労働時間に休憩は含む?休憩時間のルールや注意点を解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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労働時間に休憩は含む?休憩時間のルールや注意点を解説

PC作業する女性

労働基準法では、従業員の心身の健康を守るため、労働時間に応じた休憩の付与が義務付けられています。一方で、実務では労働時間と休憩時間の区分に迷うケースもあるでしょう。こうした判断を誤ると、給与計算のミスや法令違反につながるおそれがあります。

本記事では、労働時間と休憩時間の違いから、労働基準法における休憩時間の3原則、休憩を与える際の注意点や判断に迷うポイントを解説します。

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1. 労働時間に休憩は含まれない

注意のイメージ

労働時間に休憩は含まれません。休憩時間は、従業員が企業の指揮命令下から解放され、自由に利用できる時間です。そのため、労働時間には含まれず、賃金の計算の基礎となる実働時間からも差し引かれます。

自由に過ごせるように見えても、即時の業務対応が求められる場合は、休憩時間と認められません。例えば、席で待機しながら電話対応をしなければならないケースなどです。具体事例を交えて、「4. 業務から離れていても休憩とみなされないケース」章にて解説しています。

このように、実態として指揮命令下にあるかどうかが判断基準となるため、形式的に休憩時間を設定しているだけでは足りず、実際の運用にも注意が必要です。

1-1. 労働時間と休憩時間・勤務時間の違い

労働時間とは、従業員が指揮命令下に置かれている時間を指し、休憩時間は含まれません。

一方で勤務時間は、一般的に始業時刻から終業時刻までの時間を指し、休憩時間も含めた「拘束されている時間」という意味で用いられます。在社時間や拘束時間といった用語も、実務上は同様の意味で使われるケースがあります。

休憩時間も含めた言葉の定義を表でまとめました。

定義 休憩の取り扱い 法律上の扱い
労働時間 使用者の指揮命令下にある時間 休憩は含まれない 労働基準法上の規制対象
休憩時間 労働から解放され、自由に利用できる時間 労働基準法で付与義務の定めがある
勤務時間 始業から終業までの拘束時間 休憩を含む

(労働時間+休憩時間)

法律上の定義はない(実務用語)

1-2. 6時間・8時間など労働時間に応じた休憩時間

休憩時間の付与は、労働基準法第34条で、労働時間に応じた最低基準が定められています。具体的な基準は次のとおりです。

  • 1日の労働時間が6時間を超え8時間以内:45分以上
  • 1日の労働時間が8時間を超える場合:60分以上

この基準はあくまで最低基準であり、例えば実働7時間の場合に、45分ではなく1時間の休憩を付与しても問題ありません。

法定どおりに休憩を付与した場合のイメージは、次のとおりです。

労働時間

2. 労働基準法で定められた「休憩の3原則」とは

ルールのブロック

労働基準法には、「休憩の3原則」が定められています。3原則とは、「途中付与の原則」「一斉付与の原則」「自由利用の原則」の3つです。

ここでは、従業員が適切に休息をとるために重要な3原則を具体的に解説します。

2-1. 労働時間の途中に付与する

休憩時間は、労働時間の途中に与えなければなりません。

例えば、勤務時間が7時間の場合、最低45分の休憩を労働時間の途中で付与する必要があります。勤務の開始前や終了後に与えることはできません。

休憩時間の付与に関する、OK例およびNG例は次のとおりです。

勤務開始直後に休憩

2-2. 休憩時間は一斉に付与する

休憩時間は、一斉に与えなければなりません。従業員ごとに休憩時間を変えることはできないため注意しましょう。ただし、労使間にて別途協定がある場合は、一斉ではなく交代などによる休憩時間の付与でも問題はありません。

さらに、労使協定がない場合でも、労働基準法別表第1に掲げる次の業種は一斉休憩の例外が認められています。

  • 運送業
  • 商業
  • 金融・広告業
  • 映画・演劇業
  • 郵便・信書便・電気通信業
  • 保健衛生業
  • 接客娯楽業
  • 官公署の事業

関連記事:労働時間に休憩は含まれる?労働基準法での休憩時間の定義と計算ルールを解説

2-3. 休憩時間は従業員の自由に使わせる

企業は、休憩時間を自由に利用させなければなりません。休憩時間中も来客対応や電話対応をしなければいけない場合、その時間は休憩時間ではなく、労働時間とみなされる可能性があります。

休憩時間は、労働から完全に離れて、食事や外出など従業員が自由に活動できることが原則です。「4. 業務から離れていても休憩とみなされないケース」章にて詳しく解説しているので、ご覧ください。

3. 休憩を与える際に押さえておくべきルール

注意

休憩時間の付与には、労働基準法などによる決まり事や罰則があります。ここでは、休憩を与える際の注意点、適用除外や適切に付与しなかった場合の罰則などを解説します。

3-1. 休憩を付与すべき対象と適用除外者

休憩時間は、雇用形態(正社員・契約社員・パート・アルバイトなど)を問わず、すべての従業員に付与しなくてはいけません。ただし、次の要件に当てはまる場合は、休憩付与の対象外となります。

  • 農業、畜産、水産業に従事するもの

農業、畜産、水産業に従事するものは、天候などの自然条件に左右され、通常の労働時間制の適用になじまないため、休憩付与の適用除外とされています。

  • 管理監督者(管理職)

社内で管理監督者とされていても、経営上の重要な意思決定に関わっていない、部下の評価や採用に関して裁量を持っていない場合などは、管理監督者と認められない可能性があります。「名ばかり管理職」と判断された場合には、休憩に関する規定が適用され、法違反のリスクにつながるため、実態に基づいた運用をしましょう。

  • 機密の事務を取り扱うもの

経営層と一体となって業務をおこない、出社時間や退社時間が厳密に決められない者は休憩付与の対象外です。秘書などが該当するとされていますが、肩書きだけで適用除外となるわけではなく、実態に基づいて判断されます。

  • 断続的労働に従事するもの(労働基準監督署長の許可が必要)

監視などの手持ち時間が多い業務は、労働基準監督署長の許可をうけることで、休憩付与の対象外となります。ただし精神的緊張が強い業務や、継続的に注意力を要する業務は適用除外に該当せず、休憩を与える必要があります。断続的労働に該当するか判断に迷う場合は、管轄の労働基準監督署に相談をしましょう。

参考:監視又は断続的労働に従事する者の労働時間等に関する規定の適用除外許可申請について|厚生労働省

関連記事:管理職(管理監督者)の勤怠管理を徹底解説!労働時間の上限規制は対象外?

3-2. 適切な休憩を付与していない場合の罰則・リスク

企業が従業員に適切な休憩時間を与えなかった場合は、「6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金刑」に科される可能性があります。

また、適切な休憩を取らせず過酷な労働を強いている状態が従業員全体や社会に知られると、法的リスクだけでなく企業イメージの低下にもつながります。人材の定着率や採用活動にも悪影響を及ぼし、長期的には経営面での損失にも直結する可能性もあるでしょう。

単に法令遵守の観点だけでなく、企業の持続的な成長や従業員の健康を守る観点からも、従業員の休憩時間の確保は不可欠です。

3-3. 給与は勤務時間から休憩時間を控除して計算する

賃金支払いの義務がある労働時間に休憩時間は含まれません。

例えば、勤務時間が9時から17時の場合、職場にいる時間は合計8時間です。しかし、この8時間のうち、12時から12時45分までを休憩時間としている場合、労働時間は7時間15分となります。

給与計算をする際は、在社時間ではなく、実際に働いた実労働時間をもとに計算します。パートやアルバイトなどの時給で給与が支払われるケースでは、休憩時間の扱いによって支給額が変わる可能性があるため、特に注意が必要です。

関連記事:勤怠管理における休憩時間の取り扱いとは?労働基準法の基礎知識を解説

4. 業務から離れていても休憩とみなされないケース

考える男女

一見休憩をとっているように見えても業務から完全に開放されて自由に行動できない限り休憩とはみなされません。ここでは、実務で判断に迷うポイントを、具体例をあげて解説します。

4-1. 手待ち時間(待機時間)や仮眠時間

業務指示にすぐ対応できる状態で待機している時間(手待ち時間)は、労働から完全に解放されているとはいえないため、休憩に該当せず、労働時間として扱われます。例えば、警備員が巡回の合間に控え室で待機している時間や、工場の機械オペレーターが設備の稼働を待つ時間などが該当します。

また、仮眠時間については仮眠室での睡眠が認められていても、緊急事態やトラブル発生時には直ちに対応する必要がある場合は業務から完全に離れているとはいえません。そのため、仮眠時間であっても手待ち時間とみなされる可能性があるので注意が必要です。

4-2. 休憩中の電話や来客対応、簡易作業

休憩中に、電話や来客対応のためにデスクにいることを命じられている場合は、業務に従事するための手待ち時間となり、休憩時間とみなされません。さらに、食事をとりながら簡易作業をおこなうケースも、労働から完全に離れているとはいえず、休憩を付与したことにならないため注意しましょう。

このような取扱いを避けるには、休憩中は業務対応をさせない運用が大切です。電話対応を求めないといったルールを明確にし、必要に応じて休憩室の利用を促すなど、業務から離れられる環境を整えましょう。

4-3. 昼食ミーティングや勉強会

ランチミーティングや勉強会は、必ずしも休憩時間として扱えるとは限りません。業務の一環としての性質が強く、強制参加の場合は、労働時間として扱われます。

自由参加であっても、参加しないと業務に支障を及ぼしたり、人事評価に影響する場合は休憩時間とはみなされない可能性が高くなります。勤務時間内に実施する場合は、トラブルを防止するためにも、参加は強制ではなく任意であることを事前に明示しておくとよいでしょう。

参考:労働時間の考え方:「研修・教育訓練」等の取扱い|厚生労働省

4-4. たばこ休憩の判例と実務上の扱い

労働中のたばこ休憩は、休憩時間か労働時間かの判断が難しく、実際の判例でも両方の扱いが認められています。

例えば、飲食店内で喫煙している間も、何かあればすぐに業務に対応できる状態にある場合は、業務から完全に解放されていないとして、労働時間と評価された判例があります(北大阪労働基準監督署長事件 大阪高判平21・8・25)。

一方、喫煙場所が勤務店舗から離れており、喫煙に必要な時間が十分に確保されている場合は、指揮命令下に置かれていないとして、休憩時間と判断されたケースもあります(泉レストラン事件 東京地判平26・8・26)。

このように、たばこ休憩が休憩時間に該当するかを判断する際は、判例の考え方を踏まえ、「労働から完全に解放されている状態かどうか」を重要な判断基準とすることが適切です。

参考:相談室Q&A 業務時間中の喫煙休憩時間分につき、賃金控除してよいか|株式会社労務行政

5. 雇用形態・就業形態別の休憩時間の注意点

クエスチョンマーク

ここまで休憩時間の基本ルールを解説してきましたが、雇用形態や働き方によって取扱いが異なるのか疑問に感じる場面も多いでしょう。ここでは、雇用形態や就業形態による注意点を解説します。

5-1. アルバイト・パート・派遣社員の休憩時間は正社員と同じ

アルバイト・パート・派遣社員であっても、正社員と同様に休憩を付与する必要があります。派遣社員は派遣元と雇用関係にありますが、実際の労務管理は派遣先がおこないます。正社員と同様、適切な休憩時間が付与されているかを管理しましょう。

5-2. 時短勤務・裁量労働制・テレワーク時の休憩

時短勤務、裁量労働制、テレワークといった多様な働き方でも、休憩時間の基本的な取扱いは変わりません。それぞれの就労形態による注意点は次のとおりです。

  • 時短勤務

時短勤務とは、育児や介護の必要がある従業員が、通常より短い所定労働時間で働ける制度です。短縮後の所定労働時間が6時間までであれば、休憩を必ずしも与える必要はありません。

ただし、所定労働時間が6時間ちょうどのときは注意が必要です。1分でも時間外労働が発生すると「6時間超」となり、労働時間の途中に休憩を付与しなければいけません。そのため、あらかじめ休憩時間を設定しておくなど、実態に応じた運用にしましょう。

  • 裁量労働制

裁量労働制は、あらかじめ定めた時間を労働したものとみなす制度で、業務の進め方や時間配分を従業員の裁量に委ねる働き方です。裁量労働制であっても、みなし労働時間に応じた休憩を付与する必要があります。

裁量労働制は、業務の配分などを従業員本人に任せる働き方であるがゆえに、労働時間や休憩の管理があいまいになりがちです。企業としても休憩時間の目安を設けるなど、適切に休憩が確保されるよう配慮しましょう。

  • テレワーク

テレワークであっても、休憩時間の付与義務は出勤する場合と変わりません。テレワークは物理的に場所が離れていることから、休憩時間の管理が本人任せになりがちです。休憩の開始時・終了時にチャットツールで連絡をいれる、勤怠管理システムで休憩時間を打刻するなど、適切に管理できるようにしましょう。

関連記事:時短勤務者の休憩時間は?その上限や短時間勤務制度の注意点を解説

関連記事:裁量労働制とは?労働時間管理における3つのポイントを徹底解説

5-3. 管理監督者・機密事務取扱者・高度プロフェッショナル制度は休憩の規定は適用除外

管理監督者は、経営と一体的な立場にあり、業務遂行や出退勤に広い裁量を有しているため、労働時間の一律規制になじみません。そのため、休憩の適用が除外されています。また、機密の事務を取り扱う者についても、経営者の活動と連動して業務をおこなう性質上、画一的な休憩付与が適当でないため、同様に適用除外です。

詳しくは、3-1章でも解説しているので、あわせてご覧ください。

高度プロフェッショナル制度とは、高度な専門知識を持ち、一定以上の年収要件を満たす従業員を対象に、労働時間や休憩時間などに関する規定を適用しない制度です。

休憩時間の付与が義務付けられない代わりに、一定の勤務間インターバルの確保や、在社時間の上限設定など従業員を守るための代替措置が必要です。

参考:高度プロフェッショナル制度について|厚生労働省

6. 労働時間と休憩時間を正確に管理する方法

Q&Aのブロック

労働時間と休憩時間は、従業員の健康や給与にも関わるため正確な管理が重要です。ここでは、従業員の労働時間と休憩時間を正確に管理するための具体的な方法を解説します。

6-1. 就業規則などへの明記と従業員への周知

労働基準法では、休憩に関する最低基準が定められています。しかし、実際の付与方法や運用ルールは企業に委ねられている部分があり、現場の状況や勤務形態によって認識にズレが生じやすいのが実情です。そのため、自社における休憩時間の取り扱いルールを、法令を踏まえたうえで就業規則に明確に規定しておきましょう。

また、就業規則は従業員への周知が義務づけられています。社内掲示やイントラネットへの掲載などを通じて、誰でも確認できる状態にしておかなければなりません。就業規則の確実な周知により、休憩に関する運用上のトラブルを未然に防ぎましょう。

さらに、従業員へ指示を出す管理職・現場リーダーへの教育も欠かせません。特に現場作業や繁忙期には休憩が取りにくく、誤った運用として「勤務終了後にまとめて休憩を取らせる」といった問題が発生しがちです。しかし、休憩時間は必ず労働時間の途中に付与しなければなりません。

このように、休憩の与え方には時間数以外にも、さまざまな法的ルールがあります。誤った運用を未然に防ぐためには、説明会や研修を通じて管理者・従業員の双方に正しい知識を身につけてもらうことが不可欠です。

6-2. 休憩時間の判断に迷ったら労働基準監督署へ相談

近年、テレワークやフレックスタイム制、副業・兼業など、多様な働き方が広がり、デジタル技術や人工知能(AI)が発展するなど、働く環境は急速に変化しています。

こうした動きにあわせて、労働基準法をはじめとする関連法令も、時代に即した見直しや改正が進められています。しかし、労働時間と休憩時間の境界はわかりにくいケースも多く、新しい働き方の普及により判断がさらに難しくなる場面も想定されます。

労働時間や休憩時間の取り扱いに不安・疑問がある場合は、労働基準監督署へ相談してみるとよいでしょう。

6-3. 勤怠管理システムの活用

従業員の労働時間は、紙のタイムカードやExcelでの管理も可能ですが、従業員数が多い企業や柔軟な働き方を導入している企業では対応が煩雑になりがちです。

労働時間や休憩時間の集計に誤りがあると、給与計算にも影響を及ぼします。また、休憩時間が正しく付与されていなかったり、時間外労働の上限を超えて働かせたりしている場合には、労働基準法違反として罰則の対象となるおそれもあるでしょう。

このようなリスクを防ぐには勤怠管理システムの導入が有効です。PCやスマートフォンなどで勤怠を記録でき、人的ミスの削減と業務効率化につながります。

さらに、勤怠データを一元管理できるので、休憩が不足している従業員や時間外労働が増えている従業員を把握できます。必要に応じてアラートメールを送ったり、勤務調整をすることが可能です。

7. 休憩時間に関するよくある質問

はてなのブロック

休憩時間に関するよくある質問を整理しました。実務で迷わないよう、ケースごとのポイントを押さえておきましょう。

7-1. 分割して付与することはできる?

休憩時間は、分割して付与することができます。

例えば、休憩時間を90分として、お昼休憩に60分、午前と午後にそれぞれ15分ずつの休憩を付与するなどの分割付与が可能です。ただし、分割して付与したとしても、休憩時間は労働時間の途中に与えなくてはならないというルールに変わりはありません。

また、休憩を数分単位で非常に細かく分けて付与する場合、実際には労働から十分に解放されていないと判断されることがあります。この場合、法的には休憩として認められない可能性があるため、従業員が仕事から離れ十分な休息をとれるよう、適切に設定しましょう。

参考:休憩時間を分割する場合どのようなことに注意が必要でしょうか。|厚生労働省

7-2. 残業が発生したら追加で休憩をとらせるべき?

残業が発生した場合でも、すでに実労働時間に応じた法定の休憩時間を満たしていれば、追加の休憩付与は必要ありません。

しかし、残業によって実労働時間が6時間を超える場合は合計45分、8時間を超える場合は合計1時間の休憩が必要となるため、状況によっては追加休憩が必要になるケースがあります。

例えば、勤務時間が9時から17時までで45分の休憩を付与している場合、すでに6時間超に必要な休憩は満たしています。しかし、その後残業をして労働時間が8時間を超えると、1時間分の休憩が必要になるため、追加で15分の休憩を付与しなければいけません。

7-3. 労働時間が6時間ちょうどの場合は休憩の付与が必要?

労働基準法では、労働時間が6時間を超えたときに休憩を付与する義務が発生します。そのため、労働時間が6時間ちょうどで1分も超過していない場合は、休憩を与える必要はありません。

反対に、1分でも超過した場合は、45分の休憩が必要になります。パートやアルバイト従業員の勤務時間を決める際は、あらかじめ休憩時間を設定しておくなどの対応が必要です。

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パートやアルバイトの勤務時間が、6時間または8時間ぎりぎりの場合、残業によって休憩が必要となる労働時間を超える可能性が高くなります。労働契約書や就業規則で、あらかじめ法定の休憩時間を設定しておくと、現場で都度判断する手間が減り、管理業務の負担軽減にもつながります。

また勤務時間が多様な従業員が多い場合は、勤怠管理システムのシフト・休憩設定機能を活用し、あらかじめ複数の勤務時間パターンを登録しておくと運用がスムーズになります。

解説:社会保険労務士 / 柳 静香

7-4. 休憩時間が取れなかったときはどうする?

業務が多忙などの理由で休憩が取れなかった場合も、労働基準法違反です。

また、休憩を取らずに勤務した時間に対しては、給与を支払う必要があります。さらに、休憩が確保できなかったことで実労働時間が長くなり、時間外労働が発生した場合には、割増賃金の支払いも必要です。

必ず休憩が確保できるよう、業務量や人員配置を見直すとともに、休憩を取得できなかった場合の報告ルールを整備し、再発防止につなげましょう。

当サイトでは、「休憩時間の計算方法総まとめ」という資料を無料配布しております。本資料では、休憩時間の計算方法や付与ルールなど休憩時間にまつわる定義・ルールはもちろん、休憩時間に関するよくある質問まで網羅的にまとめています。知識が正しいか不安な方はこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

7-5. 10時間・11時間以上働く場合の休憩は?

労働時間が8時間を超えた場合、最低1時間の休憩が必要ですが、さらに10時間、11時間と労働時間が延びた場合、追加で休憩を付与する必要があるのか疑問に思う方もいるでしょう。

法的には、労働時間が何時間であっても、8時間を超える場合は60分の休憩を付与すれば足り、追加で休憩を与える義務はありません。ただし、長時間労働は従業員の心身への負担が大きく、集中力の低下や労働災害のリスクにもつながります。そのため、適宜休憩を追加で付与するなどの配慮が望ましいです。

常態的に長時間労働が発生する場合、休憩時間の確保だけでなく、「勤務インターバル制度」と組み合わせた運用も有効でしょう。勤務インターバル制度とは、終業から翌日の始業までの間に、あらかじめ定めた一定時間の休息を必ず確保する制度です。休息時間を11時間と定めた場合の勤務イメージは次のとおりです。

勤務間インターバル

引用:勤務間インターバル制度をご活用ください|厚生労働省

必ず一定の休息時間を確保できるため、長時間労働による疲労の蓄積を防ぐ観点から、有効な対策のひとつとされています。

8. 労働時間と休憩時間はまったく別!休憩時間は給与算定の対象外

棒を持った男性

本記事では、労働時間と休憩時間の違い、労働基準法における休憩の定義や付与ルールなど実務上の注意点について解説しました。

休憩時間は労働時間に含まれず、一定の労働時間を超えた場合には必ず付与が必要となる重要なルールです。手待ち時間や休憩中の業務対応など、形式上は休憩に見えても労働時間と判断されるケースもあるため注意しましょう。

また、休憩時間の取り扱いを誤ると、実労働時間の算定に影響し、給与計算の誤りにつながるおそれもあります。本記事で解説したポイントを踏まえ、勤怠管理システムの活用なども取り入れつつ、適切な労働時間の管理体制を整えていきましょう。

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