キャリアパスとは?キャリアプランとの違いやメリット、導入のポイントを解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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キャリアパスとは?キャリアプランとの違いやメリット、導入のポイントを解説

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キャリアパスとは、従業員が特定の役職や職務へ就くための道筋を示したものです。企業が従業員に対してキャリアパスを提示することで、モチベーションの向上や採用後のミスマッチの防止などが期待できます。

キャリアパスを制度として導入する際は、自社の実態に沿った等級制度や研修制度を整備することが重要です。

本記事では、キャリアパスとキャリアプランの違いや制度の導入で得られるメリットを解説します。制度を導入する際の手順も紹介するので、キャリアパス制度を導入したい方はぜひ参考にしてください。

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1. キャリアパスとは

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キャリアパスとは、企業などの組織内において、従業員が将来的に目指す役職や職務へ到達するためのキャリア形成の道筋を示したものです。

例えば、「入社5年目でリーダーに任命」「管理職研修の受講で課長に昇進」のように、上級の役職や職務への到達基準を示します。

キャリアパスは、従業員の成長意欲の向上や人材育成に効果的です。企業が従業員へキャリアパスを提示すれば、昇進に必要な経験やスキルが明確になることで、従業員の自主的な成長が期待できます。

このようなキャリア形成の道筋を、人事評価や昇進基準などの仕組みに取り入れたものが「キャリアパス制度」です。

1-1. キャリアパス制度が重視されている背景

近年、キャリアパス制度が注目されている背景には、働き方やキャリア形成に対する価値観の変化があります。

従来の日本企業では、終身雇用を前提とした長期的な雇用慣行や年功序列型の人事制度が広く浸透しており、多くの従業員は同じ企業で経験を積みながら、勤続年数に応じて昇進・昇給していくことが一般的でした。

しかし、1990年代以降、経済環境の変化や雇用の流動化が進む中で、年齢や勤続年数だけではなく、従業員の成果や能力を重視する人事制度を導入する企業が増えてきました。

また、転職が以前より身近な選択肢となったことで、従業員自身が将来のキャリアや必要なスキルについて主体的に考える重要性も高まっています。

こうした背景から、成長機会や昇進・昇格の道筋を示すキャリアパス制度は、従業員が自身のキャリアを具体的に描くための仕組みとして重視されています。

1-2. キャリアパスとキャリアプランの違い

キャリアパスと似た言葉に「キャリアプラン」がありますが、両者は次のように意味が異なります。

  • キャリアパス:企業が従業員に示す、目標とする役職や職務に就くまでの道筋
  • キャリアプラン:従業員自身が描く、将来のキャリア実現に向けた目標や行動計画

例えば、企業が「一般社員→主任→課長」というキャリアパスを設定していたとしても、従業員の中には管理職ではなく専門職として活躍したいと考える人もいます。この場合、「専門知識を高めてスペシャリストになる」という個人の目標がキャリアプランにあたります。

また、「キャリアデザイン」という言葉もあります。これは、仕事だけでなく生活環境や価値観も踏まえ、自分らしい働き方や生き方を設計する考え方です。

企業には、キャリアパスを整備するとともに、従業員のキャリアプランやキャリアデザインを尊重し、人材育成につなげることが求められます。

2. キャリアパスとキャリアプランのすり合わせ方法

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企業が従業員に示す「キャリアパス」と、従業員自身が描く「キャリアプラン」を一致させることで、企業の人材育成方針と従業員のキャリア形成を両立できます。

そのためには、定期的な対話の機会を設け、従業員の希望や適性を踏まえながら柔軟に制度を運用することが重要です。ここでは、キャリアパスとキャリアプランのすり合わるためのポイントを紹介します。

2-1. 定期的なキャリア面談の場を設ける

キャリアパスとキャリアプランをすり合わせるには、定期的なキャリア面談の実施が効果的です。

上司や人事担当者が、評価とは切り離した中長期的な視点で、従業員のキャリア志向や今後伸ばしたい能力などを確認します。そのうえで、企業が提示するキャリアパスを共有し、双方の認識を合わせることが重要です。

こうした対話を通じて、従業員は自身のキャリアプランを具体化でき、企業側も従業員の希望と制度上のキャリアパスとの違いを把握できます。その結果、必要な育成支援や配置の見直しにつながり、従業員の納得感や成長意欲の向上も期待できるでしょう。

2-2. 従業員のキャリアプランを制度に反映できる柔軟性を持たせる

企業が設計したキャリアパスは、すべての従業員に適合するとは限りません。そのため、個々の希望やライフプランに対応できる柔軟な仕組みが必要です。

例えば、次のような制度が挙げられます。

  • 管理職・専門職など複数のキャリアコースを用意する
  • 社内公募制度で職種変更の機会を設ける
  • 副業・兼業や社外経験を活用できる環境を整える
  • 育児・介護などに応じた働き方を選択できるようにする

柔軟なキャリアパスを整備すれば、従業員は「自分の目指すキャリアをこの会社で実現できる」という安心感を得られます。

3. キャリアパス制度の導入で得られるメリット

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キャリアパス制度は、従業員の成長を支援するだけでなく、人材の定着や育成にも効果が期待できる制度です。ここでは、企業がキャリアパス制度を導入することで得られるメリットを詳しく紹介します。

3-1. 従業員のモチベーションの向上につながる

キャリアパス制度のメリットは、従業員のモチベーションの向上につながることです。

キャリアパスが明確に提示されていると、従業員は将来の目標やそこに到達するために必要な経験・スキルを把握できます。

自身の成長に必要な行動が明確になることで、主体的に業務へ取り組みやすくなります。従業員一人ひとりの成長意欲が高まれば、組織全体の生産性の向上も見込めます。

3-2. 採用後のミスマッチや離職の防止につながる

キャリアパス制度を整備している企業では、応募者に入社後のキャリアの道筋を具体的に示せます。そのため、仕事内容や将来像への理解が深まり、入社後のミスマッチ防止につながります。

また、企業側も求める人材像や成長モデルを明確に伝えられるので、自社に適した人材を集めやすくなり、採用の質の向上が期待できるでしょう。

加えて、既存従業員にとっても将来のキャリア展望が見えやすくなります。そのため「成長できない」「先が見えない」といった理由による離職の防止にもつながります。

3-3. 効率的に人材を育成できる

キャリアパス制度を導入すれば、効率的な人材育成が可能になります。なぜなら、あらかじめ社内の昇進・昇給基準が明確に決められていることで、研修計画が立てやすいからです。

また、従業員の目標に適した研修を、必要な分だけ実施するので、教育コストの削減も期待できます。従業員は効率よく次のステップへと進めるため、短い期間で優秀な人材を育成できるようになるでしょう。

3-4. 【注意】キャリアパス制度にはデメリットもある?

キャリアパス制度には多くのメリットがありますが、制度設計や運用方法によっては課題が生じることもあります。例えば、次のような点が挙げられます。

  • キャリアの道筋を細かく決めすぎると柔軟なキャリア形成が難しくなる
  • 決められたルート以外が評価されにくいと感じられる
  • 昇進・昇格基準が固定的になり挑戦意欲が低下する

そのため、キャリアパス制度を導入する際は、従業員の多様なキャリア志向や働き方に配慮したキャリアルートを用意しましょう。

また、状況に応じて制度を継続的に見直し、実態に即した運用をおこなうことが大切です。

4. キャリアパス制度の導入手順

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キャリアパス制度の導入は、まず全体像を整理したうえで、各要素を段階的に具体化していくことが重要です。ここでは、その導入手順を順を追って解説します。

4-1. 人材育成方針と制度導入の目的を明確にする

キャリアパス制度を導入する際は、まずその目的を明確にすることが重要です。例えば、次のような目的が考えられます。

  • 人材育成を強化したい
  • 従業員の定着率を向上させたい
  • 管理職候補を計画的に育成したい

ただし、企業ごとに目的は異なります。そのため、自社の経営方針や人材戦略と整合させながら人材育成方針を整理することが重要です。

これにより制度設計の方向性が明確になり、運用のブレを防げます。

4-2. キャリアステップを設計する

次に、従業員がどのようなプロセスを経て成長し、上位の等級へステップアップしていくのかを整理します。まず、将来的に目指せる役職や専門職の姿を明確にし、各段階で求められる役割を定義しましょう。

そのうえで、目標達成に必要な知識やスキルなどを整理し、段階的に習得・達成できるよう成長プロセスを設計します。例えば、職種ごとに次のようなキャリアステップが考えられます。

職種 マネジメントコース スペシャリストコース
営業職 営業リーダー → 課長 → 部長 → 経営層 トップセールス → 営業エキスパート → 営業コンサルタント
エンジニア職 リーダー → PM → 開発マネージャー シニアエンジニア → アーキテクト → 技術フェロー
人事職 人事リーダー → 人事マネージャー → 人事部長 採用・人材開発スペシャリスト → 人事エキスパート

複数のキャリアルートを整備すれば、従業員は自身の適性や希望に応じたキャリアを選択しやすくなります。また、企業にとっても、多様な人材の育成や定着につながるでしょう。

なお、キャリアパスを設計する際は、どの段階でキャリアルートを分岐させるかも重要なポイントです。早期に分岐させれば専門性を高めやすくなる一方で、後から進路変更しにくくなる場合があります。

一方、一定期間は共通の経験を積んだうえで分岐させれば、従業員が自分の適性を見極めながら選択しやすくなります。自社の目的や人材育成方針に応じて、適切なタイミングを検討することが大切です。

4-3. 各等級の要件を定義する

キャリアステップを設計したあとは、各等級ごとに求められる役割や期待される水準を整理していきます。必要な知識やスキル、経験年数、成果基準などを具体的に定義すれば、公平性の高い制度運用が可能になります。

等級 役割 スキル 評価基準
1等級:一般社員(1~3年程度) 指示に基づき業務を正確に遂行する 基本業務知識、ビジネスマナー、報連相 担当業務を期限内に遂行できる
2等級:一般社員(3~5年程度) 自律的に業務を進め、後輩を支援する 専門知識、問題解決力、コミュニケーション力 業務改善提案や後輩指導を実施できる
3等級:リーダー(5~8年程度) チームをまとめ、目標達成を推進する マネジメント基礎、指導力、調整力 チーム目標の達成や部下育成に貢献する
4等級:マネージャー(8年以上) 組織運営や人材育成を担う 組織マネジメント、評価・育成スキル 部門目標の達成、人材育成成果を上げる
5等級:部長(10年以上) 経営方針に基づく組織戦略を推進する 経営視点、戦略立案力、意思決定力 部門業績向上や組織課題の解決を実現する

※あくまでも等級要件の一例です。実際の等級区分や評価基準は企業によって異なります。

条件が曖昧なままでは従業員の納得感を得にくいです。できるだけ客観的で具体的な基準を設定しつつも、現場の実態に合わせて柔軟に運用できる余地を残しておくことが重要です。

4-4. 人事評価制度と連動させる

設定した等級ごとに給与水準を定めます。等級が上がるにつれて、求められる役割や責任、期待される成果も高くなるので、それに応じた給与体系を設計しましょう。

また、キャリアパス制度は人事評価制度と連動させることで、その効果をより発揮します。日々の業務における成果や発揮した能力がどのように評価されるのかが明確になれば、従業員は納得感を持って働けます。

また、それがキャリアの形成にどうつながっていくのかが可視化されていれば、従業員の成長意欲やモチベーションの向上にもつながるでしょう。

4-5. 教育・研修制度を整備する

キャリアパス制度を整えるだけでは十分ではありません。従業員が次のステップに進むために必要な知識やスキルを確実に習得できるよう、教育・研修制度の充実もあわせて図ることが重要です。

階層別研修や資格取得支援制度などを充実させることで、従業員の成長を継続的に支援できます。さらに、外部研修機関の活用やeラーニングの導入なども組み合わせれば、より実効性の高い研修体系を構築できるでしょう。

4-6. 従業員へ周知・運用する

制度を設計した後は、従業員へ十分に周知することが重要です。制度の仕組みや昇格基準などをわかりやすく説明し、理解を促しましょう。

また、どのような考え方に基づいて設計された制度なのかを明確に伝えれば、単なるルールではなく「企業としての方針」として受け止められやすくなります。

さらに、説明会の開催や個別面談の機会を設けることで、従業員が抱える疑問や不安を早い段階で解消でき、制度の現場定着にもつながります。

4-7. 定期的に見直しをおこなう

キャリアパス制度は、一度導入したら終わりではありません。事業環境や組織体制の変化、人材ニーズの変化に合わせて定期的に見直すことが重要です。

例えば、新規事業の立ち上げやデジタル化の進展により、新たな役割や専門性が求められるようになることがあります。一方で、キャリアパスが実態に合っていないと、従業員に適切な成長機会を提供できず、結果としてモチベーションの低下や人材流出につながるおそれがあります。

そのため、評価結果や離職率などの人事データを活用して課題を分析するとともに、従業員サーベイや1on1面談を通じて現場の声を収集し、制度とのギャップを把握することが重要です。

これらの情報を踏まえながら継続的に改善をおこなえば、組織と従業員の双方にとって実効性の高いキャリアパス制度を維持できるでしょう。

関連記事:従業員サーベイとは?目的や成果につなげる分析・活用方法を紹介

5. キャリアパス制度の導入で考慮すべきポイント

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キャリアパス制度では、複数のキャリアルートやロールモデルを提示することで、従業員が将来の姿をより具体的にイメージしやすくなります。ここでは、そのポイントについて解説します。。

5-1. 選択肢を複数設ける

キャリアパスは、複数の選択肢を設けましょう。

従業員によって能力や成長度合いは異なるため、1つのキャリアパスですべての従業員が理想の働き方を実現できるとは限りません。キャリアパスを複数設けておけば、従業員が自分の成長度合いや適性に応じて、柔軟にキャリアを選択できます。

また、育児や介護との両立など、ワーク・ライフ・バランスに配慮することも重要です。

ただし、教育コストや運用担当者の負担が増すことも考え、選択肢の増やしすぎには注意しましょう。

5-2. ロールモデルを設定する

従業員が主体的にキャリア開発に取り組むようにするため、社内のロールモデルを設定しましょう。

ロールモデルとは、行動や考え方の模範となる人物のことです。自社のキャリアパスでキャリアアップに成功したモデルを示せば、従業員が自分のキャリアパスを進める際の参考になります。

また、自社のキャリアパスが実際に機能している証明にもなるため、従業員の自社に対する信頼度を高めることにもつながるでしょう。

6. キャリアパス導入が形骸化する企業の共通点

考える男性

キャリアパス制度が形骸化すると、制度が形式だけのものとなり、従業員の成長支援やキャリア形成の指針として十分に機能しなくなります。その結果、評価や昇進の基準に対する不信感が生じ、モチベーションの低下や離職率の上昇につながるおそれがあります。

また、組織全体として人材育成の方向性が不明確になり、必要なスキルや人材を計画的に育成できないといった課題も発生します。ここでは、キャリアパス制度が形骸化してしまう企業に共通する特徴を紹介します。

6-1. 評価基準が曖昧で不公平感を生む

キャリアパス制度が形骸化する企業の共通点として、評価基準の曖昧さが挙げられます。昇進・昇格の基準や必要なスキルが明確でないと、従業員は「何を頑張れば次のステップに進めるのか」がわからず、努力の方向性を見失います。

さらに、評価が属人的・主観的になり、特定の従業員に有利に働くなど不公平感が生じると、制度や企業への不信感が高まります。結果として、従業員はキャリアパスを真剣に捉えなくなり、制度の存在意義が失われてしまいます。

このような事態を防ぐためには、評価基準をできるだけ具体的かつ客観的に設定することが重要です。また、評価者研修の実施や複数人による評価体制の導入により、評価のばらつきを抑えることも有効です。

さらに、評価結果や昇格・昇進の判断理由を本人へフィードバックし、評価プロセスの透明性を高めることで、従業員の納得感を向上させられます。

6-2. 研修制度が実務に直結していない

導入したキャリアパスで求められるスキルや知識を習得するための研修制度が、実際の業務や次のステップに直結していない場合、制度は形骸化します。

研修内容が抽象的であったり、現場で活用できない座学に偏っていると、従業員は「研修を受けても意味がない」と感じ、時間とリソースの無駄になります。

キャリアパスを機能させるには、実践的な研修プログラムとOJTの連携、さらには従業員の自律的なキャリア形成を支える学び直し環境の整備が不可欠です。

6-3. 上司がロールモデルになっていない

キャリアパスの上の段階にいる上司が、目指すべきロールモデルとして機能していないことも、制度の形骸化を招きます。

上司自身が提示されたキャリアパスを辿って成長したという実感や、高い専門性を示せていないと、部下は「この道を歩んでも理想の姿にはなれない」と感じてしまうでしょう。

上司は、ただ管理するだけでなく、自身のキャリア経験や知識を部下に共有し、パスの有効性を体現することが重要です。

7. キャリアパス制度を導入して従業員のモチベーション向上を図ろう

段階を踏んで進む

キャリアパス制度を導入すれば、従業員は自分の目指す役職・職務に就くために必要なスキル、経験がわかります。従業員がキャリアパスを実現しようと行動するようになれば、モチベーションがアップし、組織全体の生産性向上につながるでしょう。

キャリアパス制度を適切に導入するには、等級制度や評価基準を明確に定め、給与体系との整合性を確保する必要があります。実効性のある研修制度を設けて、従業員のキャリアパスの実現をサポートする体制を整えることも重要です。

優秀な人材を育成するため、キャリアパス制度を導入し、従業員のモチベーションを向上させましょう。

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jinjer Blog 編集部

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