賃金台帳の写しが必要な場面や作成時の注意点を解説 | jinjerBlog

賃金台帳の写しが必要な場面や作成時の注意点を解説

賃金台帳

賃金台帳は、労働者名簿や出勤簿とともに法定三帳簿と呼ばれており、従業員をひとりでも雇っている企業は必ず作成しなければなりません。賃金台帳の写しが急に必要になるケースもあるため、常に情報を更新しておくことも重要です。

この記事では、賃金台帳の写しが必要な場面や、写しを作成するときの注意点などを解説します。写しの提出を求められて焦ることがないよう、しっかりとチェックしておきましょう。

▼賃金台帳とは?という方はまずはこちら
賃金台帳とは?基本的な作成方法と知っておきたい法的ルール

人事・労務担当者の方は必読!
「法定三帳簿の作成ガイドブック」を無料配布中!

法定三帳簿とは、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3種類の帳簿のことです。

いずれも、雇用形態に限らず、従業員を雇用する際には必要となるうえ、労働基準法で保存期間や記載事項などが決められているため、適切に調製しなければなりません。

当サイトでは、『法定三帳簿の作成ガイドブック』を無料で配布しており、作成から保管の方法まで法定三帳簿の基本について詳しく紹介していますので、「法律に則って適切に帳簿を管理したい」「法定三帳簿の基本を確認しておきたい」という担当者の方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

法定三帳簿のebook

1.賃金台帳の写しが必要な4つの場面

4本指を出す女性
賃金台帳の写しが必要な場面としては、労働基準監督署による是正勧告に対応するとき、社労士事務所などへ相談するとき、各種助成金の申請をするときなどが挙げられます。それぞれの場面について順番に確認しておきましょう。

1-1. 労働基準監督署による是正勧告に対応するとき

労働基準監督署による臨検監督で是正勧告を受けたときには、賃金台帳の写しが必要なケースもあります。臨検監督とは、企業の労務状況を調べるための立ち入り検査のことです。臨検監督では、労働基準法などに違反していないか、従業員に過剰な残業をさせていないか、給与はきちんと支払われているか、といったポイントをチェックされます。法律違反や書類の不備が見つかると、是正勧告や行政指導が行われ、企業側は適切に対応しなければなりません。

賃金台帳は、法律によって作成が義務付けられている書類であり、労働時間や給与額などが細かく記載されているため、臨検監督において厳しくチェックされます。賃金台帳に関する不備を指摘された場合は、記載内容を修正したうえで、その写しの提出を求められるケースが多いでしょう。是正勧告書には、「賃金台帳に記入すべき事項である休日労働時間数を追記したうえで、写しを添付して報告してください」などと書かれています。勧告の内容をしっかりと確認したうえで賃金台帳を修正し、是正報告書と一緒に提出しましょう。

1-2. 社労士事務所などへ相談するとき

臨検監督への立ち会いや是正勧告書への対応を、社労士事務所に依頼するときにも賃金台帳の写しを求められる場合があります。臨検監督の日程が事前にわかっており、社内のメンバーだけで対応するのが難しい場合は、社労士事務所にサポートを依頼するとよいでしょう。時間的に余裕がある場合は、賃金台帳や労働者名簿といった重要な書類の写しを見せてチェックしてもらい、事前に不備を修正しておくのがおすすめです。

是正勧告書や指導書への対応もサポートしてもらえます。是正勧告書や指摘を受けた書類の写しなどを渡し、臨検監督で指示されたことを伝えておけば、適切な対応方法をアドバイスしてもらえるでしょう。是正対応の期限を過ぎてしまうと、さらなる指導を受ける可能性もあるため、社内での対応が難しい場合は早めに専門家に相談することが大切です。

1-3. 助成金などの申請を行うとき

各種助成金の申請を行う際は、賃金台帳の写しを求められるケースがほとんどです。たとえば、キャリアアップ助成金や雇用調整助成金などを申請する際にも、賃金台帳の写しが必要です。助成金の支給を決定する審査機関は、賃金台帳の内容をチェックし、支給しても問題ない会社なのか、違法行為はないのかを見極めます。賃金台帳に記載漏れがあったり、違法なサービス残業があったりすると、申請が通らない可能性もあるため注意しましょう。

雇用保険関係の手続きをするときにも、賃金台帳の写しが必要な場合もあります。たとえば、新しく従業員を雇用したとき、被保険者が離職したときなどは、該当する届出書と一緒に賃金台帳の写しも提出しなければなりません。[注1]

提出すべき書類は手続きによって異なるため、厚生労働省のホームページなどで確認しておきましょう。

[注1]手続き一覧表|厚生労働省

1-4. 各事業所に置いておくとき

賃金台帳は会社ごとではなく、事業所ごとに作成して保存しておく必要があります。本社のほかに複数の営業所がある場合、本社に賃金台帳を置いておくだけでは違法とみなされます。写しでも問題ないため、各営業所に設置しておくようにしましょう。ただし、営業所の規模が小さく、人員配置や事務処理能力などを勘案して独立性が低いと判断される場合は、本社などでまとめて管理することも可能です。

2.賃金台帳の写しでは対応できない場面

計算している様子
ここまで、賃金台帳の写しが求められる場面を紹介しましたが、写しでは対応できないケースもあります。たとえば臨検監督においては、賃金台帳の本書を求められる場合もあるでしょう。

臨検監督は抜き打ちで実施されるケースもありますが、事前に書類の準備をしておくように指示される場合もあります。臨検監督では、労働者名簿、就業規則、賃金台帳、雇用契約書といった書類を求められるのが一般的です。必要な書類は状況によって異なるため、労働基準監督署からの指示や予告通知をよく確認して準備しましょう。

関連記事:賃金台帳の提出が必要な状況や提出方法をわかりやすく解説

3.賃金台帳の写しを作成するときの2つの注意点

注意点
賃金台帳の写しを作成するときは、法律で決められている項目を網羅する、最新の情報に更新しておく、といった点に注意しましょう。以下、それぞれの注意点について詳しく解説します。

3-1. 法律で決められている項目を網羅する

是正勧告への対応や助成金の申請において賃金台帳の写しを作成するときは、労働基準法施行規則(第54条)によって規定されている項目を網羅するようにしましょう。[注2]

賃金台帳には、労働日数や労働時間数だけではなく、休日・早出・深夜労働時間数や控除項目なども記載しなければなりません。写しだからといって項目を削除したり記載内容を省略したりすると、正式な書類として認められない可能性もあるため注意が必要です。

[注2]労働基準法施行規則 第54条|e-Gov

3-2. 最新の情報に更新しておく

賃金台帳の写しを作成するときは、最新情報に更新しておくことも忘れないようにしましょう。古い情報のままでは申請が通らなかったり、是正報告として認められなかったりする可能性もあります。

賃金台帳は、給与の支払いタイミングに合わせて毎月更新するのが基本です。常に最新の状態にしておくことで、急な臨検監督にも対応できますし、従業員の労務状況を把握して、人員配置や労働環境を改善することもできます。面倒くさがらずに、こまめに情報を更新するように心がけましょう。

4.賃金台帳の写しは正しく作成しよう

人に教えている様子
今回は、賃金台帳の写しが必要となる場面や、写しを作成するときの注意点などについて解説しました。賃金台帳の写しは、労働基準監督署による是正勧告に対応するときや、各種の助成金を申請するときなどに求められます。

写しとはいえ、必要な項目が記載されていなければ、正式な書類として認めてもらえない可能性もあります。労働基準法施行規則によって決められている項目がすべて記載されているか、しっかりと確認しておきましょう。いつでも写しを提出できるよう、常に最新の状態にしておくことも大切です。

人事・労務担当者の方は必読!
「法定三帳簿の作成ガイドブック」を無料配布中!

法定三帳簿とは、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3種類の帳簿のことです。

いずれも、雇用形態に限らず、従業員を雇用する際には必要となるうえ、労働基準法で保存期間や記載事項などが決められているため、適切に調製しなければなりません。

当サイトでは、『法定三帳簿の作成ガイドブック』を無料で配布しており、作成から保管の方法まで法定三帳簿の基本について詳しく紹介していますので、「法律に則って適切に帳簿を管理したい」「法定三帳簿の基本を確認しておきたい」という担当者の方は、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

法定三帳簿のebook