 障害者又は勤労学生の内容欄に次のとおりに記入
    •  ・控除を受ける配偶者の氏名
    •  ・障害者手帳の交付日時
    •  ・障害の等級

3. 療育手帳で障害者控除を受ける際の注意点

注意の標識

原則として、障害者控除を受けるには障害者手帳を受け取っている必要があります。また各種条件に当てはまるかをよく確認し、間違いのないように申請を行いましょう。

3-1. 年末調整では療育手帳のコピーを提出する必要はない

年末調整では療育手帳のコピーを提出する義務はありません。

ただし、企業の担当者が申告書の内容を確認するため、場合によっては手帳の内容を把握しておいた方がよい場面もあります。

いつでも提出できるようにコピーを用意してもらい、できれば申告書と一緒に提出してもらいましょう。

3-2. 収入が850万円を超える場合は所得金額調整控除が受けられる

令和2年度より開始した新しい制度で、制度の適用を受けるには「所得金額調整控除申告書」を提出します。

収入が850万円を超える方は、所得金額調整控除を受けられる可能性があります。収入が850万円以上で障害者控除を申請している社員がいる場合は、念のため確認をとってください。

適用条件は、次のいずれかに該当していることです。

  • 特別障害者本人
  • 年齢が23歳未満の扶養家族がいる
  • 同一生計の配偶者と扶養親族に特別障害者がいる

4. 療育手帳で障害者控除を受ける場合は年末調整までに申告書を会社に提出してもらいましょう

書類を渡す様子

療育手帳を所持している、またはこれから交付を受ける方が障害者控除を受ける場合は、障害者控除を受ける本人に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出してもらいます。

提出の際は療育手帳のコピーを提出する必要はありません。しかし、記入内容と照らし合わせて確実に申請するため、できれば一緒に提出してもらうのがよいでしょう。

今年の年末調整までにペーパーレス化を実現したい担当者様へ

年末調整は毎年発生する大きな業務の1つです。

回数こそ少ないですが、ご担当者様の負担は大きく、従業員の回答ミスや修正作業、問い合わせの対応など、年末調整の計算以外にも細かな部分で負担が大きいです。

「年末調整をペーパーレス化してラクにしたいけど、何から始めたらいいのかわからない・・・」

とお悩みの担当者様向けに、今回は「ジンジャーで乗り越える!今年の年末調整」を解説した資料をご用意しました。

まずはシステムでどこまで負担を減らすことができるのかを、ジンジャーを題材にぜひ知ってみてください。