給与明細に記載する所得税とは?徴収義務や計算方法をわかりやすく解説
更新日: 2026.4.27 公開日: 2021.10.17 jinjer Blog 編集部

給与明細の発行は、所得税法第231条で定められた義務です。給与明細には主に「給与総額」「控除額」「差引支給額」が記載されます。この控除額のひとつとして、所得税が給与から差し引かれます。
給与から所得税を差し引く際には、源泉徴収の仕組みに従い、正確に計算する必要があります。本記事では、給与明細に記載される所得税の天引きの重要性や具体的な計算方法についてわかりやすく解説します。
▼給与明細について詳しく知りたい方はこちら
給与明細とは?保管期間や注意点、記載項目までくわしく解説
毎月の給与計算において、所得税の計算に不安を感じることはありませんか?
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目次
1. 給与明細に記載する所得税とは?


給与明細に記載されている控除のひとつが所得税です。所得税は、個人に所得があった際に国に納める税金で、雇用形態を問わず課税対象となります(ただし非課税となる所得もある)。似た税金として住民税がありますが、こちらは前年の所得を基準に翌年課税される点や納税先が異なります。
ここからは、なぜ毎月の給与から所得税が控除されるのか、そして給与明細の発行義務について解説します。給与からの天引きには国の制度的な理由があり、給与明細の交付にも法律上のルールが定められています。
1-1. 会社には従業員の給与から所得税を徴収して納付する義務がある(所得税法第183条)
所得税法第183条に基づき、会社は従業員に給与を支払う場合、その支払金額に応じた所得税を徴収して国に納付する義務があります。これを「源泉徴収」といいます。つまり、従業員が納めるべき所得税を会社が代わりに徴収して納めているのです。
関連記事:給与計算における所得税の計算方法とは?源泉徴収の仕組みも解説
1-2. 会社には従業員に給与明細を発行する義務がある(所得税法第231条)
所得税法第231条に基づき、会社が従業員に給与を支払う際には、その従業員に対して給与明細(支払明細書)を発行する義務があります。交付のタイミングは「給与を支払うとき」とされています。また、所得税法施行規則第100条により、給与明細には少なくとも「給与の支払金額」と「控除される所得税額(源泉徴収税額)」を必ず記載しなければなりません。一般的な給与明細の記載例は次のとおりです。
- 支給額:〇円
- 控除額:所得税〇円、住民税〇円、健康保険料〇円 など
- 差引支給額:〇円
このように、会社には源泉徴収をおこなう義務とともに、その計算結果を明示した給与明細を発行する義務が法律で定められています。したがって、給与から天引きすべき所得税を正確に計算し、その金額を記載した給与明細を支給時に交付しなければならないのです。
参考:所得税法第231条|e-Gov法令検索
参考:所得税法施行規則第100条|e-Gov法令検索
関連記事:給与明細の電子化(ペーパーレス化)!導入手順やメリット、注意点を徹底解説
1-3. 【注意】令和8年度税制改正により税金(所得税・住民税)のかかる基準が変更になる?
財務省が公表した「令和8年度税制改正大綱」によれば、基礎控除(所得税のみ)および給与所得控除の最低保障額の引き上げが、2年連続で実施される見込みとされています。
これにより、いわゆる「年収の壁」は、所得税では令和7年分の160万円から令和8年分の178万円へ、住民税では令和8年分110万円から令和9年分の119万円へと引き上げられる見通しです。
ただし、毎月の給与から天引きする所得税額の算定に用いる「源泉徴収税額表」の改定は、令和9年1月以降になる予定とされています。そのため、改正内容が実際に適用される時期と、実務で使用する税額表の改定時期との間にズレが生じる可能性があります。
改正が実現した場合には、年末調整の計算方法や源泉徴収税額表の適用時期について、誤りが生じないよう十分に留意する必要があるでしょう。
関連記事:年収の壁とは?税金や社会保険の負担が生じる103万、106万、130万、150万の壁を解説
2. 給与明細に記載する所得税の計算・徴収方法


給与明細に記載される所得税は、あらかじめ国が定めるルールに基づいて計算されます。ここでは、令和8年分の源泉徴収税額表(月額表)を基に従業員の給与から源泉徴収される所得税の算出方法について詳しく解説します。
なお、令和7年度の税制改正により「基礎控除・給与所得控除の引き上げ」や「特定親族特別控除の新設」がおこなわれ、令和8年1月から源泉徴収税額表が改定されています。これにより毎月の所得税計算の金額は変わりますが、計算の基本的な流れ自体は従来と大きく変わりません。この機会に正しい手順を押さえておきましょう。
参考:令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について|国税庁
参考:令和8年分 源泉徴収税額表|国税庁
2-1. 所得税の計算対象となる給与を計算する
まず、所得税の計算対象となる給与額を求めます。これは基本給に加えて、残業手当や休日手当なども含まれます。また、会社の商品を無償や割安で受け取った場合のように、現金以外であっても従業員に経済的な利益があれば「現物給与」として課税対象に含めなければなりません。
一方、一定額までの通勤手当(1ヵ月あたり15万円以内の電車・バスの定期券など)や、職務上欠かせない支給品(作業着や制服など)は非課税とされています。これらは所得税の計算基礎となる給与額に含めない点に注意が必要です。
参考:No.1400 給与所得|国税庁
参考:No.2011 課税される所得と非課税所得|国税庁
関連記事:所得税における通勤手当の課税・非課税ルールとは?交通費のとの違いも解説
2-2. 社会保険料等を差し引く
次に、所得税の計算対象となる給与から社会保険料等を差し引きます。ここでいう社会保険料等とは、社会保険料控除の対象となる「社会保険料」と、小規模企業共済等掛金控除の対象となる「小規模企業共済等掛金」のことです。具体的には、次の例が社会保険料等に含まれます。
|
対象 |
具体例 |
|
社会保険料 |
健康保険料 介護保険料 厚生年金保険料 雇用保険料 |
|
小規模企業共済等掛金 |
企業型確定拠出年金(企業型DC) |
参考:No.1130 社会保険料控除|国税庁
参考:No.1135 小規模企業共済等掛金控除|国税庁
2-3. 扶養控除等申告書の提出有無および内容を確認する
個人の所得税は、扶養親族等の人数によって変動します。そのため、毎月の所得税の計算では、扶養親族等の情報を反映させる必要があります。
まず、扶養控除等申告書が提出されているかを確認します。提出がある場合、扶養親族等の人数を数えます。ここでいう扶養親族等とは、「源泉控除対象配偶者(※同一生計配偶者と定義が異なるので注意)」と「源泉控除対象親族(※扶養親族と定義が異なるので注意)」を指します。
端的に言えば、配偶者控除や扶養控除の対象となるような親族がいる場合にそれぞれ1人として加算します。ただし、次の条件に該当する場合も、扶養親族等として1人に含める必要があります。
- 障害者(本人だけでなく同一生計配偶者または扶養親族が障害者に該当する場合も含む)
- ひとり親
- 寡婦
- 勤労学生
参考:専門用語集|国税庁
参考:A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告|国税庁
2-4. 【2026年1月変更】源泉徴収税額表を基に天引きすべき所得税を計算する
所得税の計算対象となる給与総額から社会保険料等を差し引き、扶養親族等の人数を数えたら、実際に次の源泉徴収税額表(令和8年分)を基に給与から控除すべき所得税を計算します。
扶養控除等申告書が提出されている場合は「甲欄」、未提出の場合は「乙欄」を用います。同じ給与額でも、乙欄のほうが源泉徴収額は多く計算される仕組みです。
源泉徴収で多く差し引かれた所得税は、年末調整や確定申告で精算されますが、毎月の手取り額が過度に減ると従業員の生活に影響が及ぶ可能性があります。そのため、扶養控除等申告書を提出すべき従業員には、必ず期限(原則としてその年の最初に給与を支払う日の前日)を守って提出してもらうよう徹底しましょう。
なお、2026年1月以降に支払う給与の源泉徴収計算には、必ず「令和8年分」の源泉徴収税額表を使用してください。従来の「令和7年分」の税額表を誤って使用すると、本来よりも所得税を過大に源泉徴収してしまうおそれがあるので十分注意が必要です。
参考:A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告|国税庁
2-5. 翌月10日までに税額を納付する
源泉徴収税額が確定したら、給与の支払時にその金額を控除します。控除した源泉所得税は、原則として給与を支払った月の翌月10日までに国へ納付しなければなりません。
納付期限を過ぎると、延滞税や不納付加算税が課される可能性があります。期限管理を徹底し、遅れのないよう注意しましょう。
参考:No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例|国税庁
関連記事:源泉所得税の納付方法は?おすすめの選び方・納付期限を解説
2-6. 【ポイント】住民税はどのように計算・徴収して給与明細に記載する?
住民税は、前年(1月1日から12月31日まで)の所得を基に各市区町村が税額を計算し、その年税額を決定します。給与所得者については、原則としてその確定した年税額を6月から翌年5月までの12ヵ月に分けて、会社が給与から天引きする「特別徴収」により納付します。
したがって、会社が住民税額を独自に計算することは基本的にありません。自治体から送付される「特別徴収税額決定通知書」に記載された金額を、毎月の給与から控除する仕組みです。
給与明細の控除欄には、源泉徴収した所得税とあわせて、その月に特別徴収した住民税額を明記しましょう。なお、新卒1年目など前年に所得がない場合は、原則として住民税は課税されません。そのため、通常は入社2年目の6月支給分から住民税の特別徴収が開始されます。
特別徴収した住民税は、原則として給与を支払った月の翌月10日までに、各市区町村へ納付します。所得税とは納付先が異なるため、納付手続きの際は区別して管理する必要があります。
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関連記事:所得税と住民税の違いは?高いのは?計算方法の違いについても解説
3. 給与明細に記載する所得税に関する注意点


ここでは、給与明細に記載する所得税に関する注意点について詳しく紹介します。
3-1. パートやアルバイトにも所得税の天引き・給与明細の発行が必要
パートやアルバイトであっても、給与を受け取る場合は税法上、正社員と同じ給与所得者として扱われます。そのため、毎月の給与から正しい金額の所得税を源泉徴収し、国に納めなければなりません。また、給与明細の発行も義務付けられているので注意が必要です。
なお、社会保険に加入していないパート・アルバイトの場合は、給与から社会保険料を差し引く必要がないため、「2-2. 社会保険料等を差し引く」の工程が省略されるケースもあります。ただし、扶養控除等申告書の提出状況によって源泉徴収額は変わるため注意が必要です。
関連記事:【企業担当者向け】所得税計算の仕組みとは?源泉徴収・年末調整のポイントを徹底解説
3-2. 所得税の源泉徴収が不要なケースもある
従業員の給与額や扶養親族等の人数によっては、源泉徴収税額が0円となるケースがあります。この場合は源泉徴収をおこなう必要はなく、給与明細に所得税を記載しなくても問題ありません。また、このときの源泉徴収税額表(甲欄)には「0円」と記載されています。
なお所得税法第184条により、常時使用する家事使用人が2人以下で、その人たちにのみ給与を支払っている場合には、給与の金額にかかわらず源泉徴収の義務は免除されています。ただし、この場合でも給与明細の交付義務が残る点には注意が必要です。
参考:給与所得の源泉徴収税額表(令和8年分)|国税庁
参考:所得税法第184条|e-Gov法令検索
3-3. 年末調整で生じた還付額や追加徴収額も給与明細に記載する
毎月の給与から差し引かれる所得税は、源泉徴収税額表をもとに計算された概算です。そのため、1年間の源泉徴収額の合計と、実際に納めるべき所得税額が必ずしも一致するとは限りません。この差額を調整するのが年末調整です。
年末調整の結果、所得税を多く納めすぎていた場合は還付され、足りなかった場合は追加で徴収されます。通常は12月の給与とあわせて精算されますが、従業員が理解しやすいよう、還付額や追加徴収額は給与明細に明確に記載することが大切です。
関連記事:所得税のための年末調整とは?仕組みや業務効率化のポイントを解説
3-4. 復興特別所得税の徴収に気を付ける
復興特別所得税は、東日本大震災の復興財源として、2013年1月1日から2037年12月31日までの間、所得税に上乗せして課される税金です。税率は所得税額の2.1%です。
給与の源泉徴収では、通常の所得税に加えて復興特別所得税も含めて計算されています(源泉徴収税額表に反映済み)。一方、年末調整では復興特別所得税を考慮するため、所得税額に102.1%を掛ける計算が必要です。
なお、令和8年度税制改正大綱によると、新たに「防衛特別所得税(仮称)」の創設が検討されています。これは、現行の所得税額に対して税率1%を上乗せする付加税として課す仕組みで、令和9年1月からの適用開始が予定されています。
ただし、家計負担が過度に増加しないよう配慮する観点から、現在課されている復興特別所得税の税率を1%引き下げる方向もあわせて検討されています。これにより、名目的な税率構造は変更されるものの、全体としての負担水準が急増しないよう調整が図られる見込みです。
その一方で、復興事業を着実に実施するために必要な財源を確保する観点から、復興特別所得税の課税期間を令和29年までの10年間延長する方向も示されています。今後、法案の具体的な内容や成立時期によって実務対応が変わる可能性があるため、引き続き動向を注視することが重要です。
参考:令和8年分 源泉徴収税額表|国税庁
参考:No.2662 年末調整のしかた|国税庁
参考:令和8年度税制改正の大綱の概要|財務省
関連記事:【2025年分】年末調整の計算方法を5ステップで解説!計算例も紹介
4. 給与明細に誤りがあった場合の対応フロー


給与明細の誤りは、従業員の生活に直結するだけでなく、会社にとっても税務リスクや労務トラブルにつながります。発覚した場合は、場当たり的に対応するのではなく、一定の手順に沿って冷静かつ迅速に処理することが重要です。
4-1. まずは事実関係を確認して原因を特定する
最初におこなうべきことは、速やかにかつ正確に、誤りの内容と影響範囲を把握することです。従業員へのヒアリングもおこない、「給与明細のどの項目に誤りがあるのか」「いつから誤っていたのか」「他の従業員に同様の影響はないか」といった事実関係を丁寧に確認しましょう。
とくに所得税の源泉徴収に誤りがある場合、会社は所得税法上の「源泉徴収義務者」として、正しく税額を計算・徴収・納付する責任を負っています。不足徴収や納付漏れがあれば、会社側に法的責任が生じる可能性があります。また、源泉徴収額の誤りは従業員の手取り額に直結するため、金銭的影響だけでなく、会社に対する信頼にも影響を及ぼしかねないので注意が必要です。
関連記事:給与計算ミスに気づいた時のお詫びの方法や注意点を文例とともに解説
4-2. 差額を算定して速やかに精算する
事実関係を整理したうえで、正しい支給額を再計算し、差額を確定させます。会社が従業員に対して不足支給となっていた場合は、速やかに不足分を追加支給します。可能であれば次回給与を待たず、速やかに精算することが望ましい対応です。
一方、過大支給が判明した場合には、まず従業員に経緯や計算内容を丁寧に説明し、返還方法について合意を得る必要があります。次回給与での相殺などの方法が考えられますが、会社が一方的に天引きすることは労使トラブルの原因となるおそれがあるので、必ず本人の同意を得たうえで進めることが重要です。
さらに、源泉所得税に過不足が生じている場合は、すでに納付した税額との関係を確認し、必要に応じて修正納付や年末調整での精算など、適切な税務対応を検討します。
関連記事:年末調整の再調整は可能!方法やポイントをわかりやすく解説
4-3. 訂正後の給与明細を再発行する
精算が完了したら、誤りのあった給与明細については内容を整理し、訂正内容が明確にわかる形で改めて明細を作成・交付しましょう。すでに交付済みの明細がある場合は、可能であれば回収のうえ差し替えますが、回収が難しいときは訂正通知書や修正版明細を交付し、どの項目をいくら修正したのかを具体的に示すことが重要です。
誤っていた項目や金額、差額の精算方法を明示することで、従業員の不安や不信感を抑えられます。また、口頭説明だけで済ませるのではなく、書面やメールなど記録が残る方法で説明内容を共有し、保存しておきましょう。透明性のある対応と記録の保全は、後日のトラブル防止だけでなく、従業員との信頼関係を維持するうえでも大切です。
4-4. 再発防止の仕組みを整備する
誤りが発生した場合は、単に修正して終わらせるのではなく、原因を分析し、再発を防ぐ体制を整えることが不可欠です。同じミスを繰り返さないためには、仕組みそのものを見直す視点が求められます。具体的には、次のような取り組みが有効です。
- 税制改正や社会保険制度改正の内容を定期的に確認する
- 給与計算ソフトの設定やマスタ情報を点検・更新する
- 業務マニュアルを整備し、担当者への教育・引き継ぎ体制を強化する
- 社労士・税理士など外部専門家による定期的なチェックを受ける
とくに、税制や社会保険制度は毎年のように見直しがおこなわれます。「前年と同じ処理をしているから問題ない」という思い込みが、思わぬ誤りにつながることも少なくありません。制度改正の有無を毎年確認することをルール化し、継続的にチェックする仕組みを社内に組み込むことが重要です。
5. 給与明細に記載する所得税に関連するよくある質問


ここでは、給与明細に記載する所得税に関連するよくある質問への回答を紹介します。
5-1. 給与明細に記載する所得税が毎月変わる理由とは?
給与明細に記載される所得税の金額が毎月変動する主な要因は、次のとおりです。
- 給与(残業代や各種手当など)の支給額に増減があった
- 社会保険料等の支払額に増減があった
- 賞与の支払いがあった
- 扶養親族等(配偶者や子など)の人数や状況に変動があった
- 法改正が適用された
このように、所得税はさまざまな要素により、毎月変わる可能性があります。とくに令和8年1月からは新しい源泉徴収税額表が適用されているので、源泉徴収事務の取り扱いには十分注意が必要です。
なお、上記のような変動要因がないにもかかわらず所得税の金額が変わった場合は、給与計算上のミスが発生している可能性があります。手作業で計算している場合、人的ミス防止や業務効率化の観点から、給与計算ソフトの導入も検討するとよいでしょう。
関連記事:所得税が毎月変わる理由とは?源泉徴収や年末調整の仕組みも解説
関連記事:年末調整のペーパーレス化とは?その背景や課題を詳しく解説
5-2. 給与明細の所得税欄が記載なし(0円)なのはなぜ?
給与明細に記載する所得税が0円になるのは、主に課税所得がないためです。なお、扶養控除等申告書の提出有無によっても源泉徴収税額は変わってくるので注意が必要です。
- 月収(社会保険料等控除後)が10万5,000円未満で課税対象額が生じない場合
- 社会保険料等や扶養親族等の人数が多く課税対象額が生じない場合
さらに、年末調整によりその月の源泉徴収税額と還付額が一致した場合、相殺されて結果的に「0円」と表示されることもあります。ただし、実務上は、源泉徴収税額と還付額をそれぞれ給与明細に記載する形が一般的です。
関連記事:年末調整での還付金(返金)処理はいつ・いくら発生する?仕組みや方法を解説
5-3. 給与明細に記載する所得税以外の控除項目(社会保険料や住民税など)は?
給与明細には所得税のほか、さまざまな控除項目が記載されます。主なものは次の通りです。
- 社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険)
- 住民税
- 社宅・寮費
- 組合費
- 財形貯蓄
- 共済掛金 など
控除項目や金額は、従業員の状況や会社制度によって異なります。誤った控除は手取り額や法令遵守に影響するため注意が必要です。所得税を含め、正確な給与計算をおこなったうえで給与明細を交付し、正しい給与を支払いましょう。
関連記事:【図解】給与計算ガイド!業務の流れやポイントを解説!
6. 給与明細に記載する所得税の計算の仕組みを正しく理解しよう


従業員に給与を支払う際には、所得税の源泉徴収と給与明細の発行が必要です。給与額から控除すべき所得税を正確に計算したうえで、給与支給時に給与明細を従業員に交付することが求められます。
給与明細は労働者の同意があれば、そのほか条件を満たすことで電子的に交付することも可能です。また、給与計算ソフトなどと連携することで、業務の効率化や人的ミスの防止にも役立ちます。
毎月の給与計算において、所得税の計算に不安を感じることはありませんか?
「所得税ってどんな税金?」「なぜ給与から引かれるの?」といった従業員からの質問に、自信を持って答えたいとお考えではないでしょうか?
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