中小企業の向け経費精算システムの選び方や機能について
更新日: 2022.12.8
公開日: 2022.1.18
古屋匠憲
働き方改革や新型感染症の流行などを受けて、テレワークへの対応が益々進められている昨今です。中小企業の場合、とくに多くの書類を扱うことになりがちな経費精算に関する業務のテレワーク化が課題になるかもしれません。
本記事では、中小企業向けに経費精算システムの選び方や機能について詳しく解説します。経費精算はテレワークへの対応だけでなく、そもそも複雑で属人化しやすい業務です。経費精算システムの導入を検討しているのであれば、ぜひ参考にしてください。
「科目を間違えた申請が多い」
「経費にならないものを申請してくる」
「申請額を不正する人がいる」
など、従業員からの経費申請ミスに頭を悩ませていませんか? 経費申請は従業員が行うため、従業員がわかりやすい運用にすることが必要不可欠です。
そこで頼りになるのが、経費精算システムです。経費精算システムを利用すれば、交通費の自動計算やICカードの読み取り、またシステム上で申請ルールを設定することで間違った申請が上がりにくくすることができ、従業員の申請ミスを軽減することが可能です。
当サイトでは、経費精算システムでできることや、よくある経費精算の課題をシステムでどのように解決できるかをまとめた資料を無料で配布しておりますので、経費精算の申請ミスを減らしたい方はぜひダウンロードしてご覧ください。
1.経費精算システムの導入で効率化されること
まずは、経費精算システムの導入によって効率化されることを整理し、自社に必要なシステムや機能について考えてみましょう。
1-1.時間や場所に関係なく申請が可能
経費精算システムは、時間や場所に関係なく、離れたところからでも誰もが申請などを行うことを可能としてくれます。本来であれば、経費として申請したければ領収書やレシートなどをまとめて、経理担当に直接申請しなければいけません。
システム化すれば、わざわざ紙媒体で書類をまとめる必要がありませんし、自分の端末から手軽に申請が行えます。これまで申請にかけていた手間や時間を大きく削減できるでしょう。
1-2.申請に必要な書類はレシート類の撮影だけで行える
従来の経費精算といえば、申請するために経費精算書を作成し、受け取った領収書やレシートを1枚ずつ貼り付ける必要がありました。受け取る側も大変ですが、経費として申請する側もかなりの手間や時間がかかってしまいます。
経費精算システムなら、端末で領収書やレシートなどを撮影するだけで、簡単に申請が行えます。日付や使用金額といった部分はシステムが自動で認識して入力してくれるので、かかる手間を減らせます。手作業ではなくなるため、ヒューマンエラーの回避にも繋がります。
1-3.電子マネーとの連携も可能
採用する経費精算システムによっては、電子マネーとの連携を可能としている場合があります。電子マネーと連携して経費精算が行えれば、使用した段階で自動的に経費の申請が行われます。電子マネーを使用する場合、領収書を用意してもらうのを忘れるケースが多いのですが、そういったリスクもケアすることが可能です。
1-4.領収書の紛失を防げる
紙媒体で経費精算を行う従来の方法だと、領収書やレシートを紛失してしまい、経費として申請することができないケースがありました。ペーパーレス化がベースとなる経費精算システムなら、そういった事態も防げます。
2.中小企業向け経費精算システムの選び方
実際に導入する経費精算システムを選ぶ際に、重要となるポイントについていくつか詳しくご紹介します。
2-1.データ入力作業などの効率化を優先させたい
とくに、経費精算業務においてデータ入力作業がネックとなっているのであれば、入力の自動化に強いものを選ぶとよいでしょう。ポイントとなるのは、領収書やレシートのスキャン機能、ICカードとの連携機能などです。
申請する側や受け取る側の双方で業務の効率化が図れるでしょう。
2-2.ほかの経理・総務作業と合わせて効率化させたい
仕訳対応や給与計算など、経費精算以外の経理や総務作業と合わせて効率化したいケースもあるでしょう。これらはすでに利用している、あるいはこれから導入する会計ソフトとの連携を踏まえて経費精算システムを選ぶことが大切です。
メーカーによっては、連携に強くなるように会計ソフトだけでなく別に経費精算システムの展開を行っている場合もあります。
2-3.経費精算で重要な部分が限定される場合
社内で出張や交際費の経費計上を行いたい社員が限定される場合、社内全体で利用できるような経費精算システムを選ぶと、オーバースペックになってしまう恐れがあります。
経費の申請が限定されるのであれば、その種類に合わせて特化した経費精算システムを選びましょう。たとえば出張が多いのであれば、経路計算や定期券の対応など、交通費に強い経費精算システムを選ぶことをおすすめします。
2-4.システムの使い方に合わせて効率化を狙いたい
昨今ではテレワークが益々進められていますが、社外から社員が経費精算を頻繁に行いたい場合もあるでしょう。パソコンよりも、スマートフォンやタブレットなどから申請が行えるような手軽な経費精算システムの導入がおすすめです。外出先からでも手軽に行えるので、申請が溜まってしまうことがなく、担当の作業も少なくできるでしょう。
3.経費精算システム導入後の行うべきこと
経費精算システムは、導入したからといってそれで終わりではありません。正しく活用していけるように、行うべきことが存在します。それぞれ見ていきましょう。
3-1.社内で浸透するように徹底する
せっかく導入した経費精算システムも、その機能のメリットを存分に活かせなければ意味がありません。企業に合わせて最適な形で浸透できるように活用しましょう。
導入にあたって、2つの流れが考えられます。1つはハードランディング、もう1つはソフトランディングです。
ハードランディングは、経費精算システムの導入を強制的に進め、これまでは紙媒体で扱っていた業務を一斉にすべて変えてしまいます。有無を言わさずに経費精算システムの導入を進められますが、1人につき1台ずつの端末や社員のリテラシーが必須となります。
ソフトランディングとは、最初のうちは紙媒体と経費精算システムを併用する方法です。システムに社員が慣れるまでは、紙媒体での扱いを少し残しながら移行していけると社員は安心してついていけるでしょう。ただし、ハードランディングのように劇的な効果は見られません。
3-2.導入を進めるだけでなく振り返りことも重要
経費精算システムの導入が完了し、社内全体で定着したら、それで終わりではなくさらなる改善を試みましょう。導入後、どのような課題があるのか社内でアンケートなどをとってみるとよいでしょう。スパンとしては導入してから1ヵ月、3ヵ月といった具合がおすすめです。
よくありがちな定着後の問題が、承認フローの停滞とまだ残ってしまっている手作業です。
せっかく経費精算システムを導入したものの、いまいち業務効率の改善が見られない場合は、承認フローが停滞していることが考えられます。もし、承認する上司が速やかに業務へ当たれないのであれば、代理の管理職を決めるなどして改善を試みてみましょう。
経費精算システムを導入すれば、基本的にほとんどの業務が自動化されるため、手作業で行うよりもミスは少なくなります。それでも間違いが見られるのであれば、部分的にまだ手作業が残ってしまっているのが原因かもしれません。
よく見られるのが、担当者のデータ入力が重複してしまっているケースです。個人の管理で解決が難しいのであれば、連携可能な他システムの導入を検討してみてもよいでしょう。
4.中小企業の複雑化する経費精算はシステム化がおすすめ
経費精算は複雑化や属人化がしやすい難しい部分です。業務は大変ですが、一方で似たような作業が多いため、自動化もしやすいという特徴があります。大変な経費精算は、システム化して効率の改善を図りましょう。
経費精算のために割いていたリソースの節約にもつながるため、ほかのコア業務により力を入れることも視野に入れられます。
「科目を間違えた申請が多い」
「経費にならないものを申請してくる」
「申請額を不正する人がいる」
など、従業員からの経費申請ミスに頭を悩ませていませんか?
経費申請は従業員が行うため、従業員がわかりやすい運用にすることが必要不可欠です。
そこで頼りになるのが、経費精算システムです。経費精算システムを利用すれば、交通費の自動計算やICカードの読み取り、またシステム上で申請ルールを設定することで間違った申請が上がりにくくすることができ、従業員の申請ミスを軽減することが可能です。
当サイトでは、経費精算システムでできることや、よくある経費精算の課題をシステムでどのように解決できるかをまとめた資料を無料で配布しておりますので、経費精算の申請ミスを減らしたい方はぜひダウンロードしてご覧ください。
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