一人経理のメリット・デメリットやリスク回避対策を紹介
更新日: 2024.3.6
公開日: 2022.12.16
jinjer Blog 編集部
経理担当者が一人だけ、という一人経理は、中小企業や起業したばかりのスタートアップ企業に多く見られますが、一人経理の体制について不安な点がある点は否めません。
今回は、一人経理のメリット・デメリットを確認した上で、一人経理で起こりがちなリスク回避対策について解説していきます。
「法改正に関する情報収集が大変で、しっかりと対応できているか不安・・・」
「仕訳や勘定科目など、基本的なこともついうっかり間違えてしまうことがある」
などなど日々の経理業務に関して不安がある方必見の資料です。
経費精算は日々発生するため、流れ作業のように処理することもあるでしょう。しかし、経費精算業務は、社内規程や関連法に対応した細かいルールが存在するため、注意が必要です。
また直近の電子帳簿保存法やインボイス制度など毎年のように行われる法改正に対して、情報を収集し適切に理解する必要があります。
そこで今回は、仕訳や勘定科目などの基礎知識から、経理担当者なら知っておきたい法律知識などを網羅的にまとめた資料をご用意しました。
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1. 一人経理のメリット
ここではまず、一人経理のメリットについて4つを取り上げ、紹介します。
1-1. 担当者の裁量で仕事を進められる
一人経理のメリットとして挙げられるのが、自分の裁量で仕事を進められる点になるでしょう。担当者の裁量で仕事に取り組めるため、自分で仕事の進め方スケジュールを立てて仕事をすることも可能です。
1-2. 担当者本人のキャリアアップにつながる
幹部とともに仕事をことが多く、重要な経営会議などの場に参加する機会にも恵まれやすいという点も一人経理のメリットです。
また、外部担当者と接触する機会も多く、交渉能力やコミュニケーション能力の向上も期待できます。
経理分野のスキル向上はもちろん、その他のさまざまな知識や経験が磨かれやすいといった部分でも、一人経理は本人のキャリアアップにつながる立場といえるでしょう。
1-2. 人件費をおさえられる
これは経営者側からみた一人経理のメリットになりますが、経理担当者が一人だけ、ということは、その分の人件費をおさえられることにつながります。
特に、会社の業績が不安定なうちは、経理担当者を一人だけとすることで、人件費をおさえ、会社の資金を蓄えることも可能となるでしょう。
1-3. 経理状況がわかりやすい
経理担当が一人の場合、会社のお金に関することは、一人の担当者のみに聞けばよいということになります。
複数の経理担当がいる場合には、何人にも確認をとる必要がありますが、一人経理ではそのような必要がなく、時間をかけずに会社の経理状況を把握することも可能です。
2. 一人経理のデメリット
一方、一人経理のデメリットには、次の4つが挙げられます。
2-1. 困った時に周りに相談できない
一人経理は、どうしても周りに相談できる相手がいないため、孤独な状況となりやすい傾向にあります。経理で扱う業務は社内の機密事項にあたる場合も多く、気軽に相談するのが難しい立場であるというのも、そのような状況に陥りやすい原因に挙げられます。
業務の中で困った事があった場合にその場ですぐに誰かに相談できないという点でも、一人経理は精神的な負担が大きくなる立場であるといえるでしょう。
2-2. ミスに気づきにくい
一人経理では、一人で業務を進めざるを得ないことから、ミスがあった場合でもそのミスに気づきにくいという状況が発生しやすい傾向にあります。
複数人の担当者でダブルチェックしあえる場合と比較し、ミスがそのままミスのまま残ってしまうことも十分に考えられるでしょう。
このような状況を回避するには、ミスに気づけるチェック体制をあらかじめとっておくのがおすすめです。チェックリストやマニュアルを作成しておくほか、ダブルチェックを依頼できるメンバーの確保などを検討してみるとよいでしょう。
2-3. 業務が回らなくなる場合がある
経理担当者が一人であるため、担当者が急な体調不良で出社できなくなったり、退職してしまったりすると、途端に業務が回らなくなってしまう可能性があります。
経理業務自体が専門性の高い業務であるため、担当者が一人となると休みが取りづらい状況になっていることも考えられます。
何らかの事情で退職することになった場合には、後任者が決まって引き継ぎが完了するまで、退職までに多くの時間を要することも考えられます。
2-3. 不正の可能性がある
経営者側からみた一人経理のデメリットとして、一人の担当者だけに経理業務を任せることにより、不正の可能性があるということが挙げられます。
基本的に、一人経理は経理業務を一人で回しており、経営者が業務内容を確認することもあまりないため、不正が発生しやすい傾向にあります。
経理担当者の不正により、会社にも大きなダメージを与えることになるため、なるべく早く改善したほうがよい状況であるともいえるでしょう。
3. 一人経理におけるリスクを回避する対策
一人経理におけるリスクを回避する対策としては、次の5つがあります。
経理担当者が一人であることによることに対するデメリットを感じている場合には、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
3-1. 業務の優先順位をつける
経理担当者の担当業務が多い場合には、どうしても漏れが発生しやすくなります。そのようなことを防止するためにも、業務の優先順位をつけるのがおすすめです。
優先的な業務には、経理担当者が自分でこなさなければならない重要な業務を挙げ、一番に対処していくとよいでしょう。
3-2. タスク管理を意識する
業務の優先順位を決定したら、スケジュールを作成し、タスク管理をしていくとよいでしょう。スケジュールを作成する際には、カレンダーや手帳に記入し、目でみてわかるようにしておくのがおすすめです。
また、業務を確実にこなすためには、タスクそれぞれの進捗管理も行っていきましょう。
3-3. 経理の作業効率をアップさせる
さまざまな業務を並行して行っている一人経理は、作業効率を挙げることで残業の常習化を防げます。例えば、会計入力の仕分けや経費精算などについては、ツールを導入し作業効率をアップしていきましょう。
なお、作業効率を上げるには、直接担当者に改善したいポイントや時間を要している作業について確認をとるようにするのがおすすめです。
3-4. 相談できる環境をつくる
経理担当者の負担を軽減するためにも、担当者が気軽に相談できるような場を設けるようにする必要があります。
税理士とやり取りしやすい環境を用意したり、社員同士の面談会の場を設けたりといった工夫をするとよいでしょう。
3-5. 経理業務の内容を共有する
経理担当者が一人で仕事を抱え込み、周りの人から見ても何をやっているのかよくわからない状況に陥っている場合、不正のリスクが高まります。
また、引継ぎが難しく、後任者も探しづらいため、万が一経理担当が退職という話になった場合には、業務がうまく機能しなくなる可能性も考えられます。
そのような状況を防ぐには、ツールの導入を検討するのがおすすめです。ツールを利用することにより、不正を難しくしたり、作業効率をアップさせたりとさまざまなメリットを得られるでしょう。
また、ツールの管理者を別に置くことにより、経理担当と業務内容を共有することも可能となります。
4. 一人経理のメリット・デメリットを理解しリスク回避の対策を
経理担当者が一人だけの一人経理には、いくつかのメリットがあるものの、やはり気になるのはデメリットの面でしょう。
一人経理には精神的な面での負担もかかりやすく、ミスや不正の可能性も高くなります。また、何らかの事情で経理担当者が出社できなかったり、退職してしまったりということがあれば、一気に業務に支障が出てしまいます。
このようなことを防止するためにも、一人経理の場合にはあらかじめリスク回避の対策をとっておく必要があります。業務の優先順位をつけたり、タスク管理を意識したりして、経理の作業効率をアップさせましょう。気軽に相談できる環境を用意したり、経理業務の内容を共有したりすることでも、十分リスク回避の対策につながるのではないでしょうか。
「法改正に関する情報収集が大変で、しっかりと対応できているか不安・・・」
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また直近の電子帳簿保存法やインボイス制度など毎年のように行われる法改正に対して、情報を収集し適切に理解する必要があります。
そこで今回は、仕訳や勘定科目などの基礎知識から、経理担当者なら知っておきたい法律知識などを網羅的にまとめた資料をご用意しました。
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