給与計算における住民税の控除処理とは?計算・納付方法やスケジュールを解説
更新日: 2026.6.2 公開日: 2020.12.14 jinjer Blog 編集部

毎月の給与計算業務において、住民税の処理は所得税と並んで非常に重要かつ複雑な業務のひとつです。住民税は前年の所得に基づいて税額が決まる「前年課税」の仕組みをとっており、原則として会社が給与から天引きして納付する「特別徴収」が義務付けられています。
しかし、計算ミスや納付遅延が発生すると、延滞金の発生だけでなく従業員との信頼関係にも影響しかねません。この記事では、給与計算担当者が知っておきたい住民税の基礎知識から、正確な計算・納付方法、年間スケジュール、さらには業務効率化のコツまでを網羅的に解説します。
【給与計算のやり方について解説はコチラ▶【図解】給与計算ガイド!業務の流れやポイントを解説!】
【給与計算業務のまとめはコチラ▶給与計算の基礎を解説!初心者でもわかる給与の仕組みや計算方法】
目次
毎月の給与計算、特に所得税や住民税の計算は複雑で、法改正も発生するため「本当にこれで合っているだろうか…」と不安に感じる瞬間は少なくないはずです。
徴収や納付の遅延は、延滞税の発生や従業員との信頼関係にも影響しかねません。
当サイトでは、こうした不安を解消し、自信を持って業務を遂行するためのポイントを解説した資料を配布しています。
▼この資料でわかること
-
間違いやすい所得税・住民税計算の具体的な注意点
-
源泉徴収税額表の正しい見方と、年税額の算出プロセス
-
給与計算システム導入による、法改正への自動対応と業務効率化の実現方法
毎年のように改訂が入る税額表の確認や、複雑な年間スケジュールの管理にも役立つ資料になっていますので、ぜひこちらから資料をダウンロードの上、お役立てください。
1. 給与計算で知っておきたい住民税の基礎知識

給与計算における住民税は、毎年5月頃に自治体から送付される「住民税決定通知書」に記載された金額をもとに処理します。会社員やパート、アルバイトなどの給与所得者については、住民税は原則として給与から天引きする「特別徴収」で納付されるので、給与計算と非常に密接に関わる重要な税目です。
ここでは、給与計算担当者や人事・経理の実務において必ず押さえておきたい、住民税の基本的な仕組みを解説します。
1-1. 住民税とは
住民税とは、個人の所得に対して課される地方税であり、「都道府県民税」と「市区町村民税」を合わせたものです。これらは、各自治体の公共サービスの財源として用いられます。
住民税は、その年の1月1日時点で住所を有する自治体に納める仕組みになっています。そのため、同日時点で日本に住所を有していない場合には、原則として住民税の納税義務は生じません。
|
地方税 |
都道府県税 |
個人県民税 事業税 地方消費税 不動産取得税 など |
|
市区町村税 |
市区町村民税 固定資産税 軽自動車税 市町村たばこ税 など |
参考:地方税の仕組み|総務省
関連記事:住民税とは?種類や計算方法・非課税になるケースを解説
1-2. 住民税が決まる時期
住民税は、毎年1月1日から12月31日までの前年の所得をもとに計算され、税額は各自治体によって決定されます。計算の際には、勤務先が提出する給与支払報告書や、個人がおこなう確定申告の内容が反映されます。
このようにして算出された住民税額は、通常、毎年5月から6月ごろに納税者へ通知されます。住民税は「前年課税」の仕組みを採用しているため、たとえ退職や収入の減少があった場合でも、前年の所得が高ければ、その影響で税額が高くなる可能性がある点に注意が必要です。
1-3. 住民税の納付方法(特別徴収・普通徴収)
住民税を納める方法には、特別徴収と普通徴収の2通りがあります。特別徴収は会社側が従業員の給与から天引きして納付し、普通徴収は個人で支払う形になります。具体的な違いは次のとおりです。
|
項目 |
特別徴収 |
普通徴収 |
|
対象者 |
会社員やパート・アルバイトなど |
自営業者やフリーランスなど |
|
納付方法 |
勤務先(会社)が給与から天引きして納付する |
納税者本人が自分で納付する |
|
納付回数 |
6月から翌年5月までの12回 |
年4回(6月・8月・10月・翌年1月) |
関連記事:住民税の特別徴収とは?普通徴収との違いや手続きの流れを解説
1-4. 住民税の計算方法(所得割・均等割)
住民税は、一般的に次のような流れで計算されます。
- 収入から必要経費(または給与所得控除など)を差し引き所得を計算する
- 各種所得の合計から所得控除を差し引き課税標準を計算する
- 課税標準に税率10%を掛け合わせた金額から税額控除を差し引き「所得割」を求める
- 所得割に均等割(4,000円)と森林環境税(1,000円)を足し合わせる
なお、税率や均等割の金額は自治体の条例などにより一部異なる場合があるため、実際の金額は居住地の自治体の定めを確認することが重要です。また、住民税には非課税基準が設けられており、一定の所得水準以下の場合は課税されません。
例えば、東京都23区に居住する単身者であれば、合計所得金額が45万円以下の場合、所得割・均等割ともに非課税となります。ただし、条件によっては所得割のみ非課税となり、均等割のみ課税されるケースもあるので注意が必要です。
参考:個人住民税|東京都
関連記事:住民税非課税世帯とは?対象となる条件や優遇措置を解説
1-5. 住民税と所得税の違い
住民税と所得税はいずれも「個人の所得」に対して課税される税金ですが、制度や課税方法には明確な違いがあります。主な相違点は次のとおりです。
|
項目 |
住民税 |
所得税 |
|
税の種類 |
地方税 |
国税 |
|
課税主体 |
都道府県・市区町村 |
国(税務署) |
|
課税対象 |
前年の所得 |
その年の所得 |
|
納付方法 |
特別徴収または普通徴収 |
源泉徴収や年末調整・確定申告 |
|
課税方式 |
均等割+所得割(原則10%) |
超過累進税率(5%~45%) |
所得税は、その年の所得に対して課税され、通常は給与からの源泉徴収や年末調整によって精算されます。ただし、年末調整の対象外となる場合や、副業による所得がある場合などは、翌年2月16日から3月15日までに確定申告をおこない、税額を確定させます。
一方、住民税は前年の所得をもとに課税されます。勤務先が提出する給与支払報告書や、本人がおこなう確定申告・住民税申告の内容をもとに各自治体が税額を決定し、翌年6月から課税される仕組みです。
2. 給与計算における住民税手続きの流れ(年間スケジュール)


住民税は前年の所得に基づいて課税され、会社は従業員に代わって給与から天引きし、市区町村へ納付します。そのため、年間を通じて決められた手続きを正確におこなうことが重要です。ここでは、給与計算担当者が押さえておくべき基本的な年間スケジュールを解説します。
2-1. 【1月】給与支払報告書を市区町村へ提出
会社は毎年1月末までに、従業員ごとの前年1年間の給与総額を記載した「給与支払報告書」を、各従業員が居住する市区町村へ提出する必要があります。年末調整の結果を反映して作成するのが一般的ですが、年末調整の有無にかかわらず、その年に支払った給与はすべて報告対象となります。
この書類は住民税額を算定する重要な基礎資料となります。提出漏れや記載ミスがあると住民税額に影響を及ぼす可能性があるため、期限を守って正確に対応することが重要です。
関連記事:給与支払報告書とは?書き方や提出先、期限、提出不要となる条件を解説
2-2. 【5月】住民税決定通知書を受領・内容を確認
5月頃になると、市区町村から特別徴収義務者用および納税義務者用の「住民税決定通知書」が会社宛に送付されます。通知書には、6月から翌年5月までに特別徴収すべき住民税額が従業員ごとに記載されています。
会社は通知内容を確認のうえ、自社の給与計算ソフトへ正確に反映させる必要があります。天引き額に誤りがあると従業員の手取り額に影響するので、ダブルチェックをおこなうなどの対応が重要です。
また、納税義務者用の通知書は速やかに従業員へ配布する必要があります。あわせて、税額や控除内容に関する問い合わせが想定されるため、よくある質問を事前に整理し、社内向けの案内やマニュアルとして整備しておくとスムーズに対応できます。
関連記事:住民税決定通知書とは?見方や再発行の方法、ふるさと納税との関係も解説!
2-3. 【6月~翌年5月】給与天引きと毎月の納付
6月の給与から、新年度分の住民税の特別徴収が開始されます。会社は自治体から送付される通知書に基づき、毎月の給与から住民税を天引きし、原則として翌月10日までに市区町村へ納付します。
納付は、金融機関や役所の窓口に納付書を持参しておこなうことが可能です。また、eLTAX(地方税共通納税システム)を利用すれば、ダイレクト納付やクレジットカード払いといった手段で納付もできます。
なお、給与の支払いを受ける従業員が常時10人未満の場合、申請して承認を受けることで、特別徴収した住民税を年2回にまとめて納付できる「納期の特例」を利用できます。この特例を利用した場合、6月から11月分は12月10日までに、12月から翌年5月分は翌年6月10日までに納付することになります。
3. 給与計算に必要な住民税手続きの注意点・ポイント


住民税は給与からの天引きによって納付されるので、給与計算担当者は適切な管理と迅速な対応が求められます。
特に、従業員の状況変化や通知書の内容に応じた処理を誤ると、従業員や会社双方に影響が出るため注意が必要です。ここでは、実務上重要となるポイントを解説します。
3-1. 退職(転職)や休職する従業員がいる場合は個別対応が必要
退職や転職、長期休職などにより従業員に異動が生じた場合には、住民税の徴収方法を変更するため、「給与所得者異動届出書」を提出し、個別に手続きをおこなう必要があります。
退職時には、未徴収分の住民税の取り扱いが重要となります。退職日が1月1日から5月31日までの場合は、当該年度の住民税の残額があるので、退職時の給与や退職金から一括で徴収するのが原則です。
一方、退職日が6月1日から12月31日までの場合は、その後の住民税について普通徴収へ切り替える方法と、退職時に一括徴収する方法のいずれも選択可能です。実務上は、本人の希望や退職時の支給額などを踏まえて対応が決定されます。
また、転職先が決まっている場合には、本人を通じて「給与所得者異動届出書」の手続きをおこなうことで、新しい勤務先において特別徴収を継続できます。この手続きをおこなわない場合、一時的に普通徴収へ切り替わるため、本人の納付手続きの負担が増える点に留意が必要です。
さらに、長期休職者については、給与の支給状況に応じた対応が求められます。給与の支払いがない場合には特別徴収による天引きができないので、普通徴収への切り替えが検討されます。一方で、休職中であっても給与の支給が継続している場合には、従来どおり特別徴収を継続することが可能です。
参考:特別徴収にかかる手続きについて|東京都
参考:給与からの特別徴収|江東区
関連記事:退職者の住民税特別徴収の手続きは?会社がおこなうべき対応を解説
関連記事:転職する従業員の住民税の支払いは?切り替え手続きや納付方法を紹介
3-2. 住民税変更通知書が届いたら控除額の変更が必要
住民税変更通知書は、税額に変更があった場合に自治体から送付されます。通知を受け取った際は、記載内容を確認のうえ、速やかに給与計算へ反映し、毎月の控除額を変更する必要があります。
変更の適用時期は通知書に明記されているので、その内容に従って正確に処理することが重要です。対応が遅れると控除額に過不足が生じ、後日調整が必要となる場合があります。
なお、特別徴収税額が変更された場合でも、原則として新しい納付書は発行されません。既存の納付書の金額を二重線で訂正し、変更後の金額を記入するなど、自治体の案内に従って適切に対応してください。
3-3. 納期限を過ぎると延滞金が課されるおそれがある
住民税には納期限が定められており、期限を過ぎると延滞金が発生する可能性があります。特別徴収の場合は、勤務先が従業員に代わって納付をおこなうので、納付の遅延は会社の信用にも関わる重要な問題です。
納期限までに納付がおこなわれない場合、まず市区町村から督促状が送付されます。その後も納付が確認できない場合には、催告書の送付や電話・訪問による催告がおこなわれることがあります。それでもなお納付がされない場合には、法律に基づき不動産や預金などの財産が差し押さえられ、換価されるおそれもあるのです。
こうした事態を防ぐためには、納付スケジュールを事前に把握し、余裕を持って手続きを進めることが重要です。また、繁忙期や担当者不在時でも対応できるよう、社内でのチェック体制や業務フローを整備しておくことが望まれます。万が一、納期限までの納付が難しい場合でも放置せず、早めに市区町村へ相談することが大切です。
4. 給与計算における住民税処理を効率化する方法


住民税の処理は、給与計算業務の中でも手間がかかりやすく、ミスも発生しやすい領域です。近年は電子化やシステム化が進んでおり、これらを活用することで業務効率を大きく向上させられます。ここでは、住民税処理を効率化する具体的な方法を紹介します。
4-1. 給与支払報告書を電子申請する
給与支払報告書は、従業員の居住地ごとに各自治体へ提出する必要がありますが、紙での提出は印刷や郵送、保管などに手間がかかります。こうした負担を軽減できる方法として有効なのが「電子申請」です。
eLTAXを利用すれば、複数の自治体に対して給与支払報告書を一括でオンライン提出できます。さらに、税務署へ提出するe-Tax用の源泉徴収票データも同時に作成でき、作成したデータをまとめて送信することで、給与支払報告書は各市区町村へ、源泉徴収票は所轄の税務署へそれぞれ提出されます。
また、税務署への源泉徴収票の提出が電子データで義務付けられている事業者は、給与支払報告書についても電子データで提出する必要があります。例えば、令和7年中に提出した源泉徴収票の枚数が30枚以上であった場合、令和9年1月以降に提出する源泉徴収票は電子提出が義務化されます。
この場合、給与支払報告書についても電子データでの提出が必要です。なお、令和9年1月以降は、法定調書の電子提出義務の判定基準が従来の「100枚以上」から「30枚以上」へ引き下げられる点にも注意が必要です。
参考:給与・公的年金等の支払報告書及び源泉徴収票のeLTAXでの一括作成・提出(電子的提出の一元化)について|国税庁
参考:電子データによる給与支払報告書の提出について|渋谷区
参考:給与支払報告書を提出するには|さいたま市
関連記事:給与支払報告書を電子申請する方法をわかりやすく解説
4-2. 住民税決定通知書を電子化してやり取りする
住民税決定通知書は、「特別徴収義務者用」「納税義務者用」のいずれも電子化して受け取ることが可能です。eLTAXを通じて給与支払報告書を提出する際に、受取方法として電子データを選択することで、通知書を電子形式で受領できます。
なお、特別徴収義務者用は「電子データ」、納税義務者用は「紙」といったように、用途ごとに受取方法を分けることも可能です。ただし、従業員ごとに受取方法を選択することはできず、一律に設定する必要があります。
電子データで受け取った通知書を従業員へ配布する場合は、社内システムやメールなどの電子的手段による配布が原則となります。一方で、電子的な配布が難しい従業員がいる場合には、USBメモリなどの記録媒体での提供や、担当者が印刷して配布する方法も認められています。
このように、住民税決定通知書を電子化してやり取りすれば、配布業務の効率化や紛失リスクの低減につながります。
参考:個人住民税の特別徴収税額通知の受取方法が変わります!|地方税共同機構
4-3. 給与計算ソフトを導入する
給与計算ソフトの導入は、住民税処理の効率化において非常に有効です。特別徴収税額の管理をシステム上で一元的におこなえるので、手作業による管理の負担を大幅に軽減できます。特に従業員数が多い会社では、業務の標準化や処理スピードの向上にもつながります。
また、住民税決定通知書を電子データで受け取り、対応している給与計算ソフトの一括取り込み機能を活用すれば、従業員ごとの特別徴収税額を自動で反映することが可能です。これにより、自治体ごとの通知内容を個別に確認して入力する手間が省け、入力ミスや転記漏れといったヒューマンエラーの防止にも寄与します。
当サイトでは、給与計算システム「ジンジャー給与」の管理画面のキャプチャ画像を参考に、実際にどのように住民税を算出するかや、システムを連携することでどのように効率化できるか解説した資料を無料で配布しております。システムを導入することで、再計算の手間含め、給与計算業務が効率化されそうだと感じた方は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。
5. 給与計算に関する住民税のよくある質問


給与計算において住民税の取り扱いは、従業員からの問い合わせも多く、正確な理解が求められます。ここでは実務でよくある疑問について解説します。
5-1. 賞与や退職金からも住民税の徴収は必要?
住民税は、自治体により決定された税額を、原則として6月から翌年5月までの給与から12回に分けて徴収します。そのため、賞与(ボーナス)から住民税を別途徴収する必要はありません。一方で、賞与については所得税の源泉徴収が必要です。
また、退職金は給与所得とは区分され、原則的に、退職所得として分離課税の対象となります。住民税については「現年分離課税」が適用され、支払を受ける年の1月1日時点の住所地の市区町村で課税されます。
退職金にかかる住民税は、支払者が税額を計算し、支給時に特別徴収します。そのうえで、原則として翌月10日までに該当する市区町村へ納付する必要があります。
参考:所得税はボーナスからも徴収されていますが、住民税は徴収されていないのは、なぜですか|八潮市
参考:退職所得にかかる住民税|北区
関連記事:賞与(ボーナス)から引かれる源泉所得税の計算方法をわかりやすく解説
5-2. 従業員から特別徴収ではなく普通徴収にしたいと言われたら?
従業員から「住民税を自分で納付したいので普通徴収にしてほしい」といった申し出を受けることがあります。しかし、給与所得者の住民税は、原則として給与から天引きする「特別徴収」が義務付けられています。
そのため、会社の判断だけで普通徴収へ変更することはできません。普通徴収が認められるのは、あくまで一定の要件に該当する場合に限られます。例えば、東京都では次のようなケースです。
- 従業員数が2人以下である場合
- 他社で特別徴収がおこなわれている場合
- 給与額が少なく住民税を天引きできない場合
- 給与の支払いが不定期である場合
- 事業専従者である場合(個人事業主に限る)
- 退職済み、または5月末までに退職予定である場合
このように、普通徴収への切り替えには明確な条件があります。従業員から要望があった際は、制度の趣旨や原則を丁寧に説明し、ルールに基づいて適切に対応することが重要です。
5-3. 給与額が変わっていないのに住民税額が減っているのはなぜ?
住民税は「前年の所得」をもとに算定されるため、給与額に大きな変化がなくても、税額が変動することがあります。主な要因としては、次のような点が挙げられます。
- 事業や副業による収入の増減
- 配偶者控除や扶養控除など、各種所得控除の適用状況の変化
- ふるさと納税の利用有無や寄附額の変動
- 税制改正や自治体ごとの課税調整
また、令和8年度税制改正により、2027年度の住民税から給与所得控除の最低保障額が65万円から69万円(令和8年・9年分については特例措置で74万円)へ引き上げられます。これにより、会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者の非課税判定基準にも影響が及びます。
その結果、給与収入が同水準であっても、住民税について2026年度は課税対象であったものが、2027年度には非課税となるケースが生じる可能性もあるでしょう。
関連記事:【2026年最新動向】年収の壁とは?所得税・住民税や社会保険の壁を徹底解説
5-4. 住民税決定通知書は再発行できる?
住民税決定通知書を紛失した場合、原則として同じ通知書の再発行はできません。ただし、納付書については再発行が可能なため、早めに市区町村へ相談することが重要です。
また、従業員が納税義務者用の通知書を紛失した場合には、課税証明書(所得証明書)で代用できる場合があります。利用目的に応じて、適切な書類を案内するとよいでしょう。
参考:税金:市民税・県民税の納税通知書を紛失しました。再発行してほしいのですが。|千葉市
6. 給与計算における住民税対応を正確かつ効率的に実施しよう

給与計算における住民税の処理は、前年の所得をもとに自治体が決定した税額を、会社が従業員に代わって給与から天引きし納付する「特別徴収」が原則です。実務では、従業員の退職や休職、税額変更通知への対応など、個別事情に応じた迅速かつ正確な処理も求められます。
また、納付が遅延した場合には延滞金が発生し、会社の信用にも影響を及ぼすおそれがあるため、期限管理を徹底することが重要です。近年では、eLTAXを活用した電子申請や給与計算ソフトの導入により、通知書の電子受領や税額の自動反映が可能となっています。これにより、業務の効率化とヒューマンエラーの防止を同時に実現できます。
【所得税の計算について知りたい方はコチラ▶給与計算における所得税の計算方法とは?源泉徴収の仕組みも解説】
【社会保険料と給与計算について詳しくはコチラ▶社会保険料の計算方法とは?計算例を交えて給与計算の注意点や条件を解説】



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