お土産代とは?経費として仕訳する場合の勘定科目と注意点 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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お土産代とは?経費として仕訳する場合の勘定科目と注意点

お土産をさがす女性

取引先への挨拶や感謝の気持ちを込めて贈り物を用意する場合の「お土産代」は経費として計上できます。しかし、渡す相手、渡す物、渡すタイミングによってお土産代の勘定科目は異なるため、仕訳方法に悩む経理担当の方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、お土産代を経費として仕訳するときの勘定科目と注意点について解説します。勘定科目ごとに明確な仕訳条件があるため、どのようなお土産代がどの勘定科目にあたるのかをチェックしておきましょう。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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などなど会計の理解を深める際に前提の基礎知識となる勘定科目や仕訳がよくわからない方もいらっしゃるでしょう。

そこで当サイトでは、勘定科目や仕訳に関する基本知識と各科目ごとの仕訳例を網羅的にまとめた資料を無料で配布しております。 会計の理解を深めたい方には必須の知識となりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。


1. お土産代の勘定科目は「接待交際費」「広告宣伝費」「福利厚生費」「会議費」の4つ

電卓をたたく男性

お土産代を経費精算する場合、一般的に、勘定科目は「接待交際費」「広告宣伝費」「福利厚生費」「会議費」のいずれかに仕訳します。ただし、各勘定科目内でも該当しない要件があったり、計上できる金額に限度があったりして、お土産代は仕訳が難しいといわれています。

大まかに「お土産」と表す物品のうち、どんな内容がどの勘定科目に当てはまるのか、まずはその条件を見てみましょう。

1‐1. 接待交際費

取引先をもてなす場合など、接待にかかるお土産代は「接待交際費」として計上します。

例えば、取引先へのあいさつ回りの際に持っていくお土産や飲食店での会食、そのほか、「接待交際費」が発生するシーンには、自社トラブルによる取引先へのお詫びや、株主総会で自社商品外の手土産を渡す場合も含まれます。

ただし、接待交際費として計上できる金額には上限があり、企業規模やビジネス形態によって異なるため注意が必要です。

 

大企業…接待飲食費(*1)の50%

中小企業(資本金1億円未満)…接待飲食費*の50%または800万円まで(どちらかを上限として選択できる)

個人事業主…上限なし

(*1)接待飲食費…接待交際費のなかでも、特に事業に関係する取引先などを接待した際に発生する飲食代。

 

ちなみに、接待交際費に該当しないものには以下が挙げられます。

  • 社内の慰安旅行や演芸会などの費用
  • 1人あたり5,000円以下の飲食代(条件によっては適用)
  • カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいなどの物品贈与にかかる費用
  • 会議に関して提供する茶菓、弁当などの飲食代
  • 出版物や放送番組編集に関する座談会や、番組放送に際して取材にかかる費用

参考:交際費等の範囲と損金不算入額の計算|国税庁

 

交際費等の除外項目は「接待交際費」においても同様の判断ができます。つまり、「接待交際費」として仕訳できるケースとは、お土産を渡す相手が取引先などの事業関係者であり、かつその目的が接待、贈答、慰安の場合に限るということを覚えておきましょう。

<例>取引先との会食で、一人に5500円の飲食代×4名分が発生し、クレジットカードで支払った

借方 貸方
接待交際費 22,000円 未払金 22,000円

1‐2. 広告宣伝費

自社の宣伝行為にあたる物品を、不特定多数の一般消費者に渡す場合には「広告宣伝費」として計上します。「広告宣伝費」に該当する主なケースとしては、以下の3つが挙げられます。

自社製品をお土産として贈る

新作の化粧品や食品など、自社製品の見本品や試供品を手土産として贈る場合は「広告宣伝費」での処理が必要です。

関連記事:見本品とは?仕訳のポイントや注意点を詳しく解説

株主総会で渡すお土産

株主総会での手土産は「接待交際費」として計上される場合もありますが、自社製品を贈る場合は「広告宣伝費」として仕訳されます。

自社名をプリントしたオリジナル製品

自社名をプリントしたカレンダーや手帳といったオリジナル製品を贈る場合も「宣伝広告費」として扱われます。

<例>イベントの来場者プレゼント用に自社名を印刷したうちわを発注し、代金90,000円を現金で支払った

借方 貸方
広告宣伝費 90,000円 現金 90,000円

1‐3. 会議費

「会議費」は業務上必要な取引先との会議の際に、会議中や休憩中などにふるまう飲食物などにかかる費用を計上するための勘定科目です。たとえば、会議中に人数分のお茶やお菓子を振る舞う場合、これら飲食代は「会議費」として仕訳できます。

会議費で処理できる金額は1人あたり5,000円以下と、上限が決まっています。会議中の飲食でも1人あたり5,001円以上の場合は接待交際費で仕訳が必要なので注意しましょう。

<例>取引先との会議でふるまうお茶菓子を3,000円分現金で購入した

借方 貸方
会議費 3,000円 現金 3,000円

1‐4. 福利厚生費

「福利厚生費」は、従業員の福利厚生を目的とし、それにかかる費用を仕訳する際に最も適した勘定科目です。お土産を渡す対象が自社従業員であり、ねぎらいを目的とした支出を指します。

たとえば、本社から支店に出張している従業員へお菓子を手土産として差し入れた場合や、プロジェクトの成功を祝ってメンバーにケーキをプレゼントする際など、それにかかった費用は「福利厚生費」として計上できます。

<例>社内のプロジェクトメンバーにケーキを差し入れた。代金の15,000円は現金で支払った

借方 貸方
福利厚生費 15,000円 現金 15,000円

関連記事:課税対象になることもある福利厚生費について7つの具体例

2. 社員旅行のお土産代は経費として仕訳できる?

団体で歩く男女

企業が全従業員を対象に慰安目的で社員旅行を行う場合には、それにかかる交通費や宿泊費を「福利厚生費」として計上できます。このとき、日程が合わなかったなどのやむを得ない理由により社員旅行に参加できなかった従業員へのお土産代は、経費として仕訳できるのでしょうか。

福利厚生費として仕訳できる社員旅行の経費は、社員全員を対象とするものに限定されます。不参加の社員にのみお土産を購入した費用を「福利厚生費」で仕訳すると税務調査で引っ掛かる要因になるため注意しましょう。

関連記事:社員旅行は経費処理できる?慰安旅行との違いや経費で落とす条件を解説

3. 高額すぎるお土産代は税務署に否認されやすいので注意!

オレンジ色の注意マーク

お土産代が経費として計上できるケースであっても、高額すぎるお土産の購入は経費として認められない可能性が高いため注意が必要です。

たとえば、貴金属やアクセサリーといった品物は、お土産代としてはあまりにも高額とみなされます。換金目的や、自分用へのプレゼントではないかと税務署から問いただされる原因となるため、お土産代の金額はしっかり吟味するようにしましょう。得意先への贈答品であれば、10,000円程度までが相応です。

また、商品券やギフト券をお土産に選定すると税務署から指摘されるリスクがあります。お土産代として仕訳したのち、金券ショップ等で換金することで損失を被らず経費のみを水増しする脱税事例として、あらぬ疑いをかけられないためにも、換金性の高い品物はお土産として選ばない方が無難です。

関連記事:税務調査とは?調査の種類や流れ、指摘を受けた時の対応も紹介

4. 経費として計上する場合は領収書の管理も忘れずに

領収書を確認する人

お土産代を経費計上する際には、渡す相手、渡す物、渡すタイミングによって、大きく4つの勘定科目に分けられます。ややこしく感じてしまいがちですが、内容や金額を正しくチェックしてお土産代を正しく仕訳しましょう。

また、経費計上する際には領収書が非常に大切です。領収書は、商品・サービスを購入したことを公的に証明する重要な書類のため、日頃から徹底した領収書管理と、早めの経費精算を意識しておきましょう。

領収書の紛失や必要事項の記載漏れで支出の使い途を証明できない場合は「使途不明金」となってしまいます。節税のためにも、書類に不備がないかこまめにチェックすることが重要です。

関連記事:使途不明金とは?意味や税務処理における注意点を解説

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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jinjer Blog 編集部

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