労働基準法第20条とは?解雇予告の違反を防ぐ適正な手続きを解説
更新日: 2026.3.31 公開日: 2021.10.4 jinjer Blog 編集部

経営者が自社の労働者を解雇する場合、最低でも30日より前にその通告をするか、もしくは30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。これは労働者保護の観点から定められている経営者の義務です。
この記事では、「解雇予告」について規定された労働基準法第20条について解説します。
労働者の解雇は適切におこなわれていないと重大な労使トラブルに発展しかねません。解雇予告について理解を深め、トラブル防止に努めましょう。
そもそも労働基準法とは?という方はこちらの記事をまずはご覧ください。
労働基準法とは?法律の要点や人事が必ず押さえたい基本をわかりやすく解説
労働者保護の観点から、解雇には様々な法規定があり、解雇の理由に合理性が無ければ認められません。
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- □ 「不当解雇」と判断されないための具体的な進め方と注意点
- □ 有期雇用契約における「雇止め」の正しい手順と留意点
- □ 最新の法改正(2024年4月)に対応した労働条件明示のルール
一つでも不安な項目があれば、正しい手続きの参考になりますので、ぜひこちらから資料をダウンロードしてご活用ください。
目次
1. 労働基準法第20条は解雇予告について規定された条文


労働基準法第20条は、労働者の解雇予告について定めた条文です。その条文の第1項には次の内容が記載されています。
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
引用:労働基準法|e-Gov法令検索
この規定により、原則として労働者の即日解雇は法令違反です。懲戒解雇に該当する事由が発生した場合も上記規定に従います。
災害などで事業の継続が不可能な場合や、労働者本人に重大な責任があって解雇する場合は、予告なく解雇できるとされています。ただし、それも労働基準監督署長の認定を受けたときのみです。
なお、前提として労働者の解雇には相応の理由が必要です。労働契約法第16条において、労働者の解雇は「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定されます。
客観的にそれが正当であると認められるだけの理由がなければ解雇は無効です。事前に通告すれば経営者の独断で解雇できるものではありません。
関連記事:労働契約法16条に規定された「解雇」の効力と無効になるケース
1-1. 解雇予告を短縮できるケース
労働基準法第20条では、労働者を解雇するにあたり、30日前の解雇予告の実施または30日分の解雇予告手当の支払いを義務付けています。一方で、解雇予告の日数短縮が認められるケースについても規定しています。それが、労働基準法第20条第2項の部分です。
第2項では、不足している日数分の平均賃金を解雇予告手当として支払うことで、解雇予告期間を短縮することを認めています。
つまり、解雇日から30日切っている場合でも、その30日に満たない日数分の解雇予告手当を支払えば、労働基準法に違反することなく解雇をおこなうことができます。
2. 労働基準法第20条の解雇予告は労働者保護のための規定


労働基準法第20条で規定される解雇予告は、労働者保護のために定められたものです。多くの労働者は、自身が所属する会社からの給与を主な収入源とします。ある日いきなり収入源が途絶えてしまえば労働者本人とその家族は生活を維持できません。
そのため、労働者保護の観点から、経営者には解雇する労働者に対して30日間の猶予を与える義務があるのです。社内規定に違反する事由が発生した際も、原則として労働基準法第20条における解雇予告の規定に従います。
もし労働基準法に違反すると、罰金などの罰則が適用されるおそれもあるため、法令を遵守したうえで解雇に臨むようにしましょう。
2-1. 正社員に限らずパート・アルバイトにも解雇予告は必要
労働基準法は、原則としてすべての労働者に対して適用されます。そのため、労働基準法第20条に基づく解雇の予告については、正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトといった有期・短時間労働者にも適用されます。
つまり、雇用形態に関係なく、使用者は少なくとも30日前に解雇の予告をおこなうか、予告期間分の平均賃金を支払わなければなりません。これにより、非正規雇用者であっても生活の安定や再就職の準備が保障されます。
関連記事:労働基準法で定められた解雇のルールとは?条文や解雇予告について解説
2-2. 労働基準法第20条と民法に定める退職ルールの関係
民法第627条では、雇用期間の定めがない労働契約について、労働者・使用者のいずれからも解約の申入れができ、原則として申入れの日から2週間を経過することで契約は終了すると定められています。
一方、労働基準法第20条では、使用者が労働者を解雇する場合について、少なくとも30日前の解雇予告を義務づけるなど、解雇に関する制限を設けています。
このように、民法と労働基準法の両方が適用される場合には、労働基準法が民法の特則として優先的に適用されるので、使用者から解雇を申し入れる際には、労働基準法第20条に基づく解雇予告のルールを遵守する必要があります。
なお、労働基準法第116条第2項では、同居の親族のみを使用する事業および家事使用人については、労働基準法を適用しない旨が定められています。
例えば、無期雇用契約の家事使用人を解雇する場合には、労働基準法第20条は適用されず、民法第627条が適用され、原則として2週間前の解約申入れにより契約を終了させることができることになります。
参考:民法第627条|e-Gov法令検索
参考:労働基準法第116条|e-Gov法令検索
関連記事:労働基準法に定められた「退職の自由」の意味を分かりやすく解説
3. 労働基準法第20条に基づく解雇予告の手続き方法


経営者が労働者を解雇する場合、労働基準法第20条の規定に基づき次のいずれかを実施しなければなりません。
- 少なくとも30日前に解雇を予告する(解雇予告)
- 30日分以上の平均賃金を支払う(解雇予告手当)
これらの規定に沿わない解雇は不当解雇とみなされます。不当解雇は罰則の対象ですので、必ず法令を遵守しましょう。
3-1. 少なくとも30日前に解雇を予告する(解雇予告)
経営者が労働者を解雇する場合、少なくとも30日前に従業員本人へ解雇を予告しなければなりません。なお、予告日数をカウントする際、解雇予告日は不算入となるので注意しましょう。
解雇の予告方法は、その内容が労働者本人に伝わればどのような形でもよいとされます。口頭での通達でも法令上の問題はありません。しかし、労働者から解雇理由証明書の請求があった場合は、書面を発行する必要があります。これは、労働基準法第22条で労働者に認められている権利であるため、求めに応じない場合は罰則の対象となります。
いずれにせよ、解雇の意思を明確にするのであれば、書面による通知が望ましい方法です。後々のトラブルを避けることにもつながります。
3-2. 30日分以上の平均賃金を支払う(解雇予告手当)
30日間の解雇猶予期間が与えられない場合は、その労働者に対して30日分以上の平均賃金を支払うことで即日解雇が認められます。これを「解雇予告手当」といいます。30日間の生活を保障するという観点では解雇予告と同様です。
労働基準法における平均賃金とは、「事由が発生した日以前3ヵ月間に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数(暦日数)で除した金額」をいいます。解雇予告手当を算定する場合の平均賃金の算定事由発生日は、原則として「解雇を通告した日」です。
ただし、月給制など賃金に締切日が設けられている労働者については、解雇を通告した日の直前の賃金締切日を起算日とし、その締切日以前3ヵ月間に実際に支払われた賃金を基礎として平均賃金を算出します。
【1日あたりの平均賃金の算出方法】
平均賃金 = 3ヵ月間の総賃金 ÷ 該当期間の総日数(暦日数)
【解雇予告手当の算出方法】
解雇予告手当 = 上記で算出した平均賃金 × 30日以上
なお、解雇予告をおこなったとしても、解雇日までの猶予日数が30日に満たない場合は不足日数分の解雇予告手当が発生します。仮に猶予期間が20日しかなかった場合、不足する10日分の手当を解雇の通告と同時に支払わなければなりません。
参考:解雇予告の期間の計算と解雇予告手当の計算は、どのようにすればよいでしょうか?また、解雇予告手当の支払い時期は、いつですか?|厚生労働省
関連記事:労働基準法の平均賃金とは?必要になるケースや計算方法を解説
3-2-1. 【具体例】解雇予告手当の計算方法と端数処理のポイント
ここでは、解雇予告をおこなわず即時解雇したケースを例に、解雇予告手当の計算方法を紹介します。前提条件は次の通りです。
- 月給制を採用
- 直近3ヵ月間の賃金総額:90万円
- 直近3ヵ月間の総日数:90日
- 解雇予告日数:0日(即時解雇)
まず、平均賃金は次の式で計算します。
90万円 ÷ 90日 = 1万円
解雇予告手当は、この平均賃金を基に次の計算式で算出できます。
1万円 × 30日 = 30万円
つまり、このケースでは、30万円以上の解雇予告手当の支払いが必要です。
なお、平均賃金の計算において、1銭未満の端数が生じたときは切り捨てる端数処理が可能です。また、実際に手当を支払うときは1円未満の端数を四捨五入をします。
3-3. 解雇できない期間に注意が必要
次の期間に関しては、労働基準法第19条により解雇予告が禁止されています。
- 業務上の負傷や疾病で療養のため休業中の期間とその後30日間
- 産前産後の休業期間とその後30日間
この期間には、30日前の解雇予告や30日分以上の解雇予告手当を支給していたとしても、解雇は無効とされるため注意が必要です。
ただし、療養を開始して3年経過しても治らない場合は、1,200日分の平均賃金の打切補償を支払うことで解雇が認められるケースがあります。
3-4. 労働基準法第21条の規定に該当する労働者
労働基準法第21条に規定される次の労働者に関しては、労働基準法第20条の解雇予告の適用が除外されます。
- 日雇い労働者(1ヵ月を超えて使用された場合は予告の対象)
- 2ヵ月以内の期間を定めて使用される労働者
- 季節的業務に4ヵ月以内の期間を定めて使用される労働者
- 試用期間中の労働者(14日を超えて使用された場合は予告の対象)
これらの労働者については、解雇予告や解雇予告手当を支払わなくても、労働基準法第20条に違反することなく解雇できるとされています。
ただし、解雇が無制限に認められるわけではなく、解雇にあたっては客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要である点は、通常の労働者と変わりません。
関連記事:試用期間中の解雇は可能?解雇できる条件や必要な手続きを解説
4. 労働基準法第20条の解雇予告の例外が適用されるケース


労働基準法第20条は、労働者保護の観点から即日解雇を原則として禁じています。ただし、同法第20条第1項の但し書きでは、災害その他やむを得ない事由により事業の継続が困難となった場合や、労働者の責に帰すべき事由によって解雇する場合には、例外的にこの限りではないと定められています。
ここでは、それぞれのケースを詳しく紹介します。
4-1. 重大な社内規定違反・反社会的行為による懲戒解雇
懲戒解雇であっても、原則としては労働基準法第20条に基づき、30日前の解雇予告または30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要となります。
例外のひとつとして、解雇理由が労働者の責に帰すべき事由に該当し、かつ労働基準監督署長の解雇予告除外認定を受けた場合に限り、解雇予告や解雇予告手当を要せず即日解雇が可能となります。
なお、懲戒解雇とは、重大な社内規定違反や反社会的行為などにより、社内秩序を著しく乱した労働者に対して、制裁としておこなわれる解雇のことです。懲戒解雇が検討される事例としては、例えば次のようなものが挙げられます。
- 窃盗や横領、傷害など刑法に該当する行為があった場合
- 社内での賭博行為など、社内の風紀や秩序を著しく乱した場合
- 重要な経歴詐称が判明し、雇用関係の継続が困難と認められる場合
- 無断で他社に就業し、労務提供ができない状態となっている場合
ただし、社内規程上、懲戒解雇事由に該当する場合であっても、直ちに懲戒解雇が有効となるわけではありません。懲戒解雇は労働者に与える不利益が大きいので、行為の内容や程度、これまでの勤務状況、処分の相当性、手続きの適正性などを踏まえ、社会通念上相当であるかが厳しく判断されます。
関連記事:就業規則に違反した社員に対する企業側の正しい対処方法とは
4-2. 自然災害で事業の継続が困難になった場合
地震や洪水などの大規模災害により事業継続が困難となった場合も、労働基準監督署長の認定がある場合には労働者の即日解雇が可能とされています。
一方、企業にはいかなる状況であっても事業を継続する限り労働者を保護する義務があります。災害により経営上大きなダメージを受けたとしても、事業の継続が困難でない限り従業員を即日解雇することはできません。
4-3. 【ポイント】労働基準監督署へ解雇予告除外認定を受ける必要がある
「重大な社内規定違反や反社会的行為による懲戒解雇」や「自然災害により事業の継続が困難となった場合」など、即時解雇が認められるようなケースであっても、解雇予告義務を免除するためには、労働基準法第20条第3項により準用される同法第19条第2項に基づき、労働基準監督署長の「解雇予告除外認定」を受ける必要があります。
具体的には、「解雇予告除外認定申請書」と、その根拠となる資料を所轄の労働基準監督署へ提出しなければなりません。標準的な処理期間はおおむね2週間程度とされていますが、事案の内容によっては追加資料の提出を求められることもあります。
このように、労働基準法第20条に基づき即時解雇が可能とされる場合であっても、解雇予告義務の免除には事前の手続きと認定が必要となる点に十分注意が必要です。
参考:解雇予告除外認定 の申請について-「労働者の責めに帰すべき事由」により解雇する場合-|厚生労働省
5. 労働基準法第20条における解雇予告のリスク


労働基準法第20条に基づき、解雇予告や解雇予告手当の支払いを適切におこなった場合であっても、それだけで解雇が有効になるわけではありません。
解雇の有効性は別途判断されるため、解雇理由の妥当性や実務上の対応まで含めて検討しなければ、法的リスクが残る可能性があります。ここでは、労働基準法第20条に関する解雇予告の主なリスクについて解説します。
5-1. そもそも解雇には「客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性」が不可欠
解雇は、労働契約法第16条により、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当であると認められない場合には無効とされます。
そのため、労働基準法第20条に基づいて解雇予告をおこなった場合や、解雇予告手当を支払っている場合であっても、解雇理由が十分でなければ、解雇そのものが無効と判断される可能性があります。
例えば、能力不足や勤務態度不良を理由とする場合には、事前に指導や改善の機会を与えているか、配置転換など解雇を回避するための対応を検討しているかといった点が重要な判断要素です。
5-2. 法令に基づく罰則や損害賠償のおそれがある
労働契約法第16条に違反し、不当解雇と判断され解雇が無効となった場合には、労働契約は継続しているものと扱われるため、原則として労働者は職場への復職に加え、解雇期間中の賃金(バックペイ)を請求できます。
また、労働契約法第16条の解雇要件を適切に満たしている場合も、原則として、労働基準法第20条に基づき、解雇予告または解雇予告手当の支払いが必要です。これを怠ると、労働基準法違反として、同法第119条により「6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」の罰則を受けるおそれがあります。
なお、解雇予告義務に違反し、解雇予告手当の支払いが命じられた場合であっても、そのことのみを理由として解雇自体が直ちに無効となるわけではありません。実際に、解雇予告義務違反を認めつつも、解雇の有効性自体は肯定した裁判例もあります(トライコー事件・東京地判平成26年1月30日・労判1097号75頁)。
参考:多様な正社員の雇用ルール等に関する主な裁判例|厚生労働省
5-3. 解雇予告後の労働義務と実務上のリスクにも注意
労働基準法第20条に基づき解雇予告をおこなった場合でも、解雇日までは労働契約が継続しているため、原則として労働者には労働義務が、使用者には賃金支払義務が生じます。
そのため、特別な指示がない限り、解雇を通達された労働者も通常どおり業務に従事することになります。解雇予告後の就労については、次のようなリスクが生じる可能性があります。
- 解雇理由に関する証拠の隠蔽
- 顧客情報や機密情報の持ち出し
- 職場内の混乱や士気の低下
特に懲戒解雇が予定されている場合には、通常業務を継続させることで、証拠隠蔽や情報流出などのリスクが高まるおそれがあります。また、解雇に対する不満から職場環境に悪影響が生じる可能性も否定できません。このようなリスクを踏まえ、実務上は次のような対応が想定されるでしょう。
- 解雇予告手当を支給し、即時に労働契約を終了させる
- 解雇日まで自宅待機を命じる
- 解雇日までの期間に年次有給休暇を取得させる(本人の申請による)
どの対応が適切かは、解雇理由や業務内容、当該労働者の状況などを総合的に考慮して判断する必要があります。
なお、解雇には一般的に普通解雇・整理解雇・懲戒解雇といった類型があり、解雇の有効性は合理的な理由と社会通念上の相当性によって判断されます。後日の紛争を防ぐためにも、解雇理由や経緯については十分に整理し、適切な手順を踏んで慎重に進めることが重要です。
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6. 労働基準法第20条違反を防ぐための実務上のポイント


労働基準法第20条に違反すると、労基法違反として是正指導や罰則の対象となるおそれがあります。また、従業員トラブルに発展する可能性もあります。ここでは、労働基準法第20条違反を防ぐための実務上のポイントを紹介します。
6-1. 従業員を解雇する際の手続きや留意点をあらかじめ整理しておく
労働基準法第20条違反を防ぐためには、解雇に関する手続きや判断基準を事前に整理し、社内で共有しておくことが不可欠です。具体的には、解雇予告をおこなうのか、解雇予告手当を支払うのか、またはその併用とするのかをケースごとに明確にしておく必要があります。
また、解雇予告日と解雇日を混同すると、予告期間が不足し、結果として解雇予告手当の未払いが生じるおそれがあります。解雇通知書の交付日、解雇日、支払うべき解雇予告手当の日数を整理し、書面で管理することが重要です。
さらに、即時解雇を検討する場合には、「解雇予告除外認定」が必要となるケースもあるため、安易に判断せず、労働基準監督署への手続きや専門家への相談を含めた対応フローを事前に定めておくことが望まれます。
6-2. 給与計算ソフトや労務管理システムを活用して計算・手続きを効率化する
解雇予告手当の計算は、「平均賃金」を基礎としておこなう必要があり、手計算ではミスが生じやすい部分です。特に、賃金の締切日や支払日が複雑な場合、支給実績の集計や除外賃金の判断を誤ると、未払い賃金の発生につながるおそれがあります。
給与計算ソフトや労務管理システムを活用すれば、過去の賃金データをもとに平均賃金を自動計算できるほか、解雇予告手当を含めた最終給与の計算も効率的におこなえます。
また、解雇日や支払期限の管理、必要書類の作成・保存をシステム上で一元化することで、手続き漏れや支払遅延の防止にもつながります。解雇対応は頻繁に発生する業務ではないからこそ、属人的な対応に頼らず、システムを活用して法令遵守と実務効率の両立を図ることが重要です。
7. 労働基準法第20条を遵守し解雇のトラブルを回避しよう


労働基準法第20条で規定される解雇予告の手続きは、労働者の解雇に対して経営者が実施しなければならない義務です。適切な解雇予告がおこなわれなかった場合は、法令違反に問われます。
解雇は労働者の生活・人生を大きく左右するものです。トラブルに発展しないよう、法令に従って適切におこないましょう。



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