ノー残業デーを導入するメリット・デメリットと継続のコツ | jinjerBlog

ノー残業デーを導入するメリット・デメリットと継続のコツ

時計を見る様子

残業をせず定時退社する日をノー残業デーといい、約6割の企業で導入されている制度です。
うまく活用できれば、残業代の削減につながる一方、形だけの導入では業務が滞る原因になる可能性もあります。

この記事では、ノー残業デーを導入するメリット、デメリット、継続のコツを解説します。

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当初は大企業のみに法改正が適応されていましたが、現在では中小企業にも適用されています。
この法律には罰則もあるので、法律を再確認し適切な管理ができるようにしておきましょう。

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1. ノー残業デーは残業せずに定時退社する日

カレンダー

ノー残業デー(定時退社日、早帰り日)とは、残業をせず定時に退社をする日のことです。
厚生労働省の調査によると、60.3%の企業が、労働時間削減の取り組みとしてノー残業デーを活用しています。[注1]

[注1]時間外労働削減の好事例集|厚生労働省

1-1. ノー残業デー導入の背景

実は、ノー残業デーは最近登場した制度ではなく、1970年、高度経済成長期頃に登場した制度です。
当時は国際社会と比較して、日本人の労働時間が長いことから、残業を減らす取り組みとして始まったと考えられています。

また、過労死が社会問題となり始めた1980~1990年代には、週1回のノー残業デーを導入する動きがでてきたとされています。

昨今では働き方改革の推進に伴い、時間外労働削減の好事例として改めてノー残業デーの取り組みが見直されています。

1-2. ノー残業デーは水曜日が一般的だが柔軟に対応するのがポイント

官公庁の定時退庁日が水曜日であるため、企業のノー残業デーも水曜日が多いですが、本来、何曜日に設定しても問題ありません。

実際、厚生労働省の紹介するノー残業デーの好事例では以下のような内容が紹介されています。

・従業員自らがノー残業デーを決定する
・あえて忙しい曜日(月曜日など)に設定する

そのため、いつにすれば残業を減らし、従業員の業務効率を上げられるかを考えて導入するのがポイントです。

2. ノー残業デーのメリット

メリット

ノー残業デーは、企業・労働者、双方にメリットがあります。
ノー残業デーを導入すれば、残業代の削減や生産性の向上だけでなく、従業員満足度を高めることにもつながります。

企業、労働者の視点から、それぞれのメリットを解説します。

2-1. 企業のメリット①人件費の削減

月60時間を超える残業には50%の割増賃金の支払いが必要です。(中小企業は2023年4月から)
そのため、残業時間が多ければ削減するだけでも、人件費を抑えることが可能となります。

また、早く会社を閉めるため、水道光熱費の減少にも役立ちます。

2-2. 企業のメリット②生産性の向上

残業をしないためには、効率的に業務を行う必要があるため、今までの働き方を見直すきっかけにもなります。
また、毎回定時で終わらない従業員を把握できれば、業務の振り分けにも役立ちます。

2-3. 企業のメリット③従業員満足度を高められる

仕事が早く終われば、ワーク、ライフ、バランスの充実にもつながります。
働きやすい環境が整い従業員満足度が向上すれば、定着率を上げられるだけでなく、優秀な人材の確保にも役立つでしょう。

次に労働者のメリットを3つ紹介します。
早く帰れることで、十分に体を休められる、余暇時間を充実させられる、仕事を効率化するスキルが身につくなどのメリットがあります。

2-4. 労働者のメリット①疲労やストレスを軽減できる

早めに家に帰れれば、それだけ疲労やストレスの軽減に役立ちます。
運動不足の解消やバランスの良い食事を取る、十分な睡眠時間を確保するなど、心身の健康維持に役立ちます。

2-5. 労働者のメリット②余暇時間の充実につながる

疲れを取るだけでなく、趣味の時間を充実させたり、家族や友人と過ごす時間を増やしたり、精神的な充足感も高められます。
また、習い事や自己研鑽などに励めば、賃金アップの可能性もあります。

2-6. 労働者のメリット③業務を効率化する能力が身につく

残業を禁止されれば、業務を効率化するためにも仕事の方法を変えていかなければいけません。
優先順位を意識する、無駄な作業を洗い出すなどの工程は、普段の仕事にも役立つため、結果として全体的な残業の削減にもつながります。

3. ノー残業デーを採用するデメリット

デメリット

活用できればメリットの大きいノー残業デーですが、形だけの導入ではデメリットが大きくなる可能性もあります。
企業と労働者、双方のデメリットを解説します。

ノー残業デーの周知を社内外に行うこと、業務を効率化する仕組みを会社全体で作っていくことが大切です。

3-1. 企業のデメリット①顧客の対応

今まで定時以降も顧客対応を行っていた場合、周知せずにノー残業デーを導入すれば、取引先に悪影響が及ぶ可能性もあります。先方に事前に事情を説明し了承を得るなど、導入前にある程度の調整が必要です。

3-2. 企業のデメリット②部署による差

部署によりノー残業デーの実施日が違うと、仕事が滞ったり、部署間で不満が溜ったりする原因にもなりかねません。全社一斉のノー残業デーが難しい場合は、緊急時の対応者を週交代で設置するなどの対策も必要です。

3-3. 企業のデメリット③仕事が終わらない従業員への対応

ノー残業デーを導入しても、すべての従業員が定時に仕事を終わらせられる訳ではありません。場合によっては、終わらない仕事を家に持ち帰る従業員が出てくる可能性もあります。ノー残業デーを導入するだけでなく、全社的に残業の削減に取り組む、労働時間の不正をさせないなどの仕組み作りが大切です。

次に労働者のデメリットです。

3-4. 労働者のデメリット①仕事が終わらない言い訳に使ってしまう

残業ありきで仕事をする習慣が長い従業員は、「残業ができないから仕事が終わらない」など、ノー残業デーを“言い訳”として使う可能性があります。
その場合、「そもそも仕事は定時で終わらせるものである」という、意識改革も必要でしょう。

3-5. 労働者のデメリット②終わらない仕事が別日に持ち越される

仕事の効率化が思うように進まないと、ノー残業デーで残った仕事が翌日、翌々日と持ち越されることになってしまいます。
仕事が溜まっている従業員がいれば、業務手順を考える、不要な仕事を洗い出すなどの対策が必要です。

形だけのノー残業デーは、労働者の負担を増加させる結果となってしまいます。

4. ノー残業デーを継続させるための3つのコツ

人差し指を出す男性

せっかくノー残業デーを導入しても、形骸化してしまっては意味がありません。
継続させるための3つのコツを紹介します。

4-1. 周知を徹底し定着を計る

ノー残業デーの前日・当日に周知をする他、ポスターを社内に掲示するなどして、従業員の意識を高めるようにしましょう。
上長が指示しなくても、当日には従業員自ら仕事を早く終わらせるようになれば定着したものといえるでしょう。

4-2. 残業できない仕組みを導入する

社内の消灯を早めるだけでなく、パソコンのログが残るようにする、自宅に仕事を持ち帰れない仕組みを作るなど、サービス残業ができない仕組みも整えていきましょう。
ノー残業デーだけでなく、普段から残業を減らす仕組み作りが大切です。

4-3. ノー残業デーの残業も柔軟に対応する

ノー残業デーを導入したとはいえ、一切の残業を禁止してしまうと、かえって仕事がしづらくなってしまいます。
緊急時には少し残って仕事をできるようにしたり、ノー残業デーを別日にずらしたり、ある程度柔軟な対応ができた方が、従業員もストレスなく仕事ができるでしょう。

5. ノー残業デーは業務を効率化し、残業を減らすきっかけになる

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残業をせずに定時で退社するノー残業デーは、多くの企業で導入されている働き方の一つです。
残業の削減につながる一方、形だけの導入では業務を消化できない環境を生むなどの弊害も起きてしまいます。

ノー残業デーを継続するためには、業務を効率化し、残業をしない働き方に変えていくことが大切です。

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