労働基準法とは?雇用者が押さえるべきポイントをわかりやすく解説 | jinjerBlog

労働基準法とは?雇用者が押さえるべきポイントをわかりやすく解説

法律

企業として事業を発展させるためには、雇用者として人材に様々な条件を求めるのは当然でしょう。しかし、雇用者は従業員よりも圧倒的に強い立場にあります。雇用者の希望をすべて満たす勤務条件にしてしまうと、場合によっては適切でない労働環境で働かせることになる可能性もないとはいいきれません。

そこで従業員の健全な働き方を維持するために、雇用者が守らなければならない法律が「労働基準法」です。
本記事では、労働基準法の大まかな基礎知識について解説していきます。

法改正から基本的な内容まで分かりやすく解説!
労働基準法総まとめBOOK

労働基準法の内容を詳細に把握していますか?

人事担当者など従業員を管理する役割に就いている場合、雇用に関する法律への理解は大変重要です。
例外や特例なども含めて法律の内容を理解しておくと、従業員に何かあったときに、人事担当者として適切な対応を取ることができます。

今回は、労働基準法の改正から基本的な内容までを解説した「労働基準法総まとめBOOK」をご用意しました。

労働基準法の改正から基本的な内容まで、分かりやすく解説しています。
より良い職場環境を目指すためにも、ぜひご一読ください。

労働基準法のebook

1.労働基準法とは、使用者が最低限守るべき雇用における規則

規則

労働基準法とは、国籍や身分などに関わらず、全労働者の適切な雇用を守る法律です(一部の国家公務員等を除く)。性別などによる差別や強制労働を防ぐとともに、あくまで労働者の人としての生活を満たすものでなければならないとされています。

また、労働基準法第9条にて、次のように労働者を定義しております。

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
引用:e-Gov法令検索「労働基準法」

労働基準法は大きく分けて、労働契約・賃金・労働時間と休暇・安全衛生・年少者や妊産婦の扱い・技能者養成・災害補償・就業規則・寄宿舎・監督機関、といった項目で各規定を制定しています。

なお、労働基準法は雇用者が守るべき最低限のルールであり、現状で規定以上の勤務条件を設けているのであれば、基本的にはそこから低下させないことも原則としています。

関連記事:労働基準法第9条に規定された労働者について詳しく解説

2.労働基準法で押さえるべきポイント

説明する男性

ここからは、労働基準法の一部を抜粋し、従業員を雇用する上で特に気をつけておきたいポイント6つについて見ていきましょう。

2-1. 労働契約に関する内容

まず労働契約を結ぶ上で押さえておきたいのが、契約期間・就業場所・賃金・勤務体系・退職といった各種条件について、事前に書面にて明示しなければならない点です。場合によってはメールなどによる送付も認められていますが、必ず印刷できるものでなければなりません。

そのほかにも、有期雇用の期間上限は3年(一部例外を除く)・賠償予定や前借金相殺の禁止・労働者の貯蓄金管理の不可など、適切な契約を結ぶための規定が設けられています。

関連記事:労働基準法第15条に基づく労働条件の明示義務や意味、方法を解説
関連記事:労働基準法第16条の賠償予定の禁止とは?違反の罰則や例外

2-2. 賃金に関する内容

労働者に支払う給与については、毎月1回以上、必ず期日を決めて支払う必要があります。また、給与額も最低賃金(都道府県により異なる)を満たしていなければならず、基本的には現物支給も認められていません。

なお、仮に一部通貨以外の支払や特別な控除がある際には、別途労使協定を結ぶことが求められます。毎月の給与は、全額を直接本人に支払うのが原則です。代理人や親権者などとのやり取りもできません。

関連記事:労働基準法に定められた賃金とその支払い方法を分かりやすく解説
関連記事:労働基準法に定められている平均賃金について分かりやすく解説
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①賃金支払い5原則

労働基準法第24条において、労働者に対する賃金の支払いとルールに関して明記されています。条文において、「賃金支払い5原則」と呼ばれる5つのルールを定めております。5つの項目は以下の通りです。【注1】

・通貨支払いの原則
・直接払いの原則
・全額払いの原則
・全月1回以上の原則
・一定期日払いの原則

関連記事:労働基準法第24条における賃金支払いのルールを詳しく紹介

②男女同一賃金

労働基準法第4条において、「使用者は、労働者が女性であることを理由に、賃金を男性と差別的扱いをしてはいけない」と明記されています。また、性別が女性であること以外にも、女性労働者の平均勤続年数が短いことや生計維持者ではないことを理由に賃金格差を設けてはいけません。【注1】

関連記事:労働基準法4条による「男女同一賃金の原則」を分かりやすく解説

2-3. 労働時間に関する内容

労働時間の原則は、週40時間・1日8時間です。仮に労働基準法を超過した勤務となる場合には、別途労使協定(36協定)を結んでいることが大前提とされています。

当然ながら、時間外労働についても制限があり、36協定があるからといって長時間勤務させることはできません。基本的には月45時間・年360時間が原則で、何か臨時の特別な事情がある場合のみ、特別条項を制定して上限を超えられます。

ただし、この際にも月100時間未満・年720時間以内といった上限のほか、各種条件を満たしていなければなりません。また、時間外労働や深夜労働になる場合には、基本給に加えて割増賃金の支払いも発生するので、注意が必要です。

さらに、勤務中の休憩についても、一定の実働時間を超える際には、必ず確保することが求められます。具体的には6時間以上であれば45分、8時間以上であれば1時間が最低ラインです。

2-4. 休日に関する内容

休日については、週に1回・4週を通じて4回は最低でも確保するのが基本です。週1回の休日は「法定休日」と呼び、もし業務上の都合で出勤が必要になった場合には、「休日手当」を支払わなければなりません。

なお、休日の定義は「午前0時~午後12時」の連続した24時間を指します。そのため、例え1時間でも勤務した際には、その日は休日にはならないので注意しましょう。

関連記事:労働基準法が定める年間休日の考え方と最低ライン105日の数え方を解説
関連記事:労働基準法に定められた休日とは?そのルールを分かりやすく解説

2-5. 時間外及び休日の労働に関する内容

時間外労働や休日労働をさせる予定のある使用者は、労働基準法第36条に明記されている36協定と呼ばれる労使協定を、事前に締結させ、行政官庁に届け出る必要があります。36協定の届け出なしで、労働者に対して法定外残業や休日労働を命じることはできないので注意しましょう。【注1】

関連記事:労働基準法の第36条に定められた協定の内容や届出の記入法

2-6. 時間外、休日および深夜の割増賃金に関する内容

使用者が労働者に対して、法定時間外労働や休日労働、深夜労働を命じた場合、割増賃金を支払う必要があります。それぞれ割増賃金率が異なります。

具体的な割増賃金率は以下の通りです。

・法定時間外労働(一般的な残業)は、1時間当たりの賃金 × 1.25
・休日労働は、1時間当たりの賃金 × 1.35
・深夜労働は、1時間当たりの賃金 × 1.25

その他にも、時間外労働かつ深夜労働など、複数のパターンが考えられますが、細かい計算方法までを確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:労働基準法第37条における割増賃金規定の正しい計算方法

2-7. 有給休暇に関する内容

年次有給休暇は労働者の権利であり、一定基準以上の従業員に対しては、雇用形態に関係なく必ず与えなければなりません。さらに、1年に10日以上の有給休暇が付与される従業員には、年間で5日は必ず消化させることが義務化されています。

また、パートタイム労働者やアルバイトといった週の労働時間が短い労働者に対しても、基準を満たせば有休が付与されるので、忘れずに与えるようにしましょう。

関連記事:労働基準法におけるパート・アルバイトの有給休暇の条件と計算方法

2-8. 退職に関する内容

退職に関する内容は労働基準法では記載されておらず、民法において、2週間前に会社に対して退職の申し出をすれば、自由にやめることができると規定されています。

雇用期間の有無によって扱いが異なるため、
・無期雇用の場合
・有期雇用の場合
・有期雇用かつ1年以上雇用期間が経過している場合
の3種類の扱いを理解する必要があります。

上記のように、退職は労働基準法で規定されていないため、就業規則ではなく民法が優先されるということを覚えておきましょう。

関連記事:労働基準法における退職の定義と手続き方法を分かりやすく解説

2-9. 手当・補償に関する内容

手当や補償は、従業員が労働災害に見舞われた際のあらゆる費用の工面や通勤時にかかる費用の工面など、従業員が安心して働くのをサポートするための制度になります。

関連記事:労働基準法に規定されている通勤手当と距離の基準を解説
関連記事:労働基準法に定められた災害補償が適用される労働災害と補償額

● 休業手当と休業補償の違い

なかでも休業手当と休業補償は間違えやすいので注意が必要です。これらの違いは、「休業手当は原則として企業に支払い義務があり、休業補償は労災保険によって支給されますが、企業が休業補償を支払う場合もある」となっています。

関連記事:労働基準法による休業手当の意味と計算方法を詳しく紹介
関連記事:労働基準法第26条による休業手当について分かりやすく解説
関連記事:労働基準法76条に規定された休業補償の金額や支払期間を紹介

2-10. 女性の労働環境に関する内容

①妊娠・出産に関して

従業員が妊娠や出産する際に関係する代表的な制度としては以下のものがあります。

・産前・産後休業
・育児休業
・育児時間

これらのことに違反すると、6か月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられます。これらの制度は男性が取得するケースも増えてきているため、自社の就業規則を確認し、適切な対応をするようにしましょう。

関連記事:労働基準法に定められた産前産後の休業期間と賃金支払いの基本
関連記事:労働基準法で定められている妊婦を保護する制度を分かりやすく解説
関連記事:労働基準法に定められた育児時間の考え方と請求方法を解説

②休暇に関して

生理休暇は女性従業員特有の制度であり、各個人で症状もさまざまであるため、柔軟な対応が求められる難しい制度の1つです。

労働基準法においては、生理休暇については暦日でなくても問題ないとされています。そのため、もし従業員側から、半日や時間単位での取得の申し出があった場合は、それに応じた生理休暇を認めることが必要です。【注1】

関連記事:労働基準法で規定されている生理休暇の期間と賃金の考え方

2-11. 年少者に関する内容

第56条 使用者は、児童が満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了するまで、これを使用してはならない。
引用:e-Gov「労働基準法

労働基準法第56条において、15歳以上に達していたとしても、中学校の義務教育を修了していない児童は労働者として使用できないと明記されています。

しかし、映画・演劇の子役や非工業的事業にかかわる場合など、年少者でも働けるケースもあります。その他にも細かい決まりが労働基準法にて定められていますので、気になる方は以下の記事をご覧ください。

関連記事:労働基準法に規定された年齢制限とは?気をつけるべきこと

2-12. アルバイトに関する内容

労働基準法では、アルバイトも労働者と認められており、労働時間や休憩時間などが定められております。【注1】

法定労働時間に関しては、18歳未満の労働者は深夜労働が禁止されているように、年齢によって異なります。また、割増賃金や休憩時間の規定に関しては、正社員と同じ扱いになります。

関連記事:労働基準法に準じたアルバイトの雇用方法を分かりやすく解説

2-13. 就業規則

常時10名以上の従業員を雇用している場合には、就業規則の作成、および所轄の労働基準監督署への提出が求められます。勤務条件・賃金・退職に関する項目は必ず設定し、そのほかにも退職手当や賞与など、労働者に関連する各種規則を設定している場合には明記しなければなりません。

なお、提出のは労働者代表の意見書も必須です。さらに、就業規則に変更があった場合には、その届出も漏れなく行う必要があります。

関連記事:労働基準法第89条で定められた就業規則の作成と届出の義務

2-14. 重要書類に関する内容

労働基準法の定めに従って、企業は法定三帳簿と呼ばれる3つの書類を作成しなければなりません。法定三帳簿とは、労働者名簿・賃金台帳・出勤簿の3つのことを指します。【注1】

この3つの帳簿は、労働基準監督署の立ち入り調査で確認されることが多いため、従業員が1人でもいる場合は必ず作成するようにしましょ

関連記事:労働基準法第109条規定の労働者名簿の正しい取り扱い方

3. 労働契約法によって定められている内容

解雇された様子

労働契約法とは、使用者と労働者との間で結ばれる労働契約の決まり事を明らかにした法律です。就業形態の多様化に伴い、労働紛争などの労使間トラブルが増加傾向にあることから、労使間の関係を安定させることを目的に作られました。

本章では、労使間トラブルが絶えない「解雇」について解説します。

関連記事:労働契約法と労働基準法の違いは?それぞれの役割や関連性

3-1. 解雇

解雇についても労働契約の一部ではありますが、従業員の雇用を維持する意味では非常に重要なポイントです。そもそも雇用者は、自由な権限で労働者を辞めさせることはできず、客観的にみて合理的であり、かつ、社会通念上相当である場合でなければ、労働者を解雇することはできません。

さらに、産前産後休業の取得や、育児・介護休業の申し出、労災療養などを理由にした解雇も当然ながら認められません。そのほか、いわゆるリストである整理解雇も、厳正な基準に則っていなければ不可とされています。ちなみに解雇予告の時期は30日前までで、これより短くなる場合には、不足日数に応じた「解雇予告手当」を支払わなければなりません。

関連記事:労働基準法による解雇の方法や種類、円満解雇するための秘訣を解説
関連記事:労働基準法第20条に定められた予告解雇とは?適正な手続方法

4.労働基準法で間違えやすいポイント

失敗した様子

労働基準法で定められている労働時間や休日、休憩時間は原則すべての従業員(アルバイト・パートを含む)に適応されると解説してきましたが、中には例外として労働基準法の適用対象外となるケースや時間外労働をさせることができるケースがあるので、本章ではそれらについて解説します。

4-1. 労働基準法が適用されないケース

労働基準法第41条において、労働時間・休憩・休日が適用されない職業として、農業や林業など植物関連の職業や畜産業や水産業など動物の飼育や養殖の事業などが明記されています。【注1】

その他には、公務員は国家公務員法が適用されるため、労働基準法の対象から省かれたり、労働基準法第41条第2号において管理監督者も労働基準法からの適用から省かれています。

詳しく確認したい方は以下の記事をご確認ください。

関連記事:労働基準法第41条第2号に規定された管理監督者について詳しく解説
関連記事:労働基準法第41条に基づく適用除外の項目と該当者について解説
関連記事:労働基準法の適用除外となる人や勤務状況を分かりやすく解説

4-2. 明確な理由がある場合は例外的に時間外労働を行わせられる

労働基準法第33条には、「災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない」と規定されています。【注1】

労働時間に関しては、36協定によって上限が設けられていましたが、災害に見舞われた緊急事態下においては、36協定のルールを超えて業務にあたることも可能です。

関連記事:労働基準法第33条による「災害時の時間外労働等」の基礎知識

4-3. 金品の請求があった場合は7日以内に返還する

労働基準法第23条において、「使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない」と金品の返還について明記されています。【注1】

条文に書かれているように、賃金・積立金・保証金・貯蓄勤以外にも、労働者に権利が発生する金品は全て、7日以内に対応しなければならないので、該当の事象が起きたらすぐ対応するようにしましょう。

関連記事:労働基準法23条に定められた「金品の返還」の意味を詳しく紹介

4-4. 減給する際には限度額を超えてはならない

制裁規定の制限という項目が労働基準法第91条にあり、「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」と規定されています。【注1】

そのため、1回問題行動を行うごとに、1回の賃金の支払いの10分の1を超えてはなりません。つまり、会社に数千万円という莫大な損害を生じさせた場合においても、減給処分は上記の規定を守らなければなりません。

関連記事:労働基準法第91条に規定された「減給の限度額」の意味や計算方法

5.よくある労働基準法の違反ケース

レッドカードを出す男性

ここからは前述の内容も踏まえつつ、労働基準法の違反例についてもご紹介します。
次に取り上げるのはあくまで一例で、当然ながら上記にそぐわない労働条件を設けている場合にはすべて違反です。

5-1. 従業員への強制労働

労働基準法第5条において、労働者を身体的または精神的に拘束し、意思のない労働をさせてはならないという「強制労働の禁止」に関して定められています。【注1】

違反すると1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金が科されますが、労働基準法のなかでは、最も重い罰則となるため注意が必要です。

関連記事:労働基準法5条による「強制労働の禁止」の意味や違反の罰則

5-2.限度を超えた長時間労働

労働基準監督署の調べによると、平成30年時点で最も高い割合を占めた違反事例です。

よくあるのは、36協定を締結しないまま時間外労働をさせているケースですが、36協定を結んでいても、基準を超過した時間外労働は違法です。

従業員の心身の健康にも影響が大きいため、できるだけ限度を超えた長時間労働は避けるべきでしょう。

5-3.割増賃金の未払い

こちらも前項目と同じ調査にて、比較的高い割合を占めています。先ほども出てきたように、時間外・深夜・休日の労働には割増賃金が追加となるので、注意が必要です。

また、割増賃金の計算方法も細かく決まっているので、きちんと適正な金額を算出しないと違反になってしまいます。十分に規定を把握した上で、正しく給与を支払わなければなりません。

5-4.休暇取得に対する不当な扱い

休日数が労働基準法を満たさないのはもちろん、例えば有給休暇を希望どおりに取らせないなどの行為も違法です。

さらに、産休・育休や有給休暇の取得によって、賞与などの査定を下げるといったペナルティを科すのも認められません。

いずれも労働者の権利であり、適切な休暇を取っているのであれば、不利益を与えてはならないのが労働基準法のルールです。

5-5.不適切な労働契約の締結

労働基準法にそぐわない労働契約を結んだり、提示した労働条件と異なる環境で勤務させたりするのは当然ながら違法です。そのほかにも、例えば労働契約に従わなかった場合の具体的な罰金の額や賠償額をあらかじめ設定しておくのも、労働基準法では違反になります。

労働契約を結ぶ際にも、きちんと労働基準法に則って各項目を設定することが必要です。

5-6. 違約金による労働者の足止め

労働基準法において、契約の不履行による違約金や損害に対する賠償金の規定を労使間で定めてはいけないとされており、これを「賠償予定の禁止」といいます。

労働者に対して「退職の自由」が与えられており、違約金による足止めは退職の自由を奪うことにつながるため法律違反に該当します。

6.労働基準法を守って快適な労働環境に

笑顔で働く女性

労働基準法では、従業員を雇用する上で、労働環境における最低水準を示しています。ただ守っていれば良いというわけではなく、労働基準法をもとに、より快適に働ける環境を作ることは雇用者の義務です。

労働基準法に違反すると、場合によっては社名が公表されたり罰金が科せられたりします。そのほか、さらに厳しい罰則が課せられることもあります。

従業員も自社も守るためにも、まずはしっかりと労働基準法を把握しておくことが大切です。

【注1】e-Gov法令検索「労働基準法」

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今回は、労働基準法の改正から基本的な内容までを解説した「労働基準法総まとめBOOK」をご用意しました。

労働基準法の改正から基本的な内容まで、分かりやすく解説しています。
より良い職場環境を目指すためにも、ぜひご一読ください。

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